「電撃文庫 FIGHTING CLIMAX IGNITION」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

電撃文庫 FIGHTING CLIMAX IGNITION - (2016/11/07 (月) 22:33:33) の編集履歴(バックアップ)




電撃文庫 FIGHTING CLIMAX IGNITION

【でんげきぶんこ ふぁいてぃんぐ くらいまっくす いぐにっしょん】

ジャンル 2D対戦格闘
対応機種 アーケード
発売元 セガ・インタラクティブ
開発元 エコールソフトウェア
フランスパン
稼働開始日 2015年7月28日
判定 なし
ポイント 前作のバージョンアップ版
新規キャラを追加
初のサポートからプレイアブルへの昇格ありも…
進む参戦作品の「偏り」
電撃文庫シリーズリンク
セガ クロスオーバー関連作品シリーズ

電撃文庫 FIGHTING CLIMAX IGNITION(家庭用版)

【でんげきぶんこ ふぁいてぃんぐ くらいまっくす いぐにっしょん】

ジャンル 2D対戦格闘


対応機種 PlayStation4
PlayStation3
PlayStation Vita
発売元 セガゲームス
開発元 エコールソフトウェア
フランスパン
発売日 2015年12月17日
価格 【PS4・3】6,990円
【PS Vita】6,170円(各税別)
判定 なし
ポイント 前作よりもラグが悪化
オンラインの利便性はほぼ変わらず

概要

電撃文庫 FIGHTING CLIMAX(以下、無印)』の続編。事実上の大型アップデートバージョン。
前作からさらに参戦作品やキャラクターを追加し、新システムを搭載したもの。
新規参戦作品はプレイアブルキャラに関しては旬の映像化作品が主になっているが、サポートキャラは前作と同様やや古めの作品からも起用されている。

新システムの大半は従来のものを根幹から変えたりするものではなく、能力強化など時限ブースト機能などが主である。
そのため、悪く言えば代わり映えは薄いものの、良く言えば前作から大きな変化がなく、ちょっとだけ便利に立ち回れるようになったものが主。
よって、初心者や格闘ゲームに馴染みがないプレイヤーでもゲームが楽しめるという売りは健在である。

ゲームシステム

基本的には無印と変わらないが、新要素が追加された。

  • ブラストキャラクター
    • 三人目のキャラクターをサポートキャラから選び出し、それに付加されている「パワーアップ」「コンボ」「エスケープ」のいずれかの強化を貰うことが出来る。
    • キャラクターそのものに意味はなく、ボタンを押せばサポート効果を変更可能。ただしそれぞれのサポートキャラにはデフォルトの効果がそれぞれ設定されている(例としては上条当麻はエスケープタイプ)。
  • イグニッション
    • ラウンド終了後、プレイヤーキャラ、サポートキャラ、ブラストキャラのいずれかを選び、試合開始後強化効果を得ることが出来るシステム。
    • こちらの強化もキャラクターごとではなく、どのカテゴリーを選んだかで変わり、キャラクターごとの細かい性能変化はない。

参戦キャラクター

+ 参戦キャラクター一覧

プレイアブルキャラは太字で表記。

灼眼のシャナ シャナ、ヴィルヘルミナ・カルメル
とある魔術の禁書目録 御坂美琴、上条当麻、一方通行
ソードアート・オンライン キリトアスナ、リーファ
アクセル・ワールド 黒雪姫、ハルユキ
俺の妹がこんなに可愛いわけがない 高坂桐乃、黒猫
デュラララ!! 平和島静雄、セルティ・ストゥルルソン、折原臨也
ロウきゅーぶ! 湊智花、イノセント・チャーム*1
魔法科高校の劣等生 司波深雪*2司波達也*3
とらドラ! 逢坂大河、高須竜児
ストライク・ザ・ブラッド 姫柊雪菜、暁古城
ブラック・ブレット 里見蓮太郎、藍原延珠
はたらく魔王さま! 遊佐 恵、真奥 貞夫
ヘヴィーオブジェクト クウェンサー=バーボタージュ、フローレイティア=カピストラーノ
バーチャファイター 結城晶、パイ・チェン
戦場のヴァルキュリア セルベリア・ブレス、アリシア・メルキオット
ブギーポップは笑わない ブギーポップ
キノの旅 キノ
狼と香辛料 ホロ
電波女と青春男 藤和エリオ
ゴールデンタイム 加賀香子
さくら荘のペットな彼女 椎名ましろ
撲殺天使ドクロちゃん ドクロちゃん

家庭用版からの移植キャラ。

とある魔術の禁書目録 白井黒子、初春飾利
ソードアート・オンライン ユウキ
ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン レン
イリヤの空、UFOの夏 伊里野 加奈
境界線上のホライゾン 浅間・智
ゼロ ゼロから始める魔法の書

