「オール仮面ライダー ライダーレボリューション」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

オール仮面ライダー ライダーレボリューション - (2017/03/28 (火) 21:47:26) の1つ前との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*オール仮面ライダー ライダーレボリューション 【おーるかめんらいだー らいだーれぼりゅーしょん】 |ジャンル|ベルトスクロールアクション|&amazon(B01LZYYGOT)| |対応機種|ニンテンドー3DS|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|ウィッチクラフト|~| |発売日|2016年12月1日|~| |定価|6,156円|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|追加した意味が分からない探索要素&br()劣化した戦闘システム|~| |>|>|CENTER:''[[仮面ライダーゲームリンク>仮面ライダーシリーズ]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 オールライダーものベルトスクロールアクションゲーム『[[ライダージェネレーション2>オール仮面ライダー ライダージェネレーション2]]』を素体として『仮面ライダートラベラーズ戦記』の素材も組込み、探索型要素を付加した作品。&br()開発会社がライダージェネレーションシリーズのセブンスコードからウィッチクラフトに変更されている。&br()※ナンバリングタイトルではないことと開発会社の変更を考慮すると公式な続編関係にあるとは言い難いが、素材とゲームシステムの大部分を『ライダージェネレーション2』から引き継いでいることから本ページでは『ライダージェネレーション2』を「前作」として取り扱う。 **ストーリー 謎の敵ネヴァンに囚われ、洗脳を受けて悪の尖兵に落ちる仮面ライダーたち。 しかし仮面ライダーエグゼイドは協力者ルネスの手により解放される。 ネヴァンの打倒とネヴァン基地からの脱出を目指し、ライダーたちの戦いが始まる。 **特徴 -ベルトスクロールアクション型の移動・戦闘システムを基本として『[[メトロイド]]』タイプの探索要素を付加した形式。アクションはおおむね前作のそれを踏襲している。 -使用キャラは基本的に通貨の代わりであるライダースピリッツを支払うか、ボスとして登場した時に撃破することで追加される。 -前作では操作キャラとパートナーキャラ(AI)の2キャラを選び、常に同時に戦う形式を取っていたが今作ではボス戦以外は一人で戦い、任意のタイミングでパートナーと交代可能。ボス戦のみ二人同時に戦う形式になっている。キャラの交代は本拠地でのみ行える。 -キャラに様々な能力を付加する装備アイテムのシステムが追加された。 -マップの各所が通行に一定以上のセキュリティレベルを必要とするゲートで区切られている。セキュリティレベルを上げるにはボスクラスの敵の撃破が必要なので、ゲーム進行のためにボスを求めてマップを探索することになる。 **評価点 -膨大な数のプレイアブルキャラ&br()前作でもかなりの数が用意されていたが今作はそれを大きく上回る。 --ウィザード、鎧武、ドライブ、ゴースト、エグゼイドといった新規TVシリーズからはもちろん主役・準主役級が漏れなく採用。 --準主役級でありながら前作で選に漏れたデルタもようやく追加。 --映画「仮面ライダーthe First」「the Next」から仮面ライダー1号、2号、V3((作中でホッパーシリーズと呼ばれるキャラたちで、TVシリーズの1号、2号、V3とはもちろん別物である。))、「仮面ライダーアマゾンズ」からはアマゾンアルファ&オメガが参戦。ゲーム参戦はこれが初である。 --誰もが予想していなかったハートロイミュード、ホースオルフェノクも参戦。それぞれ超必殺技で仮面ライダーハート、オーガに変身する。プレイアブルキャラとしては当然ゲーム初である。 -「↑+Y」の新規コマンドが追加。