このページは『電車でGO! 復刻版』について取り扱います。
本作は『電車でGO!!』に同時収録されているため、セットでの情報も含まれています。


電車でGO! 復刻版

【でんしゃでごー ふっこくばん】

ジャンル 電車運転シミュレーション
対応機種 アーケード
メディア Taito Type X4
NVIDIA GeForce GTX1080
発売・開発元 タイトー
稼動開始日 2019年6月26日
プレイ料金 200円~300円(※変更不可)
判定 劣化ゲー
シリーズファンから不評
ゲームバランスが不安定
ポイント 低減された処理落ち
棒読み乗務員復活
追加要素無しのベタ移植
実質大幅値上げのプレイ料金
未収録要素多数
行き届いていないオプション
理不尽なエンディング出現条件
備考 電車でGO!!』に同時収録
電車でGO!シリーズ


概要

2019年6月26日、現行最新作である『電車でGO!!』に、シリーズ復活を記念して驚くべき新要素が追加された。
それは『電車でGO!!』の筐体で旧作『電車でGO!』の内容が遊べるというもの。題して『電車でGO! 復刻版』である。これに伴い『電車でGO!!』は「最新版」と呼ばれるようになった。
同年9月25日には『電車でGO!2 高速編 3000番台』が復刻移植された。
基本的には一部内容が削減されたベタ移植であるため、ルールや基本的な内容は当該記事を参照のこと。

起動時は『最新版』になっているため、プレイする際は お金を投入せずに『復刻版』を選択して ゲームを切り替えよう。


ゲーム内容

プレイ料金の内訳

  • プレイ料金体系が非常に特殊且つ 全ての店舗で共通であり変更不可能 であるため、ここに詳細を記載することにした。もちろん1クレジットは100円計算である。
    電車でGO!3 通勤編』のファミリーモードの料金体系を踏襲しており、1プレイでゲームオーバーにならずに規定区間プレイしたり、持ち時間を失った場合はコンティニューが必要となり、そこから路線ごとに指定された区間が再び走行できるようになる。
種類 料金
復刻版
各規定区間
コンティニュー
ボーナスステージ
200円
一部ダイヤ 300円

ゲームモード

  • 復刻版さっそくGOモード
    • NESiCAを使わなくてもプレイ出来るモードである。
      隠しダイヤ以外が選択可能。当然ながら途中でゲームオーバーを挟んで中断すれば最初からやり直しである。このモードでも隠しコマンドが適用される。
  • 復刻版NESiCAモード
    • NESiCAを使わないと選択出来ないモードである。
      隠し路線を含めたダイヤがプレイでき、今まで出した停車評価とハイスコアが難易度ごとに記録される。
      また、途中で時間切れになったり最大プレイ可能区間を使い切るなりでゲームオーバーになった際に自動的に途中経過が保存される。
      もちろん最初からやり直すことも可能である。

ゲームの進行順

  • 【1】『最新版』か『復刻版』を選択する。ボタンの占有面積が広くその中にクレジット数が表示されている方が現在起動しているゲームである。
    切り替える際に約1分ほどのローディングが入る。
    • このタイミングでコインを入れると、現在起動している側で使用できるクレジットとして認識され、ゲームの切り替えができなくなるので注意。
  • 【2】タッチパネルにタッチするか、NESiCAをかざす。
  • 【3】NESiCAをかざした場合は、確認画面が出て、開始するか否かを選択する。間違って違うNESiCAをかざした場合は、確認画面から前の画面に戻ってやり直す事も出来る。
    • NESiCAをかざさなかった場合は、NESiCAをかざすかゲームをそのまま始めるかを選択する。
  • 【4】メニュー画面を操作してプレイしたい路線と各種項目を選択する。
  • 【5】規定のクレジットを投入してから「乗務開始」を押してゲームスタート。
    クレジットが消費されるタイミングはここであるのでその点は注意する事。
  • 【6】規定の区間をプレイする。停車した度に区間ごとのリザルトが表示され、全区間走破すると、最終結果が表示される。従来通り持ち時間を切らせばその場でゲームオーバーとなり、コンティニューが必要となる。
  • 【7】コンティニューするかゲームを終了するかを選択。ここでコンティニューしてもメニュー画面に移行するだけで、クレジットは消費されない。

Webサイト

  • 路線進行度・路線詳細
    • それぞれのダイヤ進行度が「ノーマル」「ハード」「ベリーハード」ごとに記録される。
      記録される内容は「距離として記録されるハイスコア」「今までに獲得した駅ごとの停止位置判定」。
      『3000番台』はこれに加えて「駅ごとに到着0cmを達成できたか否か」「今までに駅を定通したことがあるか否か」も記録される。

収録要素

収録ダイヤ

+ 電車でGO!
『電車でGO!』
路線 難易度 車種 種別 走行区間 区間数 料金 備考
山陰本線 初級 キハ58系 普通 亀岡→嵯峨嵐山・丹波口→京都 4区間 200円/全区間
山手線 上級 205系 普通 渋谷→品川→東京 10区間 200円/5区間
東海道線 221系 快速 京都→高槻→大阪 7区間 200円/4区間
京浜東北線 209系 普通 品川→川崎→横浜 8区間 200円/4区間
山陰本線EXLONG キハ58系 普通 亀岡→太秦→京都 8区間 200円/4区間 4ダイヤクリアーで選択可能
東海道線EX 221系 普通 高槻→岸辺→大阪 8区間 200円/4区間 上記以外のダイヤクリアーで選択可能
+ 電車でGO!2 高速編3000番台
『電車でGO!2 高速編3000番台』
※北越急行ほくほく線と一部長距離ダイヤは未収録
路線 等級 難易度 車種 種別 走行区間 区間数 料金 備考
東北路線
秋田新幹線 中級 ●2 E3系 こまち 秋田→大曲 1区間 300円/全区間 コンティニュー/200円
特級 ●5 秋田→大曲
盛岡→新花巻
1+1区間 コンティニュー/200円
ボーナスステージ/200円
中級 ●2 大曲→田沢湖→盛岡 3区間 200円/2区間 雫石停車or通過で2分割されている
田沢湖線 中級 ●3 701系 普通 田沢湖→雫石→盛岡 6区間 200円/3区間
奥羽本線 中級 ●3 秋田→羽後境→大曲 8区間 200円/4区間
関西路線
東海道線 中級 ●3 223系 快速 大阪→六甲道→神戸 7区間 200円/4区間
上級 ●4 221系
関東路線
京浜東北線 中級 ●3 209系 快速 横浜→川崎→品川
品川→上野
8+4区間 200円/4区間 特定の条件を満たせば
上野まで延長運転可能
品川→上野 4区間 300円/全区間 コンティニュー/200円
山手線 上級 ●4 205系 普通 東京→品川→渋谷→新宿 13区間 200円/5区間

隠しコマンド

  • 原作ではテストスイッチ設定で変更できたゲーム難易度が、店員を呼ばずに隠しコマンドでプレイヤー自ら変更できるようになった。
    路線選択で下記コマンドを入力した後に左上に該当難易度が表示され新録棒読みボイスが流れたら入力成功。
    ペダルの入力時間には余裕があり、2秒ほど間を空けても1カウントされるのであせらずに踏もう。
    また、適用時には画面右上に現在のゲーム難易度設定を強調したワッペンが付与される。
    なおメニューを挟んでコンティニューした場合やタイトルから再プレイする度に入力したコマンドは無効になるので改めて入力し直す必要がある。
難易度 マスコンの位置 必須動作 直下難易度との変化内容
隠しコマンド
ノーマル ニュートラル 右の取っ手の緑色ボタンをホールド
最後に警笛ペダル5回連続で踏む
標準設定
ハード ノッチ5 初代のみ、到着時刻までの時間短縮
ベリーハード 非常ブレーキ 持ち時間20秒から開始
持ち時間の加点秒数減少
初代のみ、到着時刻までの時間が更に短縮

