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Code Name: S.T.E.A.M. リンカーンVSエイリアン - (2015/10/09 (金) 23:43:49) の編集履歴(バックアップ)


Code Name: S.T.E.A.M リンカーンVSエイリアン

【こーどねーむすちーむ りんかーん ぶいえす えいりあん】

ジャンル シミュレーションシューティング

対応機種 ニンテンドー3DS
発売元 任天堂
開発元 インテリジェントシステムズ
発売日 2015年5月14日
定価 4,700円(税別)
周辺機器 amiibo(マルス、アイク、ルキナ、ルフレ)
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
備考 ダウンロード版・体験版が存在
判定 良作


概要

ファイアーエムブレムシリーズ』で知られるインテリジェントシステムズの作品。 19世紀、スチームパンク世界に襲来したエイリアンに対し、アメリカ合衆国大統領リンカーンが結成した対エイリアン精鋭部隊「S.T.E.A.M.」が立ち向かう。
そしてその隊員たちは『オズの魔法使い』や『トム・ソーヤの冒険』などの文学作品や民間伝承などから構成されているのが特徴で、「それらがすべて、同時に、本当だったら……」をコンセプトとしている。
また、「amiibo(アミーボ)」の使用により、マルスら『ファイアーエムブレム』のキャラクターが使用可能となっている。

