アームドポリス バトライダー

【あーむどぽりす ばとらいだー】

ジャンル シューティング
対応機種 アーケード
販売元 エイティング
開発元 ライジング
稼働開始日 1998年1月
判定 良作


ストーリー

西暦2019年、マンハッタン島南2キロの地点に浮かぶ人工島「ゼノビア」。
その中ではありとあらゆる犯罪がはびこりサイボーグ手術を施した凶悪犯が闊歩する無法地帯と化していた。
政府は極秘の内に捕縛した犯罪者をその自由と引き替えに警察機構の外部組織として扱うことを決定。
「存在しないことになっている警官」=「ZERO COP」と名付けられた主人公たちは3人1組のチームとなってゼノビア島に侵入。
凶悪犯罪を鎮圧しつつ、ゼノビアに本社を置くギガンテック・サイバートロン社による犯罪の証拠をつかみこれを壊滅させるために動き出す。


概要

  • ライジング5作目の縦スクロールシューティングゲーム。全7ステージ。
    • ステージ数はコース等によって異なり、初級は全3ステージ、一般は全5ステージとなっている。隠し要素で連続ボスバトルとなる特別コースも存在する。
  • シューティングゲームでは初の「チーム制」が導入されている。
    • 一人目のキャラクターでミスをすると二人目と交代し、二人目がミスをすると三人目と交代、という流れである。ミスにならない限り交代はできない。エクステンドする(150万点毎にエクステンドアイテムが出現するのでそれを取る)と交代となったキャラクターを再び操作できるようになる。その際の復活する順番は登場した順番と同じである。
      • チームセレクトやランダムエディットでゲームをプレイすると操作の慣れないキャラクターと交代となってしまい苦戦を強いられる、ということも多々あるため様々なキャラクターを使いこなす実力が求められる。
  • 同社の過去作品とコラボしており、『魔法大作戦』シリーズや『バトルガレッガ』に登場したキャラクターやボスがゲスト出演している。
    • また、コラボとは違うが本作は直前のシューティングにあたる『蒼穹紅蓮隊』と世界観を共有している事が公式サイト上で明言されており、キャラクターの設定や敵メカのデザインなどに『蒼穹紅蓮隊』との共通点が見られる。

