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beatmania IIDX 15 DJ TROOPERS - (2022/03/03 (木) 13:50:31) の編集履歴(バックアップ)


本項では『beatmaniaIIDX 15 DJ TROOPERS』のAC・CS移植版を併せて紹介します。
判定は全て「良作」です。


beatmaniaIIDX 15 DJ TROOPERS

【びーとまにあつーでぃーえっくす ふぃふてぃーん/じゅうご でぃーじぇーとぅるーぱーず】

ジャンル DJシミュレーション imageプラグインエラー : ご指定のURLまたはファイルはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLまたはファイルを指定してください。
対応機種 アーケード、プレイステーション2
発売・開発元 コナミデジタルエンタテインメント
稼動開始日 2007年12月19日
家庭用 2008年12月18日/6,980円(税抜)
判定 良作
beatmaniaIIDXシリーズリンク



「撃鉄」 (トリガー)は引かない。 「戦律」 (せんりつ)を打て。



概要

ゲームセンターで一世を風靡したDJシミュレーションゲームのデラックスバージョンであるbeatmaniaIIDXの16作目(1stと2ndの間にsubstreamがあるため、ナンバリングと通し番号がズレる)。

今作では新筐体が発売され、前作までは36型フラットブラウン管モニターだったものが、ブラウン管テレビの製造終了に伴い、37型フラット液晶モニターに変更された。
ブラウン管モニターに比べ、画面の映り込みが軽減され、個人差はあるがプレイ中に後ろにある筐体等の光の映り込みが気にならなくなった一方で、ハイスピードを上げた際の残像の問題や、表示の遅延が問題となった。
遅延に関しては後のアップデートでブラウン管筐体と液晶筐体でディスプレイタイプを変えて遅延対策がなされた。


特徴

  • エントリー関連
    • カードを読み込んだ際のエントリー画面の情報が大きく増加。
      • 1ページ目は従来と同じくDJ NAME(プレイヤーネーム)・段位・DJ POINT・ID・所属都道府県が表示されるのに加え、プレイ回数が表示されるように(携帯サイトで非表示にすることも可能)。
      • 2ページ目にはWEEKLY RANKING対象楽曲・THE TROOPER'S JOURNEY(行脚記録)・THE ACE TROOPERS(撃墜数)が表示。
      • 3ページ目・4ページ目にはそれぞれSP・DPのライバル情報が表示されるように。それに伴って前作まではSP・DPで共通の5人のライバルしか登録できなかったのが、SP・DPそれぞれ5人、合計10人まで登録できるようになった。
  • THE TROOPER'S JOURNEY
    • 8th styleの時に行われていた「行脚王」のようなもの。遠征エリア(都道府県)・遠征店舗数・遠征筐体数が記録される。
      • 当時もあまり評判は良くなかったが、今作では楽曲解禁にも絡むことで、主に都心部以外のユーザーから不満が続出。解禁される楽曲は、復活曲の「BRING HER DOWN」とDDR SuperNOVAからの移植曲「華爛漫 -Flowers-」。
        後に通常解禁されたため一応は救済処置があったものの、次回作以降は更に解禁に絡むようになり、不満の声が大きくなることとなる(特に17 SIRIUSでは同作をモチーフとしたボスフォルダの出現条件となっており、遠征しないとラスボス楽曲にもたどり着けない)。
  • THE ACE TROOPERS
    • 筐体内のトップスコアを更新すると、1ポイント獲得できる。ただし、他のユーザーが残したスコアを更新したときのみカウントされ、自分が残したスコアを更新してもカウントされない。
      • 稼動時の通常ONE MORE EXTRA楽曲であった、「PARANOiA ~HADES~」(DDR SuperNOVA2からの移植曲)を解禁するためには、このポイントを100獲得、つまり100回筐体内TOPスコアを更新しなければいけなかった。
        後に通常解禁されるとは言え、人数の多い店舗では初心者中級者は上級者が残したスコアを更新しづらく、逆に人数の少ない店舗では、自分以外の筐体内スコアが残っていない、という自体に陥りやすく、評判は良くなかった。次回作以降でも問題に。
  • TUTORIALモードの追加
    • 全く初めての初心者のためのモード。前作の人気曲「GOLD RUSH」でボーカルを務めたマイケル・ア・ラ・モードがプレイの仕方を解説し、練習曲2曲をプレイするといった内容。
      ユーザーの先鋭化が問題になっていたIIDXシリーズで、より初心者向けのモードを搭載したことは高評価。
  • オプション・選曲画面周りの改良(主な部分のみ)
    • SUDDEN+がスタートボタンを2回連続で押すことで、家庭用と同じく出し入れができるようになった。
    • DOUBLEプレイ時にBATTLE・RANDOM・MIRRORの同時がけができるようになった。
    • JUDGEコマンド(プレイ中にリアルタイムで判定数を表示)が保存されるように。
    • WINDOW HOLDコマンド(プレイ画面でのハイスピード変更がトグル式になる)が解除可能になる。
    • 家庭版に準拠し、フォルダを選んでいる時に他のフォルダが表示されなくなった。
      • フォルダを開いた際に、選曲画面がスッキリする一方、TUTORIAL・BEGINNERモードからSTANDARDモードに移行した初心者にはわかりづらくなったとの声もある。
    • スコアグラフのターゲットスコアにDJ LEVEL AAA・AA・Aが追加。