特徴

  • 本作の大筋はターン制のシュミレーションゲームにシューティングの要素を加えたものとなっているが、更に「スチーム」という要素がシステムの中核となっている。
    • スチームは1マス移動すれば1つ使うが、何か起きない限りは元の位置に戻れば回復するのでスチーム量が続く限り偵察が可能。
    • 武器で攻撃するにも、武器ごとに決まった量だけスチームを消費する。
    • 装備品の「SBP(スチームバックパック)」により、自軍ターン開始時に補充されるスチーム量と最大まで溜められるスチーム量が異なる。
      • この他にもSBPはキャラクターの能力補正にも関わり、スチーム量かステータス補正かどちらをとるかで隊員の性能を大きく左右する。
      • SBPを入手するには1マップに3つ落ちている「ギア」を集めて、既定の数まで集める必要がある。
    • 現在装備している武器の種類とスチーム量によって、「オーバーウォッチ」が使用可能となる。敵の移動が視界に映ると自動で照準を合わせて攻撃を行うもので、スタン状態にする確率も高いため、待ち伏せや反撃として有用。
      • たとえばスチーム消費3の「イーグルライフル」を装備し、スチームが6余った状態でターンエンドをすれば、2回オーバーウォッチが使用可能。
      • オーバーウォッチによる攻撃は自動で行われるもののため、相手の行動順などによっては思い通りに命中しないこともある。
      • また、エイリアンによってはオーバーウォッチを使用してくるのも存在。待機を続けているエイリアンへ無防備に近づくとハチの巣に。
  • 全16章構成・ステージ数は全38と豊富で、個性豊かなマップが揃っている。
    • 4人の隊員でチームを組み、エイリアンの掃討やエリア最奥部への到達を行う任務が基本となっているが、エイリアンに氷漬けにされた人々を助け出したり、一般人を護衛して先に進んだり、巨大エイリアンとの決戦が待ち受けていたりとプレイヤーを飽きさせない。
      • 救済措置として、攻略のヒントが書かれており読んだ隊員のスチームが回復する「アシストモニター」や、「名誉なメダル」の使用でセーブと同時に体力の回復や隊員の復活もできる「セーブポイント」、隊員ごとの必殺技「スペシャルスチームパワー(略称SSP)」も存在。
      • 名誉なメダルは様々な手段で出現し、集めるとサブウェポンや称号が手に入るほか、マップごとのスコアにもなる。
    • マップの他、エイリアンの種類も豊富。音に反応して突き進む「タンブラー」、地中から隊員を突き上げる「ラーカー」、上空から必ずスタン状態にする弾を撃つ「モスキート」など。
      • どのエイリアンにも弱点となる光る部位が存在し、そこを攻撃すれば大ダメージが与えられる。だが、弱点を守ったり隠しているエイリアンも存在。
    • 一度クリアしたマップに再挑戦する際には初回挑戦時と同じ「通常任務」のほか、体力やスチーム量が視認不可能になる「ブラインドチャレンジ」、移動してもスチームが消費されるようになる「エクスペンドチャレンジ」、エイリアンの強さが跳ね上がる「ルナティックチャレンジ」が選択可能。
      • 敵エイリアンの配置はそのままだが、セーブポイントやアシストモニターが削除されており、それぞれの仕様もあわさって一味違ったプレイが楽しめる。
      • また、これらのチャレンジはスコアがそれぞれ1.2倍、1.5倍、2.0倍される。
        この他にもスコアは仲間の生存数や目標ターンの達成で増加。すれちがい通信で他のプレイヤーと競う要素も存在するため、スコアアタックが熱くなる。
    • マップごとには世界観を感じさせる小ネタが書かれた看板が設置されており、それを回収していくのも楽しい。
  • 個性豊かな隊員。
    • 先述の通り、本作のキャラクターはアメリカの文学作品や民間伝承などから作られている。
      • 性格もキャラごとの個性がはっきりと描写され、エイリアンに立ち向かう勇ましさと同時にどこかおかしなコミカルさも生み出している。
      • 任務中に喋る内容も豊富で、エイリアンを倒したり、ダメージを受けたり、体力が減っていたり、味方に撃たれたり、味方が邪魔で動けなかったり、放置していたりするたびに喋り、キャラの印象を掘り下げている。
    • 体力や所持するメインウェポン、アビリティ、スペシャルスチームパワー、装備できるSBPなどには差異があり、どの任務に誰を持って行くかは悩みどころ。
+ 隊員の紹介
  • エイブラハム・リンカーン
    • 大統領でありながらS.T.E.A.M.をまとめ上げる総司令。何があっても屈しないアメリカンダンディー。
  • ヘンリー・フレミング
    • 南北戦争を描いた小説『赤い武功章』の主人公が成長し、ベテラン兵士となった姿。本作の主人公的存在。
      • ロンドンのアメリカ大使館警備長となっていたが、エイリアンの襲来や偶然の出会いからリンカーンの右腕的存在となる。
