| 機種 | タイトル | 概要 | 判定 | |
| FC | ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣 | 「シミュレーションRPG」というジャンルの草分け。多くの後続作品に影響を与えた歴史的作品の1つ。 | 良 | |
| ファイアーエムブレム 外伝 | 『暗黒竜』と『紋章』のあいだを描いた外伝作品。自由進行・育成重視のRPG要素が強い異色作。 独自のシステムが多いが、後のシリーズに繋がった要素も少なくない。 | なし | ||
| SFC | ファイアーエムブレム 紋章の謎 | 『暗黒竜』のリメイクである「暗黒戦争編」と、その続編である「英雄戦争編」の2部構成。 第二部のある旧キャラの扱いが賛否両論のうえ、原作で登場した一部キャラが不参加となっている。 それに加えて、歪な成長率や下馬を強制されるマップなど、問題点も多数見られる。 一方、全体的なシナリオは好評で、硬派な難易度、美麗なキャラデザインも高い評価を得た。 | 良 | |
| BSファイアーエムブレム アカネイア戦記 | 『紋章』の外伝作。サテラビュー配信という特殊な販売形態が災いし、プレイヤー数は伸びなかった。 | |||
| ファイアーエムブレム 聖戦の系譜 | 前作までと舞台を一新した新作。親子2世代に渡るストーリーが描かれる。 壮大かつ悲劇的な物語や初心者でも楽しみやすい難易度調整、マップごとに変化する優れたBGMが魅力。 独自のシステム面に賛否はあるがそれを含めて高く評価するファンも多く、メディアミックスも豊富。 | 良 | ||
| ファイアーエムブレム トラキア776 | 『聖戦』の外伝。クセの強いシステムと嫌らしいステージが目白押しの上級者向け作品。 膨大なマスクデータや運要素が物議を醸した一方、「索敵」「体格」など以降に引き継がれた要素も多い。 | 不安定 | ||
| GBA | ファイアーエムブレム 封印の剣 | 携帯機にプラットフォームを移した新シリーズの1作目。初めてチュートリアルを搭載した。 シナリオは王道かつ練られた世界観が光り、システムもシンプルながら奥深さが増している。 また、支援会話、ハードモードといった新要素が好評を呼び、高い人気を得た。 | 良 | |
| ファイアーエムブレム 烈火の剣 | 『封印』の過去編。戦争とは少し異なるが、敵の陰謀が渦巻く重いシナリオが特徴。 従来よりボリュームアップした内容、初心者から上級者まで楽しめるよう調整されたゲーム性が高評価。 主人公以外のペアエンドを搭載したことで、支援会話やキャラクター描写もさらに磨きがかかった。 | 良 | ||
| ファイアーエムブレム 聖魔の光石 | 『蒼炎』発表後にフラグシップと共同開発された作品で、『封印』『烈火』とは舞台が異なる。 難易度は低めに抑えられており、『外伝』のフリーマップ、分岐クラスチェンジを採用。 やりこみ要素が豊富な一方、前作よりメインシナリオ自体は短め。 | なし | ||
| GC | ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡 | 据置機に回帰しリリースされた第4のシリーズ作品。 グラフィックが初の3D化を果たし、斬新な新システムが多く導入されビジュアルも内容も進化。 人間族「ベオク」と獣人族「ラグズ」による諍いや貧富の差などを描く物語、魅力的な主人公も好評。 | 良 | |
| Wii | ファイアーエムブレム 暁の女神 | 『蒼炎』の続編。全4部構成の壮大な物語が描かれており、前作の伏線のほとんどが解消されている。 しかし、ストーリー展開や演出を重視した結果、ゲームバランス面はいびつになってしまった。 | なし | |
| 3DS | ファイアーエムブレム 覚醒 | 『紋章』のはるか未来の世界を描いた作品。 育成要素をはじめ、過去作品の様々な要素が積極的に取り入れられたうえ、現代風にブラッシュアップ。 これにより多数の新規ファンを取り込むことに成功し、シリーズ終了の危機を救った。 その一方で、戦闘バランスは『暁』ほどではないにせよやや大味となっている。 | なし | |
| ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国 | 2バージョン同時発売、それぞれストーリー・難易度・ゲーム性が大きく異なる。 ゲーム性が優れており、特に戦闘システムの刷新によって大きく改善されたバランスが高評価。 だが、暗夜で目立つ粗削りなシナリオや、本編で不足している描写をDLCで補う作りが評価を落とした。 | なし | ||
| Switch | ファイアーエムブレム 風花雪月 | コーエーテクモとの共同開発による、据置機では12年ぶりとなる新シリーズの1作目。 士官学校の教師として生徒を指導し、これまで以上に複雑かつ重厚な群像劇に身を投じる。 かつての仲間達が相争う悲壮な物語や、緻密な世界観とキャラ描写、良質なBGMが高い評価を得た。 加えてユニークな育成要素や、戦争らしさを体現した新システムなど、戦闘面でも魅力的な要素が多い。 | 良 | |
| ファイアーエムブレム エンゲージ | 歴代『FE』シリーズの登場人物を模した英霊たちと融合して戦う「エンゲージシステム」が目玉。 練られた新要素やバランス調整が功を奏し、戦略性と編成の自由度はさらに深みを増した。 | 良 | ||
それぞれのシリーズ、作品と対応する大陸名は以下の通り。同じシリーズ内の作品は、時系列や世界観の繋がりがある。
アカネイア大陸 → イーリス大陸、バレンシア大陸 → ヴァルム大陸 
(『if』(*1)) →『アカネイア戦記』→『暗黒竜』『外伝』→『紋章』→『覚醒』
ユグドラル大陸
『聖戦』『トラキア776』
エレブ大陸
『烈火』→『封印』
マギ・ヴァル大陸
『聖魔』
テリウス大陸
『蒼炎』→『暁』
フォドラ
『風花雪月』
エレオス大陸
『エンゲージ』
| 機種 | タイトル | 概要 | 判定 | |
| DS | ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣 | 『暗黒竜と光の剣』のリメイク作品。 システムやUIが大きく洗練され、兵種変更など後の作品に影響を与えたシステムも存在。 一方でキャラロスト必須の外伝条件など、新要素がシリーズファンに物議を醸した。 | なし | |
| ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 ~光と影の英雄~ | 『紋章の謎』の第2部「英雄戦争編」のリメイク作品。 マイユニット、カジュアルモードが初搭載されたほか、幻とされていた『アカネイア戦記』もプレイ可能。 『紋章』『新・暗黒竜』での反省から緻密な難易度調整が施され、初心者から上級者まで楽しめる作品に。 | 良 | ||
| 3DS | ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王 | 『外伝』のリメイク。原作らしさを残しつつ現代風に遊びやすいシステムも追加された。 | 良 | |
| 機種 | タイトル | 概要 | 判定 | |
| WiiU | 幻影異聞録♯FE | 『女神転生』シリーズで知られるアトラスとのコラボによるRPG。現代日本の芸能界が舞台。 FEシリーズからは『暗黒竜』『覚醒』のキャラが出演。 | 良 | |
| Switch | 幻影異聞録♯FE Encore | 海外版をベースに新規要素も追加。 | 良 | |
| Switch/3DS | ファイアーエムブレム無双 | 無双シリーズとのコラボ作品にして、任天堂以外のメーカーから発売された初の『FE』作品。 3DS版はNew3DS専用。登場キャラは『暗黒竜』『覚醒』『if』の3作がメイン。 | 良 | |
| Switch | ファイアーエムブレム無双 風花雪月 | 『厄災の黙示録』と『戦国無双5』をベースに、『風花雪月』のifルート3本を描く無双シリーズ。 | 良 | |
| 機種 | タイトル | 概要 | 判定 | 
| 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ | 『DX』にマルスとロイが参戦。 以降全ての作品にキャラクターが出演している。 | ||
