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アイルーでパズルー」を以下のとおり復元します。
*アイルーでパズルー
【あいるーでぱずるー】
|ジャンル|アイルーパズル|CENTER:&image(puzzrou1.JPG,https://www.amazon.co.jp/dp/B007ZLDY6E/,height=160)[[高解像度で見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=6767&file=puzzrou1.JPG]] [[裏を見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=6767&file=puzzrou2.JPG]] |
|対応機種|プレイステーション・ポータブル|~|
|発売元|カプコン|~|
|開発元|ナツメ|~|
|発売日|2012年7月19日|~|
|定価|2,848円(税別)|~|
|プレイ人数|1人(アドホックモード時1〜2人)|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|配信|700円(税8%込)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|モンハン初の落ち物パズル&br;『[[スーパーパズルファイターIIX]]』のキャラ差し替え版&br;アイルー村のキャラを活かせている&br;大味な必殺技のバランス|~|
|>|>|CENTER:''[[モンスターハンターシリーズ>モンスターハンターシリーズ]]''|
|>|>|CENTER:''ぽかぽかアイルー村シリーズ''&br;[[アイルー村 / G / DX>モンハン日記 ぽかぽかアイルー村]] / ''パズルー'' / [[プリプリプーギー>モンハン日記 プリプリプーギーレース]]|

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#contents(fromhere)
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**概要
-[[モンスターハンターシリーズ]]初の落ち物パズルゲーム。
-『[[モンハン日記 ぽかぽかアイルー村]]』シリーズの世界観とキャラクターがベースとなっており、本来『モンハン』のスピンオフであった『アイルー村』から更に派生したスピンオフという形になっている。
-加えて、基本ルールは1996年にカプコンより発売された落ち物パズルゲーム『[[スーパーパズルファイターIIX]]』をベースに拡張したものとなっている。

**ストーリー
 最近ちょっぴり活気の少ないアイルー村。
 長老が、もういちど賑わいを取り戻そうと、村で見つけた
 「ジェム鉱石」を使って、パズルのお祭りを開いた!
 
 優勝したら、長老がなんでも1つだけ願いを叶えてくれるらしい!?
 アイルーたちがパズル対戦で大騒ぎ!
 ―公式サイトより引用
-時系列的には『アイルー村G』より後となっている。

