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BLACK - (2015/10/25 (日) 20:53:15) の最新版との変更点

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*BLACK 【ぶらっく】 |ジャンル|FPS|&amazon(B000E1AJ5G,image);| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|エレクトロニック・アーツ|~| |開発元|Criterion Games|~| |発売日|2006年4月6日|~| |定価|4,800円(税別)|~| |廉価版|EA BEST HITS:2007年3月8日/3,129円&br;EA:SY! 1980:2008年2月28日/1,979円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| #contents(fromhere) ---- **概要 シンプルなリアル系FPS。プレイヤーは主人公ジャック・ケラー軍曹となり、各ステージでミッションをこなしながら進む。~ 本作の最大の魅力はドア、壁、車両など画面上の殆どのオブジェクトが破壊可能であることだろうか。~ そのためそこらのFPSとは一味違う、激しい戦闘を楽しめるゲームとなっている。 ---- **ストーリー 主人公ジャック・ケラー軍曹はCIAの対テロ用特殊部隊として秘密裏に設立された「BLACK OPS」の一人として~ 国際テロ組織「セブンス・ウェーブ」のリーダー、レノックスを追うことに執念を燃やす。~ 全てが終わった後に上層部に「命令違反」として拘束されたケラーと取調官の対話に沿ってストーリーは展開される。~ ストーリーが進むにつれて、ケラーの暴走にCIA上層部の思惑が絡んでいたことが徐々に明らかになってゆく。 ---- **評価点 -美麗なグラフィックを用いた優秀な破壊表現。 --画面上のオブジェクトはほぼ全て破壊でき、爽快感抜群。破壊エフェクトも素晴らしく、爆発表現や着弾時の砂煙などは次世代機にも劣らない。 --銃器のマガジン容量が実際より多めに設定されている上に弾薬は多めに手に入るため、周囲のオブジェクトを豪快に破壊しつつプレイできる。 --難所でも車両やタンクを爆破させて乗り切られるよう絶妙にオブジェクト配置がなされているため、単に色々なものが破壊できるだけではなく戦術に結びついている。 -バリエーション豊富なステージ構成。 --敵施設内部への潜入戦、地雷原や工場地帯での白昼戦、森林を進む夜間戦、RPGの飛び交う市街戦など多彩な戦場が用意されている。 --単独行動だけでなく、時には仲間とともに進むステージもある。連携や協力イベントなどは無いものの、戦場での仲間の存在は頼もしい。 -回復アイテム出現バランスの絶妙さ。 --敵を倒すと回復アイテムを落とすことがあるが、落とす頻度は主人公の体力が低いほど高くなる。その仕様自体は珍しいものではないが、本作ではそのさじ加減が絶妙で、どんなに追い込まれてもあきらめずに撃ちまくれば意外に切り抜けられたりする。 --相当の難所でない限りは戦術無視のごり押しが可能なため、プレイにスピード感と爽快感が生まれる。 -初心者から熟練者まで対応した4段階の難易度設定。 --各ステージで難易度を選ぶことができ、遂行しなくてはならないミッションの数やダメージ量が変化する。 --低難度でもクリアすれば次ステージに行けるため、初心者でも詰まりにくい。 --熟練者にとってはより手ごたえのあるプレイが楽しめる。最高難易度「BLACKOPS」の難しさは格別。 -臨場感を盛り上げるリアルな演出。 --リロードの際は遠景がぼやける、ジャム防止動作をする、弾倉に残った弾も破棄されるなど芸が細かい。 --普段はBGMが無いため戦場に響く銃声が際立つが、要所要所で重厚なBGMが挿入されて緊張感・達成感を与えてくれる。 ---音楽を担当しているのは『コール・オブ・デューティ』シリーズや『メダル・オブ・オナー』シリーズの音楽も担当しているマイケル・ジアッキーノ氏である。 -俳優・声優陣の好演も光る。 --ステージ間に挿入される実写ムービーはプロの俳優が演じており、映画のワンシーンさながら。 --実写ムービーの日本語吹き替え及び各所で入る無線会話を担当しているベテラン声優達の好演は、ゲームへの没入感をより深めてくれる。 ---- **不評・賛否両論点 -難易度が高めで、「小細工は無用!!」とはいかない。 --パッケージ裏の売り文句に「迂回や待ち伏せ、防御といった小細工は無用!! 