| ワリオシリーズ | 『メイド イン ワリオ』シリーズのナインボルトステージにプチゲームとして登場。 | ||
| モンスターハンターシリーズ | WiiU版『MHF-G』ではクロム/ルキナの装備が登場。 『MHXX』ではマルスの装備が手に入るコラボクエストを配信。 | ||
| 3DS | Code Name: S.T.E.A.M. リンカーンVSエイリアン | IS開発、アクション性のあるストラテジーゲーム。 amiiboでマルス、アイク、ルフレ、ルキナが登場。 | 良 | 
| PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD | ゲームメーカー各社のコラボ作品。NPCとしてチキが出演。 『覚醒』からクロムとルキナもペアユニットとして参戦。 | 良 | |
| Switch | ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online | DL専売。『暗黒竜』を収録。 | 良 | 
| スーパーファミコン Nintendo Classics | DL専売。『紋章の謎』『聖戦の系譜』を収録。 | ||
| ゲームボーイアドバンス Nintendo Switch Online | DL専売。『封印の剣』『烈火の剣』『聖魔の光石』を収録。 | ||
| TETRIS 99 | 『風花雪月』『エンゲージ』とのコラボ祭を開催。 | 良 | |
シミュレーションRPGの草分け的存在と言われるシリーズのひとつ。発売元は任天堂、開発は主にインテリジェントシステムズ(略称:IS)、一部の作品はコーエーテクモゲームス、フラグシップが担当している。『FE』の略称で知られる。
約35年近くにわたって展開され続けている老舗シリーズで、女性ファンが非常に多いほか、声優の子安武人氏(*2)や、同じく声優で子安氏の子息にあたる子安光樹氏、フィギュアスケーターの羽生結弦選手など、有名人のファンも多い。
基本的なシステムは、マス目上のマップをユニットを動かして敵と戦わせるオーソドックスなターン制戦略シミュレーション。
しかし、『ファミコンウォーズ(*3)』などの従来のウォーシミュレーションと一線を画していたのは、戦闘に参加するユニットがみな個性付けされた一個のキャラクターであり、物語主導のRPGのように味方ユニットは経験値獲得により成長・強化されるという点。
これにより、ユニットを無名・無個性な使い捨ての「コマ」としてではなく、愛着のある「人間」「仲間」として扱うというシミュレーションロールプレイングゲーム(SRPG)のジャンルが打ち立てられ、後に『オウガバトルサーガ』や『スーパーロボット大戦』シリーズなどをはじめ、多くの同ジャンル作品が生まれることになった。
育成要素がある一方で、「闘技場」や「フリーマップ」が存在しない作品では結果的に敵の出現数が限られているため、得られる経験値や軍資金には限りがあると思われがち。
ただし、HPが回復するボスを弱い武器で殴る「ボスチク」をはじめとした工夫を凝らすことでレベルなどの経験値を少しでも稼ぐ伝統テクニックがあったりする。
また、本シリーズはパーマデス(永久離脱)システムが採用されている。基本的に味方ユニットは戦闘で撃破されると死亡ないし再起不能になり、二度と使用できなくなる(『Wizardry』も参照)というもので、シリーズを語る際には外せない代名詞的特徴と捉えられることも多い。
これらの特徴から「シビアなゲーム」とされることも多いが、一方でシリーズが続くにつれて、(ある程度)任意に経験値や資金を稼げるシステムが導入されたり、ユニットが倒されてもロストしない「カジュアルモード」が搭載されたり、マップ中のセーブやターンの巻き戻しが可能になったり(*4)と、初心者へのハードルを下げる工夫もなされてきている。
また、「ハード」や「マニアック」「ルナティック」などの高い難易度を実装したことで、手ごたえを求めるプレイヤーからも高い評価を得ている。