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#contents() ---- *パワプロクンポケット9 【ぱわぷろくんぽけっときゅう/ないん】 |ジャンル|野球バラエティ|&amazon(B000E9LSOE)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |メディア|512MbitDSカード|~| |発売元|コナミデジタルエンタテインメント|~| |開発元|コナミデジタルエンタテインメント(パワプロプロダクション)|~| |発売日|2006年12月7日|~| |定価|5,229円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|野球バラエティにふさわしい一作。&br()クリア条件は易しめだが投手が弱いチームなのでコツは要る。&br()DSパワポケでは一作でシナリオが完結している数少ない作品。|~| |>|>|CENTER:''[[パワプロクンポケットシリーズリンク>パワプロクンポケットシリーズ]]''| ---- **概要 -本家とは似ても似つかないシナリオや彼女、サクセスで人気を集めてきた[[パワプロクンポケットシリーズ]]の10作目([[ダッシュ>パワポケダッシュ]]含む)。 -キャッチコピーは「こんなゲームがあったのか!!」。『8』からジャンルが「野球バラエティ」となったが、パッケージ裏では「男が街を救う」「RPG」「少森寺の修行」の3サクセスに加えて「格闘ゲーム」や「レース」をイメージしたミニゲームなどせわしない紹介になっている。 --どれをとっても普通に野球をしていない。だが普通ではなくても野球をしている。実に「野球バラエティ」と呼ぶにふさわしい一作となっている。 **ストーリー -『さすらいのナイスガイ編』(表サクセス)&br()遠前町にあるブギウギ商店街。かつてお客で賑わっていたブギウギ商店街は、突然駅前に現れた大型外資系スーパー・ジャジメントスーパーによって客を取られ、多くの店のシャッターが閉る寂れた商店街となっていた。商店街の自慢だった野球チーム・ブギウギビクトリーズも連戦連敗。商店街の人々の士気は徐々に消えようとしていた。&br()風来坊として各地を旅する主人公は偶然この街に立ち寄ったとき、元プロの選手を使ってまで商店街を潰そうとするジャジメントのやりかたに違和感を覚え、ブギウギビクトリーズに助っ人として入団し、商店街の復興に協力していくこととなる。&br()しかしジャジメント側に主人公のかつての相方・椿がつき、商店街とスーパーの抗争はヒートアップしていく。 -『スペースキャプテン編』(裏サクセス)&br() 宇宙最強の『帝国』に立ち向かう、スペースオペラRPG。主人公は規定日数までにワクチンと仲間を集め『帝国』の侵略に備える。 -『少森寺編』(ミニサクセス)&br() 主人公は夏休みに少森寺(しょうしんじ)に入門してしまう。そこでの訓練は野球にどう役立つのか。&br()元は体験版用に配信されていたミニサクセスだが登場人物の一人の「寺門」が『ナイスガイ編』の仲間キャラとして登場する。 **評価点 ***ゲームシステム -今まで野球パートが微妙だった『パワポケ』の中では格段に遊びやすくなった。この流れは試合が3D化した次作『10』で昇華される事となる。 -『パワポケダッシュ』で起用された「カード野球」が逆輸入。 --アクション野球が苦手な人でも遊びやすくなった。このシステムは『12』までサブで入れられる事となる。 -アクション野球が遊びやすくなった。 --打者が打った瞬間、どの守備位置に打球が飛んでいくかが表示される「かけ声」が追加。このシステムは後に本家『パワプロ』シリーズに逆輸入される。 --打球が飛びやすくなる「バンザイ」が登場。 --ミートカーソルの形が『[[パワポケ甲子園]]』のような楕円になる。 -サクセスが遊びやすくなった --難易度選択やカード野球でのプレイが可能となり、試合前に能力アップを実行するインターミッションが組み込まれた。 --サクセス時のキャラメイク時にオートで勝手に名前が付けられるシステムが追加された。 --投手は最初に変化球の方向を選べるようになった。 ***各サクセス -『ナイスガイ編』は往年の日本映画風ヒーローモノを意識しており、本筋は昭和の下町風な人情ドラマが展開される。 --&bold(){ストーリーが今作だけできちんと完結する}。佐和田監督やカニ怪人のように『7』からの再登場キャラや『8』のキャラと関わりを持つ武美や城田といった人物も居るが、基本的には1作だけで完結したストーリーを展開している。 --敵のスーパーである「ジャジメント」は『10』以降の裏社会編で深く関わり賛否両論だが、本作のジャジメントスーパーは裏社会の要素があまりなく敵キャラの支店長も「思い込みの激しさから商店街に嫌がらせを仕掛け、野球勝負の敗北でやけっぱちになり暴走する」というだけの人物である。 --「流れ者の風来坊」である主人公は精神年齢の高いカッコよさと、傍目から見ると女性の家に転がり込む住所不特定者のヒモにしか見えないマヌケな所を併せ持つ。普通ではない設定ではあるが野球への情熱は本物。 -『7』とは話の流れが似ている所もあり、「助っ人がバッティングマシーンを独占して元居たメンバーと溝を深める」「元居たメンバーがひそかに特訓をして助っ人チームに紅白試合を挑む」などの流れは『7』を彷彿させる。 --しかし『7』の時には果たせなかった「助っ人組と元のメンバーの対立を通した和解と団結」も本作では果たしており、マイルドになりつつも人情ドラマとしての側面が強まっている。 --ファンの中では『7』の逆視点版ではないかという説もある。 ---また本作の主人公は姿こそ変わっているが『7』の登場キャラではないかいう説がある。詳しくは余談の項参照。 -彼女シナリオは好評。当初の主人公は野宿をしているが、その状態だとゲリや栄養失調などバッドステータスになりやすいので女性キャラと交流をして家に転がり込むヒモとなる事が攻略のカギを握る。 --広川武美は得られる能力は平凡であるものの流れ者の主人公に当初から好意的で序盤から居候しやすく攻略しやすい。『8』のサイボーグ同盟と関わりがある人物でファンからの人気も高い。 --神田奈津姫は本作のメガネポジションの「カンタ」の母親でカレー屋をしている未亡人。武美と共に攻略しなくてもある程度は本筋に関わるが、パワポケポイントを使って隠し彼女を出すと攻略可能。商店街の情報がスーパーに何故筒抜けだったのか真相が分かる。 --温水ちよは劇団員の少女。劇団員の恋愛を交えたドロドロのドラマが展開される。 --霧生夏菜はレストランで働いている少女で当初主人公を浮浪者のオッサンとして呼ぶが親しくなっていく。父親が考古学者でありながら「8」に登場した雪白家に仕える暗殺者の裏切り者であり、野球の仲間キャラになる「城田」がカギを握る。 --山下貴子は道端であった女子高生。米屋の父親と二人暮らしをしている。だがその正体はパワポケお馴染みの幽霊ヒロイン。 --野崎維織は喫茶店に流れ込んできた主人公を餌付けするいつも本を読んでいる無口な女性。博多氏による「緑髪伝説」の一人。BADエンドを見た後に彼女の抱える重責を知る事が出来る。 --夏目准は維織が通ってる喫茶店で働くメイド。腹黒で維織のヒモになっている主人公に嫌味を言うが好意は持っている模様。どちらかというと博多氏の緑髪キャラにありがちな漫才要員で人気も高いが攻略不可能。 ---なお後の作品の「しつもんコ~ナ~」では「准が攻略できないのはバグですか?」という質問があり、攻略不可能なヒロインが居る事をバグと呼ぶネタが生まれた。なお「緑髪ヒロインのお供キャラ」で攻略可能になったのは『13』に登場した川田ゆらり(緑髪娘「あさみ」の親友だが彼女のルートも存在する。実は維織の腹違いの妹)まで待つ事となる。 ---『14』では准は一応攻略キャラになっているのだが、相手は小学生でシナリオの流れも恋愛感情というよりも「野球少年を見守るお姉さん」という関係性で終わっている。 -本筋は基本爽やかなシナリオだが、彼女キャラのBADエンドは重々しいものが多い。 --悔し涙も流せず爆死、主人公に何も言わず失踪、暗殺、悪徳プロデューサーに枕営業をして遠い世界へ行ってしまう残酷な結末、遠くない別れに目を背けかりそめの幸福の日々を過ごす、など。 --その分、GOODエンドでは主人公とヒロインが共に「幸せ」になる結末も確かにある。 ---余談だが『7』でレッドが押し付けていた間違った「しあわせ」とは真逆の性質のものである。武美と維織のGOODエンドは特に「別の道を行くことがあってもお互いに好きでいられる」という側面が強調されている。 -仲間キャラも「面白変人」が多く憎めない。 --『少森寺編』からのゲストキャラでトラブルメーカーの「寺門」、『7』でレッドに改造された「カニ怪人」、『8』の彼女キャラの雪白冬子の専属コックとして彼女を溺愛する「城田」、准に惚れ込む自称新世界の神である「電視」、公園で寝ている主人公の前に現れる顔が怖い「野ピエロ」、甲子園出場者で実力がありながら陸で泳ぐ「水間」、主人公の知人である胡散臭い「白」、過去に犯した罪で彷徨っている「ムシャ」など。 ---元居たメンバーも反乱を起こすのも無理はない。 -ミニゲームもバランスがいいとはいえないが『[[大乱闘スマッシュブラザーズ>大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ]]』を彷彿させる対戦アクション、「ブギウギ商店街」をダチョウに乗って駆け回るレースなど純粋に遊んでて面白いモノがある。 --完全クリアにミニゲーム攻略が必須だった『8』ほど難易度が高いわけでもなく、サクセス中に失敗しても能力が下がるリスクの代わりに再挑戦出来たりするので親切とさが増している。 -『スペースキャプテン』編は『スター・ウォーズ』を初めとしたSF映画のノリ。 --仲間キャラのイベントが濃く、それぞれの星の政治や貿易にちなんだイベントの世界観が風刺が効いていて素晴らしい。 ---寄生生物に憑依されている実験生物の「シルバー(『8』の白瀬)」と彼女とコンビを組むロボット「ブラック」、サイボーグとして正義の味方を行う「ピンク」、連邦への革命テロを行う過激派で通常EDでは子供もろとも射殺される「ヘルガ」と金で雇われる傭兵ながらヘルガと組むと彼女に惚れて救おうとする「ブラッド(『5』の小杉)」、賞金稼ぎの「トウコ」と彼女の兄でシスコンながらやはり連邦に恨みのある賞金首「ハルツグ」、面白い事を探して主人公にくっついてくる「リコ」、役立たずながら最後まで連れて行くとキャプテンになる「ヒラヤマ」など。 ---そして「オニザメ」兄貴が濃いキャラとして仲間になる。表以上に「ソイヤソイヤソイヤソイヤソイヤソイヤ(み~みみみみ~)」を自重しておらず、主人公を襲ってやる気を削いだり他の男仲間キャラに妖しい視線を送ったりする。 --またGBAからの再登場キャラも多く、DS用にドットが打ち直されているのは新鮮。 -またRPGパートだけでなく3DSTGのパートもある。 --なお『スペースキャプテン』編は裏サクセスでは珍しく最後の重要な局面でイベントオンリーとはいえ「野球」が絡んでくる珍しいシナリオである。 -『少森寺編』は元々は体験版としてイベントで配信されたミニサクセス。 --メガネや妨害キャラは登場するが女性キャラは殆ど出ない。 --あくまで「普通じゃないやり方で野球選手を育成する」というパワポケのノリを体験するためのサクセスなのでストーリー性は薄い。 --だが条件を満たして最終日に行うボスラッシュのミニゲームはBGMもあって中々熱い。クリアすると大きな経験点が得られる。 --短期間で終わるため「パワポケポイント」を稼ぐのに有用なサクセス。 **賛否両論点 -野球パートは非常に打高なゲームバランスで、パワーGでもホームランが打てる。投手育成時には苦戦することも。 --野球として色々とおかしい『7』『8』よりは安定しているが。 -他作品との繋がりがあくまで匂わせるだけではあるものの、人によっては「外伝っぽい」「地味」という意見もある。 --但し、次回作である『10』以降が連作になりハードルが高くなってしまった結果、売上の低迷を招いてしまったことを考えると、一話完結の今作は新規プレーヤーへかなりオススメ出来る作品であるといえる。 **問題点 -本作の主人公チーム「ビクトリーズ」は助っ人を含めて強打者が多いのだが、専門投手は木川・水間・電子の3名しか居ない。 --木川はパワーアップするが時期次第では助っ人組と対立する事もあってかパワーアップできない時期もある。また反乱前にパワーアップさせると反乱時にパワーアップした状態で敵に回る。 --電子は喫茶店を何度かうろつかないと捕獲出来ないが維織ルートの最初のイベントが起こりやすく、うろついて仲間にするにはターンがかかる。 --水間は比較的捕獲しやすいのが救い。キレの良いスローカーブと剛速球ストレートと分かりやすい性能。 -しかし彼ら専門投手が居ても本作のサクセスでは後半の紅白試合を除いて監督采配がオートになっているため、その辺の雑魚投手(ストレートしか投げられない藤本が有名)が起用されて炎上なんてこともあり得る。 --パワプロパワポケに慣れてない人だと夏のスーパーとの決戦で苦戦するかもしれない。 ---しかも起用法の問題か、監督をオートにしておくと攻撃の際に投手に打順が回ってきた中で代打を高確率で起用するため仮に延長線にもつれこんだら高確率で投手交代させられる事になる。 ---本作の反省からか『10』『11』の終盤は監督評価が高ければ采配を主人公に丸投げしてくれるイベントが挿入され((厳密には『8』の頃から主人公が暗示機械を監督に使って采配を行う展開自体はあったが))、『12』『13』は主人公が信頼されてるおかげで最初から一貫して監督采配はプレイヤーに託されている。 -『スペースキャプテン』編は普通にプレイすると日数が少なくワクチンを集めにくい。 --そこで日数をあまり消費しない「ワームホール」で貿易する事でお金を溜めるのが基本戦略となるのだが、ここでお金を集めやすい惑星の組み合わせになるかどうかは運任せ。