戦火に飛び込み、撃ちまくる、これがBLACKスタイルだ!!」と書かれているが、実際は初心者が小細工無しで突っ込めば蜂の巣にされるのがオチ。初心者からすると、「''売り文句にだまされた!''」と感じてもおかしくは無い。 --とはいえ前述の回復アイテム出現バランスのこともあり、慣れれば本当にガンガン突っ込んでバンバン派手に敵を倒せるが。 -敵が固く、雑魚敵でも何発も撃ち込まないと倒せない。 --物を破壊するのは爽快感抜群だが敵を倒すのには爽快感が無いという結果を招いてしまっている。前述の難易度が高いことの一因でもある。 --特にショットガン兵はヘッドショットが効かない上に攻撃力も非常に高い難敵。にもかかわらず序盤から多数のショットガン兵を相手にする場面が出てくる。 --ただし「固い敵にこれでもかと大量に弾をブチ込むのが快感」という意見もあるため、一概に欠点とも言い難い。 -ステージ数が8つと少なめ。 --シングル専用FPSとしてはボリューム不足。一方で1ステージは非常に長く、普通にやれば20分前後かかるなどバランスが悪い。 --任意にルートを選べる箇所もあるが、ほぼ一本道。道中に特別なイベントなども無いため、単調に感じてしまう。 --ただしこのようなシンプルさや、ストーリーや味方無線を全く気にせずに突っ込んでもお構いなしな点が本作の醍醐味とも言える。 -敵が歩兵しかおらず、ヘリコプターや戦車などが登場しない。 --歩兵も種類が限られている上に行動パターンがほとんど同じなので、戦闘に慣れてくると単調さが際立つ。 --ただし破壊可能なオブジェクトとしての軍用車両は登場するので、戦場の雰囲気を損ねるほどの落ち度ではないとも言える。 -ストーリーが把握しにくい。 --実写ムービーに字幕が無い上に早口でオリジナルの固有名詞も多いため、理解できないとなぜ戦うのか分からないまま戦場に放り出されることになる。 --時間軸が分かりにくいことや、敵組織の首領がプレイ中に直接登場しないためその生死などが把握しにくいこともその原因である。 ---- **総評 本作が良作たる所以は、美麗なグラフィックや破壊表現を備えた本格派FPSをコンシューマにて実現したことにあるだろう。~ 「小細工は無用!!」という爽快かつシンプルなプレイスタイルを提示したことも手伝って、それまでFPSに触れたことのなかった層にとってもとっつきやすいものとなった。~ 実際には慣れないと初心者は苦心する出来ではあったが、ツボを押さえた優れた演出は多くのFPS経験者の目にも留まり、いい意味で彼らの期待を裏切ることとなった。~ ボリュームにこそ難はあるものの、少々ハードな本格派FPSを手軽に味わいたい方にはお勧めの作品である。財布に優しいのも嬉しい。 ---- **余談 -隠し要素として「NORMAL」以上の難易度でクリアした場合に弾数無限の銃などが手に入る。~ 難易度「BLACKOPS」のクリア特典は一体何人のプレイヤーが手に入れることができたのだろうか…。 -開発元のCriterion Gamesは同じく破壊表現やグラフィックを重視したレーシングゲーム『[[バーンアウトシリーズ ]]』の開発元でもある。 -ステージ中に、映画『ザ・ロック』に登場したある場所をオマージュしたとおぼしき部屋が存在する。 -元々三部作の一作目として作られた作品であり、エンディングも続編を意識したものとなっている。しかし現在まで続編の情報は無い。~ 本作の評判が良かったため、続編を望むユーザーの声は未だ少なくない。 -日本語版はPS2版しか発売されていないが、海外ではXbox版も発売されている。~ PS2版も決して悪くない出来だが、グラフィックや操作性の面を考えるとやはり海外Xbox版の方が上。~ 現在、海外ではXbox360にてXboxの過去タイトルとしてDL販売されているが、残念ながら地域制限がかけられているため、日本では普通にはプレイすることができない。
*BLACK 【ぶらっく】 |ジャンル|FPS|#amazon(B000E1AJ5G)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|エレクトロニック・アーツ|~| |開発元|Criterion Games|~| |発売日|2006年4月6日|~| |定価|4,800円(税別)|~| |廉価版|EA BEST HITS:2007年3月8日/3,129円&br;EA:SY! 1980:2008年2月28日/1,979円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |備考|知名度は低いがカルト的人気を誇る&br;PS2とは思えない美しいグラフィック|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 シンプルなリアル系FPS。