オール仮面ライダー ライダーレボリューション
【おーるかめんらいだー らいだーれぼりゅーしょん】
ジャンル
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ベルトスクロールアクション
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対応機種
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ニンテンドー3DS
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発売元
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バンダイナムコエンターテインメント
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開発元
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ウィッチクラフト
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発売日
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2016年12月1日
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定価
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通常版:5,700円(税別) 超エグゼイドボックス:8,200円(税別)
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判定
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クソゲー
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ポイント
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追加した意味が分からない探索要素 劣化した戦闘システム シナリオはベタだが悪くはない
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仮面ライダーゲームリンク
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概要
歴代の仮面ライダーが共演するベルトスクロールアクションゲーム『オール仮面ライダー ライダージェネレーション2』を元に、『仮面ライダー トラベラーズ戦記』や『手裏剣戦隊ニンニンジャー ゲームでワッショイ!!』などの素材も組込み、探索型ゲームの要素を付加した作品。
開発会社が『ライジェネ』シリーズのセブンスコードからウィッチクラフトに変更されている。
ナンバリングタイトルではないことと開発会社の変更を考慮すると公式な続編関係にあるとは言い難いが、素材とゲームシステムの大部分を『ライダージェネレーション2』から引き継いでいること、公式サイトでも『ライダージェネレーション2』からの新規プレイアブルキャラクターを強調していることから、本ページでは『ライダージェネレーション2』を「前作」として記述する。
特典として『仮面ライダーエグゼイド』劇中に登場するアクションゲーム『マイティアクションX』がダウンロード可能。こちらの開発はセブンスコード。
ストーリー
謎の敵ネヴァンに囚われ、洗脳を受けて悪の尖兵に落ち、「ネヴァンズ・ライダー」として立ちはだかる仮面ライダーたち。
しかし仮面ライダーエグゼイドは協力者ルネスの手により解放される。
ネヴァンの打倒と基地からの脱出を目指し、ライダーたちの戦いが始まる。
特徴
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ベルトスクロールアクション型の移動・戦闘システムを基本として『メトロイド』タイプの探索要素を付加した形式。アクションはおおむね前作のそれを踏襲している。
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使用キャラは基本的に通貨の代わりであるライダースピリッツを支払うか、ボスとして登場した時に撃破することで追加される。
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前作では操作キャラとパートナーキャラ(AI)の2キャラを選び、常に同時に戦う形式を取っていたが今作ではボス戦以外は一人で戦い、任意のタイミングでパートナーと交代可能。ボス戦のみ二人同時に戦う形式になっている。キャラの交代は本拠地でのみ行える。
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キャラに様々な能力を付加する装備アイテムのシステムが追加された。
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マップの各所が通行に一定以上のセキュリティレベルを必要とするゲートで区切られている。セキュリティレベルを上げるにはボスクラスの敵の撃破が必要なので、ゲーム進行のためにボスを求めてマップを探索することになる。
評価点
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膨大な数のプレイアブルキャラクター。前作でもかなりの数が用意されていたが、今作はそれを大きく上回る。
+
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登場するキャラは非常に多いため折り畳み。
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太文字はオリジナルキャスト、
赤文字
は今作が初登場のキャラクター、フォーム。
使用可能キャラ
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仮面ライダー
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仮面ライダー新1号
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仮面ライダー新2号
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ショッカー骨戦闘員
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仮面ライダーV3
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仮面ライダーV3
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ライダーマン
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仮面ライダーX
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仮面ライダーX
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仮面ライダーアマゾン
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仮面ライダーアマゾン
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仮面ライダーストロンガー
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仮面ライダーストロンガー(&チャージアップ)
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仮面ライダー(新)
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強化スカイライダー
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仮面ライダースーパー1
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仮面ライダースーパー1
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仮面ライダーZX
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仮面ライダーZX
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仮面ライダーBLACK
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仮面ライダーBLACK
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真、仮面ライダー 序章
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仮面ライダーシン