評価点

楽曲面は安定した評価。

  • ハードコアやトランスといった定番ジャンルはもちろん、プログレッシブハウスやテクノなどの低BPMの楽曲も充実。家庭用ではその隙間を埋めるような書き下ろし新曲、コラボレーション楽曲、5鍵盤beatmania移植楽曲が収録された(5鍵盤beatmania 7thMIXの「WHAT'S NEXT?」が収録されたことも、続編を心配する声の一因となったが)。
  • 『DJ×軍隊・迷彩』というシリーズを通しても奇怪なテーマがロケテストから話題となったが、哀愁感や緊迫感漂うシステムBGMや「戦い」「緑(自然)」「旅」をテーマにした楽曲が多く収録されているため、結果としてテーマが直接的なGOLDやResort Anthem並みにわかりやすい作品となっている。
  • 5鍵盤beatmania時代から根強い人気を誇るRAMが久しぶりに楽曲を提供。10th style以来、実に5作ぶりの収録にユーザーは大歓喜。以前のようなRAVE路線とはやや趣は違うが、RAMらしいRAVE楽曲である「satfinal」と、当時所属していた「cargo」での路線を彷彿とさせるPIANO HOUSE楽曲の「Wanna Party?」を提供。後者は以降の作品では、ダブルプレイ用段位認定モードの七段1曲目になり、どちらも親しまれている。
    • 余談だが、10th以前からRAMのRAVE楽曲につけられていたムービーに登場する「アクティ・アリエス」も「satfinal」にレイヤー出演。たゆんたゆんに揺れるおっ◯いが見られるのだが、CEROレーティングの問題からか家庭用に移植された際に揺れ具合が抑えられている。

MILITARY SPLASH

  • DistorteDの「CARDINAL GATE」、GOLDの「VIP ROOM」に続く、ボス曲フォルダ。
  • 今回はNORMAL譜面・HYPER譜面でもONE MORE EXTRA STAGEを出現させられるようになった。
    • 前作まではANOTHER譜面のみがONE MORE EXTRA STAGE召喚の対象だったが、ハードルが下げられたことで初心者・中級者にとってもやりごたえのあるイベントになった。
  • #1と#2に分かれており、#1のONE MORE EXTRA STAGE楽曲である「TROOPERS」をクリアすることで、#2に移行する。
    • #1では、当時稼働していた他BEMANI機種から、「Übertreffen(pop'n music 14)」、「ミラージュ・レジデンス(GuitarFreaks&DrumMania V3)」、「TRIP MACHINE PhoeniX(Dance Dance Revolution SuperNOVA2)」が移植。それぞれ特定の条件を満たすことで、EXTRA STAGE限定のボスフォルダに追加されていく。
    • 上記の3曲をNORMALでは正規譜面でクリア、HYPER譜面では正規譜面でDJ LEVEL AA以上でクリア、ANOTHER譜面では正規譜面+HARDオプションでDJ LEVEL AA以上取得でクリアすることで、勲章を獲得、同一譜面の勲章を3曲分集めるとONE MORE EXTRA STAGEの「TROOPERS」に特殊リザルト後、突入する。
    • 上記の「TROOPERS」は出現すると強制的にHARDオプションがつき、その状態でクリアすると、#2に移行する。
    • #2の楽曲はオリジナル。「Do it!! Do it!!」・「ICARUS」・「four pieces of heaven」・「STEEL NEEDLE」で、#1と同じく、特殊条件を満たすことでボスフォルダ内に出現する。
      • 各ボスにはそれぞれボスキャラクターのレイヤーと専用のスキンがつけられており、MVがボタンを押すことでシューティングゲームのように弾が出る演出になっている。
      • 余談だが近年のプレーヤースキル向上や、ノーツの配置による難しさではなく単純にノーツ数を増やして物量で難易度を上げることによって、音を叩いて鳴らす楽しさよりも難しい配置をいかにクリアするかに目的がシフトしている近年の音楽ゲームを皮肉って「シューティングゲーム」と揶揄されるようになったのは、本作のこの演出が影響している。
    • #2でも#1と同様に勲章を集めると、特殊リザルトからONE MORE EXTRA STAGEに入り、真打として「MENDES」が出現する。