内容

  • 操作は基本的に1レバー2ボタン。Aボタンでショット、Bボタンでボンバーを使用できる。
    • 特定の機体を操作する場合にはCボタンも使用可能であり、その他特殊な操作にスタートボタンも使用する。詳細は後述。
  • シューティングゲーム初のチーム制
    • チームの編成方法は最初から編成されている「チームセレクト」、自分で編成する「チームエディット」、ランダムに決定される「ランダムエディット」がある。
    • チームの中に同じ自機は一つしか編入できないが、隠し要素で全機とも同じキャラクターを使用できる「プレイヤーセレクト」が存在する。
      • なお、ディップスイッチの設定をデフォルトから変更して残機数(チーム人数)が3以外になっているとチームの編成方法に制限が生じる。
  • 攻撃はショット・オプション、ボンバーがあり、敵が落とすアイテムを取ることでパワーアップする。
    • 一定時間ショットを撃たないことで「溜め」状態となり、最大まで溜めてからショットすることで一定の間オプションをその場に固定しての攻撃が行える。その間はショット・オプションともに最高レベルの状態での弾を発射できる。ただし、ガレッガシリーズのオプションは増えず、オプション未取得状態であればどの機体もオプションなしでの発動となる。コマンドで連射速度を上げると溜めをキャンセル可能。
      • 通常のプレイで使う必要はあまりないが、「溜め」を表す自機の鼻先のオーラには攻撃判定と攻撃力がある。これでトドメを刺した対象からは「ボンバーで破壊した場合の(基本的にはショット破壊時より高い)スコア」が得られるという、上級者向けの要素も用意されている。
    • ボンバーは画面下に表示されるストックを消費して行う特殊攻撃。シューティングゲームではメジャーな存在であり、前作と正式名称は異なるがそのまま続投したものと考えていい。
      • 小ボンバーアイテムは規定の数を取らなくてもボンバーを発動できるが、範囲、持続時間は通常のボンバー1発分より劣る。
  • 自機をパワーアップするには小アイテム(オプション以外)を一定数か大アイテムを1つ取るとレベルアップする。
    • ショットおよびオプションには前作にやや近い仕様でのスペシャルレベルアップが存在し、パワーアップアイテムを3つ取り逃してから(ショットは大小どちらでもよい)パワーアップアイテムを取ることでスペシャルレベルアップとなり、一気に最高レベルになる。ただし、どちらも初期段階を含めた全4段階のうち第3段階までしかスペシャルレベルアップは発生しない。
  • 過去の同社作品とのコラボ
    • バトルガレッガ』よりウェイン兄弟、『魔法大作戦』シリーズよりガイン、チッタ、ミヤモト、ボーンナム、『疾風魔法大作戦』よりカー・ペットがスペシャルゲストファイターズとして出演している。
      • 特筆すべきはカー・ペットであろう。出典の『疾風魔法大作戦』では最初のステージでプレイヤーに撃墜されるだけの「名無しNPC」*1であり、それに名前が付いた上でプレイヤーキャラに昇格するという経緯を持ったオリジナルキャラ同然の奇をてらいすぎた存在。しかし、今作ではショット・オプションともに高火力・貫通効果持ちで移動速度もそこそこ*2、と自機としてはかなり使いやすく、エンディングでは専用の曲まで用意される好待遇である。
    • 前作『バトルガレッガ』の主人公ながらグラフィックや公式イラストの無かったウェイン兄弟は、満を持して外見が設定された*3他、兄の名前のイニシャルが「B」、弟の名前のイニシャルが「J」という所までは公開された。
      • このウェイン兄弟が操縦する4機は前作『バトルガレッガ』同様オプションのフォーメーションを変更でき、またオプションスペシャルフォーメーションが成立した際の挙動も前作と同じという特別仕様。
      • 本作では基本的にショット・ボムの2ボタンのみを使用するが、ガレッガ機を使用する場合のみオプション変更の3ボタン目を使用できる。3ボタン目が無い場合でも特殊な操作で変更することが可能。
    • ゲストキャラクターは通常はランダムエディットでしか使用できないが、基板の設定もしくは隠しコマンドを入力することでチームエディットやプレイヤーセレクトでも使用が可能になる。
  • キャラクター紹介
    ※キャラクター名の後の括弧内は、搭乗する機体名。
    ※本作ではショットタイプとパワータイプを合わせてプレイヤータイプと呼ぶ。
+ 元警官チーム…無実を証明するために戦う正義のマンハッタンポリス!
  • D.D(FLYING KILLER)
    • ボンバー:強烈な重力で敵を押し潰す ハイパーグラビティ