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仮面ライダーZO
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仮面ライダーZO
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仮面ライダーアギト
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仮面ライダーG3-X
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仮面ライダー龍騎
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仮面ライダー龍騎(&サバイブ)
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仮面ライダーナイト(&サバイブ)
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仮面ライダーゾルダ
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仮面ライダー王蛇
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仮面ライダーオーディン
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仮面ライダー555
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仮面ライダーカイザ |
仮面ライダー剣
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仮面ライダーブレイド(&ジャック、キング)
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仮面ライダーギャレン
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仮面ライダーカリス
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仮面ライダーレンゲル
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仮面ライダー響鬼
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仮面ライダー響鬼(&響鬼紅、装甲響鬼)
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仮面ライダー威吹鬼
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仮面ライダー轟鬼
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仮面ライダー斬鬼
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仮面ライダーカブト
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仮面ライダーカブト(ライダー、ハイパー)
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仮面ライダーガタック(マスクド、ライダー)
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仮面ライダー電王
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仮面ライダー電王(ソード、ロッド、アックス、ガン、ウイング、超クライマックス)
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仮面ライダーゼロノス(アルタイル、ベガ、ゼロ)
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さらば仮面ライダー電王
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仮面ライダーNEW電王(ストライク)
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仮面ライダーキバ
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仮面ライダーキバ(キバ、ガルル、バッシャー、ドッガ、エンペラー)
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仮面ライダーイクサ(バースト、ライジング)
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仮面ライダーディケイド
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仮面ライダーディエンド
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仮面ライダーW
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仮面ライダーW |
仮面ライダーアクセル(&トライアル、ブースター)
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MOVIE大戦2010
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仮面ライダーキバーラ
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仮面ライダースカル
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AtoZ/運命のガイアメモリ
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仮面ライダーエターナル(ブルーフレア)
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仮面ライダーオーズ
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仮面ライダーバース・プロトタイプ |
MOVIE大戦MEGA MAX
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仮面ライダーなでしこ
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仮面ライダーウィザード
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仮面ライダーウィザード(フレイム、
ウォーター、ハリケーン、ランド、各種ドラゴン、オールドラゴン、インフィニティー
)
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仮面ライダービースト(&ハイパー)
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仮面ライダー鎧武
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仮面ライダー鎧武(オレンジ、パイン、イチゴ、バナナ、カチドキ、極)
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仮面ライダーバロン(バナナ、マンゴー、リンゴ、レモンエナジー、ロード・バロン)
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仮面ライダー龍玄(ブドウ、キウイ、龍玄・黄泉 ヨモツヘグリ)
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仮面ライダー斬月(メロン、ウォーターメロン、斬月・真 メロンエナジー)
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仮面ライダードライブ
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仮面ライダードライブ(スピード、ワイルド、テクニック、デッドヒート、ゼロドライブ、フォーミュラ、トライドロン)
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仮面ライダーマッハ(&デッドヒート)
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仮面ライダーゴースト
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仮面ライダーゴースト
