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ゲームセンターCX 有野の挑戦状 - (2014/01/24 (金) 05:55:42) のソース

*ゲームセンターCX 有野の挑戦状
【げーむせんたーしーえっくす ありののちょうせんじょう】
|ジャンル|ゲームinゲーム|&amazon(B000YPN0IU)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|発売元|バンダイナムコゲームス|~|
|開発元|インディーズゼロ|~|
|発売日|2007年11月15日|~|
|定価|5,040円|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
#contents(fromhere)
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**概要
CSのテレビ番組「ゲームセンターCX」とタイアップしたレトロゲーム風ミニゲーム集。

**ストーリー
「ゲームセンターCX」で挑戦に失敗した有野課長の無念の思いがDSに宿り実体化した「ゲーム魔王アリーノー」によって、プレイヤーは子供にされ、80年代に飛ばされてしまう。現代に帰るためにはアリーノーから出される挑戦状を全てクリアしなければならない。

**内容
全部で8種類の「ファミコンっぽいゲーム」が収録されている。
最初は「コズミックゲート」しか遊べないが挑戦状を一つのゲームにつき4種類クリアするごとに、新しいゲームが登場しプレイできる。
挑戦の内容は「特定のステージをクリアする」「特定の技を発動させる」「目標スコアを達成する」など、ゲーム内で特定の条件を満たすものとなっている。

-プレイヤーは過去の時代の有野少年の家でゲームをプレイしているという設定。有野少年はプレイ中にいろいろ話しかけてくるため、友達の家でゲームをプレイしている気分になる。
-作中には「ゲームファンマガジン」というゲーム雑誌が存在し、ゲーム本編のストーリーを進めると新しいものが発売され読めるようになる。雑誌内では攻略のヒントや多くの裏技が紹介されていてプレイヤーの助けとなる。番組のスタッフが編集者として登場するネタも。

**収録ゲーム
-コズミックゲート
--「ギャラクシアン」を彷彿とさせる1画面のシューティングゲーム。特定のアイテムを入手してパワーアップしたり、特定の敵を倒すとワープゾーンが出現するといった要素もある。
-からくり忍者ハグルマン
--「忍者じゃじゃ丸くん」に似たアクションゲーム。開けると同じ色の扉が開き、攻撃にもやり過ごしにも使えるからくり扉を活かし、アイテムでハグルマンや手裏剣を強化したり、仲間の助けを得て各ステージにいるボスキャラを倒して進む。
--連続踏み、扉に隠れたボスを出すことによるタイムボーナス、隠しアイテムなどのスコアアタックも魅力。
--二周で真のクリア、二回食らうとアウトは「魔界村」から着想した有野が提案したものである。
-ラリーキング
--真上視点で車を動かすレースゲーム。コースを二周するのが目的だが車には耐久力のゲージが存在し、壁や他車と接触してダメージを受けると減っていき、ゲージがなくなるとゲームオーバーとなる。またゴールしても順位が低い場合もゲームオーバーで、どことなく「F-ZERO」に似ている。
--ドリフトやターボの要素も存在し、2D見下ろし視点でありながら車のような挙動を楽しむ事ができる。
--ちなみに主人公の「マーサー・アリオ」は有野の考案。マリオと魔界村のアーサーの名前を混ぜたもので、イラストも顔はアーサー、体はマリオとなっている。
-スタープリンス
--縦スクロールシューティングゲーム。アイテムをとることでショットの軌道を変えられる。ステージ各所にさまざまなボーナスも隠されている。
--ショットボタンを押しっぱなしにする事でバリアを発生させ、それを反撃に使える、アイテムを撃ってボムに使えるなど、ただ撃って敵を撃破していくだけでなく戦略性もある。
--スコアアタックもアツく、現実のハドソンのシューティングのように、連射が得意な名人が登場したり、連射コントローラーが使えたり、出場は出来ないが公式試合があるというネタもある。
-ラリーキングSP
--前述のラリーキングが「井の吉製麺」と「ゲームファンマガジン」とタイアップしたゲームで、懸賞で手に入る非売品という設定。そのためコース各所に商品名が書かれた看板があったり、コースクリア後にラーメンのCMが入ったりする。ゲーム自体はコースに障害物が増え難しくなっている。
--現実にも永谷園と「マリオブラザーズ」シリーズや、カップ麺「アルキメンデス」と「グラディウス」等のタイアップがあったので、それのパロディと思われる。
-からくり忍者ハグルマン2
--前述のハグルマンの続編。基本システムは前作と変わらないがステージが広くなり難易度はかなり上がっている。
-ガディアクエスト
--「ドラゴンクエスト」のような王道ファンタジーRPG。出てきたマークにより攻撃力が変動する「アタッキングマークシステム」や特定の敵をガディアとして仲間にできる独自のシステムもある。
--仲間が三人なのは「ドラゴンクエスト2」、一部モンスターのグラフィックは「Wizardry」、そして発売延期など、ネタも豊富。
-からくり忍者ハグルマン3
--ハグルマンシリーズの3作目だがシステムはがらっと変わり、見た目が「忍者龍剣伝」のようになった。内容は広大で複雑なステージを探索し、アイテムを購入しながらボスにたどり着き倒すというアクションゲーム。
--落ちる床、連続ジャンプ、ノックバックによる落下など、「有野の挑戦」で課長が苦戦したギミックが多数登場し、まるで自分が「有野の挑戦」をしているかのように遊べる。もちろん理不尽なクソゲー部分は再現していない。