従来ウチアゲアタックのコンボでしか出せなかったアッパーが単発で出せるように。 **問題点 -探索要素関連 --背景のバリエーションが貧弱。カラバリなど些細な差分を除くとゲーム全体で数種しかない。かつ、マップの大部分では「基地内」パターンの背景しか使われていないためどこまで行っても風景に変化がなく飽きる。 --段差や障害物など、キャラの移動の影響を与える要素の配置も変化に乏しい。もっとも、後述の仕様を考えるとここにバリエーションを持たせても全く無意味だった可能性が高いが。 --探索型に移行したことが戦闘シチュエーションの多様化に貢献していない。&br()メトロイド等と同様、本作のマップは基本的に左右に長い横通路、上下に長い縦通路、上下左右に広い大部屋の組合せからなるが、このうち本格的な戦闘が発生するのは横通路タイプのステージのみである。それもステージギミックなどのない完全な平地がほとんど。&br()縦に長い縦穴ステージにも敵は登場するが、常時浮遊していて一撃入れれば倒せてしまうクラゲヤミーとレイドラグーン、固定砲台化したカメバズーカの3種のみで全くバリエーションがない上面白くない。&br()更に大部屋ステージに至っては''全く敵が出現しない''。&br()恐らく敵AIがマップの上下移動にうまく追従出来ないためだろうと思われる。一体なぜ探索型を採用したのだろうか? --マップにあまり意味がない部分が多い。枝分かれしている進路の片方を選び、どんどん先に進んで行った先には汎用の消費型アイテムが1個置いてあっただけなどザラである。 --探索型アクションRPGでよく採用される「謎解き、あるいは特定アビリティ/装備で突破する仕掛け」についてだが本作でも存在するものの、解法は単純に「対応するライダーのライダーアビリティを使うだけ」である。 ---その解法も「強固な障壁がある→ダメージアップのアビリティを持つ2号で攻撃」「背の高い障害物→飛行系アビリティで飛び越す」など安直なものが多い。ギミック解除に使うライダーはライダースピリッツさえ払えば全て最序盤から使用可能であるので「新スキルを集めることで行動範囲が広がっていく」という探索型ならではの楽しみもあまりない。 ---また、わざわざホームポイントまで戻ってギミック解除に対応したアビリティを持つライダーに交代し、再び同じ道順を辿るという面倒な二度手間を生み出すことにもなっている。 --オートマッピングで作成される地図も不親切。&br()地図上でゲートのセキュリティレベルやギミックの種類を確認出来ないため、後で「ここのドアは今のセキュリティレベルで通れるんだったか?」「ここはどのライダーを連れて行けば通れるんだっけ?」と頻繁に悩むことになる。結果的に確認のため二度手間三度手間を踏まされることが多い。 -戦闘関連 --技のダメージ設定がおかしい。&br()一言で言うと「多段ヒットが正義」。単発技と多段ヒット技の1発あたりのダメージ差があまりないので当然多段ヒット技の方が圧倒的にダメージ効率に勝る。モーションが大きく演出が派手な技でも1ヒットであればあまりライフを減らせない一方で、連射型飛び道具などは恐ろしい速度でライフを削り取っていく。&br()この傾向はリソース消費技である超必殺技、攻撃型ライダーアビリティも例外ではなく、これらの利用価値を大幅に押し下げている(例:斬月・真の代名詞とも言えるソニックボレー(ライダーアビリティ)より通常必殺技であるウォーターメロンガトリングの方が遥かにダメージを稼げる)。&br()ダメージ効率が偏りすぎているため使う価値の無い技が前作よりも遥かに増加。&br()また多段ヒット技の有無がそのままキャラ性能に直結するため、キャラ格差もより酷いことに。 ---色々と強キャラはいるが、例えばフォーゼのファイアーステイツなどは前作以上に高性能。&br()連射飛び道具「フルバースト」がダメージ効率に優れる上、このキャラは超必殺技ゲージ半分消費の無敵付き乱舞技「アサルトアタック」が例外的に飛び道具連射型になっている。フルバースト連発でゲージを稼ぎ、敵の飛び道具による反撃が見えたら即座にアサルトアタック発動ですり抜けつつ攻撃続行という脳死戦術でその場からほとんど動かずノーダメージで勝ててしまう。 ---このダメージ傾向は敵の攻撃にも適用されている。そのため多段ヒット技を持つボスと戦っていると瞬間的にごっそりライフを持っていかれて面食らうことも。「敵が強い」というのはそれだけでは問題点にはなり得ないが、他の攻撃とのダメージ差を見ると調整ミスと考えざるを得ない。 --キャラクターの影が表示されなくなった。&br()ベルトスクロールアクションではキャラのY軸位置が分かりにくいという伝統的な欠陥があり、影の位置を目安にするというのが一つの対処法だったがなぜか今作には影が無い。キャラの位置合わせがより難しくなり戦いにくい。 --クイックステップの削除&br()前作で導入され、アクションの幅を広げる役割を果たしたクイックステップが何故か削除されてしまった。コンボの始動、危険位置からの緊急避難、必殺技の硬直消し、コンボの繋ぎと用途が多岐に渡るシステムだっただけに残念。&br()必殺技のキャンセルという一点に限っては今作のアサルトアタック(こちらは超必殺技ゲージを半分使用)でも可能だが、一切前進しないので繋がりにくく、アサルトアタックを出してしまえばそこから更につながることはないのでコンボの発展性は極めて限定的である。&br()純粋に戦闘でやれることが少なくなった。隙の大きい技はフォローが効きにくいため更に利用価値が下がった。 --ライダーアビリティ関連の劣化 ---前作では戦闘中にスムーズにライダーアビリティの内容を変更出来たキャラ(ブレイドのラウズカードやスーパー1のファイブハンドなど)が一旦プレイを止めなければ変更できなくなっておりテンポが悪化している。 ---スカイライダーのセイリングジャンプやアマゾンの2段ジャンプなど常時使用可能だったライダーアビリティが何故かゲージ消費発動制に劣化している。特にスカイライダーは生命線と言えるセイリングジャンプの性能がまるで別物に改悪されており前作のようなテクニカルな動きは全く出来なくなった。 --ブレイクアタックの劣化&br()YYYXの入力で出るコンボ、ブレイクアタックが劣化。前作では最後のX攻撃が当たると敵を怯ませるので、使いどころの少ない発生の遅い必殺技をコンボに組み込む手段として有用だったのだが今作では効果が吹き飛ばしに変更されているため出来ない。それどころか新キャラの多くは3段目のYヒット時点で敵を吹き飛ばしてしまい最終段が当たらない。 -その他 --膨大な必要ライダースピリッツ&br()ライダースピリッツは要するにお金。キャラの解放、レベルアップ、アイテムの購入などに必要になるが全キャラ解放するだけでも莫大な金額を要求される。更にキャラ解放は好きな順序で行えるのではなく特定順でしか解放出来ず、また必要な金額にもキャラごとに大きな格差がある。&br()またゲームを進行していくと敵の攻撃力と体力もどんどん増え、レベルアップに金を使わなければ対応が難しい(今作では戦闘により経験値が溜まったりはしない。レベルアップ方法はライダースピリッツの支払いのみ)。&br()結果として常に金欠傾向であり、好みのキャラを気分で交代して攻略していくというオールスターゲームに一般的に求められるゲーム性とはかけ離れた状態になっている。 --変化のない旧キャラ&br()旧来キャラは(ライダーアビリティの改悪を除くと)ほぼ変更点がなく新鮮味がない。以前からある程度完成されていたキャラは仕方ないにしても3作目にもなるのに未だに「↑+必殺技ボタン」コマンド対応の必殺技が未実装のキャラだらけなのは手抜きと見做さざるを得ない。 -ジャンプ弱攻撃の弱体化&br()前作ではジャンプ弱攻撃を連続で叩き込むコンボがキャラによってはかなり有用だったが今作ではヒットの性質が変わっており不可能。ただの仕様変更と言ってしまえばそれまでだがテクニカルなアクションが一つ減ってしまったのは確か。 **総評 新規導入した探索要素は面倒なだけで足を引っ張る要素にしかなっておらず戦闘関連も前作から劣化したとしか言えない作品。いくらキャラが多くとも根本的にシステムが楽しくないのでは遊んでいて辛い。&br()また莫大なライダースピリッツ稼ぎを行わなければキャラをとっかえひっかえして遊ぶこともままならないという、オールスターもののコンセプトに反するような問題も目に付く。&br()楽しいライダーアクションゲームがしたいという向きには『ライダージェネレーション2』をおススメしたい。