プレイヤーは主人公ジャック・ケラー軍曹となり、各ステージでミッションをこなしながら進む。~ 本作の最大の魅力はドア、壁、車両など画面上のほとんどのオブジェクトが破壊可能であることだろうか。~ そのためそこらのFPSとは一味違う、激しい戦闘を楽しめるゲームとなっている。 ---- **ストーリー 主人公・ジャック・ケラー軍曹はCIAの対テロ用特殊部隊として秘密裏に設立された「BLACK OPS」の一員として、国際テロ組織「セブンス・ウェーブ」のリーダー、レノックスを追うことに執念を燃やす。~ 全てが終わった後に上層部に「命令違反」として拘束されたケラーと取調官の対話に沿ってストーリーは展開される。~ ストーリーが進むにつれて、ケラーの暴走にCIA上層部の思惑が絡んでいたことが徐々に明らかになってゆく。 ---- **評価点 -美麗なグラフィックを用いた優秀な破壊表現。 --画面上のオブジェクトはほぼ全て破壊でき、爽快感抜群。破壊エフェクトも素晴らしく、爆発表現や着弾時の砂煙などは次世代機にも劣らない。 --銃器のマガジン容量が実際より多めに設定されている上に弾薬は多めに手に入るため、周囲のオブジェクトを豪快に破壊しつつプレイできる。 --難所でも車両やタンクを爆破させて敵を蹴散らせるよう絶妙にオブジェクト配置がなされているため、戦術性にも結びついている。 -優れたサウンドデザイン --本作の銃火器は「何もない壁に向かって撃っても撃っても楽しめるように」をモットーにデザインされている。 ---そのため、どの武器も音がよく、そのデザインも楽しさに貢献にしている。 -バリエーション豊富なステージ構成。 --敵施設内部への潜入戦、地雷原や工場地帯での白昼戦、森林を進む夜間戦、RPGの飛び交う市街戦など多彩な戦場が用意されている。 --単独行動だけでなく、時には仲間とともに進むステージもある。連携や協力イベントなどは無いものの、戦場での仲間の存在は頼もしい。 -回復アイテム出現バランスの絶妙さ。 --敵を倒すと回復アイテムを落とすことがあるが、落とす頻度は主人公の体力が低いほど高くなる。 --その仕様自体は珍しいものではないが、本作ではそのさじ加減が絶妙で、どんなに追い込まれてもあきらめずに撃ちまくれば意外に切り抜けられたりする。 --相当の難所でない限りは戦術無視のごり押しが可能なため、プレイにスピード感と爽快感が生まれる。 -初心者から熟練者まで対応した4段階の難易度設定。 --各ステージで難易度を選ぶことができ、遂行しなくてはならないミッションの数やダメージ量が変化する。最高難易度「BLACKOPS」の難しさは格別。 -臨場感を盛り上げるリアルな演出。 --リロードの際は遠景がぼやける、ジャム防止動作をする、弾倉に残った弾も破棄されるなど芸が細かい。 --普段はBGMが無いため戦場に響く銃声が際立つが、要所要所で重厚なBGMが挿入されて緊張感・達成感を与えてくれる。 --音楽を担当しているのは『[[Call of Duty>Call of Dutyシリーズ]]』シリーズや『[[メダルオブオナー>メダルオブオナーシリーズ]]』シリーズの音楽も担当しているマイケル・ジアッキーノ氏である。 -俳優・声優陣の好演も光る。 --ステージ間に挿入される実写ムービーはプロの俳優が演じており、映画のワンシーンさながら。 --実写ムービーの日本語吹き替え及び各所で入る無線会話を担当しているベテラン声優達の好演は、ゲームへの没入感をより深めてくれる。 ---- **賛否両論点 -ステージ数が8つと少なめ。 --シングル専用FPSとしてはボリューム不足。一方で個々のステージがダラダラと長く、普通にクリアするだけでも30分~1時間、FPSに不慣れなら1時間~2時間以上はかかるなどバランスが悪い。 --任意にルートを選べる箇所もあるが、ほぼ一本道。道中に特別なイベントなども無いため、単調に感じてしまう。 ---ただし、このようなシンプルさや、ストーリーや味方無線を全く気にせずに突っ込んでもお構いなしな点が本作の醍醐味とも言える。 //--クリア後の裏ステージや特殊ミッションも無い。 //FPSでクリア特典がないのは普通ではないか?BLACKは隠し武器があるから、まだマシ。 ---- **問題点 -難易度が高めで、「小細工は無用!!」とはいかない。 --パッケージ裏の売り文句に「迂回や待ち伏せ、防御といった小細工は無用!! 戦火に飛び込み、撃ちまくる、これがBLACKスタイルだ!!」と書かれているが、実際に小細工無しで突っ込めば蜂の巣にされるのがオチ。