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サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~」を以下のとおり復元します。
「[[要強化記事>要強化記事一覧]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。~
依頼内容は評価点、問題点、総評の追記です。~
&color(red){''2017年10月8日までに改善されない場合は削除対応します。''}
//期日が依頼日と同じになっていたので修正しました。
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*サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~
【さくらたいせんすりー ぱりはもえているか】
|ジャンル|ドラマチックアドベンチャーゲーム|&image(00411320014.jpg,width=160)&br;&image2(center,http://ec2.images-amazon.com/images/I/51ARCAZ7PXL.jpg,width=120)|
|対応機種|ドリームキャスト&br;プレイステーション2|~|
|発売元&br;開発元【PS2】|セガ|~|
|開発元【DC】|オーバーワークス|~|
|発売日|【DC】2001年3月22日&br;【PS2】2005年2月24日|~|
|定価|【DC】8,190円&br;【PS2】5,040円|~|
|レーティング|【DC】セガ審査:全年齢推奨&br;【PS2】CERO:15歳以上対象|~|
|廉価版|【PS2】SEGA THE BEST&br;2008年10月23日/2,940円|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[サクラ大戦シリーズリンク>サクラ大戦シリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
セガが発売した[[サクラ大戦]]シリーズ3作目。前作までは大正時代風の架空世界の日本を舞台としていたが、本作では同時代のフランス・巴里(パリ)が舞台。新ハードであるドリームキャストの性能を活かした超大作ギャルゲーとなった。

広井王子によれば、本作のストーリーの元ネタは森鴎外の小説「舞姫」とのこと。

**ストーリー
本作はシリーズの主人公である大神一郎が、軍の留学派遣で巴里を訪れるところから物語が始まる。本人は知らされていなかったが、過去の2作の戦いで帝国華撃団・花組を率いて「魔」との戦いに勝利した大神を、欧州防衛のために新たに設立された巴里華撃団・花組の隊長として据えるためである。大神は、新たな団員を率いて、新たな花組を一から作り上げ、巴里を狙う敵と戦う。

部下となるヒロインは5人と前作・前々作よりは減っているが、天真爛漫ではあるが少々おバカな修道女''エリカ・フォンティーヌ''、誇り高い貴族令嬢''グリシーヌ・ブルーメール''、幼いがしっかり者のサーカス芸人''コクリコ''、総計すると懲役千年もの罪を犯した大悪人の''ロベリア・カルリーニ''、欧州育ちだが本土の女性以上に大和撫子らしい''北大路花火''、と個性的かつ魅力的な女性ばかり。前作までの8人のヒロインとは全くキャラが被っていない上に、チームとしての5人のキャラクターバランスがしっかり取れているのも見事といえる。日本に残してきた帝国華撃団のメンバーも、ストーリー中盤でゲストキャラクターとして登場する。

キャストもエリカ役に『タッチ』『トップをねらえ!』『となりのトトロ』でお馴染みの日高のり子、グリシーヌ役に島津冴子、コクリコ役に小桜エツコ、ロベリア役に井上喜久子、花火役には鷹森淑乃など実力派の声優を起用。
とりわけ井上喜久子はそれまでのおっとりした役柄からは想像がつかない程の悪党声を演じ、本作を期に『マクロスF』や『海賊戦隊ゴーカイジャー』で魅力的な悪役を演じている。また、鷹森淑乃は声優業を休業し主婦業に専念していたため本作が事実上の復帰作となる。

本筋とは直接関係のない要素ではあるが、町の住人の多くに連続イベントが設定されており、異邦人である大神に対して、巴里の人々は当初は冷たく当たるが、イベントをこなして親密になっていくことで徐々に巴里の住人として大神を迎え入れるようになる。その変化が実感として感じられるように作られているのも、本作の魅力といえよう。

そして、本作の最大の見せ場は、エピローグである。当初から大神の巴里赴任は一時的なものと決まっており、留学期間が終われば日本に戻ることになる。つまり、ストーリーを通じてヒロインとどれだけ親密になっていても、最後は別れが待っているのだ。
元ネタの小説「舞姫」ほど悲惨ではないが、それでも本作のラストは物悲しく、切ない。だが決して救いようがない訳ではなく、「いつかまた会える」という希望に満ちた雰囲気をプレイヤーに与えてくれる。
実際、『サクラ大戦4』では帝都のピンチに巴里のヒロインが助けに来てくれるというヒーロー番組のような熱い展開が待っている((『3』では逆に敵に敗れて傷付いた巴里ヒロイン達を帝都のヒロイン達が手助けする))。

**戦闘システム
前作までは、スクウェアの升目で区切られたマップ上で駒となる敵味方のユニットを動かして戦いが繰り広げられる、ウォーゲームとしてはよくあるタイプの戦闘システムだったが、本作では完全にシステムを刷新。3Dポリゴンで構成された升目の存在しない戦闘フィールドの中で、行動力が続く限り自由に移動、攻撃、防御、回復などの行動が取れるようになった。移動できる範囲や攻撃できる範囲は自機を中心とした円で表示され、アナログスティックを使ってドット単位の位置取りが行える。

また、各メンバーの必殺技演出も、ハードの性能向上を活かしてド派手なものになっている。

**登場メカ
前作までに登場した主人公側の霊子甲冑((華撃団が乗り込む人型メカ))は基本的に全員が同じ仕様で、使用する武器と色が違う程度だったが、本作からは各メンバーごとに機影が変わるほどのカスタマイズがされるようになった。メカデザイナーは元サンライズの明貴美加が担当。

**評価点
-「三作目のジレンマ」を打ち破った、意外な場面設定
--シリーズ三作目ということでマンネリが出やすい時分ではあったものの、メンバーと舞台設定を一新してシステムも改良し大きくプレイ感覚を改革した。
--その後このシステムで前作と前々作をリメイクしており、本作の完成度の高さが伺える。
--シリーズファンからは「大神さんの現地妻」などとネタにされる事も多いが、あくまでネタでありそこまで酷い評価を受けるような事も無かった((ちなみに続編である4は「本妻VS現地妻」などと物騒なネタにされてしまったが))。
--シナリオ全体の完成度も上記の通り。ギャルゲー飽和期にさしかかった2001年の作品だが、現在でもなお語り草となる出来の良さ。
-映像の出来もシリーズ随一
--アニメ部分とCGの違和感もなく、特にOPムービーはゲーム史上屈指の名作と名が上がる事も。

**まとめ
ヒロイン総入れ替え・新規の舞台と、大胆な刷新を行いながら、旧来のファンからも広く受け入れられ、シリーズの中興の祖ともいえる作品となった。~
セガの3作目は何故かこけるという謎の法則がささやかれているが、本作と『[[ソニック・ザ・ヘッジホッグCD]]』はこの法則を見事に打ち破った作品でもある。

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**余談
-プロダクションIGが製作したオープニングは上記の通り非常に評価が高く、このOPの製作費は1億とも3億とも噂されている。
--2017年現在、金額に関してはっきりとしたソースは存在しない。ただ、そんな異常とも言える製作費でも納得してしまうほどの出来である。

#region(動画)
&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=yL9fXYjrpWQ){425,350}
#endregion

-その後、本作のスピンオフ作品である『サクラ大戦ミステリアス巴里』が発売されたが、「ヒロインが大神ではないキャラクターになびくのは嫌だ」「推理ゲームなのにヒントが少ない」等の不満点が多く評価は低い。

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