    • リーチとオーバーウォッチ性に優れた「イーグルライフル」を使用。主役らしく、どのマップに連れて行ってもしっかりと活躍してくれる。
  • ジョン・ヘンリー
    • ヘンリーの同僚。左腕を機械にしたサイボーグ戦士。アフリカ系アメリカ人の間にある伝承の人物がモデル。
    • エイリアンを吹き飛ばし、障害物を破壊する「ベアグレネード」が武器。体力も高めな前衛キャラ。
  • ライオン
    • 言わずと知れた『オズの魔法使い』に登場するライオン。本作では勇敢かつコミカルな性格になっている。
    • スチームの噴射で自分を吹き飛ばしてジャンプし、着地点にいるものを踏みつけるメインウェポン「スタンブリオン」が特徴的。
      体力は全キャラ中トップクラスの210で、味方の防御力をアップするアビリティ「ディフェンスアップ」も持つため、いるだけで安定感がぐっと増す。
  • タイガーリリー
    • 『ピーター・パンとウェンディ』に登場するインディアン酋長の娘。本作では芯の強い性格をした衛生兵、かつ大学生。
    • 一定範囲の隊員を回復する「メディカルスワン砲」を持つ、頼りになる回復役。
      女性だけあって体力は低いが、アビリティ「ガッツ」とメインウェポンによって粘り強く戦える。
  • トム・ソーヤ
    • 名前通り、『トム・ソーヤの冒険』の主人公。生意気な性格のいたずら好き。
    • メインウェポンの「パンチガン」は威力の低さの代わりにスチームを1しか消費せず、エイリアンもスタンさせやすい武器。
      更にスチーム量が多めのSBPを装備可能で、アビリティ「小ジャンプ」で機動力も高いが、体力は低いので下手に動かすと死にやすい。
  • クイクエグ
    • 海洋小説『白鯨』に登場するおおらかな性格の銛打ち。ある島の王子だが、漂流したところをS.T.E.A.M.に救われた過去を持つ。
    • 武器となる「ペンギンボム」はクセが強い武器。発射したペンギン型爆弾は何かにぶつかるまで歩き、最後には爆発する。遠距離攻撃の他、偵察としても有用。
  • スケアクロウ
    • 『オズの魔法使い』のカカシ。少々頼りないところもあるが陽気な性格をしている。
    • メインウェポン「スタン・ザ・パンプキン」はカボチャ型爆弾を発射。次の自ターン開始時に爆発し、範囲内にいたエイリアンをスタンさせる。スタンするとオーバーウォッチが不可能となり、受けるダメージも2倍になるため戦闘が有利に進められる。
      ただし体力は全キャラ中最低の100で、うっかりミスをすればスケアの死体が転がっていることも珍しくない。
  • ランドルフ・カーター
    • 『ランドルフ・カーターの陳述』の作者、H.P.ラヴクラフトの化身的存在のキャラクター。偏屈で神経質な性格をした「神秘の技術」の研究者。本作では陰で重要な役割を果たしている。
    • メインウェポン「エイリアンフード」は謎の冷凍肉を射出する。エイリアンの視線を集めてフードへと誘導し、一網打尽にしたり視線を逸らしたりできる。
      • ちなみに通信対戦時はアイテムに偽装した爆弾となっているため、使い勝手がまったく異なる。
    • 本作に登場するエイリアンはクトゥルフ神話の怪物と関わりがあり、ゲーム内の資料室で閲覧できるエイリアン情報に「ランメモ」として難解な記述を加えてくれる。
  • ザ・フォックス
    • 卓越した技量を持つ謎の女スナイパー。公式ではどの作品が出典か明かされてはいないが、ファンの間では『怪傑ゾロ』とされている。
    • 狙撃銃「フォックスライフル」を持ち、遠距離からエイリアンの弱点を突ける。この時にかかるダメージ補正は非常に高い。
      アビリティ「デッドアイ」やSSPによってオーバーウォッチ性能を更に高められるため、守りも強い。
  • カリフィア
    • 『エスプランディアンの冒険』に登場する、グリフォンを駆るアマゾネスの女王がモデル。カリフォルニア出身という点以外は謎に包まれたパワフルなアフリカ系女性。
    • 彼女が操る「カリフィアボンバー」は射程距離が最大級。遠距離からの爆撃を可能とする。
  • ティンマン
    • 『オズの魔法使い』のブリキの木こり。かつてはサムライだったが、事故の後に機械の体を得た経歴を持つ。
    • 所持する「SPリペア銃」は撃たれた仲間のスチーム量を3増加させる、非常に広い役割を持てる武器。それだけあって使い所が重要。
  • ドロシー
    • 『オズの魔法使い』の主人公。かつて異世界オズを仲間たちと冒険した事がある少女。
    • 愛犬トトをモチーフにした「トトレーザー銃」は狭い扇状に20連射のレーザーを発射する武器。一見使いにくいが、近距離で弱点を突けば大ダメージが与えられる。
  • ミルトン
    • 非戦闘員。アメリカ政府の役人で、資料作成を担当するお茶目な性格の中年男性。
    • 資料室で見られるキャラクター解説では「ミルメモ」と称して、キャラ設定に関する情報を付け加えている。妻も子もいる身なのに女性好きの気がある模様。
  • キャシー
