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アームドポリス バトライダー - (2016/10/25 (火) 19:14:10) の編集履歴(バックアップ)


アームドポリスバトライダー

【あーむどぽりすばとらいだー】

ジャンル シューティング
対応機種 アーケード
発売元 エイティング
開発元 ライジング
稼働開始 1998年
判定 良作


ストーリー

西暦2019年、マンハッタン島南2キロの地点に浮かぶ人工島「ゼノビア」。 その中ではありとあらゆる犯罪がはびこりサイボーグ手術を施した凶悪犯が闊歩する無法地帯と化していた。 政府は極秘の内に捕縛した犯罪者をその自由と引き替えに警察機構の外部組織として扱うことを決定。 「存在しないことになっている警官」=「ZERO COP」と名付けられた主人公たちは3人1組のチームとなってゼノビア島に侵入。 凶悪犯罪を鎮圧しつつ、ゼノビアに本社を置くギガンテック・サイバートロン社による犯罪の証拠をつかみこれを壊滅させるために動き出す。

概要

  • ライジング5作目の縦スクロールシューティングゲーム。全7ステージ。
    • ステージ数はコース等によって異なり、初級は全3ステージ、一般は全5ステージとなっている。隠し要素で連続ボスバトルとなる特別コースも存在する。
  • シューティングゲームでは初の「チーム制」が導入されている。
    • 一人目のキャラクターでミスをすると二人目と交代し、二人目がミスをすると三人目と交代、という流れである。ミスにならない限り交代はできない。エクステンドする(150万点毎にエクステンドアイテムが出現するのでそれを取る)と交代となったキャラクターを再び操作できるようになる。その際の復活する順番は登場した順番と同じである。
      • チームセレクトやランダムエディットでゲームをプレイすると操作の慣れないキャラクターと交代となってしまい苦戦を強いられる、ということも多々あるため様々なキャラクターを使いこなす実力が求められる。
  • 同社の過去作品とコラボしており、『魔法大作戦』シリーズや『バトルガレッガ』に登場したキャラクターやボスがゲスト出演している。

内容

  • シューティングゲーム初のチーム制
    • チームの編成方法は最初から編成されている「チームセレクト」、自分で編成する「チームエディット」、ランダムに決定される「ランダムエディット」がある。
      • チームの中に同じ自機は一つしか編入できないが、隠し要素で全機とも同じキャラクターを使用できる「プレイヤーセレクト」が存在する。
  • 攻撃はショット・オプション、ボンバーがあり、敵が落とすアイテムを取ることでパワーアップする。
    • 一定時間ショットを撃たないことで「溜め」状態となり、最大まで溜めてからショットすることで一定の間オプションをその場に固定して強力な攻撃ができるようになる。その間はショット・オプションともに最高レベルの状態になる。ただし、ガレッガシリーズのオプションは増えない。
    • 自機をパワーアップするには小アイテム(オプション以外)を一定数か大アイテムを1つ取るとレベルアップする。
      • 小ボンバーアイテムは規定の数を取らなくてもボンバーを発動できるが範囲、持続時間は通常のボンバー1発分より劣る。
    • ショットおよびオプションにはスペシャルレベルアップが存在し、パワーアップアイテムを3つ取り逃してから(ショットは大小どちらでもよい)パワーアップアイテムを取ることでスペシャルレベルアップとなり、一気に最高レベルになる。ただし、どちらも初期段階を含めた全4段階のうち第3段階までしかスペシャルレベルアップは発生しない。なお、スペシャルレベルアップをするとレベルが特別に第5段階になる。
  • 過去の同社作品とのコラボ
    • バトルガレッガ』よりウェイン兄弟、『魔法大作戦』シリーズよりガイン、チッタ、ミヤモト、ボーンナム、『疾風魔法大作戦』よりカー・ペットがスペシャルゲストファイターズとして出演している。
      • 特筆すべきはカー・ペットであろう。『疾風魔法大作戦』では最初のステージでプレイヤーに撃墜されるだけの地味な役割だったが、今作ではショット・オプションともに高火力・貫通効果持ちで移動速度もそこそこ、と自機としてはかなり使いやすく、エンディングでは専用の曲まで用意される好待遇である。
    • ウェイン兄弟の操縦する4機はオプションのフォーメーションを変更でき、また『バトルガレッガ』同様オプションスペシャルフォーメーションが存在する。
      • 本作では基本的にショット・ボムの2ボタンのみを使用するが、ガレッガ機を使用する場合のみオプション変更の3ボタン目を使用できる。3ボタン目が無い場合でも特殊な操作で変更することが可能。
    • ゲストキャラクターは通常はランダムエディットでしか使用できないが、基板の設定もしくは隠しコマンドを入力することでチームエディットやプレイヤーセレクトでも使用が可能になる。