PS2版でのMILITARY SPLASH

  • #1と#2に分かれていることは再現されている。
  • ところがさらに特定の条件を満たしたうえでフォルダに入ると、選曲画面にノイズが走りサイレンが鳴り響いた後、UNKNOWN演出とともに強制選曲。各BEMANI機種+5鍵盤beatmaniaからの移植曲と完全新曲が「未確認戦力」として出現するという隠し要素が追加された。参考
    • 以前からACの要素を完全移植するだけでなく、SUDDEN+や0.5倍刻みハイスピードなどを先行導入してきた家庭用スタッフの「本気」とも取れる内容に、ユーザーは感嘆の声をあげるとともに、後述する「次回作がないのではないか」というメッセージもあり、続編の開発を心配する声もあった。

新難易度「BLACK ANOTHER」の追加(PS2版)

  • 従来の難易度に加え新しく追加されたいわゆるもっと上を目指す上級者向けの難易度。
  • 上級者向けではあるものの一応☆10は1曲、☆11はSP2曲DP1曲と挑み始めるさわり部分のものも存在。
    • とはいえ同レベル帯の楽曲に比べると多少難しく、また押しづらい配置など散りばめられており、ANOTHERの上の難易度という位置付けとして体裁を保っている。
  • BLACK ANOTHER(以下黒と呼称)が追加された楽曲は計20曲。内SPのみが12曲、DPは2曲となっておりその他はSPDPともに黒アナザーが存在する。
    • この片寄りはプレイ人口に比例しているものと推測され、DPでの黒アナザーが存在する楽曲は20曲中8曲とやや物足りなさは否めない。
      • 尤も、DPプレイ自体がある程度音ゲーを触れてきた人ですら難しく感じてしまうものであり、スタッフの労力等を考えたらやむを得ないとも感じられる。
  • ほとんどが☆12だが譜面傾向は幅広く、超物量で襲いかかるものもあれば本来音感的にスクラッチっぽいものはしっかりスクラッチにあてていたりとそれなりに工夫が見てとれる。
    • しかしさすがに黒アナザーのMENDESはやりすぎた感が否めないが……。

賛否両論点

イベント楽曲の譜面や曲構想

  • 今作のイベント楽曲では、スクラッチの多用や同じフレーズの繰り返し、BPMの高速化といった特徴がやや目立つ。
    今でこそこの手の譜面は認知されるようになってきたが、この当時は過去に1、2曲あるかないかの非常に珍しいものであった。
    • 中でもフレーズの繰り返しは、「やっていて面白みに欠ける」「何の音を弾いているかさえ分からなくなり、音ゲーとしての根本も危うい」という批判は多い。
    • 楽曲そのものからして、明らかに難易度を重視したような部分が目に付くのも難点。それもあってか、☆11の一部楽曲に至っては☆12の立場まで喰ってしまっている。
    • テーマである「戦場」の緊迫感を全面に押し出した『Do it!! Do it!!』など悪いわけではないのだが、どうにも曲の展開を無理に急かして、ノーツや音を詰め込んでいるような印象がある。