      自機の正面に超重力を発生させる。Bボタンを押す時間が長いほど自機から離れた地点で発動する、通称「遠投」操作が可能。本作の無敵時間の仕様の都合上、安全性は高い。
    • オプションショット:広域拡散砲 ワイドショット
      前方に拡散ショットを発射する。遠距離で撃ち合っている時の威力の低さが難点。
    • スピード:5
      • ショットタイプ:ワイド
      • パワータイプ:バルカン
  • ショーティ(Carry Carry)
    • ボンバー:全てを貫く巨大レーザー ライトニングブレード
      自機を完全に覆うほどの巨大レーザーを発射する。貫通効果あり。
    • オプションショット:自動追尾弾 サーチミサイル
      自動で敵を追尾するミサイルを撃つ。稼ぎなどを意識しない場合、超強力。
    • スピード:2
      • ショットタイプ:サーチ
      • パワータイプ:ナパーム
  • ジュージ(Sangerea 5280)
    • ボンバー:火の鳥が天を舞う バーニングホウオウ
      自機の正面に鳥型の火炎を発生させる。発動直後はその場に停滞し、徐々に速度を上げながら前進する。
    • オプションショット:極太光線 サトリビーム
      正面にビームを発射する。オプション強化タイプの最高レベルでないと途切れ途切れになるため、あまり使い勝手はよくない。
    • スピード:8
      • ショットタイプ:フロント
      • パワータイプ:ビーム
+ 超能力者チーム…政府の秘密機関で養成された超能力者部隊!
  • マリア(CLITTER 4)
    • ボンバー:超能力光弾が敵を自動追尾 サイコアタック
      敵を自動で追尾するビームを発射する。持続時間は比較的長い。
    • オプションショット:広域支援砲 ヘルプポッド
      前方広範囲にショットを発射する。良くも悪くも、前述したD.Dのワイドショット以上に弾が散る。
    • スピード:9
      • ショットタイプ:ワイド
      • パワータイプ:ビーム
  • ゴールデン(Razer Back)
    • ボンバー:エネルギー実体弾の集中砲火 ストライクショット
      正面にエネルギー弾を高速連射する。貫通効果あり。
    • オプションショット:前方集中弾 ラピッドショット
      正面に高速のショットを連射する。あまりに弾が高速すぎる事が災いし、威力と攻撃範囲に少々難がある。
    • スピード:12
      • ショットタイプ:フロント
      • パワータイプ:バルカン
  • ストローマン(Beyond 8570)
    • ボンバー:エネルギー実体弾の拡散砲火 ワインドスレイヤー
      前方広範囲を攻撃する。ショットは自機の左右移動に合わせて揺れる。貫通効果あり。
    • オプションショット:追尾ビーム弾 サイコビーム
      自動で敵を追尾するビームを発射する。ビームは対象が破壊されるか別の敵に触れるまで追尾する。
    • スピード:7
      • ショットタイプ:サーチ
      • パワータイプ:ビーム
+ 凶悪犯罪者チーム…減刑と引き替えに雇われた凶悪犯罪者たち!
  • バースデイ(Mad Romero*4
    • ボンバー:巨大ノコギリで道を切り開く ダイナミックソウ
      自機の正面に巨大ノコギリを出現させる。このノコギリは自機と一体であり、攻撃手段とするには敵に接近する必要がある。
    • オプションショット:強力爆炎弾 スプレッドショット
      正面に爆裂弾を撃つ。このショットは敵に当たると大きな爆風が展開され、これによってもダメージを与えられる。
    • スピード:3
      • ショットタイプ:フロント
      • パワータイプ:ナパーム
  • タグ-T(Grizzly VSE)
    • ボンバー:旋風カッターで敵を切り刻む ブルータルナイフ
      自機を中心に巨大なナイフを高速回転させる。発動中にBボタンをもう一度押すと、ナイフを切り離す事が可能。
    • オプションショット:追尾レーザー ホーミングレーザー
      敵を自動で追尾するレーザーを発射する。貫通効果もあり、とても強力。
    • スピード:4
      • ショットタイプ:サーチ
      • パワータイプ:レーザー
  • アダム(V-TWIN BOGIYMAN)
    • ボンバー:無数のナイフを音速発射 ソニックダガー
      全方位に大量のナイフを高速で発射する。持続時間は短い。貫通効果あり。
    • オプションショット:広域刃型弾 シャープカッター
      前方やや広範囲に刃型弾を発射する。貫通効果あり。
    • スピード:6