*オール仮面ライダー ライダーレボリューション 【おーるかめんらいだー らいだーれぼりゅーしょん】 |ジャンル|ベルトスクロールアクション|&amazon(B01LZYYGOT)| |対応機種|ニンテンドー3DS|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|ウィッチクラフト|~| |発売日|2016年12月1日|~| |定価|6,156円|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|追加した意味が分からない探索要素&br()劣化した戦闘システム|~| |>|>|CENTER:''[[仮面ライダーゲームリンク>仮面ライダーシリーズ]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 オールライダーものベルトスクロールアクションゲーム『[[ライダージェネレーション2>オール仮面ライダー ライダージェネレーション2]]』を素体として『仮面ライダートラベラーズ戦記』の素材も組込み、探索型要素を付加した作品。&br()開発会社がライダージェネレーションシリーズのセブンスコードからウィッチクラフトに変更されている。&br()※ナンバリングタイトルではないことと開発会社の変更を考慮すると公式な続編関係にあるとは言い難いが、素材とゲームシステムの大部分を『ライダージェネレーション2』から引き継いでいることから本ページでは『ライダージェネレーション2』を「前作」として取り扱う。 **ストーリー 謎の敵ネヴァンに囚われ、洗脳を受けて悪の尖兵に落ちる仮面ライダーたち。 しかし仮面ライダーエグゼイドは協力者ルネスの手により解放される。 ネヴァンの打倒とネヴァン基地からの脱出を目指し、ライダーたちの戦いが始まる。 **特徴 -ベルトスクロールアクション型の移動・戦闘システムを基本として『[[メトロイド]]』タイプの探索要素を付加した形式。アクションはおおむね前作のそれを踏襲している。 -使用キャラは基本的に通貨の代わりであるライダースピリッツを支払うか、ボスとして登場した時に撃破することで追加される。 -前作では操作キャラとパートナーキャラ(AI)の2キャラを選び、常に同時に戦う形式を取っていたが今作ではボス戦以外は一人で戦い、任意のタイミングでパートナーと交代可能。ボス戦のみ二人同時に戦う形式になっている。キャラの交代は本拠地でのみ行える。 -キャラに様々な能力を付加する装備アイテムのシステムが追加された。 -マップの各所が通行に一定以上のセキュリティレベルを必要とするゲートで区切られている。セキュリティレベルを上げるにはボスクラスの敵の撃破が必要なので、ゲーム進行のためにボスを求めてマップを探索することになる。 **評価点 -膨大な数のプレイアブルキャラ&br()前作でもかなりの数が用意されていたが今作はそれを大きく上回る。 --ウィザード、鎧武、ドライブ、ゴースト、エグゼイドといった新規TVシリーズからはもちろん主役・準主役級が漏れなく採用。 --準主役級でありながら前作で選に漏れたデルタもようやく追加。 --映画「仮面ライダーthe First」「the Next」から仮面ライダー1号、2号、V3((作中でホッパーシリーズと呼ばれるキャラたちで、TVシリーズの1号、2号、V3とはもちろん別物である。))、「仮面ライダーアマゾンズ」からはアマゾンアルファ&オメガが参戦。ゲーム参戦はこれが初である。 --誰もが予想していなかったハートロイミュード、ホースオルフェノクも参戦。それぞれ超必殺技で仮面ライダーハート、オーガに変身する。プレイアブルキャラとしては当然ゲーム初である。 -「↑+Y」の新規コマンドが追加。従来ウチアゲアタックのコンボでしか出せなかったアッパーが単発で出せるように。 **問題点 -探索要素関連 --背景のバリエーションが貧弱。カラバリなど些細な差分を除くとゲーム全体で数種しかない。