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仮面ライダースペクター(&ツタンカーメン、ノブナガ、フーディーニ、ディープスペクター)
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100の眼魂とゴースト運命の瞬間
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仮面ライダーダークゴースト(&ナポレオン、エクストリーマー)
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仮面ライダーエグゼイド
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仮面ライダーエグゼイド
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仮面ライダーブレイブ
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仮面ライダースナイプ
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仮面ライダーアマゾンズ
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仮面ライダーアマゾンオメガ
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仮面ライダーアマゾンアルファ
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仮面ライダー THE FIRST
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仮面ライダー1号
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仮面ライダー2号
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仮面ライダー THE NEXT
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仮面ライダーV3
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ボスとして登場 |
仮面ライダーBLACK
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シャドームーン
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仮面ライダーBLACK RX
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仮面ライダーBLACK RX(&ロボ、バイオ)
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仮面ライダーJ
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仮面ライダーJ(&ジャンボ)
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仮面ライダークウガ
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仮面ライダークウガ(マイティ、ドラゴン、ペガサス、タイタン、各種ライジング、アルティメット)
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仮面ライダーアギト
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仮面ライダーアギト(グランド、ストーム、フレイム、トリニティ、バーニング、シャイニング)
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仮面ライダーギルス
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仮面ライダー555
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仮面ライダーファイズ(&アクセル、ブラスター)
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仮面ライダーデルタ
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ホースオルフェノク(格闘態、疾走態、仮面ライダーオーガ)
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仮面ライダーカブト
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仮面ライダーキックホッパー
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仮面ライダーパンチホッパー
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仮面ライダーディケイド
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仮面ライダーディケイド(&クウガ~キバまでのカメンライド、コンプリート)
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仮面ライダーオーズ
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仮面ライダーオーズ(タトバ、ガタキリバ、ラトラーター、サゴーゾ、シャウタ、タジャドル、プトティラ)
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仮面ライダーバース(&バース・デイ)
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仮面ライダーフォーゼ
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仮面ライダーフォーゼ(ベース、エレキ、ファイヤー、マグネット、ロケット、コズミック)
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仮面ライダーメテオ(&ストーム)
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仮面ライダードライブ
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仮面ライダーチェイサー(&魔進チェイサー)
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ハートロイミュード(進化態、超進化態、仮面ライダーハート)
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仮面ライダーゴースト
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仮面ライダーネクロム(&サンゾウ、グリム)
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ボスとして登場 |
仮面ライダーウィザード
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白い魔法使い
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戦国MOVIE大合戦
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白い魔法使い
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仮面ライダードライブ
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ゴルドドライブ
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中ボスとして登場 |
仮面ライダー
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ショッカーライダーNo.1
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仮面ライダー電王 俺、誕生!
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仮面ライダーガオウ
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演出のみ
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仮面ライダー龍騎
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仮面ライダーシザース(ディエンドの召喚として登場)