評価点

  • 多彩な自機
    • 「ZERO COP」となっている主人公9人に加え、ゲスト7人の合計18種類の自機を操作できる。
    • 自機によって性能が大幅に異なり、攻撃範囲は広いが威力が低い、高火力だが移動速度が遅い、移動速度はやたらと速いが正面にしか攻撃できないなど概ねすべての自機は一長一短である。
      • 自機を決定する際に押したボタンによって「ショット強化」、「オプション強化」、「ショット・オプション強化」、「スピード強化」の4タイプに分類され、自機の種類・強化タイプ・順番を考えると、ランダムエディットやすべての自機を選択できるようにしたチームエディットによってできる組み合わせは35万7840通りである。
    • それぞれの自機には専用のエンディングが存在し、上級コースでは最終ボス撃破時に残機に存在していた自機のエンディングを見ることができる。このときチームセレクトでプレイした際は、チーム専用のエンディングを見られる。そしてエンディングの1シーンである一枚絵は上級以外のコースでも見ることができる。
  • 過去の作品から登場するボス
    • 一定の条件を満たすことで過去作品のボスが登場する。登場する条件はそれぞれ異なり、登場する場面も道中やステージボスを撃破した直後、隠しボスとの戦闘だけのステージというように様々である。
    • 隠しボスの登場条件には、残機の「登場作品」・「プレイヤータイプ」・「強化タイプ」などが関わるためチームの編成によっては登場しないボスも存在する。
      • 当然隠しボスを倒したほうがスコアは稼げるが、中にはかなりの強敵もおり単にクリアを目指すだけならば不用意に戦わないほうが無難だろう。
  • 点数稼ぎが熱い
    • バトルガレッガ』同様ボーナスアイテムを連続で獲得することでボーナスアイテムがグレードアップし、最終的には1個につき1万点になる。いかに早い段階で最高までグレードアップさせられるか、それを維持できるかが重要になる。
      • ステージによってはボンバーでのみ破壊できる箇所が存在し、ここを破壊することでボーナスアイテムを大量に獲得できる。ボンバーに余裕があれば狙うのもいいだろう。
    • 「溜め」状態の間は自機の正面にオーラが発生し、このオーラにもショット同様の判定が存在する。これで敵を倒すと通常のショットより高い点数が入る。
  • 敵弾が見やすくなった
    • 初期設定では丸弾がオレンジ、針状弾が青、破壊可能弾がピンクと設定されており、ゲーム中でもそれぞれの色を変更することができるようになった。
  • BGM
    • ゲーム中の音楽は『疾風魔法大作戦』の崎元仁氏、『バトルガレッガ』の並木学氏に加え、後に『グレート魔法大作戦』の作曲を担当する小谷野謙一氏らが作曲・編曲を手掛けた。
    • 隠しボスとの戦闘時のBGMは過去の作品のBGMを編曲したもので、そのボスが登場した作品にあわせてBGMが変わる。ただし、一つの作品につき使用する曲は一つずつとなっており、原作で戦ったときとは異なるBGMが流れることもある。
    • 作中で使用されたBGMの評価は高く、特に『バトルガレッガ』から登場するボスとの戦いでは名曲と名高い「Stab and Stomp!」の、作者である並木学氏本人によるアレンジ曲が使用されている。サウンドトラックの発売を期待する声もあるが、2016年9月時点では実現されていない。

賛否両論点?