      • ショットタイプ:ワイド
      • パワータイプ:レーザー
+ スペシャルゲストファイターズ…ランダムエディットで登場することも!? 特別出演!!ライジングゲストキャラクターズ!!
  • ガイン(VALHALLYZER)
    • ボンバー:超絶魔法が大爆発 超魔法ボンバー
      自機の正面で大爆発を起こす。前作『バトルガレッガ』のように連射はできない。
    • オプションショット:貫通魔法剣 バスターソード
      正面に剣型のショットを発射する。貫通効果あり。
    • スピード:9
      • ショットタイプ:フロント
      • パワータイプ:レーザー
    • また、本機は特定条件を満たす事により原作のEDに登場した「ギャラクシーヴァルハライザー」となり、装備も変化する。
  • チッタ(GUN-DALF)
    • ボンバー:強力魔人を大召喚 魔人マウンテン
      正面に巨大な魔人を召喚する。前作『バトルガレッガ』のように連射はできない。
    • オプションショット:拡散氷弾 アイスキューブ
      前方広範囲に氷塊を発射する。前述した「D.D」のワイドショットに似ており、ザコ散らし向き。
    • スピード:7
      • ショットタイプ:ワイド
      • パワータイプ:バルカン
  • ミヤモト(なし*5
    • ボンバー:ミヤモト流必殺剣 真空斬り
      前方広範囲に斬撃を飛ばす。貫通効果あり。前作『バトルガレッガ』と異なり、最初に刀を振りかぶるモーションが削除されたため無敵時間の短さに注意。
    • オプションショット:忍術爆弾 大忍術つぶて
      斜め前方に複数の小型爆弾を扇状に放つ。敵に当たると爆発し、爆風の中に「大」「忍」「術」と順番に表示される。
    • スピード:11
      • ショットタイプ:ワイド
      • パワータイプ:ナパーム
  • ボーンナム(GOLGODIAN)
    • ボンバー:死神パワーで滅殺 バッドオーメン
      正面に死神を召喚する。前述した「D.D」と同様に遠投が可能。
    • オプションショット:追尾幽霊 ヘルゴースト
      正面にY座標が一致した敵を追尾する、幽霊状の弾を発射する。
    • スピード:4
      • ショットタイプ:サーチ
      • パワータイプ:バルカン
  • B・ウェイン(SILVER SWORD)
    • ボンバー:大爆風で敵を破壊 スーパーナパーム
      発動時に入力していたレバーの方向と反対側に、大規模な爆風を発生させる。レバーを入力していなかった場合は、レバーを下に入力していた際と同じ挙動になる。
    • オプションショット:支援銃座 G・ショット
      様々にフォーメーションを変化させることができる。全てのガレッガ機で共通。
    • スピード:5
      • ショットタイプ:ガレッガ
      • パワータイプ:バルカン
  • J・ウェイン(GRASSHOPPER)
    • ボンバー:弾丸を撃ちまくる ストロングバルカン
      正面に大量の弾丸を高速連射する。後方から排出される薬莢に攻撃判定がある点も前作『バトルガレッガ』と同じ。
    • オプションショット:支援銃座 G・ショット
    • スピード:4
      • ショットタイプ:ガレッガ
      • パワータイプ:レーザー
  • B・ウェイン(FLYING BARON)
    • ボンバー:自動追尾弾を発射 ホーミングミサイル
      大量の追尾ミサイルを発射する。発生する爆風にも攻撃判定あり。
    • オプションショット:支援銃座 G・ショット
    • スピード:7
      • ショットタイプ:ガレッガ
      • パワータイプ:バルカン
  • J・ウェイン(WILD SNAIL)
    • ボンバー:敵を焼尽くす火炎 サーチファイヤー
      自機の左右にセットされた機械から火炎を放射する。追尾効果あり。
    • オプションショット:支援銃座 G・ショット
    • スピード:3
      • ショットタイプ:ガレッガ
      • パワータイプ:レーザー
  • カー・ペット(MAGIC CARPET)
    • ボンバー:無敵の巨大化魔法 アラビアンジャンプ
      巨大化して、体当たりで攻撃する。発動中は移動速度が若干増加する。
    • オプションショット:魔女爆撃隊 アトミックウィッチ
      連続した爆風による長い尾を引く貫通ショットを前方に発射する。
    • スピード:6
      • ショットタイプ:フロント
      • パワータイプ:ナパーム