**その他のモード
-やりこみモード
--4つの挑戦状をクリアしたゲームは本編とは別にここでプレイできる。本編で使えた一部の強力な裏技(無敵、ステージセレクト)は使えなくなっている。
--なお本編とやりこみモードはセーブデータが別物となっている。

**欠点
//-メーカーロゴが出た後に行われるアニメーションが目に悪い。
//目に悪いってほどじゃないでしょ。テレビで10年流し続けた映像だし。
-苦手なジャンルのゲームをプレイする場合、なかなかクリア出来ず次へ進めない事も。
--ただし、裏技を使えばかなり楽になる。その挑戦に役に立つ裏技が最新の雑誌に載っている傾向にあるので、ほとんどのゲームではさほど苦労しない(例えば、後の方のステージをクリアする条件の挑戦が出ると、雑誌にステージセレクトの裏技が掲載される)。また、特に難易度の高いと思われるスタープリンス及びラリーキングは、無敵技や敵マシン全消去と言う強力な裏技が用意されている。
--裏技を用いても苦労する挑戦もある。
---コズミックゲート・挑戦4「スコア20万点を目指せ!」:コズミックゲートにはあまり強力な裏技が用意されていないので、自力で稼ぐ必要がある。難易度はさほど高くないが、シューティングが凄く苦手な人には辛いかも。最初のゲームと言うこともあり、ここで苦戦してしまうと「難しいゲーム」と誤解する可能性もある。コツは貫通弾による一気撃破で、これに気づかないと辛い。
---ラリーキングSP・挑戦2「コース2を2分28秒以内にゴールせよ!」:裏技がタイム短縮にほぼ役に立たず、自力でタイムを叩き出す必要があるこのゲーム最大の詰まりポイント。ラリーキングは昔のレースゲーム風のため現在のレースゲームと大分操作性が違い、慣れないと難しいゲーム。番組スタッフの1人も、この挑戦で詰まっていた((「2」限定版同梱のDVDより))。ドリフトを使わずに安定走行でも十分間に合う、ということに気づけばクリアは近づくが、それでもテクニックは必要。
---ラリーキングSP・挑戦3「スタートブーストを成功させろ!」:雑誌では「シグナル3と2の間でアクセルを踏む」とやり方が紹介されているが、実際は2の直前なので、それに気付かないと詰まる。本当のタイミングさえ知っていれば簡単。
-一部ゲームの作りがやや粗い。
--からくり忍者ハグルマン
---ラストステージで雑魚敵を全て倒した時に、ハグルマンがダメージを受けた状態で、同じ段にずっといると現れるヒトツメが珍幻斎の左下に発生すると、ハグルマンが強制移動するためにヒトツメにやられて即死なんて事が起きる。ステージの構成上、最下段にヒトツメが発生する確率も高く、起きる確率はそう低くない。
---巻物で出せる仲間が、ハグルマンと同じ段の敵を一掃するからくりケーン、画面内の敵を全て怯ませるゼンマイちゃん、画面内の敵を一掃する小梅と、大きな差が発生している。
---怯ませてから連続踏みで高得点と言うテクニックがあるため、ハイスコアを目指すならゼンマイちゃんも有効なのだが、ケーンは完全に小梅の下位互換。そしてどの色の巻物が出るかは完全に運次第。
--ラリーキングSP
---ネタとしてはよく出来ているが、ゲーム自体は元とまるで変わりないため蛇足感がある。