    • 非戦闘員の女性通信士。アシストモニターなどから隊員をサポートする。
+ その他のキャラクター
  • これらのキャラクターはSBPやサブウェポンなどの装備変更が不可能となっている。
  • また、お助けキャラと言う位置づけなのでストーリーにもまったく関わらない。
  • FEシリーズのキャラクターは原作でのキャストによるボイスがついている。
    • SSP使用時に『覚醒』のようなカットイン演出が挿入されたり、一部の曲がシリーズの曲になるなど小ネタも多彩。
  • リトルA.B.E.
    • 人並のサイズとなった後述の巨大ロボ「A.B.E.」。特定条件を満たすと加入。
    • ライオンをわずかに上回る全キャラ中最高の体力212と、A.B.E.を模したハイスペックな装備を持つ前衛キャラ。
      • ちなみにリンカーン大統領の誕生日は2月12日で、体力値もそこから来ていると思われる。
  • マルス
    • ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』の主人公。アリティア王国の王子。
    • 原作での専用武器、「ファルシオン」に「レイピア」を操り、相手のオーバーウォッチのダメージを0にするアビリティ「神龍の加護」を持つ。
    • SSP「スターロード」を使うと、稀にそうりょリフが登場する。
  • アイク
    • amiiboどおりに、『ファイアーエムブレム 暁の女神』の姿で登場。グレイル傭兵団の団長。
    • 原作で使用していた「神剣ラグネル」と、父の形見である大斧「ウルヴァン」を振り回すパワーキャラの位置づけに。
  • ルフレ
    • これもamiiboどおりに『ファイアーエムブレム 覚醒』のマイユニット男のデフォルトの姿。イーリス軍の軍師。
    • 数マス前に雷を落とす「サンダーソード」と、遠距離攻撃武器かつオーバーウォッチも可能な「魔導書」を持つユニークなユニット。
  • ルキナ
    • 同じく『覚醒』に登場する、マルスの姿をした少女。
    • 原作でも所持していた「裏剣ファルシオン」を操るが、サブウェポンはなぜか『聖魔の光石』に登場した蛇弓「ニーズヘッグ」である。
  • 武器は各隊員固定の「メインウェポン」と誰でも装備できる「サブウェポン」の2種類に分かれている。
    • 多くのサブウェポンの性能はメインウェポンをこじんまりとさせたものが多いが、だからこその利点も存在するため一概に劣化とは言い切れない。隊員ごとの短所を補ったり、チーム単位での穴を埋めることができる。
      • ただし、任務に出撃する隊員にサブウェポンを重複させてはならない。
    • 前述の通り、名誉なメダルが一定枚数に達するたびに、新たなサブウェポンが入手可能となっている。
    • 体験版をクリアした状態で本作をプレイすると、発売を控えていた『ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国』の新モードにあやかってか「フェニックスガン」と言うサブウェポンが入手できる。
  • 迫力の巨大ロボ「A.B.E.」
    • 時折隊員ではとても太刀打ちできない超巨大エイリアンと戦うことになるが、それとの戦いは人型戦闘エンジン「A.B.E.」が行う。乗組員は我らがリンカーン大統領その人。
      • スチームは自動的に溜まっていき、近距離攻撃の「スチームパンチ」・遠距離攻撃の「A.B.E.マシンガン」・スライドパッドの入力方向に進む「ダッシュ移動」で消費。ただし乱用するとすぐに0になってしまうので要注意。
      • スペシャルスチームパワーも備えており、急所を突けば即死級のダメージを与える事も可能。
    • 相手のエイリアンも極太レーザーや氷塊の投下など派手な攻撃を行ってくるため、それをかいくぐって巨大ロボで蹴散らすのは中々爽快である。
  • もちろん通信対戦も存在。
    • ルールは相手の隊員を全滅させれば勝利の「デスマッチ」、5ターン以内に集めたメダルの枚数を競う「メダルバトル」、A.B.E.同士で戦う「A.B.E.バトル」の3種類。
      • 前者2つは特設マップ6種で対戦を行うもので、エイリアンでなく隊員同士で戦う独特の緊張感やゲームバランスが存在する。
    • 近くのプレイヤーと対戦する「ローカル通信」と遠くのプレイヤーと対戦する「インターネット対戦」が存在、さらに「誰とでも」と「大会」の2種類が存在している。
      • 大会は公式主導のものの他、プレイヤーが自由に開けるものも存在。プレイヤーが開催する場合はルールなどを決め、発行された大会コードを広めて、それを入力して参加したプレイヤー同士がマッチングするシステムに。
    • ただしインターネット対戦はルールが3つに分かれているのもあって非常に過疎が激しく、同じプレイヤーと何度もマッチングするのはザラ。
      • 幸い、『Miiverse』でしばしばユーザー主催の大会が開かれているので、対戦したくば利用してみるのもいいだろう。

