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プロデュース - (2021/05/29 (土) 16:23:08) の編集履歴(バックアップ)
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プロデュース
【ぷろでゅーす】
ジャンル
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ホラーシミュレーション
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対応機種
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PC-8801mkIISR、PC-9801VM/UV、X1turbo
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発売元
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デービーソフト
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開発元
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マカダミアソフト
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発売日
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1987年7月
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定価
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6,800円
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プレイ人数
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1人
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判定
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なし
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概要
「無数の妖怪たちをダンジョン内に配置し、迷い込んだ人間たちを驚かして特定地点に誘導していく」という斬新な設定のホラーシミュレーション。
ストーリー
超能力育成スクールに通うトシオは、同級生であるギルバート、ティナ、密かな恋心を寄せるさやかの3人に対し、
いつも自分は見下されているという思いに囚われ、屈折した感情を煮えたぎらせていた。
それは、さやかとティナを誘って海へ出かけようとしていたトシオの思惑が、
4人組のリーダー格であったギルバートの一声で覆されたことから決定的なものとなる。
満たされない思いを抱いていたトシオは、何者かの声に呼ばれるようにして、
少し前に散歩中に見つけた森の中の廃屋に、いつの間にかやってきていた。
そしてその声の主はトシオに語り掛けた。
「ようこそ。おまえのようなものがくるのを待っていた。」
「私はお前の味方だ。お前の手助けをしてやろう」
「おまえだって自分で気が付いているのだろう?」
「他の2人はいつもギルを中心にして事を起こすし、お前の好きなさやかはギルに夢中だ……。」
「もっと正直になるのだ。お前に私の妖力を授けよう」
「その力で、お前は妖怪を操りやつらと対等に戦うことができる。そうすれば、お前の望んでいたようになるだろう」
(殺……死ぬほどの恐怖を味わわせてやる)
葛藤の末、トシオは与えられた悪しき力に身を委ね、自分を見下してきた三人の友人たちへの復讐を決意する。
そんな彼の思惑を知らず、友人たちは廃屋の中へ入っていったトシオを探し、廃屋の中へと入っていく……。
(説明書より引用・要約)
ゲーム内容
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主人公は館の中に妖怪を放ち(出現する時間や、出現の仕方が設定可能)、3人を廃屋の最上階(21階)へ誘導していくことになる。システム的には『刻命館』や『影牢』などに近く、この手のゲームの源流ともいえる。
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本作の妖怪は直接危害を加えることはなく脅かすだけ。30種類の妖怪の中から1つの階につき最大20種類まで配置可能。
妖怪と友人たちには相性があり、遭遇した時の反応も様々。硬直時間の長さが異なる他、遭遇する地形次第で逃走時の移動方向も変化する。これらの要素は出現のさせ方によっても変化するため、綿密にチェックしてパターンを把握していくことが攻略上重要となる。
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なお、妖怪の配置には「BOSS-POW」と呼ばれるポイントが消費される。このポイントは妖怪を配置するたびに減っていき、そのフロアのクリア時点で生き残った妖怪の分のポイントのみが少しだけ返還される。倒されてしまった妖怪の分は戻ってこないため、全フロアの攻略を通じてうまくやりくりしていかなくてはならない。
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階ごとに「ボスモンスター」が設定されているらしく、特定の階でのみ与える恐怖が大幅に増す妖怪も。だが、あまりにやりすぎると画面内の心臓メーターが青ざめていき、最終的に破裂して友人たちは死亡してしまう。
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登場人物全員が超能力育成スクールに通っているという設定のため、超能力で妖怪に反撃することもある。「聖域」と呼ばれる区画が存在している階もあり、そこでは強気になり攻撃力が増す。
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反撃によって倒された妖怪は利用不可能になってしまい、復活させる手段などは存在しない。
+
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友人たち
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ギル
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体力・精神力が最も高く、素の反撃力は最も高く1番目に強い。
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ティナ
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気が強く攻撃的な性格で、体力は普通だが精神力が高く、2番目に強い。
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さやか
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トシオの想い人で、体力・精神力共に最低だが潜在能力は最も高く、聖域に入った際は爆発的な反撃力を発揮する。
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3人が階を移動する手段は階段とエレベーターの2種があり、エレベーターは時間によって扉の開閉と階の昇降が変化する。
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セーブはその階をクリアした際に行われる。
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ゲームオーバー条件
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「1人でも死なせてしまう」「1人でも廃屋から逃がしてしまう」「明朝5時までに3人を追い詰められない」の3つ。
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2つ目の条件についてはあくまでも「建物の外へ逃がしてしまう」ことであり、既に上のフロアに上がっている相手がいる状態で今のフロアに残っている相手が下のフロアに逃走した場合は、ゲームオーバーにはならず、そのフロアからやり直しとなる。
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なお直接のゲームオーバー条件ではないが、妖怪の全滅や上述の「BOSS-POW」を使い切った場合もそれ以上のゲーム進行が不可能となるため、実質的な詰み(=ゲームオーバー)となる。
評価点
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ランダム要素が強そうに見えるが、実際は驚くほど運の要素は低く、友人3人の特徴の把握や的確なモンスター配置など、地道なデータ収集がそのまま攻略に直結するゲームデザインとなっているが、その完成度が非常に高い。
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その仕様上、どちらかというとシミュレーションというよりはパズル的要素が強めの作風となっている。実際、マニュアルには1階クリアの完全な手順が掲載されており、手順どおりに妖怪を配置していけば確実にクリアできるほど。
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集めたデータを基に地道に攻略法を突き詰めていくゲーム性が肌に合う人ならば、難易度の高さも相応のやり応えとして実感することが可能である。
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BGMが流れるところは少ないがなかなかの良曲。グラフィックも恐怖感をあおるデザイン。パッケージの写真もかなり怖い。
問題点
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かなりの高難度。
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ゲームバランスに関してはやや練りこみが足りない点が見られ、真面目に攻略しようとすると相当に高い難易度が立ちはだかる。
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パラメータや妖怪の管理に関する情報が比較的煩雑なのもとっつきやすさの面としてはマイナスに働きやすいのも痛いところ。
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ただし、実は妖怪を召喚する力や制限時間には相当な猶予があり、力押しで無理やり進路を変えさせれば結構簡単にクリアできてしまう。召喚できる妖怪についても数が多いため、数体ぐらいなら死なせてしまっても何ら問題はない。
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グラフィックは確かにおどろおどろしいが、プレイヤー側が怖がらせるというシステム上、恐怖感は今一つ物足りない。
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展開にメリハリが少なく作業感が強くなりダレやすい。
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一応、フロアクリアごとに行動によって成績評価はつくが、評価によってゲーム展開が変わるということもない。
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復讐劇という筋立て故、不気味でおどろおどろしいグラフィックも相まってゲーム全体通して鬱な空気が強い。
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主人公が感情移入しにくい性格なのもそれに拍車をかけている。
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エンディングの後味の悪さ・超展開っぷりも相当なもの。
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ただし、エンディングで掲示されるメッセージに関しては「真面目にやりこんだ人になら理解できる」と評価する声もある。
総評
クセは強いものの、独特のゲーム性がありハマる人には強烈な印象を残す一方、やはり前例のない作品ということもあってか練りこみが甘い部分が散見されるのが惜しまれる。
もう少し各所の練りこみや展開のメリハリを利かせていれば化けたかもしれない。