かつ、マップの大部分では「基地内」パターンの背景しか使われていないためどこまで行っても風景に変化がなく飽きる。 --段差や障害物など、キャラの移動の影響を与える要素の配置も変化に乏しい。もっとも、後述の仕様を考えるとここにバリエーションを持たせても全く無意味だった可能性が高いが。 --探索型に移行したことが戦闘シチュエーションの多様化に貢献していない。&br()メトロイド等と同様、本作のマップは基本的に左右に長い横通路、上下に長い縦通路、上下左右に広い大部屋の組合せからなるが、このうち本格的な戦闘が発生するのは横通路タイプのステージのみである。それもステージギミックなどのない完全な平地がほとんど。&br()縦に長い縦穴ステージにも敵は登場するが、常時浮遊していて一撃入れれば倒せてしまうクラゲヤミーとレイドラグーン、固定砲台化したカメバズーカの3種のみで全くバリエーションがない上面白くない。&br()更に大部屋ステージに至っては''全く敵が出現しない''。&br()恐らく敵AIがマップの上下移動にうまく追従出来ないためだろうと思われる。一体なぜ探索型を採用したのだろうか? --マップにあまり意味がない部分が多い。枝分かれしている進路の片方を選び、どんどん先に進んで行った先には汎用の消費型アイテムが1個置いてあっただけなどザラである。 --探索型アクションRPGでよく採用される「謎解き、あるいは特定アビリティ/装備で突破する仕掛け」についてだが本作でも存在するものの、解法は単純に「対応するライダーのライダーアビリティを使うだけ」である。 ---その解法も「強固な障壁がある→ダメージアップのアビリティを持つ2号で攻撃」「背の高い障害物→飛行系アビリティで飛び越す」など安直なものが多い。ギミック解除に使うライダーはライダースピリッツさえ払えば全て最序盤から使用可能であるので「新装備/スキルを集めることで段階的に行動範囲が広がっていく」という探索型ならではの楽しみもあまりない。 ---また、わざわざホームポイントまで戻ってギミック解除に対応したアビリティを持つライダーに交代し、再び同じ道順を辿るという面倒な二度手間を生み出すことにもなっている。 --オートマッピングで作成される地図も不親切。&br()地図上でゲートのセキュリティレベルやギミックの種類を確認出来ないため、後で「ここのドアは今のセキュリティレベルで通れるんだったか?」「ここはどのライダーを連れて行けば通れるんだっけ?」と頻繁に悩むことになる。結果的に確認のため二度手間三度手間を踏まされることが多い。 -戦闘関連 --技のダメージ設定がおかしい。&br()一言で言うと「多段ヒットが正義」。単発技と多段ヒット技の1発あたりのダメージ差があまりないので当然多段ヒット技の方が圧倒的にダメージ効率に勝る。モーションが大きく演出が派手な技でも1ヒットであればあまりライフを減らせない一方で、連射型飛び道具などは恐ろしい速度でライフを削り取っていく。&br()この傾向はリソース消費技である超必殺技、攻撃型ライダーアビリティも例外ではなく、これらの利用価値を大幅に押し下げている(例:斬月・真の代名詞とも言えるソニックボレー(ライダーアビリティ)より通常必殺技であるウォーターメロンガトリングの方が遥かにダメージを稼げる)。&br()ダメージ効率が偏りすぎているため使う価値の無い技が前作よりも遥かに増加。&br()また多段ヒット技の有無がそのままキャラ性能に直結するため、キャラ格差もより酷いことに。 ---色々と強キャラはいるが、例えばフォーゼのファイアーステイツなどは前作以上に高性能。&br()連射飛び道具「フルバースト」がダメージ効率に優れる上、このキャラは超必殺技ゲージ半分消費の無敵付き乱舞技「アサルトアタック」が例外的に飛び道具連射型になっている。フルバースト連発でゲージを稼ぎ、敵の飛び道具による反撃が見えたら即座にアサルトアタック発動ですり抜けつつ攻撃続行という脳死戦術でその場からほとんど動かずノーダメージで勝ててしまう。 ---このダメージ傾向は敵の攻撃にも適用されている。そのため多段ヒット技を持つボスと戦っていると瞬間的にごっそりライフを持っていかれて面食らうことも。「敵が強い」というのはそれだけでは問題点にはなり得ないが、他の攻撃とのダメージ差を見ると調整ミスと考えざるを得ない。 --キャラクターの影が表示されなくなった。&br()ベルトスクロールアクションではキャラのY軸位置が分かりにくいという伝統的な欠陥があり、影の位置を目安にするというのが一つの対処法だったがなぜか今作には影が無い。キャラの位置合わせがより難しくなり戦いにくい。 --クイックステップの削除&br()前作で導入され、アクションの幅を広げる役割を果たしたクイックステップが何故か削除されてしまった。コンボの始動、危険位置からの緊急避難、必殺技の硬直消し、コンボの繋ぎと用途が多岐に渡るシステムだっただけに残念。&br()必殺技のキャンセルという一点に限っては今作のアサルトアタック(こちらは超必殺技ゲージを半分使用)でも可能だが、一切前進しないので繋がりにくく、アサルトアタックを出してしまえばそこから更につながることはないのでコンボの発展性は極めて限定的である。&br()純粋に戦闘でやれることが少なくなった。隙の大きい技はフォローが効きにくいため更に利用価値が下がった。 --ライダーアビリティ関連の劣化 ---前作では戦闘中にスムーズにライダーアビリティの内容を変更出来たキャラ(ブレイドのラウズカードやスーパー1のファイブハンドなど)が一旦プレイを止めなければ変更できなくなっておりテンポが悪化している。 ---スカイライダーのセイリングジャンプやアマゾンの2段ジャンプなど常時使用可能だったライダーアビリティが何故かゲージ消費発動制に劣化している。特にスカイライダーは生命線と言えるセイリングジャンプの性能がまるで別物に改悪されており前作のようなテクニカルな動きは全く出来なくなった。 --ブレイクアタックの劣化&br()YYYXの入力で出るコンボ、ブレイクアタックが劣化。前作では最後のX攻撃が当たると敵を怯ませるので、使いどころの少ない発生の遅い必殺技をコンボに組み込む手段として有用だったのだが今作では効果が吹き飛ばしに変更されているため出来ない。それどころか新キャラの多くは3段目のYヒット時点で敵を吹き飛ばしてしまい最終段が当たらない。 -その他 --膨大な必要ライダースピリッツ&br()ライダースピリッツは要するにお金。キャラの解放、レベルアップ、アイテムの購入などに必要になるが全キャラ解放するだけでも莫大な金額を要求される。更にキャラ解放は好きな順序で行えるのではなく特定順でしか解放出来ず、また必要な金額にもキャラごとに大きな格差がある。&br()またゲームを進行していくと敵の攻撃力と体力もどんどん増え、レベルアップに金を使わなければ対応が難しい(今作では戦闘により経験値が溜まったりはしない。レベルアップ方法はライダースピリッツの支払いのみ)。&br()結果として常に金欠傾向であり、好みのキャラを気分で交代して攻略していくというオールスターゲームに一般的に求められるゲーム性とはかけ離れた状態になっている。 --変化のない旧キャラ&br()旧来キャラは(ライダーアビリティの改悪を除くと)ほぼ変更点がなく新鮮味がない。以前からある程度完成されていたキャラは仕方ないにしても3作目にもなるのに未だに「↑+必殺技ボタン」コマンド対応の必殺技が未実装のキャラだらけなのは手抜きと見做さざるを得ない。 -ジャンプ弱攻撃の弱体化&br()前作ではジャンプ弱攻撃を連続で叩き込むコンボがキャラによってはかなり有用だったが今作ではヒットの性質が変わっており不可能。ただの仕様変更と言ってしまえばそれまでだがテクニカルなアクションが一つ減ってしまったのは確か。 **総評 新規導入した探索要素は面倒なだけで足を引っ張る要素にしかなっておらず戦闘関連も前作から劣化したとしか言えない作品。いくらキャラが多くとも根本的にシステムが楽しくないのでは遊んでいて辛い。&br()また莫大なライダースピリッツ稼ぎを行わなければキャラをとっかえひっかえして遊ぶこともままならないという、オールスターもののコンセプトに反するような問題も目に付く。&br()楽しいライダーアクションゲームがしたいという向きには『ライダージェネレーション2』をおススメしたい。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: