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頻繁にアップデートが行われるため、必ずしも本記事の内容が最新の内容に対応しているとは限りません。
【でんしゃでごー】
ジャンル | 電車運転士体験ゲーム | 通常筐体 | コンパクト筐体 |
対応機種 | アーケード | ||
メディア |
Taito Type X4 NVIDIA GeForce GTX1080 |
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発売元 | タイトー | ||
開発元 |
タイトー スクウェア・エニックス |
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稼動開始日 | 2017年11月7日 | ||
プレイ料金 |
200円~500円 ※変更不可 |
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判定 | 賛否両論 | ||
ゲームバランスが不安定 | |||
スルメゲー | |||
ポイント |
シリーズ20周年記念作品 悲願のJR東海路線収録実現 ビジュアル面の大幅強化 非常に高額なプレイ料金 更に複雑化した操作とルール 内容故に二極化したプレイ層 極めればハマれる中毒性 |
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備考 | 『電車でGO! 復刻版』同時収録 | ||
電車でGO!シリーズ |
通称『最新版』。
シリーズ20周年記念作品且つ『電車でGO! FINAL』でシリーズ休止を表明してから13年ぶりにリリースされた本編最新作。
ACに限れば2000年10月に稼働した『がんばれ運転士!!』以来17年ぶりである。当初は2017年春頃を稼動開始予定としていた。
タイトルの2つの感嘆符は、シリーズが進化した意味を込めて付けられたものである。
10年単位の時を経た2016年8月に最初の発表当初から、復活を祝うシリーズファンの声や新規ユーザーからは圧巻のビジュアル面からの期待の声が全国で見受けられる中、複数回に渡るロケーションテストを経て最新のテクノロジーで復活。
結果的にビジュアル面は従来よりも遥かに高く評価されたが、ゲーム面においては当初よりは改善された部分もあるものの、依然として現在に至るまで問題が残る出来栄えに。
因みにややこしいが『電車でGO!!』が正式タイトルであり、英語名も「DENSHA DE GO!!」となっている。
従来の『電車でGO!』より感嘆符が1つ多くなっている点と「LET'S GO BY TRAIN!」でない点に要注意。
基本的な仕様を理解しないまま、勘違いでプレイしたことによるトラブルが各所で多数報告されているため、ここには最低限理解しないとゲーム自体がプレイできなくなる要点をまとめた。
そのため、
今作を初めてプレイするユーザーは下記に必ず目を通すこと。
また後述の賛否両論・問題点の通り、このゲームをプレイする際にある程度の鉄道に関する知識を知っていれば解決する箇所も含まれている。
ゲームをプレイする前に鉄道資料系統のサイトを参照する事を推奨(※参考サイト)。
クレジット関連
デバイス関連
プレイ料金の内訳
種類 | 料金 |
プレイ料金 | |
いつでもGOモード 1区間 |
200円 |
2区間 | 300円 |
3区間 | 400円 |
4~6区間 | 500円 |
電GO!!ポイント | |
リアルモード解放権 | 900円 |
※「いつでもGOモード」で続けてコンティニューした時に限り、次のプレイ時に1クレジット値引きされる。
収録路線と運転できる車両
+ | 収録路線 |
ゲームの進行順
+ | 筐体解説 |
+ | ゲームの進行順 |
+ | 列車の基本動作 |
ゲームモード
+ | ゲームモード |
+ | マイページ(Webサイト) |
その他
+ | 登場キャラクター |
スコア
今作ではゲームをクリアする事に直結する重要ファクターであるため、ここに詳細を記載することにした。
それぞれの成果に応じて☆3までランクが付けられており、更にそこから微妙なスコア差が出る項目もある。当然☆が多い程スコアも多くなる。
+ | 詳細 |
難易度で変わる要素
最初は初級しか選ぶ事が出来ないが、選べない難易度の直下の選べる難易度をクリアする度に、クリアした難易度の一つ上の難易度が選択出来るようになる。
因みにクリア目標はゲーム上ではスコアでしか表示されないが、合計スコアから算出されるランクごとのボーダーで機械的に設定されている。
+ | 詳細 |
秀逸なビジュアル面
格段と進歩した臨場感
いつもの電GO!らしい列車性能
シリーズ初収録路線
ポップなデザイン
とても美人でリアルなイメージキャラクター
中々に盛り上がった「山手線ぐるぐるキャンペーン」
拘りを感じる筐体デザイン
運要素が絡み過ぎるランダムミッション
傾向が偏っている各種イベント
勿体ない問題を抱えたGOワッペン
肥大化の一途を辿ってしまっているゲーム内容
フリーランなどの救済措置無し
意味のないモード分け
偏りきった収録路線の傾向
見た目ありきで使いにくいUI
筐体の問題点
20年以上前にリリースされた『初代』の通り、本シリーズは原則「難易度・ハードル共に非常に高いパターンゲーム」で一貫しているのが特徴である。
今作も例外では無く、そのようなシリーズ最初期の頃から散々指摘されていた根本的な難しさは、『Ver.4.0』になってからは改善の兆しを一応は見せているが、それでも鼻につく仕様が依然として多数残留している。
大まかに言えば「新要素の使用を押し付けているゲームデザイン」。つまりこれらを行わないとクリアに必須なスコアをその分逃してしまうと言うことである。
そもそも一般層にとっては列車を決められた停止位置に止めるだけでも充分難しいのに、ここに「画面タッチ」「速度制限・定速ポイントの遵守」「頻繁に鳴らす警笛」「対向列車に減光」といった作業をこなすのは至難の業。
勿論、制限速度や定速ポイントの位置を暗記するのは大前提で、ギリギリブレーキで正確な停止位置や時間に合わせるとなると、小数点以下まで正確な速度合わせを行う必要が生じるため、熟練者でも相当な練習が必要。
そしてここにEco運転ボーナスまで加味すると、覚えゲーどころかTASばりの正確な操作をこなす必要すら出てくる。
しかも中途半端なアレンジによる現実との乖離も多数見受けられ、難易度のみならず、実車再現・デフォルメと言う観点から見ても擁護しがたいと言うおまけ付きである。
煩雑なタッチパネル操作
しつこく余計な速度制限
定時到着と自由度を阻む定速ポイント
背景に溶け込んでわかりにくい警笛対象
ノーヒント且つ厳しいブレーキング
Eco運転ボーナスがスコアに与える凄まじい影響力
補助も焼け石に水
視覚的なリアルさと再現性をウリにしているのがシリーズの醍醐味であるが、今作でも細かい相違点も挙げていくとキリが無い程度には再現ミスが見受けられ、中には高画質化に伴って過去作より悪化した点まである。そのようなゲームにおいてこのような多数のミスは致命的である。ここではゲーム性に直結しない点を挙げる。
アトラクトに「このゲームで表現される舞台(風景・車両・街並みなど)は「電車でGO!!」の世界です。ゲーム・エンターテイメントとして楽しんで頂くための創作をしており、実際のものとは異なります。」と言った注意書きが出てくるが、原型を元に変形させることが「デフォルメ」なのであり、原型から根本的に逸脱して且つそれがマイナスな結果に至ったことに対しての免罪符にはならない。
共通
山手線
阪神本線
中央線(名古屋)
名鉄名古屋本線
強気も過ぎるGOマイスターショップ
物議を醸したGOマイスターランク
なぜか解禁要素に充てられたリアルモード
インターネットランキングのマラソン化による形骸化
中途半端な称号システム
その他
『電車でGO!シリーズ』の20周年記念すべき作品としてリリースされた今作は、グラフィックやサウンド面の大幅強化を筆頭に、非常に気合の入った演出面やリアルな挙動など、いわゆる一見さんでも直感的に良いと感じられる「表」の面に限って見れば業界内でもトップクラスであり、この点に関しては評価に値する。
稼動当初のインカムランキングで並み居る豪傑を一蹴して1位の座を手にした事実からも、本当に運転が上手・極めたい人からの満足度は非常に高い事が伺える。
とは言え、『Ver.4.0』にてようやく一般層に対しての明確なフォローが一部制約付きで見受けられるようになったとは言え、まだまだ根本的に難しいゲームであることに変わりはなく課題点は依然として多い。
しかも追い打ちを掛けるかの如く煩雑な各種ゲームシステム、無駄に増え続けて作業を強いるミッション、稼働当初から一向に改善されないゲームルール、未だ改定されていないプレイ料金体系などが相まって、今から本作を始める際には相当な覚悟を要するだろう。
以上の事を踏まえて統括すると、「高いプレイ料金でも気にせずプレイ出来る財力やお金の使い方が出来る人である事を前提として、鉄道ファンや、列車を本物っぽく運転したい人には厳しいが、注意力や相応の技能を持っており、膨大なミッションをこなせる不屈の心を持つ人、そしてなによりシリーズの事を熟知したファンならばどっぷりハマれる魅力を持つ、スルメの極致に至った非常に希有な事例を見せつけたゲーム」といえる。
高い難易度と複雑な操作性の裏に隠れた「電車運転士体験ゲーム」としての本質を見極められるかで今作に対しての見方も大きく変わるだろう。
それでもゲームセンターに立ち寄る幅広いユーザー、いわゆるライト・鉄道ファン層に対しての措置をしっかりとっていれば、現状よりも遥かに大きな規模でブームを継続させる事もできたと考えると、非常に惜しい事この上ない、それが今作の評価ではないだろうか。
現在は度重なる仕様変更や蛇足で不条理な仕様故にリタイアするユーザーも散見されるようになったため、これから長年にわたり存続できるかが今後の課題と言える。
もしこの記事を読んで興味が湧いたのならば、是非ともまずは手軽に遊べる「いつでもGOモード」から始めて本気で電車の運転士を体験してみて、今後続けていくかを各自で判断して頂きたい。
問題点でも一部取り上げているが、店舗の裁量で一切の変更ができない仕様や、メインモードである「NESiCAモード」内ミッションの傾向から、結果としてゲーム本編に実害の出る形で干渉した格好となっており現在に至るまで問題視されている要素である。ただし一応ゲーム外の要素ではあるためこちらに詳細を記載することにした。
+ | 詳細 |
本編に関する要素
家庭用移植決定
E231系500番台で「原宿→渋谷→恵比寿」間を走行するダイヤで、製品版と基本的な部分は変わらないが、表現やUIの面において細かな違いがあり、更に筐体デザインも製品版とやや異なっている部分もあった。
+ | 年表 |