この記事では『大神』PS2板と、その移植作品であるWii版を取り扱っています。判定はどちらも「良作」です。
【おおかみ】
ジャンル | ネイチャーアドベンチャー | |
対応機種 | プレイステーション2 | |
発売元 | カプコン | |
開発元 | クローバースタジオ | |
発売日 | 2006年4月20日 | |
定価 | 7,140円(税込) | |
廉価版 |
PlayStation2 the Best 2006年12月14日/3,129円(税込) |
|
判定 | 良作 | |
ポイント |
日本神話をモチーフにした和風ファンタジー 美しいグラフィック&BGM 簡単操作でスタイリッシュわんこアクション 一部除き難易度はかなり低い |
|
大神シリーズ 大神 / 大神伝 ~小さき太陽~ |
この世の命が、蘇る。
絵巻物に描かれた和風絵画のような風情を感じるグラフィックが特徴のアクションRPG。
ジャンルの「ネイチャーアドベンチャー」とは、分かり易く言えばゼルダの伝説に代表されるアクションアドベンチャーのこと。
古代日本をモチーフとした広大なフィールドを舞台に、神話や昔話に語られる様々な霊獣・偉人・妖怪が登場し物語を彩る。
タイトルの「
ディレクターは『デビルメイクライ』や『BIOHAZARD 2?』を手がけた神谷英樹氏。そのため、彼の出身地である信州の地名を元とした地名や人名が多い。
美しき緑と自然が息づく大地の国「ナカツクニ」で、最も見事な桜の木を神木として祀る村「
神木村 」
その神木の袂には、かつて神木村を脅かした伝説の怪物「ヤマタノオロチ」を討ち取った剣士と狼の像が祀られている。
剣士イザナギを様々な神秘の力で助けるも、傷つき倒れた白狼の呼び名は白野威 。
この英雄たちの活躍によりオロチは封じられ、神木村に平穏をもたらした白野威 は逝去後、敬愛と尊崇の念を込めて「大神 」と呼ばれ、その像は村の守護神として大切に祀られた。しかし百年の後のある夜、オロチを封じていた宝剣「
月呼 」が何者かに引き抜かれ、蘇ったオロチはナカツクニ中を呪いと祟 りで包み込んでしまう。
この窮地に、神木に宿る木精サクヤ姫は、古の盟約に従い、村の守護神である白野威像を依り代として太陽神復活の儀を行う。
こうして、百年の眠りから目覚め蘇った白野威 こと、太陽神「大神 アマテラス」は、
旅絵師のイッスンと共に、奇跡の御業「筆しらべ」で呪いと祟りを清め祓う、ナカツクニ浄化の旅へと出るのだった。
+ | 登場人物紹介 |
光 明 | 空に丸を描くことで太陽を出現させ、時刻も朝へと変える。アマテラスが生来備える力。 |
画 龍 |
壊れたものを墨で塗りつぶすことで修復する力。「 |
一 閃 |
淀みない横線を描くことで、鋭い斬撃を放つ力。「 |
水 郷 |
水流や噴水を操る力。「 |
花 咲 |
草木や花芽を咲かせる力。「 |
+ | 筆しらべ一覧 |
+ | 以下はネタバレを多少含むもの。クリックで開く |
独特の世界観やグラフィック、BGMなどの点で非常にオリジナリティのあるゲームである。
セールス的には振るわなかったが、2019年のファミ通.comによる「平成に登場したゲームの中から“最高の1本”を読者に選んでもらうアンケート」にて本作が堂々の第5位であった事からも、その根強い人気が窺える。
ただ、ゲームとしての詰めの甘さを指摘されることも多い。そのため、雰囲気を楽しむゲームだと言われ、ハードなアクションや謎解きを期待すると肩透かしを食らうことになる。
ジャンル | ネイチャーアドベンチャー | |
対応機種 | Wii | |
発売元 | カプコン | |
開発元 | レディアットドーン | |
発売日 | 2009年10月15日 | |
定価 | 3,990円(税込) | |
廉価版 |
Best Price! 2010年9月9日/2,100円(税込) |
|
判定 | 良作 |
基本はベタ移植だが、Wiiの特性に合わせ変更が加わった。
Wiiリモコン&ヌンチャクに対応し、PS2版よりも直観的な操作が可能になった。
また16:9のワイド画面出力に対応している。
なお特許の問題により、ロード中にできたミニゲームが廃止された。
売りの1つであったグラフィック面の劣化など色々と粗が目立つ移植ではあるが、プレイに重大な支障をきたすほどではなく、作品そのものの面白さは確保されている。
Wiiリモコンの特性を生かし体感ゲーム的な操作感覚で筆しらべを楽しめるため、PS2版とはまた違った味わいがあるだろう。
大神 絶景版