ダウンロードコンテンツキャラ

ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? アコ、ルシアン

評価点

  • キャラクターの追加
    • プレイアブルは既存参戦作品の『はたらく魔王さま!』から遊佐恵、『ヘビーオブジェクト』からクウェンサー=バーボタージュが追加。
      • 後者はロウきゅーぶ!の湊智花と同じく、仲間であるヘイヴィアとミリンダも呼び出す。
    • 前作ではサポートだった司波達也が、サポートバージョンを残したうえで参戦している。今後、サポートから事実上の昇格が期待される追加である。
    • 女性に偏りがちだった選出も、事実上二人の男性キャラが増えたことで、より幅も広がっている。
  • 新規システム追加による戦略性の強化
    • ブラストキャラクターと本作のタイトルにもなっているイグニッションの存在により、前作以上に奥深さが増している。
  • 相変わらずバランス調整は良好
    • 新規キャラクターの数こそ昨今の格闘ゲームとして見るとさほど多くないせいもあってか、明らかにバランス崩壊を招くようなキャラクターはいない。
      • 既存キャラの性能調整も行われており、より内容の安定感は増している。
    • 厳密に言えば本作もキャラの強弱は出てしまってはいるものの、システムが幸いしてか他作品に比べれば相変わらずマシなどころか良好な部類である。

問題点

  • さらに偏る参戦キャラクター。
    • 新規プレイアブルとなった司波達也は、既存作品のプレイアブル化であり、前作と同様に登場作品のキャラが偏る結果となった。
      • さらにあろうことか、後の家庭用版に追加され、大会に合わせてアーケードにも参戦することが発表されたキャラクターは、全て既存作品*4からの追加である。これに関してはあまり評価が良くない。
      • ソードアート・オンラインに至っては前作でも特別扱いが際立っていたが、本作でプレイアブルが3名、サポートも2名と、プレイアブルは最多数をキープ。ただでさえ同原作はゲーム化の機会も多く、「人気が高いのはわかるがオールスターゲーでここまでする必要があるのか?」という声も多い。
      • 「とある魔術の禁書目録」も、プレイアブル2名、サポート3名と増量。しかもキャラクターのチョイスはスピンオフの「とある科学の超電磁砲(漫画作品)」を意識したものになっている。前作で登場しなかったことでネタにされたメインヒロインのインデックスは未だに未参戦で、もはや出典作品が名目になっている。
    • また、前作以上に古い電撃文庫のファンはほぼ切り捨てられており、古めの作品で追加されたキャラは全てがサポートキャラとしての参戦となってしまっている(なお、追加はこちらも家庭用版が先行)。
      • キノの旅など、当時15周年記念展開をしていた作品に至っても、ノータッチ。先のソード・アート・オンラインのスピンオフが微妙に優遇されていることを考えると残念に思えるチョイス。
    • オールスターもので、売りたい作品をアピールする目的があるとしても、チョイスが露骨過ぎる感は否めず、前作よりある意味悪化したキャラ選には疑問の声も多い。
  • ブラストキャラクターを「選ばせる」意義。
    • ブラストキャラクターの強化効果は、サポートキャラの各自に設定されている。が、その気になればタイプも自由に選ぶことが可能になっている。
      • 性能差はなく、良く言えば選べるキャラが増えたが、悪く言えば単純に選択の手間が増えただけ。
    • このうえキャラごとに強化内容が違うと、より調整が難しくなるからだと思われるが、キャラクターとして選ばせる意義は少ない。
      • 「キャラゲー」という側面も考えれば、全く無駄な要素というわけではなく、カットインも出るのでちゃんと賑やかしにはなっているのだが。
  • 前作の大半の問題点は放置されている部分が多い。
    • キャラクター選出の部分は勿論だが、前作における「痒いところに手が届かない」部分の大半はそのまま。
    • シャナが明らかに一頭抜けてる性能なのも前作通りだが、本作では前作と比較して大きく弱体化調整を受けている。

問題点(家庭用版のみ)

  • 前作家庭用版と比較してラグが悪化した。
    • 時間帯にもよるが酷い時はコンボゲーにあるまじきラグを発生させるほどだった。
    • 現在はアップデートで落ち着きを見せている。
  • オンラインの部屋立ての利便性はあまり改善されていない。
  • ネットワーク対戦におけるモラルの低下
    • 前作にも言える事だが、格ゲーの中でも特に低年齢層が多いタイトルな事もあってか、敗北時の切断行為・無線による接続などがかなり目立つ。

総評

タイトルこそ変わっているが、基本はバージョンアップ版と見て差し支えない。
前作の良さはほとんどそのままに、新システムとして能力強化系の要素も増え、微妙なキャラクター増量ありきでもバランスの良さは健在。
ただし、オールスターキャラゲーとしてはやや首を傾げる内容はそのままなどころか悪化の一途を辿っているのも事実で、ここは改善要望もあったが変化はなかった。
サポートキャラの中には、プレイアブル昇格への要望の声も多かったキャラが多かったが、結局既存作品から選ばれてしまったことも惜しいところ。
ただし今後のキャラ追加も示唆されているため、全く希望がないわけではない。