評価点

  • 多彩な自機
    • 「ZERO COP」となっている主人公9人に加え、ゲスト7人(9機体)の合計18種類の自機を操作できる。
    • 自機によって性能が大幅に異なり、「攻撃範囲は広いが威力が低い」「高火力だが移動速度が遅い」「移動速度はやたらと速いが正面にしか攻撃できない」など概ね一長一短である。
      • 更に、自機を決定する際に押したボタンによって「ショット強化(A決定・基本)」、「オプション強化(B決定・代わりにスピード低下)」、「ショット・オプション強化(C決定・代わりにスピード大幅に低下)」、「スピード強化(S決定・代わりに全体的な攻撃力低下)」の4タイプに切り替わる。
      • 自機の種類・強化タイプ・順番を考えると、ランダムエディットや全ての自機を選択できるようにしたチームエディットによってできる組み合わせは31万3344通りである。
    • それぞれの自機には専用のエンディングが存在し、上級コースでは最終ボス撃破時に残機に存在していた自機のエンディングを見ることができる。このときチームセレクトでプレイした際は、チーム専用のエンディングを見られる。そしてエンディングの1シーンである一枚絵は上級以外のコースでも見ることができる。
  • 自機性能が概ね前作『バトルガレッガ』からアッパー調整
    • 具体的には「画面内に存在できるプレイヤーのショットの弾数」が前作『バトルガレッガ』より増加(ショットは16発→24発に強化。オプションは4発×4機→合計20発に強化。)、ボンバーの初期所持数とミス直後のボンバー回復量が前作『バトルガレッガ』の3倍(小ボム20発分→小ボム60発分に強化。)。
    • また、前作では「ウェポン(本作のボンバー)発射時の無敵時間」は自機の発射直後のモーション中のみであったが、本作ではボンバーを発射した瞬間から「画面内からボンバーが完全に消滅するまで」完全無敵と大幅強化されている。
    • 細かいが、ミス時に自機がバラ撒くパワーアップアイテムは「画面端でバウンドする」ように改められた。前作は「画面端でミスすると半分近くが画面外に出てしまう」という問題点があったが、本作では安心できる。
  • 過去の作品から登場するボス
    • 一定の条件を満たすことで過去作品のボスが登場する。登場する条件はそれぞれ異なり、登場する場面も道中やステージボスを撃破した直後、隠しボスとの戦闘だけのステージというように様々である。
    • 隠しボスの登場条件には、残機の「登場作品」・「プレイヤータイプ」・「強化タイプ」などが関わるためチームの編成によっては登場しないボスも存在する。
      • 当然隠しボスを倒したほうがスコアは稼げるが、中にはかなりの強敵もおり単にクリアを目指すだけならば不用意に戦わないほうが無難だろう。
  • 点数稼ぎが熱い
    • 『バトルガレッガ』同様ボーナスアイテムを連続で獲得することでボーナスアイテムがグレードアップし、最終的には1個につき1万点になる。いかに早い段階で最高までグレードアップさせられるか、それを維持できるかが重要になる。
      • ステージによってはボンバーでのみ破壊できる箇所が存在し、ここを破壊することでボーナスアイテムを大量に獲得できる。ボンバーに余裕があれば狙うのもいいだろう。
    • 基本操作の項目でも記載したが、「溜め」状態の間は自機の正面にオーラが発生し、このオーラにもショット同様の判定が存在する。これで敵を倒すと通常のショットより高い点数が入る。
  • 敵弾が見やすくなった
    • 初期設定では丸弾がオレンジ、針状弾が青、破壊可能弾がピンクと設定されており、ゲーム中でもそれぞれの色を変更することができるようになった。
  • BGM
    • ゲーム中の音楽は『疾風魔法大作戦』の崎元仁氏、『バトルガレッガ』の並木学氏に加え、後に『グレート魔法大作戦』の作曲を担当する小谷野謙一氏らが作曲・編曲を手掛けた。
    • 隠しボスとの戦闘時のBGMは過去の作品のBGMを編曲したもので、そのボスが登場した作品にあわせてBGMが変わる。ただし、一つの作品につき使用する曲は一つずつとなっており、原作で戦ったときとは異なるBGMが流れることもある。
    • 作中で使用されたBGMの評価は高く、『バトルガレッガ』から登場するボスとの戦いでは名曲と名高い「Stab and Stomp!」の、作者である並木氏本人によるアレンジ曲が使用されている。サウンドトラックの発売を期待する声もあるが、後述の理由からか、2022年7月時点では実現されていない。

賛否両論点?