--からくり忍者ハグルマン3
---ボス5体のうちラスボス以外の4体のグロいグラフィックが同じで、オプションの種類や変形があるかないか程度の違いしかない。また、ホバリングギアを装備していると最悪即死する事も((ノックバック→滞空時間が長くなるため着地出来ないまま無敵時間消費→敵の中で即死))。
---ストーリーもあっさりしすぎで、新キャラ、ハグルマンレディの設定も突飛。
-有野少年の声のON、OFFを切り替える事が出来ない。本編では常時ON、やりこみモードでは常時OFFとなる。
-「やり込みモード」で特定要素の回数が一定に到達すると★の数で評価してくれるのだが、その設定が適当すぎる。得られるのは評価とそれに伴った称号だけで特典はないので、気にしなければ良いといえばそれまでなのだが。
--全評価★5を得るためには1000回ゲームオーバー、10000回リセット((本体のリセットではなく、ゲーム内ゲームに付いているリセット))などが必要。意図的に狙わない限り、膨大なプレイ時間が必要となる。ゲームオーバーの方は狙っても厳しい。その割に、プレイ時間の評価に関しては60時間という割と現実なプレイ時間で★5に到達する。
--Aボタン、Bボタンを押した回数で★5を取るにはそれぞれ100万回が必要と、これも途方もないノルマ。上の2つと違い狙わずともプレイし続ければ溜まっていくので、★4の10万回あたりまでは比較的なんとかなるのだが、そこからいきなり10倍は厳しい。
-最後の挑戦、「ゲームをすべてクリアせよ。」を出現させると雑談がプレイ中は「話しかける暇があったらさっさとクリアしろ」と言われ、プレイしてないと「挑戦忘れた?」それ以外''一切喋らなくなる。''
--次作ではすべての雑談からランダムで喋ってくれる。

**総評
-全体的に非常に丁寧に作られた良作。8ビット機や16ビット機時代なら1本のソフトとして出せるレベルのゲームばかりなので、ボリュームも十分。難易度にばらつきがあるなど細かい欠点はあるものの、一つのゲームとしての完成度は大変高い。実在するゲームのパロディ的要素もあり、当時のゲームが好きな人なら楽しいだけではなく、懐かしい感覚も味わえる。

**余談
-テレビ番組とのタイアップゲームとしてはかなりのヒット作。10万本以上売れている。元の番組がゲームを扱っているためゲームとの相性が良かったとも言えるが、単純に「有野課長や番組スタッフがキャラとして活躍するゲーム」としなかったのも成功の要因だろう。
-海外では『Retro Game Challenge』のタイトルで発売されたが、英語版wikipediaによると売上はやや低調だった様子。
--ゲームファンマガジンの顔写真では番組ADがアメリカ人に差し替えられている。
--ゲームも調整されており、ラリーキングとラリーキングSPのクリア条件はステージセレクトなしでクリアしなければならない。
-続編が発売されている。そちらの内容は『[[ゲームセンターCX 有野の挑戦状2]]』の記事を参照。
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