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仮面ライダーキバ
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仮面ライダーサガ(ディエンドの召喚として登場)
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『ウィザード』『鎧武』『ドライブ』『ゴースト』『エグゼイド』といったTVシリーズからはもちろんメイン級を漏れなく採用。『バトライド・ウォー 創生』では収録時期の問題から、演技力が高いとは言えなかったゴーストとスペクターのボイスを改めて新録。原作後半ほぼそのままの迫真の叫びが聴ける。
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『555』の3号ライダーでありながら前作ではディエンドのカメンライドでしか出なかったデルタもようやくプレイアブル化。『MOVIE大戦MEGA MAX』からもなでしこが追加された。どちらも声はオリジナルキャストの原田篤氏、真野恵里菜氏による新録。
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さらに大人向けのライダー作品であり、今までの媒体ではオールライダーに含まれにくかった映画『仮面ライダー THE FIRST』から仮面ライダー1号と2号、『THE NEXT』からV3、『仮面ライダーアマゾンズ』からアマゾンオメガとアマゾンアルファが登場。コンシューマーゲームの登場はこれが初であり5人ともオリキャスが声を担当しているという贅沢さである。
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誰もが予想していなかったハートロイミュード、ホースオルフェノクといった怪人もプレイアブルで追加。超必殺技で仮面ライダーハートとオーガにそれぞれ変身する。どちらもプレイアブルキャラとしては当然ゲーム初である。
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既存のライダーも『超クライマックスヒーローズ』や『バトライド・ウォー』シリーズの流用などで大幅にオリキャス化。新録されたギルス役の友井雄亮氏はアギト本編のゲーム以来の出演となった。
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更に追加アップデートでダークゴーストとスナイプが参戦。どちらもオリジナルキャストが声を担当している。エグゼイドとブレイブも当時のTV放送と劇場版を反映して技と形態が追加された。
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前作までの流れを汲んでいるため、各技の再現度は良好。かなりマニアックな選定もされている。
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劇場版限定ライダーのゼロドライブ、Vシネマ限定の形態である斬月 ウォーターメロンアームズやバロン リンゴアームズまで登場する。
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前作でよくあった「操作キャラはピンピンしてるのにパートナーのライフが尽きてミッション失敗」は無くなった。パートナーがやられてもそのまま戦闘が続行可能。
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「↑+Y」の新規コマンドが追加。従来ウチアゲアタックのコンボでしか出せなかったアッパーが単発で出せるようになった。
賛否両論点
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出撃前の操作ライダーとパートナーライダーの掛け合い会話について。
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原作の組み合わせは勿論、一部劇場版やネットムービーで共演したペアの他、「カメラマン繋がり」「刑事と犯罪者」と言った共通点のあるコンビ、そしてギャレンとフォーゼ、BLACKとW、スーパー1とマッハと言った意外性のある組み合わせがある。
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その一方で、キバーラとなでしこといった女性ライダー、ディケイドとW、ZOとJと言った映画で共演した組み合わせ、BLACKとRXの本人コンビ、アマゾンとアマゾンズ組には掛け合いがない。また、シンとZOは他の誰との絡みも存在しない。
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ステージ開始前のライダー会話について。
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『ライジェネ』シリーズとは別のライターが書いたらしく、一部ライダーの再現度こそ高いものの、前作まで取り入れられていた細かなネタや原作でも言いそうなセリフが全体的に減り、粗が目立つようになった。
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『ライジェネ』シリーズに見られた軽薄ながらも熱い口調ではなく1号と同じような優等生キャラになった2号、「ゆるさん!」ではなく「ゆるせん!」と叫ぶRX、ところどころタメ口をきくアギト、クウガを「ユウスケくん」と呼ぶキバーラ等は、原作ファンからすると首をかしげたくなる。
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また、一部ライダーを除きネヴァンズ・ライダー戦前はルネスが敵ライダーの説明をするだけで終わってしまい、はっきり言って味気ない。
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ボス戦前の掛け合い自体は前作とほぼ変わらないクオリティのまま、追加されたキャラの分増えているので、そこは評価できる。
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シナリオの落差が激しい。
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『ゴースト』『アマゾンズ』『THE FIRST』をメインに据えたステージではオリキャスの声がフルボイスで入っており、シナリオの完成度も高い。
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本筋から離れたミッションは「V3ホッパーやレーダーハンドといった昭和ライダーの索敵装備への対策はしていたが、ディスクアニマルやフードロイド等平成ライダーの装備には対応していなかった昭和の敵幹部」「ナスカ・ドーパントを教育するためにライダーと戦うようにけしかけるタブー・ドーパント」「王蛇やカイザだけでなくビーストや龍玄、ネクロムといった強い欲望を持つライダーに興奮するメズール」「蜘蛛男の横暴に耐えかねて下克上を起こそうとするショッカー戦闘員」と言った内容。オーソドックスと見るかありがちと見るかはプレイヤー次第。
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余談だが、ここでもRXが「ゴルゴムなら俺が受け持とう」と原作ではありえないセリフを言っている。
問題点
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探索要素関連
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ステージ背景のバリエーションが貧弱。カラーバリエーションなど些細な差分を除くと、ゲーム全体で数種しかない。かつ、マップの大部分では「基地内」パターンの背景しか使われていないため、どこまで行っても風景に変化がなく、すぐに飽きがくる。
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段差や障害物など、キャラの移動に影響を与える要素の配置も変化に乏しい。もっとも、後述の仕様を考えると、ここにバリエーションを持たせても全く無意味だった可能性が高いが。
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探索型に移行したことが戦闘シチュエーションの多様化に繋がっていない。
『メトロイド』等と同様、本作のマップは基本的に左右に長い横通路、上下に長い縦通路、上下左右に広い大部屋の組合せからなるが、このうち本格的な戦闘が発生するのは横通路タイプのステージのみである。それもステージギミックなどのない完全に平坦な地形がほとんど。
縦に長い縦通路ステージにも敵は登場するが、常時浮遊していて一撃入れれば倒せてしまうクラゲヤミーとレイドラグーン(または下級インベス)、固定砲台化したカメバズーカの4種のみで全くバリエーションがない上に面白みがない。
更に大部屋ステージに至っては全く敵が出現しない。
恐らく敵AIがマップの上下移動にうまく追従出来ないためだろうと思われる。なぜ探索型を採用したのだろうか?