評価点

移植されたことによる需要の確保

  • 旧筐体が老朽化したことによる安全面の対策やアフターサービス対応が困難になってきたことによるリプレイスを目的としたものだが、概ね当時の仕様をそのまま移植している。
    ただし処理落ちは完全に無くなった上、運転計器類が手元のタッチパネルに表示される関係で、旧筐体では頻発している「速度計の針がズレている」「知らせ灯が点かない」といったプレイに支障が出る問題も解決されている。
    またNESiCAによって記録を保存できるだけでなく前回途中でプレイ終了・時間切れになったところから再開できる機能もあるので、一気に走破できなくても安心である。

問題点

実質大幅値上げしたプレイ料金

  • 最新版同様プレイ料金体系はこちらでも据え置きである。
    『最新版』を見ればわかるとおり、今作のプレイ料金もそれを踏襲した形となっているほどに高額である。
    当時プレイ時間に無頓着だったと言われるタイトーらしく、熟練すれば100~200円で30分程度遊べてしまうのは当時としても問題となっており、プレイ時間が延びたことによるインカム損失を防ぐためという意図は分かるにせよ、値上げ幅が大きすぎる。
    それどころか、旧筐体のプレイ料金は工場出荷設定が200円だが、100円設定にしているゲーセンが多いため、途中駅で強制コンテニューなのも相まって実質3~6倍の値上げとも言える。この点だけで復刻版目当てにプレイしたユーザーからの評判まで大きく落としてしまった。
    • 料金体系の維持を最優先させたのか、ボーナスステージですらもコンティニューと言う形で追加料金が必要となってしまっている。 そのため特級こまちは500円、山手線の東京~新宿と、京浜東北線の横浜~上野で600円という、最新作と同等かそれ以上のプレイ料金に跳ね上がっている。
      また通過駅のあるダイヤが多い3000番台だが、コンテニュー駅は停車駅の数で分けられたため、JR神戸線の快速は大阪~六甲道の11駅で200円、六甲道~神戸の5駅で200円と、プレイ時間と料金が釣り合っていない。

痒いところに手が届いていない仕様

  • あくまで基本はベタ移植であるため、元々からの非常に高い難易度や問題点は一切修正されていない。
    さらに「画面フレームや比率」「環境音の有無」「デジタルメーター」「EASY設定」と言った移植ならではの便利要素は全く用意されていないため、ただでさえ高い難易度を下げるなどの緩和が一切できない点も痛い。
    • 利権絡みの問題なのか、改めて許諾を取ることも無いまま、無許可で使用されていた新幹線や私鉄車両は一切出てこない。
      また近年の鉄道会社の事情ゆえに仕方ないが、207系の塗装が現行カラーをモチーフにした架空のものに変更されており、踏切事故イベントは完全に削除されている。
  • タイトーステーションでプレイしている雰囲気を再現するかのごとく、ゲームプレイ中のフレームは旧筐体をモチーフにしたものとなっている。
    画面左右には歴代タイトーレトロゲームのデモプレイ映像が流されている筐体郡と、同社製UFOキャッチャー『カプリチオスピン2』が左右で各1基づつ描画されており、その中に環境音がしれっと流れている。
    • 当時のゲームセンターの再現としては面白い試みと言えるが、レトロゲームのデモプレイは効果音付きで永遠とループしているため、気になる人は気になってしまう。またゲームセンターの喧騒もわざわざ再現しているため、「余計なお世話だ」と感じる人もいる。これだけならまだ好みの問題で済んだかもしれないが、設定で非表示にしたり無音にすることができないため、上記の評価に落ち着いてしまった。
  • 旧筐体ではテストスイッチで変更できたゲーム難易度だが、本作は隠しコマンドを入力する形式になった。だがそんな事をせずとも、普通に設定画面から変更できるようにすれば良かったのではないだろうか。マイページにはご丁寧にゲーム難易度別に記録されるのだから尚更である。
    また、収録路線の隠しコマンド項目で記した通り、ハード・ベリーハードを選択すると、画面右上に現在のゲーム難易度設定を強調したポップが付与されるが、サイズがやや大きめなので目障りと感じる人がいる。
  • 『最新版』とは一切干渉せず、復刻版をプレイしてもGMPを獲得することができない上、走行距離も加算されない。
  • 『最新版』同様、2つにモード分けがなされているが、それぞれ隠し路線がプレイできるか否か程度でしか差別化できておらず、『最新版』以上に無用の長物と化してしまっている。