良い組み合わせが出るまでリセットする事になる。 --だが、ある手順を踏み、リセットを何度もするとペナルティの影響で、ある惑星でいくらでも売ることができるバグアイテムを入手できる。ただし1ペラなのでペナルティ+ワクチン+野球人形部品代で多くのペラが必要である。何度もボタンを押す必要があるので、ゲームバランスへの影響は少ない。 --だがお金を溜めなければ最終ミッションに挑む事も野球人形(登録できる選手)を強くする事もままならない。溜めてしまえば表より強い選手が作れるのは変わらず。 -イベントの合間に戦闘があるという形でRPGとしてはおまけレベルといえる。 --以後、『10』から『13』までの裏サクセスはRPGとしての側面をより掘り下げていく事になる。 -『パワプロWii』とのパスワード互換性がなく、パワプロに選手を送り込んで暴れさせることが出来ない。 --一時期のパワポケはゲームキューブ版のパワプロに選手を送り込めたが、本作はゲームキューブからWiiへの移行していた時期でもあったせいでパワポケからパワプロに選手を送れない時期に引っかかっている。 --『パワポケ10』『パワポケ11』はWii版のパワプロと選手互換性がある。 **総評 (『9』以前のパワポケ全般に言えることだが)野球ゲームとしては、はっきり言って今から遊ぶべきソフトではない。しかしDS『パワポケ』の中では一作でシナリオが完結している事は大きく、主人公も彼女キャラも人気が高くパワポケの中では初心者向けの一作となっている。粗削りながら遊びやすい各ミニゲームの存在もあって「野球バラエティ」として好き放題やっているお祭りゲームとしての側面が強く、『パワポケ』らしい魅力が詰まっている。もし、なんでもありな「野球バラエティ」の気分を味わいたくなったら手に取ってみるのもいいかもしれない。 ---- ---- **余談 -本作に登場した「ブギウギ商店街」は約10年後の『14』ではインターネットショッピングの発達によってシャッター商店街になってしまっている。そうした無常さもパワポケらしいといえばパワポケらしいのかもしれない。 -このゲームが発売されてから約6ヶ月後、韓国において本作をベースにした「파워풀 프로야구 비긴즈」が発売された。 --そのゲームがパワポケシリーズの一つとして含まれるかは不明。 --なお、内容については全体的に物足りない。 ---パワプロBasic版やパワポタ1~2に近い内容で&bold(){サクセスが存在しない}。他にもアレンジがない。 ---また、韓国で発売されているものの、韓国のプロ野球チームは登場せず、その作品にのみ登場する架空のチームが代わりに使用できる。 #region(『9』の重要人物に関するネタバレ) -本作の主人公が『7』のレッドではないかという説があり、『14』においてもそれをほのめかす描写がある。 --『9』中では細かい言動が元人外である事を匂わせ、佐和田監督や湯田(『7』の花丸高校のメガネ君)の事を知っている節があり、『維織』のシナリオでは彼女にヒーローの話をしてあげたりしていることなど。 --『14』ではレッドが再登場して重要な役割を担うが、「商店街のために草野球で戦った人物」として登場していることから『9』主人公の延長線のように描かれている。 --なお公式では本作の主人公がレッドかどうかはノーコメントではある。『14』のレッドも『7』時代の仲間である真央やピンクを助けに行く展開はあるのだが、同じく『14』にも継続登場する准や維織、夏菜や木川といった面々との会話シーンはない。 --『7』でのレッドをはじめとしたヒーロー達は、勝野先輩を拉致してカニ怪人に改造したり、正史では未遂に終わったものの7主人公達に野球で勝ったら洗脳して廃人にする気マンマンだったり、結託していたワルクロ団を一方的に切り捨てたりと、トゥルーエンドで全てが明らかになったとしても''「別の正義」とは言い難い悪行を数多く働いていた''ため、この説を嫌うファンもいる。 ---ただし本作の主人公は総合して「過去の悪行を悔いている」という描写が多く、権田との関係やちよルート絡みでは女性関係で嫉妬を受ける展開は多いモノの、カンタや武美、維織などの人物との繋がりを見ると「ようやくヒーローになれた物語」と呼べるのかもしれない。 ---''『パワポケ9』はまさに黒野博士の言う「正義の反対は別の正義」を体現してる作品であったとも言えるのかもしれない。'' ---特に奈津姫ルートでは本作の主人公が悪行を行っていた事を悔いている前提でプレイすると、後半で武美が語る「誰もがアンタみたいに強いわけじゃない」の名言に対する反応、奈津姫の罪悪感に対しての向き合い方など別の見方が出来るかもしれない。 #endregion