  • 初代『魔法大作戦』からおなじみのキャラ・チッタが、特徴の一つだった長い髪をバッサリ切ってしまった。原因は不明。
    • 全く似合わないという程ではないが、大幅なデザイン変更というのはどうしても違和感の原因となる。次の出演作『グレート魔法大作戦』では再びロングヘアーに戻ったあたり、あまり受け入れられなかったか。
  • 雰囲気の激変
    • 前作の『バトルガレッガ』はキャラが前面に出ることもなく、ひたすらにストイック(ともすれば暗い・重い)な雰囲気だったのが、本作では真逆の雰囲気に変わったため戸惑うプレイヤーも多かった。この辺りが影響したのかは不明だが、次作の『バトルバクレイド』では、『ガレッガ』の方向性に回帰した(『ガレッガ』程ストーリーが重くはないが)。

問題点

  • チーム制の欠点
    • 今作最大の特徴であるチーム制であるが、「同じキャラクター・機体はチームに1つだけ」という制約のため一度そのキャラクターでミスしてしまうとエクステンドで復活させるしか再び操作する方法はない。
      • 特に隠しボスと戦うためにはそこまで対応する機体を残機に存在させる必要があり、全ボス撃破を目標とするならばミスをしても早いうちに復活させたりボス戦まで機体を温存する技術が求められる。
    • また、いくらエクステンドアイテムを取ったところで、残機を初期数以上に出来ない。一応、全機とも無事な状態でエクステンドアイテムを獲得すると10万点のボーナスとなるが、後述するランクへの影響などもありあまり推奨できない。
  • 自機の扱いやすさにムラがあり、チームの編成によって難易度が大きく変化する。
    • ジュージ、ゴールデンのように火力・攻撃範囲に難があり扱いにくい自機が存在する一方で、ストローマンやタグ-Tのようにオプションに追尾効果があったり、とにかく攻撃力が高いカー・ペットなど、自機によって性能の差が大きい。
    • 特にチームセレクトによるクリアを目指す場合、チーム編成での格差も問題となる。
      • 元警官チームは「攻撃範囲は広いが攻撃力に欠ける」D.Dと前述のジュージがおり、火力面で頼りとなるのは「サーチ機能を持つオプションを装備している」ショーティ一人である。そのため元警官チームでクリアすることは他の2チームと比べ難しくなっている。
      • 超能力者チームは前述のゴールデンが使いにくいものの、「ボンバーの持続時間が長い」マリアと「ボンバーを含め攻撃範囲が広く移動速度も悪くない」ストローマンの二人で補うことができる。加えてこのチームは3名とも移動速度が高めであるため、ゲーム開始の際ショット・オプション強化を選択してもスピード低下の弊害を受けにくく、これによりゴールデンの火力も無理なく底上げできる。
      • その一方で凶悪犯罪者チームは3人とも比較的扱いやすいキャラクターであるため、チームセレクトでのクリアは最も簡単だと思われる。
      • 一応ホーミングや貫通弾といった特殊弾を発射するキャラはランクが上がりやすいという不利益でバランスを取っているのだろうが、取り切れていない。
  • 意図せずボスの登場条件を満たしてしまい、ボス戦となってしまうことがある。