評価点

  • 練り込まれたゲーム性。
    • エイリアンの攻撃力は高く、それぞれの特性を活かしてプレイヤーを苦しめるため、何も考えずに突き進むとあっさりとやられてしまう。
      • しかし、隊員やエイリアンの個性を知り、オーバーウォッチなどを駆使すればスイスイ進めるつくりになっている。前述した救済措置により、プレイが上手でなくてもゴリ押し可能。
    • 一度マップをクリアすればエイリアンの配置やギミックも知っているため非常に楽になってしまうが、3種類の高難易度なチャレンジも存在するため新鮮な気持ちでプレイ可能。
  • アメリカ風味の大胆な演出・ストーリー。
    • ストーリー部分はアメコミを模しており、派手な演出を使ってテンポよく進んでいく。英語ながらボイスもついている。
      • 『オズの魔法使い』や『クトゥルフ神話』の要素も採用しており、クロスオーバー感も強い。
      • これらのストーリー部分は資料室で閲覧も可能。この資料室にはサウンドルームがある他、本作の用語集、キャラクターやエイリアンの解説も存在しており、本作の独特な世界観を深く知ることができる。
    • 人類サイドは終始エイリアンに追い込まれているが、大統領の放つ「なんとかしてくれる」ようなオーラや、和気藹々としている隊員たちの掛け合いもあり、ゲーム全体が絶望的な雰囲気に覆われている訳ではない。
    • マップでのBGMは複数用意されているが、状況に応じてそれが読み込み無しで切り替わり、任務の緊張感などを表現している。
    • 各キャラ初登場時やSSP使用時には固有のBGMも存在。
      • 作曲者は『ファイアーエムブレム 暁の女神』で知られる関河義人氏(旧平野義人氏)。

