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''本記事では、『アンパンマンとあそぼ あいうえお教室』『アンパンマンとあそぼ あいうえお教室DX』『アンパンマンとあそぼ ABC教室』を併せて紹介します。'' ---- #contents(fromhere) ---- *アンパンマンとあそぼ あいうえお教室 【あんぱんまんとあそぼ あいうえおきょうしつ】 |ジャンル|知育ゲーム|&amazon(B000L367OE)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売元|アガツマ・エンタテインメント|~| |発売日|2006年12月7日|~| |定価|4,200円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |セーブデータ|1個|~| |判定|なし|~| |ポイント|''玩具からの移植''という新発想&br内容は薄い|~| |>|>|CENTER:''[[それいけ!アンパンマンシリーズ]]''| ---- **概要 電子玩具の「アンパンマン あいうえお教室」に追加機能を加えて移植した作品。読み上げ機能だけにとどまらず、ひらがな・カタカナの書き取り練習や文字を題材にしたミニゲームも収録されている。 **ゲーム内容 まずは「かんたん」「ふつう」「むずかしい」から遊ぶゲームを選ぶか、「あいうえおランド」に行く。~ 遊んだゲームは「きろく」を見ることもできる。 ***ゲームモード ''かんたん'' -文字に関係ないミニゲームが収録されている。これらは終わるだけで最高評価になる。 #region(かんたんゲーム一覧) -えんそうしよう --まずは遊ぶ曲を選ぶ。下画面に楽器が配置されているので、音楽に合わせて楽器をタッチして鳴らす。 -ぺったんスタンプ --まずは遊ぶ舞台を選ぶ。画面下にスタンプのリストが表示されているので、スライドして好きな場所に配置する。終わりにするとスタンプが動き出す。 -ぬりえをしよう --まずは遊ぶ絵を選ぶ。その後は好きな色で塗る。 #endregion ''ふつう'' -基本的なひらがなの知識が必要。単語の知識が求められるゲームもある。 #region(ふつうゲーム一覧) -あいさつしよう --カバオくんが挨拶するので、対応する挨拶をマイクに向かって喋る。 -まちがいたっち --上画面と下画面の絵の間違いを探す間違い探しゲーム。違いは3つある。 -にもつさがし --上画面にひらがなが表示される。下画面を次々に文字が流れてくるので、指定の文字を探して渡す。 -じゅんばんでんしゃ --ひらがなを五十音の順に並べ替える(例:えうあいお→あいうえお)。うまくいけば荷物の乗った列車が発車する。 -つないではっしゃ --上画面と下画面に、文字が書かれたロケットの部品がある。言葉が完成するように部品同士をスライドして繋げる。 #endregion ''むずかしい'' -さらに発展した理解や、カタカナの知識が求められるゲーム。 #region(むずかしいゲーム一覧) -かるたっち --バタコさんが言葉を読み上げるので、それに合った札をタッチする。 -しりとりめいろ --足場に言葉が書かれている。アンパンマンがいる足場の最後の文字から始まる言葉の足場を選んで進んでいく。 -よんでみよう --表示される言葉をマイクに向かって喋る。 -なまえをかこう --上画面の言葉が1文字抜けているので、絵も判断材料にしながら抜けている文字を下画面に書く。 -てんてんたいほう --濁点「゛」が抜けている文字があるので、 -パンこうじょう --下からひらがなの書かれた生地とカタカナの書かれた生地が次々に流れてくるので、平仮名専用の窯と片仮名専用の窯に分別する。 -カタカナとうだい --上画面に絵とひらがなが映る。これに対応するカタカナの候補が下画面に3つ出てくるので、正しいものを選ぶ。 #endregion ''あいうえおランド'' -上記のミニゲームが配置されたマップがあり、アンパンマンを操作して移動する。 --マップにはミニゲーム以外にもタッチすると反応する動物や、ばいきんまんと対決するゲームもある。 ---ばいきんまんとの対決ではばいきんまんが円盤を投げつけてくるので、スライドでアンパンマンを操作してはね返してばいきんまんに反撃する。