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マップにあまり意味が感じられない部分が多い。枝分かれしている進路の片方を選び、どんどん先に進んで行った先には汎用の消費型アイテムが1個置いてあっただけなどザラである。
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探索型アクションRPGでよく採用される「謎解き、あるいは特定アビリティ/装備で突破する仕掛け」については本作でも存在するものの、対処は単純に「対応するライダーのライダーパワーを使うだけ」である。
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やり方も「強固な障壁がある→ダメージアップのライダーパワーを持つ2号で攻撃」「背の高い障害物→飛行系ライダーパワーで飛び越す」など安直なものが多い。ギミック解除に対応するライダーはライダースピリッツさえ払えば全て最序盤から使用可能なので、「新装備/スキルを集めることで段階的に行動範囲が広がっていく」という探索型ならではの楽しみもあまりない。
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また、わざわざホームポイントまで戻ってギミック解除に対応したライダーパワーを持つライダーに交代し、再び同じ道順を辿るという面倒な手間を生み出すことにもなっている。
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オートマッピングで作成される地図も不親切。
地図上でゲートのセキュリティレベルやギミックの種類を確認出来ないため、後で「ここのドアは今のセキュリティレベルで通れるんだったか?」「ここはどのライダーを連れて行けば通れるんだっけ?」と頻繁に悩むことになる。結果的に、確認のため二度手間、三度手間を踏まされることが多い。
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戦闘関連
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技のダメージ設定がおかしい。
一言で言うと
「多段ヒットが正義」
。単発技と多段ヒット技の1発あたりのダメージ差があまりないので、当然多段ヒット技の方が圧倒的にダメージ効率に勝る。モーションが大きく演出が派手な技でも1ヒットだけであればあまりライフを減らせない一方で、連射型飛び道具などは恐ろしい速度でライフを削り取っていく。
この傾向はリソース消費技である超必殺技、攻撃型のライダーパワーも例外ではなく、これらの利用価値を大幅に押し下げている。ダメージ効率が偏りすぎているため、攻略する上で使う価値の無い技が前作よりも遥かに増えてしまった。
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一例を挙げると、斬月はライダーパワーより通常必殺技であるウォーターメロンガトリングの方が遥かにダメージを与えられる。
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多段ヒット技の有無がそのままキャラ性能に直結するため、キャラ格差もより酷いことに。
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色々と強キャラはいるが、特にフォーゼのファイヤーステイツなどは前作以上に高性能。
連射飛び道具「フルバースト」がダメージ効率に優れる上、フォーゼは超必殺技ゲージ半分消費の無敵付き乱舞技「アサルトアタック」が例外的に飛び道具連射型になっている。フルバースト連発でゲージを稼ぎ、敵の飛び道具による反撃が見えたら即座にアサルトアタック発動ですり抜けつつ攻撃続行という単調な戦術で、その場からほとんど動かずノーダメージで勝ててしまう。
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このダメージ傾向は敵の攻撃にも適用されている。そのため、多段ヒット技を持つボスと戦っていると瞬間的にごっそりライフを持っていかれて面食らうことも。「敵が強い」というのはそれだけでは問題点にはなり得ないが、他の攻撃とのダメージ差を見ると調整ミスと考えざるを得ない。
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キャラクターの影が表示されなくなった。
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ベルトスクロールアクションではキャラのY軸位置が分かりにくいという伝統的な欠陥があり、影の位置を目安にするというのが一つの対処法だったが、なぜか今作では影が無くなっている。
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これにより、キャラの位置合わせが不必要に難化したため戦いにくくなった。
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クイックステップの削除
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前作で導入され、アクションの幅を広げる役割を果たしたクイックステップが何故か削除されてしまった。コンボの始動、危険位置からの緊急避難、必殺技の硬直消し、コンボの繋ぎと用途が多岐に渡るシステムだっただけに残念。
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必殺技のキャンセルという一点に限っては今作のアサルトアタックで代用可能だが、一切前進しないので繋がりにくく、アサルトアタックを出してしまえばそこから更につながることはないのでコンボの発展性は極めて限定的である。結果的に純粋に戦闘でやれることが少なくなった。隙の大きい技はフォローが効きにくいため更に利用価値が下がった。
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ライダーアビリティ関連の劣化