    • 例えばHIGH-WAYステージのボスは第2ステージがどこだったかによって決定する。しかしスペシャルレベルアップをしており、HIGH-WAYステージのボス撃破時にZERO COPのメンバーが残機に存在すると、第3・4ステージに対応するボスとの連戦となる(ショットなら第3、オプションなら第4、両方なら第3、4ステージの順に登場する)。詳細は省くが、そのうち「エンビー」というボスが非常に強いため、もし出現させるとよほどの実力者でもなければボンバーの大量消費、下手をすると全滅という事態になりかねない。
    • 本作ではミスをすると次のキャラクターは初期状態からのスタートとなるため、飛散したパワーアップアイテムを回収した際に意図せずスペシャルレベルアップして連戦となることがある。特にチームセレクトでプレイした際はスペシャルレベルアップをすると確実に連戦となってしまう。
    • また特定のオブジェクトを破壊することが登場条件に含まれるボスも存在し、それを知らずに該当するオブジェクトを破壊したため隠しボスと戦闘になってしまうこともある。
  • 異様に回収が難しいエクステンドアイテム。
    • HIGH-WAYステージにはバトルガレッガの3面と同様に停止位置に止まってから破壊するとエクステンドアイテムを落とす敵がいるのだが、その敵からの攻撃が激しいうえに中盤戦ということもありステージ自体の攻撃もだいぶ苛烈なため、停止位置まで敵を生かす事が難しくなってしまっている。その上、やっとの思いで破壊せずに停止位置まで泳がせたとしても、このステージは道中の画面スクロールが他のステージに比べて速い関係で停止後に攻撃を撃ち込める猶予がバトルガレッガの3面と比べてだいぶ短くなってしまっている。そのため、キッチリとダメージ調整をしないと、停止位置まで泳がせたのに破壊できずにスクロールアウトで画面外に...なんてことも。後述しているスペシャルエクステンドの仕込みにも使えなくはないが、クリア狙いで行くならここのエクステンドアイテムは無視した方が良いかもしれない。
  • ランクゲーだがランクを落としにくい。
    • 基本的に「ミスで減るランク<エクステンドで増えるランク」であるため自爆する意義が薄い。
    • 効率の良いランクの下げ方として「エクステンドアイテムを取らずに落とす」というのが有る。正確には「エクステンドアイテムで加算される莫大なランクが加算されなくなるので楽になる」程度。
      • その他、一応敵弾にカスるとランクが落ちるが、落とすには秒間3発以上のカスりが必要。
    • スペシャルパワーアップやオプションスペシャルフォーメーションを行うと、ガレッガの連射速度ランクに相当するタイマーランクの加算速度が上昇するため、どんどんランクが上がっていく。
    • ランクゲーではあるが、前作と比べると上昇はだいぶ緩くなっており、勲章は無視、必要以上なスペシャルパワーアップを行わなければ低ランク維持は楽である。前作と違いノーミス進行の方が安定して進められる。
      • また問題のエクステンドについても、スペシャルエクステンド*6が狙えればエクステンドアイテム一つで残機を全快できる。