何回も当ててバイキンUFOが故障するとアンパンチが出せるようになるので、下から上に素早くスライドして発動。 ***結果発表 -ゲーム終了後は結果発表が行われる。問題に正解した数アンパンマンボールが、不正解した数ばいきんまんボールがロケットの燃料口に注ぎ込まれ、どこまで打ち上がったかで良し悪しが判定される。 --先述の通り、「かんたん」のミニゲームは自動的に最高の「すごくできたね」評価となる。 **評価点 -子供にも楽しんでひらがなに親しめるゲームが多く、操作難易度も低い。 --「あいうえおランド」で分かるように各ゲームはしっかりテーマ付けされており、SF調な雰囲気の「スペースランド」のゲームは見ていても楽しい。 ---操作性に問題もなく、ゲームのどれもが遊びやすい。 --まだ学習には早い子にも楽しめるお絵かきゲームなども入っている。 -全編フルボイス。操作説明も読み上げてくれる。 -盛大なBGMとともに派手なエフェクトで送られる結果発表はとても盛り上がる。 --特にジャムおじさんの「''結果発表ー!!''」は%%浜ちゃんも顔負けの%%高らかな声で読み上げられるので清々しい。 **問題点 -薄味な内容 --ミニゲームはわずか15個。DSのゲームとしてはかなり少ない。 ---そのくせ1ゲームにかかる時間は非常に長く、プレイ時間を意図的に引き伸ばして穴埋めしているようにも思われる。 --また先述の通り、メニュー画面から選ぶゲームとあいうえおランドで選ぶゲームは''全く同じ''。わざわざ2つもアプローチを設ける必要性があるのか疑問である。 -ばいきんまんのゲームについて --ばいきんまんのゲームは泣いている子供をタッチすることでプレイできるのだが、それで一度ばいきんまんを倒しても''しばらくすると別の子が被害に遭っている''。 ---無視してもペナルティは無いのが救い。しかし、困っている人を見逃せないプレイヤーにはただただ面倒なだけである。 --ミニゲーム自体も操作に若干クセがあり、最後のアンパンチはなかなか決められない。 **総評 知育玩具をDS向けにアレンジした異色の作品だが、全体的に遊びやすくまとめられられている。しかし内容の薄さは無視できないレベルで、良作とまではいかない作品になってしまった。~ 現在出回っているのは殆どが下の『DX』であり、このタイプは非常に数が少ない。 ---- *アンパンマンとあそぼ あいうえお教室DX 【あんぱんまんとあそぼ あいうえおきょうしつでらっくす】 |ジャンル|知育ゲーム|&amazon(B002YK589M)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売元|アガツマ・エンタテインメント|~| |発売日|2009年12月17日|~| |定価|4,200円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |セーブデータ|1個|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~| |判定|なし|~| |ポイント|追加要素多数&br知育も意識した構成に|~| ---- **概要(DX) 改良版として『あいうえお教室』の3年後に発売された。大幅なボリューム増加が行われている。 **前作からの変更点 -「よみきかせえほん」の追加 --''みみせんせい''がアンパンマンの絵本を読み上げる。途中で物語に合わせていくつかのタッチペン操作が求められる場面もある。読まれた文章は上画面に表示される。 -大量のゲーム追加 --難易度につき8~9個のゲームができ、大幅にボリュームが増加。 #region(かんたんゲーム一覧) -おえかきしよう --塗り絵。真っ白なところから描くこともできる。 -えんそうしよう --前作と異なり、レーン上に流れてくるアンパンマンの顔に合わせて楽器を叩く仕様。正しく叩ければ仲間が増える。 -そろえてみよう --パズル。6ピース。 -なぞってみよう --ばいきんまんの通った経路の通りに線をなぞって、ばいきんまんを追いかける。 -ひらがなたんけん -カタカナたんけん --上画面に文字の一部が映るので、下画面の4つの文字の中のどれかを当てる。間違えた際のジャムおじさんの「''ほわァァァァ!!''」は必聴。 -ひらがなパンや -カタカナパンや --文字の画数ごとに分かれたパン生地が渡されるので、正しい形で鉄板にはめる。 #endregion #region(ふつうゲーム一覧) -まちがいタッチ --前作に同じ。 -ならべてみよう --上画面に表示された絵と読み上げから判断して、下画面の文字を並び替える。 -じゅんばんふうせん --マイク操作でクリームパンダの高度を調節し、障害物に当たらないようにしながら文字の書かれた風船を割っていく。 -つないでみよう --下画面に3人のカウボーイと、絵が描かれた3つの樽がある。カウボーイが指示する言葉の絵が書かれた樽と、カウボーイを線で繋ぐ。 -あいさつしよう --前作に同じ。 -おつかいしよう --上画面に頼まれた物が書いてあるので、その物が商店街の何屋にあるか考えて、その店から選んで渡す。 -ひらがなガンマン -カタカナガンマン --上画面に表示された文字を下画面に書く。 -おなじことば --同音異義語の絵を下画面から2つ選ぶ(「くも」なら蜘蛛の絵と雲の絵を選ぶ)。 #endregion #region(むずかしいゲーム一覧) -サッカーたいけつ --下画面の文字がひらがなかカタカナか判別する。 -しりとりレース --カレーパンマンの前の絵の最後の文字から始まる言葉を左3つから選ぶ。 -さくぶんしよう --名詞と助詞と動詞が正しく繋がって文になるように選ぶ。 -ひらがなオムライス -カタカナオムライス --上画面に1文字欠けた言葉が表示されるので、絵も判断材料にしてその文字を書く。 -つみきタワー --「みじかいつみき」「しかくいつみき」などと指示が出されるので、下の積み木から当てはまるものを選ぶ。 -ひらがなはなび -カタカナはなび --上画面に濁点・半濁点の欠けた文字のある言葉が映るので、修正すべき文字を下画面に正しく書く。 #endregion -『ABC教室』に続き「ことばずかん」を実装。 **評価点(DX) -ボリュームの大幅増加。 --合計ゲーム数は前作から10以上増加。遊びの幅が広がった。 --よみきかせえほんはしっかり文字が表示されるので、学びになると好評。ある程度のアニメーションもついている。 --ことばずかんは『ABC教室』に続き大ボリューム。一部は国名など学校学習の先駆けになる要素もある。 -知育を意識した内容の追加 --「つみきタワー」など、ひらがな以前の学習ができるゲームが新たに追加され、長い期間遊べる作品になっている。 **問題点(DX) -よみきかせえほんは起承転結のある物語として成り立っているとは言い難く、非常に短い。 --例えば「しょくぱんまんのはいたつ」という絵本では、''しょくぱんまんが学校の子供達に食パンを配ったらそれで終わり''である。 -男の子が喜びそうな「SF」「乗り物」といった題材のゲームが軒並み削除されている。 -相変わらず難しいばいきんまんとの対決ゲーム。 --本作はいつでもアンパンチが出せるようになった代わりに、ばいきんまんが火の玉を飛ばしてくるようになった。いわゆる弾幕ゲー形式であるわけだが、これがなかなか難しい。 ---かなり密に火の玉が飛ぶので避けづらく、当たると一定時間動けなくなってしまう。前作とはまた別の方向でストレスが溜まる。 -''結果発表が廃止。''達成感は薄れた。 **総評(DX) 前作の課題だったボリュームの薄さは改善されたが、一方で好評だった要素の削除も行われたため凡作止まりとなってしまったのが悔やまれる。~ 本作のさらなる改善版として『NEWあいうえお教室』が発売されているため、今から買うならそちらを選ぶべきだろう。 ---- *アンパンマンとあそぼ ABC教室 【あんぱんまんとあそぼ えーびーしーきょうしつ】 |ジャンル|知育ゲーム|&amazon(B0015PUMZ2)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売元|アガツマ・エンタテインメント|~| |発売日|2008年5月1日|~| |定価|4,200円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |セーブデータ|1個|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''シリーズファンから不評''|~| |ポイント|アンパンマンと英語学習&br相変わらず薄味な内容|~| ---- **概要(ABC) 『あいうえお教室』の英語学習版。