**システム
-上述通り、基本的にルールは『[[スパズル>スーパーパズルファイターIIX]]』と同様のため、当該記事を参照。
--モンハンの世界観に合わせて、クラッシュジェムが「爆弾ジェム」に、カウンタージェムが「どんぐりジェム」に、レインボージェムが「虹色たまごジェム」に変更されているが、名称と外見が少し変わったのみで役割は変わらない。
--ルールやパズルの状況に合わせて画面真ん中のキャラがリアクションを取る演出も同作から引き継がれている。ただし本作では3Dポリゴンになっている。
-一人用のストーリーモード「''お祭りに参加''」が追加。先述のストーリーに基づき、アイルーたちがパズル祭りに挑戦する。クリアするとご褒美として「アルバム」で閲覧できる書き下ろしイラストやそのアイルーの服がもらえる。
--難易度はフリープレイの「ひとりでパズルー」「友達とパズルー」含めた全てのモードで「かんたん」「ふつう」「むずかしい」の3種類。難易度によってどんぐりジェムがノーマルジェムに変わるまでのターン数が異なる。
-本作から追加された要素として、「''必殺技''」が新登場。
--パワージェムを消す、連鎖をする、相手から大ダメージを受けるなどをすると、観客アイルーから歓声がもらえ、画面中央上部のテンションゲージがたまる。テンションゲージが満タンのときに□ボタンを押すと、それぞれのキャラクターに設定された必殺技を使うことが出来る。
#region(お祭り参戦キャラクターと必殺技の一覧)
-マイアイルー
--主人公アイルー。ゲーム開始時にキャラメイクが出来る。ちなみに『アイルー村G』以前のマイアイルーとは別個体。
--必殺技は「''ラッキーエッグ''」。NEXTジェムを虹色たまごジェムを含んだ組ジェムに変える。
--マイアイルーのみ、後述の着せ替えで他のアイルーの必殺技を使うことも出来る。その場合もジェムパターンはマイアイルーのもののまま。
-情報屋
--情報通の男の子アイルー。
--必殺技は「''情報屋のねばり''」。落下口の縦列にあるジェムをすべて同じ色にする(色はランダム)。
-エピカ
--詩が好きな青年アイルー。
--必殺技は「''色変わりのサーガ''」。自分のフィールドにあるジェムをランダムで最大10個同じ色に変える。
-キラ
--アイドルを夢見る女の子アイルー。
--必殺技は「''バクダンコンサート''」。3個先までのNEXTジェムが爆弾ジェムのみの組み合わせになる。
-ツバキ
--虫捕りが好きな女の子アイルー。
--必殺技は「''ジェムあらしの術''」。相手のフィールドのすべてのジェムの色をランダムに変化させる。
-アロマ
--いたずら好きなおねえさんアイルー。
--必殺技は「''ボルテージダウン''」。相手のテンションゲージを即座に0にする。
-ピンク
--ギャルのような喋り方をする女の子アイルー。
--必殺技は「''ピンクデコレーション''」。5ターンの間相手のフィールドにピンクのお花を散らして見えづらくする。
-リール
--釣りが好きな男の子アイルー。
--必殺技は「''まきもどしリール''」。相手のフィールドのドングリジェムの数字を最大10個初期値に戻す。
-漁場長
--村の漁場を管理しているアイルー。
--必殺技は「''大物一本釣り''」。大きな魚で相手のNEXTジェムを3ターンの間隠す。
-ウルシ
--忍びの修行をしている青年アイルー。
--必殺技は「''忍法爆遁の術''(にんぽうばくとんのじゅつ)」。自分のフィールドのノーマルジェムを最大3個同色の爆弾ジェムに変える。
-ルナ
--鉱石が好きな男の子メラルー。
--必殺技は「''プラスワンピッケル''」。相手のフィールドにある全てのどんぐりジェムの数値を+1する。
-ニャン次郎
--『[[MHP3rd>モンスターハンターポータブル 3rd]]』で初登場したタル配便のメラルー。
--必殺技は「''タルの滝落とし''」。フィールド上のパワージェム以外のジェムをランダムに10個壊す。
-プーギー仮面レディ
--プーギーレースに情熱を注ぐ仮面のアイルー。&color(white){その正体は長屋の管理人さんである。}
--必殺技は「''プーギーアタック''」。下から2段目までのパワージェム以外のジェムをすべて消す。
-ランチ
--とても食いしん坊な男の子アイルー。
--必殺技は「''いただきどんぐり''」。自分のフィールドのどんぐりジェムをランダムで最大10個消す(食べてしまう)。
-農場長
--村の農場を取り仕切るおっさんアイルー。
--必殺技は「''クワの舞''」。自分のフィールドのどんぐりジェムを最大10個ノーマルジェムに変える。
-トマト
--ランチを凌駕するほどの食欲を持つ女の子アイルー。
--必殺技は「''おかわりトマト''」。4ターンの間、自分も相手も組ジェムが全て赤のノーマルジェムのみになる。
-園長
--村にプーギーパークを作ったプーギー好きの女の子アイルー。
--必殺技は「''なかよしプーギー''」。5ターンの間、相手のフィールドにプーギー3匹をうろつかせ見えにくくする。
-ガノ
--泳ぐのが得意な少年アイルー。
--必殺技は「''水平線''」。自分と相手両方のどんぐりジェムカウンターの数値を即座に0にリセットする。
-虫捕り係
--虫捕り場を任されている男の子アイルー。
--必殺技は「''どんぐりキャッチ''」。3ターンの間、自分のフィールドに落ちてくるどんぐりジェムをジェムカウンターにためておける。効果が終わると通常通り降ってくる。
-採掘長
--採掘場を取り仕切る青年アイルー。
--必殺技は「''どんぐりけずり''」。自分のフィールドにある全てのどんぐりジェムの数値を2減らす。
-シマシマ
--村のプーギーパークで飼われているプーギーの一匹が何故か参戦。
--必殺技は「''シマシマニア''」。自分のフィールドの3の倍数の横列にあるパワージェム以外のジェムを全て青色ジェムに変える。
-長老
--村の長老アイルー。今回はお祭りの主催者という立場上パズル祭りではプレイヤーとして選択できないが、お祭りで勝ち進んでいくと…?
--必殺技は「''長老オーラ''」。相手から送られたジェムカウンターの数値を相手に跳ね返してしまう。
#endregion
#region(乱入モンスターと必殺技の一覧。ネタバレ注意)
これらのモンスターはお祭りモードの際にランダムで乱入してくる場合があり、打ち勝つことでお祭り以外のモードでプレイヤーとして使うことができるようになる。
-ジンオウガ
--必殺技は「''いかりの放電''」。2ターンの間相手の方向キーの操作をシャッフルし、操作をちぐはぐにさせる技。効果中はハードドロップも出来ない。
-イャンクック
--必殺技は「''乱れついばみ''」。相手のフィールドのノーマルジェムをランダムで最大10個どんぐりジェムに変える。
-ヤオザミ
--必殺技は「''カウンターブロック''」。1ターンの間に自分が受けたどんぐりジェムをナシにできる。
-ポポ
--必殺技は「''ポポの突進''」。相手のフィールドの爆弾ジェムを最大10個同色のノーマルジェムに変える。
#endregion
#region(コラボ衣装の必殺技の一覧)
ゲームを進めると手に入る『[[まいにちいっしょ]]』シリーズのキャラクターの衣装と、以前はダウンロードで入手できたマイメロディのキャラクターの衣装(現在は配信停止)。マイアイルーが着ることで使うことができるようになる。
-トロのお面
--[[どこでもいっしょシリーズ]]のキャラクター、井上トロのお面。
--必殺技は「''ホワイトシャッフル''」。自分のフィールドにある全てのノーマルジェムの色をランダムに変える。
-クロのお面
--『[[週刊トロ・ステーション>まいにちいっしょ#id_adb6b97e]]』でトロの相方のクロを模したお面。
--必殺技は「''ブラックシャッフル''」。相手のフィールド上のすべてのパワージェムを、ランダムな色のノーマルジェムに分解してしまう。
-マイメロディの服
--[[サンリオキャラクター>サンリオキャラクターシリーズ]]のマイメロディの服。
--必殺技は「''マイメロディのお願い''」。自分のフィールドにある全てのどんぐりジェムの数値を即座に1に変える。
-クロミの服
--自称マイメロのライバルのクロミの服。
--必殺技は「''オジャマチェリー''」5ターンの間相手のフィールドに巨大なさくらんぼを送り込み、見えにくくする。
#endregion
-ゲーム開始時にキャラメイクできるマイアイルーだけは、お祭りモードなどで獲得した他のマイアイルーの服を着てその持ち主の必殺技を使えるようになる。
-『スパズル』からの細かな変更点として、一番上の列でも組ジェムを左右に動かせるようになった。