総評

本作はかつてのライジング作品と盛大にコラボし、「チーム制」というシューティングとしては非常に珍しい制度を採用している。
これに加えて多様なキャラクターを操作することができ、キャラクターやチーム毎に異なる攻略法を探す楽しさが味わえる。
また、かつての強敵達と再び戦うこともあり、過去の作品をプレイした人にとっては懐かしいものがあるだろう。
何度かプレイするうちに自分にあったキャラクターを見つけ、慣れてきたら違うキャラクターにも挑戦するということが本作の遊び方の1つと言えるだろう。

一方で一部キャラクターによる性能の差が大きく、キャラクターによっては使用を敬遠されるようになることも考えられる。
キャラクターが多く存在する以上、多少差が生じることは仕方ないが、もう少しキャラクターの性能バランスに力を入れられていればとも思われる。


余談

  • ZERO COPメンバーの機体名はホラー映画およびその監督が元ネタになっている。
  • 本作に登場したゴールデン、バースデイの二人は後に『グレート魔法大作戦』に自機としてゲスト出演している。なお、バースデイは隠しキャラクターではあるが「クリアを目指すならバースデイ一択」とまで言われていた。
  • ウェイン兄弟の公式な名前について、『バトルガレッガ Rev.2016』のプレミアムエディションに付属した『BATTLEGAREGGA 20TH MEMORIAL BOOK BLUESCAPE』で*7関係者のYOKOO氏が「それぞれブルース・ウェインとジョン・ウェインと決めた。」*8と話している。
  • 本作は電源を入れた直後は難易度が高くなっており、しばらく放置していると難易度が下がるようになっている。『バトルガレッガ』において電源を切ってアイテムの出方を調節するというプレイスタイルが盛んに使用されていたが、同様のプレイをしようとするプレイヤーに対しては大きな罠となった。
  • ボス戦で使用されているBGM2曲は日本のパンクバンド「ココバット」の1stアルバム「COCOBAT CRUNCH」に収録されている曲に酷似しており、現在では著作権NGで訴えられるリスクが高いシロモノ。この事はサウンドトラックの販売を阻む要因になっていたと思われる。
    • ちなみに前作『バトルガレッガ』にもオマージュとパクリの線引きが気になる曲はいくつか存在しているが、こちらはセーフである模様。
  • 本作のリリース直後に永久パターンが発見された。その後永久パターンをなくしたVer.Bが発売され、すでに旧バージョンで稼働していた場合はバージョンBとの交換がなされた。極少数のみ交換せずにVer.Aのままという基板が残っているらしく、M2社内にはVer.AとVer.Bが両方保管されている。
+ 永久パターンの内容
  • SKY-HIGHステージの隠しボスであるバシネットの回転ノコギリを何回でも破壊できるようになっていた。Ver.Bでは一定時間の経過で回転ノコギリの発射装置が外れ、次の形態へ移行する。
  • 実はVer.Bにも永久パターンが存在する。自機を追尾し続ける雑魚敵をずっと生かしておくと、ボスとの戦闘が終わってもゲームが進行しなくなる。このとき敵をうまく誘導することで『バトルガレッガ』でも確認された「画面最上段にいる敵を撃ってもダメージは入らないが、打ち込み点は入る」という方法を利用して点数を稼ぎ続けることができる。この方法はHIGH-WAYステージからBUILDINGステージまで使用できる。

移植

ガレッガと異なり当時の家庭用ハード機には移植されず、現在まで長らく移植はされていなかったが、2022年7月28日発売の卓上型復刻ゲーム機『アストロシティミニ V』に本作が収録されている。
稼働から24年目で家庭用への初移植が実現した。(入力ラグが酷すぎてまともにプレイできる代物ではないが)
その際、前述の問題のあるBGMは曲名の変更および稼ぎプレイに支障が出ない程度に当該フレーズの差し替えが行われている。
また、連射速度切り替えやスコア履歴表示のショートカットボタンで全ボタンに用途が割り当てられている*9関係で、『アストロシティミニ V』の機能の一つである「かんたんセーブ機能」が唯一使用出来ない作品となっている。
一応『ガレッガ Rev.2016』の開発を担当したM2は「動かすだけなら」移植を完遂しているという。しかしM2ガジェットの仕様が固まらない事と、ガジェットを入れた際に処理が落ちる可能性が高い*10という事もあり、発売は未定とのこと。


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最終更新:2023年12月31日 13:56

*1 オプションの「アトミックウィッチ」もカー・ペット同様に名無しNPC

*2 さらに彼女だけ他のキャラクターと異なり、オプションが自分の移動した後をついて動くというガレッガ機で言う「シャドー」と同じ動きをする。

*3 ただし、いわゆる「メカクレ」に近いデザインのため結局素顔は分からない。顔の面積の大半をゴーグルやヘルメットなどの装備で隠したデザインであり、素顔はほぼ確認不能。

*4 搭乗機体とあるが、設定ではサイボーグ手術を受けバイク形態に変形できるようになったバースデイの夫である。

*5 本人がそのまま自機となるから。

*6 エクステンドアイテムを3個逃してからエクステンドアイテムを獲得すると成立する。

*7 「グラフィックデザイナークロストークセッション『バトルガレッガ』はどのようにして生まれたのか」の最終ページ。

*8 原文は「余談ついでに、じつはウェイン兄弟のB・ウェインとJ・ウェインという名前も僕がサッと命名したのですが、自分が考える男らしい男ってことでそれぞれブルース・ウェインとジョン・ウェインと迷いなく決めました(笑)。」

*9 本来ならこれらの要素はスタートボタンを併用するコマンド入力でオンオフを切り替えるのだが、アストロシティミニ Vのスタートボタンは非常に小さい大きさとなっており、先述したコマンドの入力が物理的に難しくなってしまっていることに対する対策と思われる。

*10 ガレッガの時点でPS4の処理能力をほぼ使い切っていたが、バトライダーも基板が同じとはいえガレッガ以上に負荷が掛かるので処理しきれないため。