  • 初代『魔法大作戦』からおなじみのキャラ・チッタが特徴の一つだった長い髪をバッサリ切ってしまった。原因は不明。

難点

  • チーム制の欠点
    • 今作最大の特徴であるチーム制であるが、「同じキャラクター・機体はチームに1つだけ」という制約のため一度そのキャラクターでミスしてしまうとエクステンドで復活させるしか再び操作する方法はない。特に隠しボスと戦うためにはそこまで対応する機体を残機に存在させる必要があり、全ボス撃破を目標とするならばミスをしても早いうちに復活させたりボス戦まで機体を温存する技術が求められる。
  • 自機の扱いやすさにムラがありチームの編成によって難易度が大きく変化する。
    • ジュージ、ゴールデンのように火力・攻撃範囲に難があり扱いにくい自機が存在する一方でストローマンやタグ-Tのようにオプションに追尾効果があったり、とにかく攻撃力が高いカー・ペットなど自機によって性能の差が大きい。
      • 特にチームセレクトによるクリアを目指す場合、超能力者チームはボンバーの持続時間が長いマリア、ボンバーを含め攻撃範囲が広く移動速度も悪くないストローマンの二人でゴールデンの分を補うことができる。ところが元警官チームは攻撃範囲は広いが攻撃力に欠けるD.Dと前述のジュージがおり、頼りとなるのはサーチ機能を持つオプションを装備しているショーティ一人である。そのため元警官チームでクリアすることは他の2チームと比べ難しくなっている。その一方で凶悪犯罪者チームは3人とも比較的扱いやすいキャラクターであるため、チームセレクトでのクリアは最も簡単だと思われる。
  • 意図せずボスの登場条件を満たしてしまい、ボス戦となってしまうことがある。
    • 例えばHIGH-WAYステージのボスは第2ステージがどこだったかによって決定する。しかしスペシャルレベルアップをしており、HIGH-WAYステージのボス撃破時にZERO COPのメンバーが残機に存在すると、第3、4ステージに対応するボスとの連戦となる(ショットなら第3、オプションなら第4、両方なら第3、4ステージの順で)。本作ではミスをすると次のキャラクターは初期状態からのスタートとなるため、飛散したパワーアップアイテムを回収した際に意図せずスペシャルレベルアップして連戦となることがある。特にチームセレクトでプレイした際はスペシャルレベルアップをすると確実に連戦となってしまう。また特定のオブジェクトを破壊することが登場条件に含まれるボスも存在し、それを知らずに該当するオブジェクトを破壊したため隠しボスと戦闘になってしまうこともある。

総評

  • 本作はかつてのライジング作品と盛大にコラボし、「チーム制」というシューティングとしては非常に珍しい制度を採用している。これに加えて多様なキャラクターを操作することができ、キャラクターやチーム毎に異なる攻略法を探す楽しさが味わえる。また、かつての強敵たちと再び戦うこともあり、過去の作品をプレイした人にとっては懐かしいものがあるだろう。何度かプレイするうちに自分にあったキャラクターを見つけ、慣れてきたら違うキャラクターにも挑戦するということが本作の遊び方の1つと言えるだろう。一方で一部キャラクターによる性能の差が大きく、キャラクターによっては使用を敬遠されるようになることも考えられる。キャラクターが多く存在する以上、多少差が生じることは仕方ないが、もう少しキャラクターの性能バランスに力を入れられていればとも思われる。

その他

  • 本作に登場したゴールデン、バースデイの二人は後に『グレート魔法大作戦』に自機としてゲスト出演している。なお、バースデイは隠しキャラクターではあるが「クリアを目指すならバースデイ一択」とまで言われていた。
  • 本作は電源を入れた直後は難易度が高くなっており、しばらく放置していると難易度が下がるようになっている。『バトルガレッガ』において電源を切ってアイテムの出方を調節するというプレイスタイルが盛んに使用されていたが、同様のプレイをしようとするプレイヤーに対しては大きな罠となった。
  • 本作のリリース直後に永久パターンが発見された。その後永久パターンをなくしたバージョンBが発売され、すでに旧バージョンで稼働していた場合はバージョンBとの交換がなされた。
+ 永久パターンの内容

SKY-HIGHステージの隠しボスであるバシネットの回転ノコギリを何回でも破壊できるようになっていた。バージョンBでは一定時間の経過で回転ノコギリの発射装置が外れ、次の形態へ移行する。

移植

  • 2016年9月時点で移植は行われていない。