**評価点
-一定の支持を得た作品をベースにしているだけあって、システムの完成度やアツさは折り紙付き。
--必殺技の導入により、初心者でもチャンスが生まれるようになった他、ジェムパターン以外のキャラの個性も生まれた。
--パワージェムの存在による爽快感や敷居の低さも健在。パズル初心者でも気軽に対戦を楽しめる。
-キャラ選出も概ね好評。ツバキやランチ、ニャン次郎といった人気どころは網羅している。
--ジンオウガ等の乱入モンスターも、(パズルゲームではあるが)プレイアブルとしてモンスターを動かせる貴重な機会として好評。モーションも凝っている。
-「ぽかぽかアイルー村のキャラゲー」としては合格点。
--お祭りのストーリーデモや対戦前の会話で、各キャラの特徴を捉えたセリフを楽しめる。
--『スパズル』にはストーリー描写が存在していなかったが、改善されている。
-やりこみ要素も存在。
--お祭りモードでは服やアルバムの収集をはじめ、最終スコアが一定以上だと金冠を獲得でき、それらを集める楽しみもある。
-どんぐりジェム(カウンタージェム)の視認性が改善され、色を見分けやすくなった。

**賛否両論点
-一部に疑問の残るキャラ選出
--アイルー側では、タル投げ師、飼育係、交易家の職業のアイルーが登場しておらず、多少キャラ選に偏りが見られる。
--特に疑問なのはモンスター側。本家でも人気のあるジンオウガとイャンクック、アイルー村プレイヤーには馴染み深いポポはともかく、なぜか成体のダイミョウザザミを差し置いて参戦したヤオザミは需要があるか怪しいところ。シリーズの看板モンスターであるリオレウスとリオレイアがいないのも疑問。
-『スパズル』ではキャラごとに個別に用意されていたアニメーションが、本作では多くのアニメが全アイルーで共通になっている。
--とはいっても前作にあった「わざわざ連鎖をしないと見られないアクション」はなくなっている。また、プーギーと乱入モンスターはいずれも専用のモーションである。