無印基準の初代

  • 無印版が基準であり、『EX』で追加された追加ダイヤが収録されていない。
    • また、失敗するとコンテナ貨車が脱線する表現が近年の鉄道事情ゆえの規制に引っ掛かったのか、連結ゲームも削除された。それでもせめて表現を一部削除した上で移植することもできたはず。

未収録要素多数の3000番台

  • 未収録要素が目に余るほどに多い。アップデート前に公式より「当時のゲームと一部仕様が異なる」旨の告知はあったが、路線が1つ丸々カットされていることを「仕様が違う」で済ませるのは軽率と言わざるを得ない。
    • まず、第三セクター路線の「北越急行ほくほく線」全ダイヤ・横川駅、盛岡駅の連結ゲーム・JR神戸線の普通列車・秋田~新花巻の全区間こまちが未収録。特に盛岡駅の連結ゲームとほくほく線については『3000番台』でも人気な要素であり、これらが末収録な点は評価を大きく落とした。
      また、初級ダイヤでは鉄ちゃんにより運転の手順についてのアドバイスを受けられるのだが、本作の初級ダイヤはほくほく線にしか無く、ほくほく線未収録という形に巻き込まれて初級ダイヤが消滅。一般層や慣れない人が完全に置いてけぼりになった。
  • SE関係でも劣化が目立つ。これらは重低音で唸り続けるため、3000番台をやり込んだ人からすれば尚更凄まじい違和感。
    • VVVFの鳴り方が変わり、10km/hでも130km/hでも音程が殆ど変わらなくなった。
    • 踏切の音がまるでゼンマイが切れる瞬間の玩具みたいなフェードアウトの仕方をする。
    • 田沢湖線の一部で、外を走ってるのにトンネル内を走っている音が聞こえる箇所がある。

エンディング関連

  • 『初代』のエンディングの出現条件がなぜか異常に難化。旧筐体では上級ダイヤをノーコンテニュークリアすれば見られるものであるのだが…
    • こちらでは「全難易度全路線の全駅で停止判定GREATを達成させる」と上級者でも骨が折れる代物。当然データ保存が必要となるためNESiCAモードでなければそもそも出現させることができない。
      要求クレジット数は最短で66クレではあるのだが、停止位置GREATを達成させるだけでもかなりの実力を要する作業なので、実際にはこれよりも更に掛かると見て良い。
      この仕様のせいで、公式twitterで出現条件が公開されるまではエンディングが削除されたものと誤解するユーザーが多発した。
      • 更に『3000番台』に至ってはエンディングが完全に未収録。

総評

『電車でGO!シリーズ』の復活を記念して移植された復刻版…
棒読み運転手を起用した要素や動く鉄っちゃんの存在で、リリース前は話題になった。
しかしあくまで基本はベタ移植に過ぎず、レトロゲーの移植でのお約束とも言える追加要素や遊びやすくなったEASY設定などが用意されていないため、シリーズを知らないユーザーにとても薦められたものとは言いがたいのは確かである。
それどころか、『最新版』譲りの強気なプレイ料金体系、そして何より『3000番台』の作品の魅力を担う「ほくほく線」が収録されていないことを筆頭にした未収録要素の存在が祟り、ファンの間からですらも程なくして話題に上がることも少なくなってしまった。

それでも初代系列の筐体が老朽化して久しいゆえに、どうしてもプレイしたいのならば一考の余地はあるだろう。そのため、専らファングッズの域を出なかった点は純粋に勿体無いといえる。