問題点

  • A.B.E.周りの粗さ。
    • A.B.E.を使用して戦う超巨大エイリアンはたったの3種類。
      • うち2種類はほとんど性能が同じ。どちらもパンチで転ばせてのSSPによりすぐに決着がつくが、爽快さはあるとは言え少し単調。
      • そして最後の1種類はラスボス。急所が隠れているのと近距離での攻撃手段が豊富なため接近戦に持ち込むと不利になるが、逆に遠距離戦に弱いのもあり、遠くからマシンガンを連射しているだけで片付く。
    • しかし、本編クリア後に登場するステージ「アルティメットA.B.E.バトル」になると話は別。3種類の巨大エイリアンと6回ずつ、計18連戦を行うことに。
      • 相手の体力と火力は徐々に上がっていくが、こちらは体力回復の機会が一切ないため油断は禁物。
      • 次第にただのレーザーで体力を半分持って行かれ、SSPでもまともに削れなくなるため、相手の攻撃を必死に避けながらマシンガンを連射する爽快感のない戦いに。クリアまで40~50分はかかる。
      • 時間と疲労がかかるだけで操作に慣れればクリアはそう難しくはない。また、これのクリアは隠れキャラ出現条件となっている。
    • A.B.E.バトルもパンチとSSPの使い勝手が悪いため、お互いに遠距離からマシンガンを撃ちあう形になりやすく巨大ロボ同士の戦いに見合わない。あくまでおまけだろう。
    • ただし、総じてA.B.E.はストーリー上では非常に大きな役割を果たし、大統領の勇ましさを表現する舞台装置とも言えるため、これらの仕様は仕方ないとは言える。
  • 便利とも、バランスが良いとも言いにくい通信対戦。
    • 通信対戦に入るまでにキャラクターと装備の選択を第一に行う必要があるため、メンバー変更の際にはインターネットを切断してまで戻らなければならない。
    • 対戦においては後攻プレイヤーに対してのハンデが存在しないため、基本的には先攻が有利。
      • 一応、1ターン目はお互いスチーム量がたったの5からだが、2ターン目からは通常の量だけ増加するため大した影響はない。
    • 対戦時にはキャリアーから出てくるアイテムに、本編にも登場する回復・スチーム増加の他、攻撃力アップ・体力最大値アップ・次のターンからスチーム増加量+1の3種類が追加。これらは3個まで効果が重複するため、急所である頭部とSBPのランプを攻撃されても余裕で耐え、攻撃すれば一撃で相手を倒すことも可能なほどになる。
      • さらにキャリアーは回収が容易。マップによってはこれが密集しているため、一気に壊して一気に回収、そこからゲームエンドに持ち込むことが可能となる。
      • 爆発するニセのキャリアーも存在するが、よく見ると外見が本物と異なり、毎回出現位置が固定されているためわかりやすい。
      • この傾向を抑えるためか、キャリアーなしのステージが1つのみ存在している。
    • 対戦要素のあるゲームの常としてキャラ間の性能差は激しく、有用かそうでないかの差は大きめ。
      • そうは言えども、ルールが2種類に分かれており、隊員の個性も強いため、amiiboキャラは別としてまったく使えない隊員は存在していない。
  • amiiboで呼び出せるキャラ関連。
    • 性能はあまり高くない。
      • マルスの武器はどちらも接近戦専用のもので、リーチが短く一部ボス級の急所には届かない。戦うためには積極的に前に出る必要があるが、体力は130と平均より低めな上、専用SBPは増加量6・最大値12・ステータス補正なしのため切り込んでいくのも厳しい。
        オーバーウォッチを無効にするアビリティは強力で、SSPは回復技だが、それを差し引いても使いにくさは否めない。原作でもマルスはそこまで強くなく、周りのユニットを指揮する立場にあるため、この性能はある意味原作再現と言えるが。
      • アイクのメインウェポンとなる神剣ラグネルはリーチこそ長いが、威力は「5ダメージ×揺れ幅の大きいヒット数」となっており、どうにも消費4に見合わない上に同リーチ武器と比べると明らかに弱い。こちらは原作の性能を考えると微妙さが否めない。
      • ルキナのメインウェポンの性能はライオンとほぼ共通しており、90もの体力差・装備カスタマイズ不可・スキルによる耐久力補正がライオンの寄り低いことにより劣化気味。SSPの性能も悪い。サブウェポンのニーズヘッグが優秀な性能なのは救いか。
      • これら微妙なキャラが並ぶ中で、ルフレだけは誰の劣化にもならない個性的な性能を発揮している。
    • 任務中に倒れると完全に消滅してしまうため、セーブポイントで復活させることができない。
      • 倒れてから次の任務で使用する際にはキャラ選択枠からも消滅してしまうため、再びamiiboを使う必要があるのもやや面倒。
  • ギアの回収が若干面倒。
    • 収集要素として隠れた場所に存在しており、1マップに最大3つ、1任務で最大9個も収集する必要がある。
      • これだけならよくある収集要素だが、それを一層面倒にしているのは、スコアシステムの関係で任務は再挑戦する際も1番目から攻略する仕様。
        たとえば5-3でギアの取り逃しがあったり、そのマップだけプレイしたくとも、5-1→5-2→5-3と順番に攻略していく必要がある。

総評

歯ごたえを求めるプレイヤーにもゲームに慣れてないプレイヤーにも対応した難易度を持ち、
個性豊かなマップ構成と良好な演出によってプレイを飽きさせない。
ただ、『ファイアーエムブレム』シリーズとのコラボを含めてもややマイナーゲームなところがあり、発売してからすぐ新品の値下がりが止まなかった。
そうは言っても高い完成度を持っていることには変わりなく、本編のみでもしっかりと楽しめる作品である。