ゲームの流れは前作からまったく変わっておらず、学習内容だけが差し変えられた作品になっている。 **ゲーム内容(ABC) -基本的なシステムは『あいうえお教室』と同じだが、新モードとして「ABCずかん」を搭載。また、あいうえおランドは「ABCサーカス」という名前に変更。 --結果発表は「EXELLENT」「GREAT」「GOOD」の3段階。 -案内役として「カバ団長」が登場。カバオくんとは別人。 ***ゲームモード ''かんたん'' -内容は『あいうえお教室』と同じ。ただし「えんそうしよう」の曲はすべて英語の曲になっている。 ''ふつう'' -ほとんど英語の知識が必要ないゲームが占める。ただし英単語自体はちょくちょく出てくる。 #region(ふつうゲーム一覧) -ぶらぶらブランコ --英語で数字が読み上げられるので、同じ数字を下画面に書く。 -おなじかおはどれ --笑うか泣くか怒っている動物が上画面に映し出されるので、下画面の顔グラの中から同じ感情のものを選ぶ。 -まちがいタッチ --『あいうえお教室』に同じ。 -こもじオープン --上画面に全て大文字で書かれた英単語が出てくるので、下画面の全て小文字で書かれた単語の中から同じ綴りのものを選ぶ。 -トラックあわせ --荷台の後部に描かれたトラックが来る。5秒で絵を覚え、絵が見えなくなった後で同じ絵のペアを選ぶ。 -あいさつしよう --『あいうえお教室』に同じだが、当然挨拶は英語。 #endregion ''むずかしい'' -英単語の知識が必要なゲーム。 #region(むずかしいゲーム一覧) -のりのりたまのり --英語で言葉が読み上げられるので、同じ物を指すイラストを下画面から選ぶ。 -ひともじライト --1文字抜けている単語が上画面に映るので、下画面にその文字を書く。 -まねしていってね --まず最初に物の名前が読み上げられるので、後に続いてプレイヤーもその単語を読む。 -たんごタイヤ --下画面に順番がバラバラの英単語が映し出されるので、スライドして並べ替える。 -トッピングアイス --お客さんの頼んだフレーバーのアイスをすくって提供する。 -なにをたのんだ --お客さんの頼んだファストフードを正しいトレーに提供する。 #endregion ***ABCずかん -「まち」「もの」「たべもの」など13のカテゴリーがあり、さらにその中に複数のテーマがある((「まち」なら「たてもの」「おみせ」「おしごと」「のりもの」「こうえん」の5つ。))。 --テーマの中にはイラストとスペルが書かれていて、タッチすると英語の読みと日本語の意味が読み上げられる。「もんだい」をタッチするとランダムで英語が読み上げられるので、プレイヤーが正しいイラストをタッチする。 ***ABCきょうしつ -アルファベットの大文字と小文字の例語と、1~20の数字を学習できる。書く練習もできる。 **評価点(ABC) -ゲームが一応ちゃんとABCを学べる構成になっていること。 -ABCずかんは身近な単語を学べるのでとても役に立つ。 **問題点(ABC) -''ゲームが非常につまらなくなった'' --前作ではスライドで物を動かしたり、大胆に文字を入れ換えたりと面白いゲームが大半だったが、本作ではほぼ「選択肢から選ぶ」ゲームで占められる。1ゲームの時間は長いままなので、さらに飽きやすい。 -急に上昇するミニゲームの難易度 --知育をしていたと思えば急に英単語のスペルを覚える段階に入るため、不親切。 -ガイドキャラ「カバ団長」の存在 --妙に上から目線で話しかけてくるため、あまり気分が良くない。 --声質も聞き取りづらく、アンパンマンが案内役からリストラされたことには不満もあがった。 **総評(ABC) あいうえお教室のシステムを引き継いだ作品であったが、やはり内容の薄さは改善されなかった。難易度もやや不安定で、遊びやすさは低下していると言わざるを得ない。~ 改良を重ねて4作品が発売された「あいうえお」と異なりこちらは続編が一切発売されなかったことから、ターゲット世代からの評価も低かったと思われる。 ---- *その後の展開 -2015年にニンテンドー3DSで『アンパンマンとあそぼ NEWあいうえお教室』が発売された。発売に前後して、体験版としてiOSとAndroidで『おためしばん』が一時期無料配信されていた。