当時としてはやり過ぎた難易度インフレ(CS版限定)

  • 2018年末の現在は殆どの音楽ゲームが難易度インフレする事が当たり前だが、本作のCS版が出た2008年末当時は他のBEMANI機種と比べてもドン引きする程の難易度インフレを起こしていた。上記の「MENDES」もそうだったが、それ以外の楽曲も超難関譜面が揃っていた。
    • そもそも、3年前に稼働したAC HAPPY SKYでは2018年末の現行バージョンであるRootageでも数少ない非公式EX-HARD難易度12の「冥」、CS IIDXREDではDPにおける初の非公式難易度12.7の「Go Berzerk」、そしてCS GOLDでは本作のCS版登場まで上記の「冥」と共に一強を争っていた「KAMAITACHI」の黒譜面等が有ったが、本作ではそれらに並ぶ(もしくは上回る)高難易度なBLACK ANOTHER譜面がいくつか存在する。
    • 先ずは本作のEXTRA楽曲である「Time to Air」にBLACK ANOTHER譜面が追加された。こちらは"同時押し+声ネタをアサインした連皿"という譜面傾向になっている。だがラストの発狂がかなり複雑になっており、同傾向の「Plan 8」よりBPMは21遅いもののそれでも超難関譜面としては劣らない程の難易度を持っている。
    • 次にANOTHERが独特の配置を持つ事で有名な「Do it!! Do it!!」の方だが、終盤の"1鍵バス+デニム"とラストの"bpm300のシンメトリー配置+8分皿"が非常に難しい。DPにも黒譜面が追加されたが、そちらも白鍵盤に特化した終盤の濃い発狂が猛威を振るっている。
    • DP側でも「STEEL NEEDLE」が強烈な前半難として猛威を振るっており、BISTROVERにて移植された際にもDP非公式難易度は12.7に認定されている。
    • 更にAC SINOBUZ(2016年10月稼働)にも移植された、本作のナンバー2である「ICARUS」のSP黒譜面も本作にて初登場した。ノマゲ難易度は同傾向の「冥」より上*1であり、HARD難易度に至っては登場から10年が経過したAC Rootage時点でも最強クラスである。譜面傾向が冥と近いためか、本譜面は本作のSP皆伝ボスとして抜擢されており、更にSINOBUZに移植された際に非公式難易度12.7のDP譜面も追加された。
      • そして、トドメとして本作のナンバー1である「MENDES」にも黒譜面が追加された。平均密度は約22 notes/sec、ゲームサイズの楽曲としてのノート数が2626個と膨大に多く、譜面自体も終始縦連打を含んだ16分乱打が続くネタ譜面になっている。DP側もSP ANOTHERを片手で叩かせる譜面になっており、そちらもDP側の最難関譜面として猛威を振るっている。ちなみに77小節にある最発狂地帯の瞬間密度は何と44.8Notes/secと、今の基準でも規格外な密度だったが、2019年2月26日にてRootageに登場した本シリーズの20周年記念楽曲である「X-DEN」*2によってその記録が上書きされた。
  • 段位認定の中にもかなりはっちゃけた曲構成になっている物もある。
    • 「AC10八段*3を除けば歴代最強候補」とも言われる、2曲目の後半殺しの「Innocent Walls(HYPER)」から3曲目の前半殺しの「MENDES(HYPER)」に突撃させる八段としては規格外のデスコンボがあるSP八段がその筆頭。*4
    • 「九段にAA(ANOTHER)をやらせるようなもの」と言われる高密度譜面「spiral galaxy(BLACK ANOTHER)」がラストに待ち受けるSP九段や、DP七段の足切りとして存在感を放つ「Wanna Party?(ANOTHER)」が何故かラストに待ち受けるDP六段、「spiral galaxy(HYPER)」「G2(HYPER)」など全体的に選曲が厳しいSP五段などはインフレが進む現行の同段位にも劣らない難易度を持つ。
    • この内SP八段と九段は過去の段位認定をプレイできる「CLASSIC CLASS」の「CANNON BALLERS」で再登場した。
  • 以上の通り、本作のPS2版は当時としては規格外とも言える難易度インフレを引き起こしていた。しかも上記の譜面達はいずれも2021年現在のAC現行作であるBISTROVERと同じ基準の最高難易度である☆12であり、AA(ANOTHER)等と言った通常の☆12楽曲達とのギャップが大きくなってしまっている。
    • このやりすぎな難易度インフレに関しては本作は「当時は本作をCS IIDXシリーズの最終作にするつもりだった」という事を踏まえば、確かにCS IIDXシリーズのエンドコンテンツとしてBLACK ANOTHER譜面による難易度インフレは必要だったかもしれないが、その一方で「本作のBLACK ANOTHER譜面達によって本作での☆12全ハードが剥奪された」という批判も少なからず存在する。