「''売り文句にだまされた!''」と文句を言われてもおかしくはない。 --とはいえ前述の回復アイテム出現バランスのこともあり、上手くなれば本当にガンガン突っ込んでバンバン派手に敵を倒せるが。 -敵が硬く、雑魚敵でも何発も撃ち込まないと倒せない。 --物を破壊するのは爽快感抜群だが敵を倒すのには爽快感が無い、という結果を招いてしまっている。前述した高難易度の一因でもある。 --特にショットガン兵はヘッドショットが効かない上に攻撃力も非常に高い難敵。にもかかわらず、序盤から多数のショットガン兵を相手にする場面が出てくる。 ---ただし、敵の硬さに関しては「1人の敵にこれでもかと大量に弾をブチ込むのが快感」「ヘッドショットの重要度が増す」という意見もある。 -敵が歩兵しかおらず、ヘリコプターや戦車などが登場しない。 --歩兵も種類が限られている上に行動パターンがほとんど同じなので、戦闘に慣れてくると単調さが際立つ。 ---ただし、破壊可能なオブジェクトとしての軍用車両は登場するので、戦場の雰囲気を損ねるほどの落ち度ではないとも言える。 -ストーリーが把握しにくい。 --実写ムービーの台詞が総じて早口で聞き取りづらく、その上字幕もついていない。オリジナルの固有名詞も多いため、理解できないとなぜ戦うのかわからないまま戦場に放り出されることになる。 --ちなみにこの問題、国内版はまだマシな方で海外版の英語音声はさらにひどいことになっている。早口なうえにボソボソ声まで加わり、もうわけがわからない状態であり、英語圏のユーザーでさえ「何を言ってるのかわからない」と不満を上げる有様。 --時間軸がわかりにくいことや、敵組織の首領がプレイ中に直接登場しないためその生死などが把握しにくいこともその原因である。 //--敵の兵士も日本語では無く、独特の言語(ロシア語?)を喋る。 //敵兵はストーリーに関わるような話はしていないので、分かってもやはりストーリーは分からない。ちなみに言葉はロシア語で、舞台はイングーシとチェチェン。 ---- **総評 本作が良作たる所以は、美麗なグラフィックや破壊表現を備えた本格派FPSを家庭用機にて実現したことにあるだろう。~ 「小細工は無用!!」という爽快かつシンプルなプレイスタイルを提示したことも手伝って、それまでFPSに触れたことのなかった層にとって手を出しやすい作品となった。~ また、ツボを押さえた優れた演出はFPS経験者の目にも留まり、良い意味でその期待を裏切ることとなった。~ ボリュームにこそ難はあるものの、少々ハードな本格派FPSを手軽に味わいたい方にはお勧めの作品である。財布に優しいのも嬉しい。 ---- **余談 -隠し要素として「NORMAL」以上の難易度でクリアした場合に弾数無限の銃などが手に入る。 --難易度「BLACKOPS」のクリア特典は一体何人のプレイヤーが手に入れることができたのだろうか…。 -開発元のCriterion Gamesは同じく破壊表現やグラフィックを重視したレーシングゲーム『[[バーンアウト>バーンアウトシリーズ]]』シリーズの開発元でもある。 -ステージ中に、映画『ザ・ロック』に登場したある場所をオマージュしたとおぼしき部屋が存在する。 -元々3部作の1作目として作られた作品であり、エンディングも続編を意識したものとなっている。 --しかし、現在まで続編の情報は無い。本作の評判が良かったため、続編を望むユーザーの声は未だ少なくない。 --一応、その同スタッフによる精神的続編である『Bodycount』はリリースされてるが、知名度は本作より一層低く、バランスの悪さやデザインの雑さから本作ほどの高い評価は受けていない。 -国内版はPS2版しか発売されていないが、海外ではXb版も発売されている。 --PS2版も決して悪くない出来だが、グラフィックや操作性の面を考えるとやはり海外Xb版の方が上。 --Xb版を日本でプレイするにはOne以降の機種であれば単体DL購入もしくはサブスクリプションサービスである「EA Play」を利用する形になる((「Xbox Game Pass Ultimate」の加入者であれば別途契約しなくてもEA PLayが利用可能。))。 --また、「XboxOne X Enhanced」対応なのでOne X/XSX/XSSを持っていればグラフィックやフレームレートなどが最適化された状態でプレイできる。 ---ただし、現在Xboxハードにおいてダウンロード版として配信されている本作は海外版であり、日本語は収録されていないので注意か必要。

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