#contents() ---- *パワプロクンポケット9 【ぱわぷろくんぽけっときゅう/ないん】 |ジャンル|野球バラエティ|&amazon(B000E9LSOE)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |メディア|512MbitDSカード|~| |発売元|コナミデジタルエンタテインメント|~| |開発元|コナミデジタルエンタテインメント(パワプロプロダクション)|~| |発売日|2006年12月7日|~| |定価|5,229円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|野球バラエティにふさわしい一作。&br()クリア条件は易しめだが投手が弱いチームなのでコツは要る。&br()DSパワポケでは一作でシナリオが完結している数少ない作品。|~| |>|>|CENTER:''[[パワプロクンポケットシリーズリンク>パワプロクンポケットシリーズ]]''| ---- **概要 -本家とは似ても似つかないシナリオや彼女、サクセスで人気を集めてきた[[パワプロクンポケットシリーズ]]の10作目(外伝の[[ダッシュ>パワポケダッシュ]]は含み、リメイクの『[[1・2>パワプロクンポケット1・2]]』を除いてカウント)。 -キャッチコピーは「こんなゲームがあったのか!!」。『8』からジャンルが「野球バラエティ」となったが、パッケージ裏では「男が街を救う」「RPG」「少森寺の修行」の3サクセスに加えて「格闘ゲーム」や「レース」をイメージしたミニゲームなどせわしない紹介になっている。 --どれをとっても普通に野球をしていない。だが普通ではなくても野球をしている。実に「野球バラエティ」と呼ぶにふさわしい一作となっている。 **ストーリー -『さすらいのナイスガイ編』(表サクセス)&br()遠前町にあるブギウギ商店街。かつてお客で賑わっていたブギウギ商店街は、突然駅前に現れた大型外資系スーパー・ジャジメントスーパーによって客を取られ、多くの店のシャッターが閉る寂れた商店街となっていた。商店街の自慢だった野球チーム・ブギウギビクトリーズも連戦連敗。商店街の人々の士気は徐々に消えようとしていた。&br()風来坊として各地を旅する主人公は偶然この街に立ち寄ったとき、元プロの選手を使ってまで商店街を潰そうとするジャジメントのやりかたに違和感を覚え、ブギウギビクトリーズに助っ人として入団し、商店街の復興に協力していくこととなる。&br()しかしジャジメント側に主人公のかつての相方・椿がつき、商店街とスーパーの抗争はヒートアップしていく。 -『スペースキャプテン編』(裏サクセス)&br() 宇宙最強の『帝国』に立ち向かう、スペースオペラRPG。主人公は規定日数までにワクチンと仲間を集め『帝国』の侵略に備える。 -『少森寺編』(ミニサクセス)&br() 主人公は夏休みに少森寺(しょうしんじ)に入門してしまう。そこでの訓練は野球にどう役立つのか。&br()元は体験版用に配信されていたミニサクセスだが登場人物の一人の「寺門」が『ナイスガイ編』の仲間キャラとして登場する。 **評価点 ***ゲームシステム -今まで野球パートが微妙だった『パワポケ』の中では格段に遊びやすくなった。この流れは試合が3D化した次作『10』で昇華される事となる。 -『パワポケダッシュ』で起用された「カード野球」が逆輸入。 --アクション野球が苦手な人でも遊びやすくなった。このシステムは『12』までサブで入れられる事となる。 -アクション野球が遊びやすくなった。 --打者が打った瞬間、どの守備位置に打球が飛んでいくかが表示される「かけ声」が追加。このシステムは後に本家『パワプロ』シリーズに逆輸入される。 --打球が飛びやすくなる「バンザイ」が登場。 --ミートカーソルの形が『[[パワポケ甲子園]]』のような楕円になる。 -サクセスが遊びやすくなった --難易度選択やカード野球でのプレイが可能となり、試合前に能力アップを実行するインターミッションが組み込まれた。 --サクセス時のキャラメイク時にオートで勝手に名前が付けられるシステムが追加された。 --投手は最初に変化球の方向を選べるようになった。 ***各サクセス -『ナイスガイ編』は往年の日本映画風ヒーローモノを意識しており、本筋は昭和の下町風な人情ドラマが展開される。 --&bold(){ストーリーが今作だけできちんと完結する}。佐和田監督やカニ怪人のように『7』からの再登場キャラや『8』のキャラと関わりを持つ武美や城田といった人物も居るが、基本的には1作だけで完結したストーリーを展開している。 --敵のスーパーである「ジャジメント」は『10』以降の裏社会編で深く関わり賛否両論だが、本作のジャジメントスーパーは裏社会の要素があまりなく敵キャラの支店長も「思い込みの激しさから商店街に嫌がらせを仕掛け、野球勝負の敗北でやけっぱちになり暴走する」というだけの人物である。 --「流れ者の風来坊」である主人公は精神年齢の高いカッコよさと、傍目から見ると女性の家に転がり込む住所不特定者のヒモにしか見えないマヌケな所を併せ持つ。普通ではない設定ではあるが野球への情熱は本物。 -『7』とは話の流れが似ている所もあり、「助っ人がバッティングマシーンを独占して元居たメンバーと溝を深める」「元居たメンバーがひそかに特訓をして助っ人チームに紅白試合を挑む」などの流れは『7』を彷彿させる。 --しかし『7』の時には果たせなかった「助っ人組と元のメンバーの対立を通した和解と団結」も本作では果たしており、マイルドになりつつも人情ドラマとしての側面が強まっている。 --ファンの中では『7』の逆視点版ではないかという説もある。 ---また本作の主人公は姿こそ変わっているが『7』の登場キャラではないかいう説がある。詳しくは余談の項参照。 -彼女シナリオは好評。当初の主人公は野宿をしているが、その状態だとゲリや栄養失調などバッドステータスになりやすいので女性キャラと交流をして家に転がり込むヒモとなる事が攻略のカギを握る。 --広川武美は得られる能力は平凡であるものの流れ者の主人公に当初から好意的で序盤から居候しやすく攻略しやすい。『8』のサイボーグ同盟と関わりがある人物でファンからの人気も高い。 --神田奈津姫は本作のメガネポジションの「カンタ」の母親でカレー屋をしている未亡人。武美と共に攻略しなくてもある程度は本筋に関わるが、パワポケポイントを使って隠し彼女を出すと攻略可能。商店街の情報がスーパーに何故筒抜けだったのか真相が分かる。 --温水ちよは劇団員の少女。劇団員の恋愛を交えたドロドロのドラマが展開される。 --霧生夏菜はレストランで働いている少女で当初主人公を浮浪者のオッサンとして呼ぶが親しくなっていく。父親が考古学者でありながら「8」に登場した雪白家に仕える暗殺者の裏切り者であり、野球の仲間キャラになる「城田」がカギを握る。 --山下貴子は道端であった女子高生。米屋の父親と二人暮らしをしている。だがその正体はパワポケお馴染みの幽霊ヒロイン。 --野崎維織は喫茶店に流れ込んできた主人公を餌付けするいつも本を読んでいる無口な女性。博多氏による「緑髪伝説」の一人。BADエンドを見た後に彼女の抱える重責を知る事が出来る。 --夏目准は維織が通ってる喫茶店で働くメイド。腹黒で維織のヒモになっている主人公に嫌味を言うが好意は持っている模様。どちらかというと博多氏の緑髪キャラにありがちな漫才要員で人気も高いが攻略不可能。 ---なお後の作品の「しつもんコ~ナ~」では「准が攻略できないのはバグですか?」という質問があり、攻略不可能なヒロインが居る事をバグと呼ぶネタが生まれた。なお「緑髪ヒロインのお供キャラ」で攻略可能になったのは『13』に登場した川田ゆらり(緑髪娘「あさみ」の親友だが彼女のルートも存在する。実は維織の腹違いの妹)まで待つ事となる。 ---『14』では准は一応攻略キャラになっているのだが、相手は小学生でシナリオの流れも恋愛感情というよりも「野球少年を見守るお姉さん」という関係性で終わっている。 -本筋は基本爽やかなシナリオだが、彼女キャラのBADエンドは重々しいものが多い。 --悔し涙も流せず爆死、主人公に何も言わず失踪、暗殺、悪徳プロデューサーに枕営業をして遠い世界へ行ってしまう残酷な結末、遠くない別れに目を背けかりそめの幸福の日々を過ごす、など。 --その分、GOODエンドでは主人公とヒロインが共に「幸せ」になる結末も確かにある。 ---余談だが『7』でレッドが押し付けていた間違った「しあわせ」とは真逆の性質のものである。武美と維織のGOODエンドは特に「別の道を行くことがあってもお互いに好きでいられる」という側面が強調されている。 -仲間キャラも「面白変人」が多く憎めない。 --『少森寺編』からのゲストキャラでトラブルメーカーの「寺門」、『7』でレッドに改造された「カニ怪人」、『8』の彼女キャラの雪白冬子の専属コックとして彼女を溺愛する「城田」、准に惚れ込む自称新世界の神である「電視」、公園で寝ている主人公の前に現れる顔が怖い「野ピエロ」、甲子園出場者で実力がありながら陸で泳ぐ「水間」、主人公の知人である胡散臭い「白」、過去に犯した罪で彷徨っている「ムシャ」など。 ---元居たメンバーも反乱を起こすのも無理はない。 -ミニゲームもバランスがいいとはいえないが『[[大乱闘スマッシュブラザーズ>大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ]]』を彷彿させる対戦アクション、「ブギウギ商店街」をダチョウに乗って駆け回るレースなど純粋に遊んでて面白いモノがある。 --完全クリアにミニゲーム攻略が必須だった『8』ほど難易度が高いわけでもなく、サクセス中に失敗しても能力が下がるリスクの代わりに再挑戦出来たりするので親切とさが増している。 -『スペースキャプテン』編は『スター・ウォーズ』を初めとしたSF映画のノリ。 --仲間キャラのイベントが濃く、それぞれの星の政治や貿易にちなんだイベントの世界観が風刺が効いていて素晴らしい。 ---寄生生物に憑依されている実験生物の「シルバー(『8』の白瀬)」と彼女とコンビを組むロボット「ブラック」、サイボーグとして正義の味方を行う「ピンク」、連邦への革命テロを行う過激派で通常EDでは子供もろとも射殺される「ヘルガ」と金で雇われる傭兵ながらヘルガと組むと彼女に惚れて救おうとする「ブラッド(『5』の小杉)」、賞金稼ぎの「トウコ」と彼女の兄でシスコンながらやはり連邦に恨みのある賞金首「ハルツグ」、面白い事を探して主人公にくっついてくる「リコ」、役立たずながら最後まで連れて行くとキャプテンになる「ヒラヤマ」など。 ---そして「オニザメ」兄貴が濃いキャラとして仲間になる。表以上に「ソイヤソイヤソイヤソイヤソイヤソイヤ(み~みみみみ~)」を自重しておらず、主人公を襲ってやる気を削いだり他の男仲間キャラに妖しい視線を送ったりする。 --またGBAからの再登場キャラも多く、DS用にドットが打ち直されているのは新鮮。 -またRPGパートだけでなく3DSTGのパートもある。 --なお『スペースキャプテン』編は裏サクセスでは珍しく最後の重要な局面でイベントオンリーとはいえ「野球」が絡んでくる珍しいシナリオである。 -『少森寺編』は元々は体験版としてイベントで配信されたミニサクセス。 --メガネや妨害キャラは登場するが女性キャラは殆ど出ない。 --あくまで「普通じゃないやり方で野球選手を育成する」というパワポケのノリを体験するためのサクセスなのでストーリー性は薄い。 --だが条件を満たして最終日に行うボスラッシュのミニゲームはBGMもあって中々熱い。クリアすると大きな経験点が得られる。 --短期間で終わるため「パワポケポイント」を稼ぐのに有用なサクセス。 **賛否両論点 -野球パートは非常に打高なゲームバランスで、パワーGでもホームランが打てる。投手育成時には苦戦することも。 --野球として色々とおかしい『7』『8』よりは安定しているが。 -他作品との繋がりがあくまで匂わせるだけではあるものの、人によっては「外伝っぽい」「地味」という意見もある。 --但し、次回作である『10』以降が連作になりハードルが高くなってしまった結果、売上の低迷を招いてしまったことを考えると、一話完結の今作は新規プレーヤーへかなりオススメ出来る作品であるといえる。 **問題点 -本作の主人公チーム「ビクトリーズ」は助っ人を含めて強打者が多いのだが、専門投手は木川・水間・電子の3名しか居ない。 --木川はパワーアップするが時期次第では助っ人組と対立する事もあってかパワーアップできない時期もある。また反乱前にパワーアップさせると反乱時にパワーアップした状態で敵に回る。 --電子は喫茶店を何度かうろつかないと捕獲出来ないが維織ルートの最初のイベントが起こりやすく、うろついて仲間にするにはターンがかかる。 --水間は比較的捕獲しやすいのが救い。キレの良いスローカーブと剛速球ストレートと分かりやすい性能。 -しかし彼ら専門投手が居ても本作のサクセスでは後半の紅白試合を除いて監督采配がオートになっているため、その辺の雑魚投手(ストレートしか投げられない藤本が有名)が起用されて炎上なんてこともあり得る。 --パワプロパワポケに慣れてない人だと夏のスーパーとの決戦で苦戦するかもしれない。 ---しかも起用法の問題か、監督をオートにしておくと攻撃の際に投手に打順が回ってきた中で代打を高確率で起用するため仮に延長線にもつれこんだら高確率で投手交代させられる事になる。 ---本作の反省からか『10』『11』の終盤は監督評価が高ければ采配を主人公に丸投げしてくれるイベントが挿入され((厳密には『8』の頃から主人公が暗示機械を監督に使って采配を行う展開自体はあったが))、『12』『13』は主人公が信頼されてるおかげで最初から一貫して監督采配はプレイヤーに託されている。 -『スペースキャプテン』編は普通にプレイすると日数が少なくワクチンを集めにくい。 --そこで日数をあまり消費しない「ワームホール」で貿易する事でお金を溜めるのが基本戦略となるのだが、ここでお金を集めやすい惑星の組み合わせになるかどうかは運任せ。良い組み合わせが出るまでリセットする事になる。 --だが、ある手順を踏み、リセットを何度もするとペナルティの影響で、ある惑星でいくらでも売ることができるバグアイテムを入手できる。ただし1ペラなのでペナルティ+ワクチン+野球人形部品代で多くのペラが必要である。何度もボタンを押す必要があるので、ゲームバランスへの影響は少ない。 --だがお金を溜めなければ最終ミッションに挑む事も野球人形(登録できる選手)を強くする事もままならない。溜めてしまえば表より強い選手が作れるのは変わらず。 -イベントの合間に戦闘があるという形でRPGとしてはおまけレベルといえる。 --以後、『10』から『13』までの裏サクセスはRPGとしての側面をより掘り下げていく事になる。 -『パワプロWii』とのパスワード互換性がなく、パワプロに選手を送り込んで暴れさせることが出来ない。 --一時期のパワポケはゲームキューブ版のパワプロに選手を送り込めたが、本作はゲームキューブからWiiへの移行していた時期でもあったせいでパワポケからパワプロに選手を送れない時期に引っかかっている。 --『パワポケ10』『パワポケ11』はWii版のパワプロと選手互換性がある。 **総評 (『9』以前のパワポケ全般に言えることだが)野球ゲームとしては、はっきり言って今から遊ぶべきソフトではない。しかしDS『パワポケ』の中では一作でシナリオが完結している事は大きく、主人公も彼女キャラも人気が高くパワポケの中では初心者向けの一作となっている。粗削りながら遊びやすい各ミニゲームの存在もあって「野球バラエティ」として好き放題やっているお祭りゲームとしての側面が強く、『パワポケ』らしい魅力が詰まっている。もし、なんでもありな「野球バラエティ」の気分を味わいたくなったら手に取ってみるのもいいかもしれない。 ---- ---- **余談 -本作に登場した「ブギウギ商店街」は約10年後の『14』ではインターネットショッピングの発達によってシャッター商店街になってしまっている。そうした無常さもパワポケらしいといえばパワポケらしいのかもしれない。 -このゲームが発売されてから約6ヶ月後、韓国において本作をベースにした「파워풀 프로야구 비긴즈」が発売された。 --そのゲームがパワポケシリーズの一つとして含まれるかは不明。 --なお、内容については全体的に物足りない。 ---パワプロBasic版やパワポタ1~2に近い内容で&bold(){サクセスが存在しない}。他にもアレンジがない。 ---また、韓国で発売されているものの、韓国のプロ野球チームは登場せず、その作品にのみ登場する架空のチームが代わりに使用できる。 #region(『9』の重要人物に関するネタバレ) -本作の主人公が『7』のレッドではないかという説があり、『14』においてもそれをほのめかす描写がある。 --『9』中では細かい言動が元人外である事を匂わせ、佐和田監督や湯田(『7』の花丸高校のメガネ君)の事を知っている節があり、『維織』のシナリオでは彼女にヒーローの話をしてあげたりしていることなど。 --『14』ではレッドが再登場して重要な役割を担うが、「商店街のために草野球で戦った人物」として登場していることから『9』主人公の延長線のように描かれている。 --なお公式では本作の主人公がレッドかどうかはノーコメントではある。『14』のレッドも『7』時代の仲間である真央やピンクを助けに行く展開はあるのだが、同じく『14』にも継続登場する准や維織、夏菜や木川といった面々との会話シーンはない。 --『7』でのレッドをはじめとしたヒーロー達は、勝野先輩を拉致してカニ怪人に改造したり、正史では未遂に終わったものの7主人公達に野球で勝ったら洗脳して廃人にする気マンマンだったり、結託していたワルクロ団を一方的に切り捨てたりと、トゥルーエンドで全てが明らかになったとしても''「別の正義」とは言い難い悪行を数多く働いていた''ため、この説を嫌うファンもいる。 ---ただし本作の主人公は総合して「過去の悪行を悔いている」という描写が多く、権田との関係やちよルート絡みでは女性関係で嫉妬を受ける展開は多いモノの、カンタや武美、維織などの人物との繋がりを見ると「ようやくヒーローになれた物語」と呼べるのかもしれない。 ---''『パワポケ9』はまさに黒野博士の言う「正義の反対は別の正義」を体現してる作品であったとも言えるのかもしれない。'' ---特に奈津姫ルートでは本作の主人公が悪行を行っていた事を悔いている前提でプレイすると、後半で武美が語る「誰もがアンタみたいに強いわけじゃない」の名言に対する反応、奈津姫の罪悪感に対しての向き合い方など別の見方が出来るかもしれない。 #endregion

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