問題点

  • 上記の「THE TROOPER'S JOURNEY」「THE ACE TROOPERS」の問題
    • 特に前者は筐体が少ない県や気軽に県外へ移動できない地方では問題となった。
  • 特定の楽曲で譜面とBGMがズレる現象
    • 「REMINISCENSE(001)」や「Broadbanded」などで顕著に報告され、「嘆きの樹」「One More Lovely」「waxing and wanding」などの人気楽曲でも報告されていた。
  • REMINISCENSEの楽曲分岐による問題
    • 前作GOLD、前前作のDistorteDでも存在した、junによる分岐楽曲。特定の条件で今回は3パターンに分岐するが、通常の「001」以外に分岐した際に、EXTRA STAGEに進出する際に必要なレベル条件を満たせないことが判明。
  • バグ関連
    • 「THE DEEP STRIKER」「Digitank System」の2曲が選曲画面から消える。
    • 後述のMILITARY SPLASHのラスボスである「MENDES」の条件を満たした際に、出現リザルト後に再起動する。
  • フレームが消失する
    • カスタマイズ要素として、以前からプレイ画面のフレームを変更できるが、稀にフレームを携帯サイトで変更した際に、真っ暗なフレームになる。

上記の問題点は全てアップデートで修正された。


総評

一部のバグなどはあったが、全体としては今までのシステムを踏襲しただけでなく昇華させており、「奇数作は良作」という伝統に恥じない出来。 特に家庭用の良移植ぶりは、Dance Dance Revolution EXTREMEの家庭用と並ぶ良移植と言っても過言ではないだろう。 楽曲もジャンルの偏りなく収録されており、どの楽曲も個性が豊か。
問題点として特筆するには些か不十分ではあるのだが、実は本作を駄作と批判するプレイヤーが意外と少なくない。MILITARY SPLASH楽曲のスクラッチ特化やひたすら繰り返しのフレーズを叩かせる譜面に対する批判、一般受けしないコアなジャンルの楽曲が多い楽曲批判が主であるのだが、本作全体のバランスで見るとシリーズを通して見ても完成度は高い。これは苦労して特殊条件を満たしやっと出現させたボスフォルダだからこその批判意見と言える。
ゲームとしては今まで通りに遊べる上にゲーム性が破綻しているわけでもないので、作品としてはよくできていると言えるだろう。


余談

  • 家庭用にすら収録されず、一作で削除された楽曲がある。
    • dj TAKAのアルバム「milestone」からの移植楽曲である、「I'm in Love Again(DJ YOSHITAKA Remix)」が、ボーカルの権利上の問題から次回作EMPRESSの時点で、原曲と9th styleで収録されたY&Co.によるユーロビートリミックスと同時に削除された。
  • 本作家庭用のBLACK ANOTHER譜面に見られる「ANOTHER譜面より難易度が上の譜面」は、後にアーケード版においても『21 SPADA?』におけるイベントでの導入を経て『22 PENDUAL?*5で「LEGGENDARIA譜面」として正式導入された。
    • 家庭用15~16の黒譜面も一部がLEGGENDARIA譜面として移植されている。
  • キャッチフレーズでは「撃鉄」を「トリガー」と読ませているが、「トリガー」の本来の和訳は「引金」である。ちなみに撃鉄を英語で言うと「ハンマー」である。また「引く」のは引金で、撃鉄は「起こす」と呼ばれる。引金と撃鉄は全く異なるもので、人間が発砲するために指をかける部分が「引金」で、「撃鉄」は実包を直接叩くパーツのことで一部のハンドガンを除き外から見えない。