**問題点
-必殺技の導入によりキャラバランスの格差がより激しくなってしまった。
--特に強いとされているキャラはトマト、長老、ジンオウガ。
---トマトは相手を窒息に導く妨害効果は勿論、自分もパワージェムを作りやすくなったり、相手が発動したNEXTジェムを書き換える必殺技を上書きして水の泡にしたりと、特にCOM相手には汎用性も抜群。相手側も赤しか降らないことを利用することもできるが…(後述)
---長老はラスボスとして設計されているだけあって文句なしに最強の必殺技。COM長老はこちらが対策しないと的確にカウンターしてくるため真・最終決戦で投げたという声も。対策として、発動された同ターン内に連鎖して跳ね返された分を相殺することはできるのだが難しい。
---ジンオウガは「相手の操作を混乱させる」という基本効果より「ハードドロップが使えなくなる」という副作用が大きい。ジェムを組むスピードを圧倒的に遅くさせられてしまう。
---その他にも初心者から上級者まで、ピンチを脱出するのに使いやすい情報屋や、上記の強力な技も含めた必殺技を全て未然に防げるアロマも強いとされている。
--一方あからさまに上位互換が存在するものもいる。特に農場長と園長が顕著。
---具体的には「どんぐりジェムをランダムで10個ノーマルジェムに変える」農場長は「どんぐりジェムをランダムで10個完全に消去する」ランチの実質下位互換になってしまっている。~
ランチには無いノーマルジェムに変える能力を活かそうとして、仮にどんぐりジェムが戻った時にパワージェムになるような配置で組んで仕込んでいたとしても、変化対象がランダムなのがネックとなり中途半端に戻ってしまって上手く行かない可能性が高いため、有効利用するのが難しい。
---園長も隠れる範囲が非常に小さく、落下口付近に至っては全く隠れていない。同ターン持続して似ているブラインド効果だが範囲が圧倒的に広いピンクの下位互換である。
---なお、ローカル対戦では必殺技をオフにする設定もできる。

-攻撃ジェムパターンのバランスもあまり改善されていない。『スパズル』のダンのようにあからさまに弱いキャラはいなくなったものの、依然2色のパターンと4色のパターン、固まっているパターンとばらけているパターン間で格差が存在している。
--特に先述のトマトは、攻撃ジェムパターンの中に赤色ジェムが少なめなので、相手側が必殺技で降ってくる赤色ジェムを利用するのが難しく、余計に強キャラになっている。
--幸い着せ替えで他のアイルーの必殺技を使えるマイアイルーはバランスよくばらけたパターンなので、対人戦ではマイアイルー同士で服だけ変えた対戦という選択肢もあるが、乱入モンスターには服が存在しない。

-『スパズル』の一部の家庭用移植にあった「トレーニングモード」は搭載されておらず、すべてのモードで対戦ゲームのみとなる。
--後述の通り、本作のプレイヤー人口は多い方とはいえない。さらにオンライン対戦も搭載されておらず、アドホックパーティーも公式には動作未確認となっている。おひとりさまのプレイヤーにとっては辛いところ。

-コアなアイルー村ファンにしか気にならないところだが、一部の効果音が原作と微妙に異なっている、ウルシの口癖が一箇所だけカタカナになっているなど違和感を覚える点も。

**総評
懐かしの作品である『スパズル』に新要素とアイルー村の世界観を追加した作品。新たに必殺技などの新要素、キャラゲー要素などを盛り込んでいるが、相変わらずのキャラバランスの悪さや、オンライン対戦が普及した2010年代のゲームなのにオンライン対戦をサポートしていないなど、不満点も目立つ作りである。~
しかし『スパズル』の爽快感や『アイルー村』の個性的なキャラクターといった両者の強みは活かされており、アイルー村ファンなら手に取ってみる価値はあるだろう。

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**余談
-''発売タイミングが非常に悪かった''
--本作はPSPにおける最後のモンハンシリーズ関連作品でもあるのだが、発売当時はPSP市場が末期に差し掛かっていた時期だった事や、少し前に最新作『[[3G>モンスターハンター3G]]』がニンテンドー3DSで発売していた事等による発売タイミングの悪さから、大人気のモンハンシリーズ作品にもかかわらず注目度が非常に低い作品になってしまった。
---それにともないプレイヤー人口もかなり少なく、まともな攻略サイトすら登場していないという有様である。

-発売当初の税込の価格は2,990円、つまりは''ニクキュー''円であり、アイルーならではの語呂合わせとともにお得感をアピールしていた。

-本作のベースとなった『スパズル』自体も、海外のみだが既にカップリングソフト『Capcom Puzzle World』経由でPSPに移植されている。
--PSPにおける海外専売ソフト自体はリージョンフリーなので、国内のPSPでも問題なくプレイする事が出来る。

-本作は当Wiki取り扱い対象の家庭用及びPC向けのモンスターハンターシリーズにおいて唯一タイトルに「モンスターハンター」もしくは「モンハン」が入らない作品である。
--従来型携帯電話向けアプリのうち、アイルーを主役にした作品には「モンハン」がタイトルに入らない作品が他にも存在する。

復元してよろしいですか?