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前作では戦闘中にスムーズにライダーアビリティの内容を変更出来たキャラ(スーパー1のファイブハンドやブレイドらのラウズカードなど)が、一旦プレイを中断しなければ変更できなくなっており、テンポが悪化している。
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スカイライダーのセイリングジャンプやアマゾンの2段ジャンプなど、常時使用可能だったライダーアビリティが何故かゲージ消費発動制に劣化している。特にスカイライダーは、生命線と言えるセイリングジャンプの性能がまるで別物に改悪されており、前作のようなテクニカルな動きは全く出来なくなった。
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ブレイクアタックの劣化
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YYYXの入力で出るコンボ、ブレイクアタックが劣化。前作では最後のX攻撃が当たると敵を怯ませられたので、使いどころの少ない発生の遅い必殺技をコンボに組み込む手段として有用だったが、今作では効果が吹き飛ばしに変更されているため出来ない。それどころか、新キャラの多くは3段目のY攻撃の時点で敵を吹き飛ばしてしまいX攻撃が当たらない。
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ジャンプ弱攻撃の弱体化
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前作ではジャンプ弱攻撃を連続で叩き込むコンボがキャラによってはかなり有用だったが、今作ではヒットの性質が変わっており不可能。
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ただの仕様変更と言ってしまえばそれまでだが、テクニカルなアクションが一つ減ってしまったのは確か。
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その他
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膨大な必要ライダースピリッツ
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ライダースピリッツはキャラの解放、レベルアップ、アイテムの購入など様々な場面で必要になる。しかし、全キャラを解放するだけでも莫大な数値を要求される。更にキャラ解放は特定の順序でしか解放出来ず、また必要な数値にもキャラごとに大きな格差がある。
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またゲームを進行していくと敵の攻撃力と体力もどんどん増し、レベルアップのためにスピリッツを多く消費しなければ対応が難しい。
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結果として常に金欠傾向になり、好みのキャラを気分で交代して攻略していくオールスターゲームに一般的に求められるゲーム性とはかけ離れた状態になりがち。今は存在しないとあるゲームを使わなければの話だが……。
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変化のない従来キャラ
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従来キャラは(ライダーパワーの改悪を除くと)ほぼ変更点がなく新鮮味がない。以前からある程度完成されていたキャラは仕方ないにしても、実質3作目になるのに未だに「↑+必殺技ボタン」コマンド対応の必殺技が未実装のキャラだらけなのは手抜きと言われても仕方ない。エクシードギルスやワイルドカリス、ギャレン ジャックフォームがまたまた追加されずに終わっている。
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その一方で、前作に超必殺技の演出で登場していた電波人間タックルやWのサイクロンジョーカーゴールドエクストリーム、マチェーテディのボイスが削除。原作ファンには好評だったため、事実上の改悪となった。
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一部キャラの制限
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前述した『THE FIRST』『THE NEXT』の1号・2号・V3と原典の1号・2号・V3がなぜか同一人物扱いになっており、同名同士でのタッグを組むことができない。
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『バトライド・ウォー 創生』での五代クウガ・小野寺クウガと同様の問題点である。一方でBLACKとRXは『バトライド創生』同様タッグを組むことが可能。
総評
新規導入した探索要素は面倒なだけで足を引っ張る要素にしかなっておらず、戦闘関連も前作から見ると劣化した部分が目立つ残念な続編。
いくらキャラが多くとも、根本的なシステム周りに粗が多いのでは遊んでいても面白くない。
また、莫大なライダースピリッツ稼ぎを行わなければ好きなキャラを交換して遊ぶこともままならないという、オールスターもののコンセプトに反するような問題も目に付く。
追加キャラにあまり興味がなく、楽しく爽快感のあるライダーアクションゲームがしたいのであれば『ライダージェネレーション2』をおすすめしたい。
余談
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『仮面ライダーエグゼイド』について。
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2016年10月2日から2017年8月27日まで全45話放送された仮面ライダー生誕45周年記念作品。
最終更新:2024年08月15日 19:17