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スーパードンキーコング3 (GBA) - (2020/06/10 (水) 21:35:02) のソース

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*スーパードンキーコング3
【すーぱーどんきーこんぐすりー】
|ジャンル|アクション|&amazon(B000BQYLX0,image=https://vignette.wikia.nocookie.net/donkeykong/images/d/de/Donkey_Kong_Country_3_GBA_Box.png,width=160)|
|対応機種|ゲームボーイアドバンス|~|
|メディア|128MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|任天堂|~|
|開発元|レア|~|
|発売日|2005年12月1日|~|
|定価|3,619円(税別)|~|
|プレイ人数|1~2人|~|
|セーブデータ|3個(ERPROM)|~|
|レーティング|CERO:全年齢(全年齢対象)|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|
|ポイント|ミスマッチな音楽の数々&br()シリーズ史上最弱のボス「クロクタプス」&br()追加ステージは評価の余地がある|~|
|>|>|CENTER:''[[ドンキーコングシリーズ・関連作品リンク>ドンキーコングシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
1996年にSFCで発売された『[[スーパードンキーコング3 謎のクレミス島]]』のリメイク作品。~
前年にリメイクされた『[[スーパードンキーコング2>スーパードンキーコング2 (GBA)]]』と同様、基本システム・ステージ構成などは原作のままだが、一部のグラフィックやBGMが変更され、ミニゲームと新規エリア・ボスが追加されている。

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**問題点
''事前告知なしのBGMの総入替''
-BGMが総入れ替えされたのだが、それについての事前告知は一切なされず、旧作をプレイしていたファンから不評を買った。
--ここまでならまだ個人の嗜好、賛否両論の範疇と片づける事もできたのだが、入れ替え後の楽曲はその大半が''選曲を間違ってるとしか言いようのない''ミスマッチぶりであり、多大な批判を招いてしまった。それでいて、サウンドテストで表示される曲名はSFC版からそのままである為ややこしい。
--特に森林ステージの曲が明るいポップス調のものに変えられたことで、高難度で有名なステージ「ハラハラのこぎり」((画面下から鋸状のダメージ床が接近してくる強制スクロール面。))の雰囲気が台無しに。''「ニコニコのこぎり」「楽しい森林伐採」''等と揶揄されネタにされている。 
---ただ、迫ってくるノコギリという怖い面構成と、まるでそれを台無しにするやたらと明るいBGMのせいで、「GBA版の方がかえって狂気を感じて怖い」という意見もある。…まあ、「恐怖」のベクトルがピエロ的な不気味さの方に傾いているだけであって、結局ミスマッチなことに変わりはないが。
--元の曲が屈指の人気曲だった絶壁ステージも明るいカントリー調のものに変えられ、高難易度の「ファイヤーロープパニック」((燃えていくロープを上って進む強制スクロール面。))の雰囲気が同じく台無し。''「命懸けのピクニック」「ファイヤーロープピクニック」''等と呼ばれネタにされてしまった。
---こちらは一応ギミックが仕込まれており、「ファイヤーロープパニック」で寄り道やミスをせずに登り切ることができると、ちょうどゴールの横穴にたどり着いたところで曲が終わり環境音が入るようになっている。確かにその部分では雰囲気が出ているのだが、そこに力を入れる前に選曲自体をもうちょっと考えてほしかったところである。
--その他には雪原ステージの曲が批判の対象に挙げられ、ヨーデルと遊園地の様な明るい曲調のヘンテコな組み合わせから''「ヨロレイヒ遊園地」''と呼ばれている。
--妙な名前はつけられていないが、ステージの明るさに反してBGMが重たい感じの波止場ステージ、なぜか工場のようなBGMの小屋ステージもミスマッチである。
--また、川辺ステージは雰囲気にマッチした曲なのだが、蜂に追いかけられるステージ「リバーサイドレース」ではミスマッチ。SFC版ではコースター系のBGMが使われていたのだが…。
---ちなみに、川辺ステージのBGMは地上と水中の2曲用意されており、サウンドテストには水中BGMしかない。
--クレマトアとう最初のステージ「ぼうそうエリー」はジャングルステージのBGMに変更され、エリーが走る部分のみ、これをアレンジした曲が使われている。

-加えて特定の場面の専用曲も軒並み削除されてしまった為、曲全体のバリエーションが減り、臨場感も削がれてしまっている。
--最後のステージ「ポンコツロケットでゴー」の専用曲がなくなり、汎用コースター系BGMに変更されてしまった。
--このゲーム最大(?)の隠し要素であるバナナクイーンが''クマと同じ曲''。SFC版ではその姿にふさわしい神秘的な専用曲だったのだが…。雰囲気ぶち壊しもいいところである。
---この他にもファンキーやスワンキーもクマと同じ曲にされている。
--ラスボス専用曲を削除しておきながら、通常ボス曲は無駄に2曲用意されている。 
---アーリックとクロクタプスのみ、他のボスとは違う曲になっている。わざわざ曲を変える必要性が感じられない面子である。
--ミスしたときのBGMがすべて削除され、それ相当のBGMもなく、ステージBGMのままでミスの演出が流れる。

-作曲者のDevid Wise氏いわく、オリジナル版のベース(低域)が全体的に沈んだ音色((主に持続音やウッドベースが使われている。))なので、GBAの小さいスピーカーでは再生できない問題があった。オリジナルの曲を調整しようにも時間も無く、よりはっきりとしたベース音を用いた曲を作るしか無かった、とのこと。

''効果音・ボイスの差し替え''
-今作でも効果音が差し替えられているのだが、敵のボイスを中心に妙にリアルな音や海外アニメで使われているような効果音が選ばれているため、日本人には違和感を感じるものが多い。
--特に「オランガタンガ湖」のボス・ベルチャのゲップの音は、『[[MOTHER2>MOTHER2 ギーグの逆襲]]』のオエップやゲップーを思い出させる気持ち悪いものになっている。ちなみに、SFC版にはタルを吐き出す音自体がなかった。
--「最強の双子」ことカフ&クラウトの声も絶叫レベルだった叫びが印象的なSFC版とは異なり、一瞬声を漏らすものに変更されている。
-主人公2人のボイスも変更されているが、ディクシーは『ドンキーコング64』のタイニーの使い回しであり、ディンキーの声もミスして叫ぶ声はリアルな人間の子供の声に差し替わっている。それ以外の場面では前作、前々作で使われていたディディのボイスの使い回しである。
--アニマルフレンドのエリーはランビと全く同じボイスである。
---「ゆきやまK3」のボス・ブリークの声がなぜか『ドンキーコング64』のチャンキーの使い回し。しかもチャンキーには笑い声がないせいで、攻撃が第二段階に入ったときにこっちを見ながら笑う隙にボイスがつかず、ただの謎の動作になっている。こんな手抜きをするくらいなら最初からいじるなと。
-5-4「狙われたスクイッター」の標準が停止した際に謎の笑い声が聞こえるようになっている。雰囲気を出すつもりだったのかもしれないが、照準の仕様上頻繁に止まるので、やかましくなる。
-ボーナスステージの「バナナを○○本あつめろ」で登場する緑色のバナナが出現する際の効果音が消滅。
--これにより、一部のボーナスステージの難易度が上昇してしまっている。

''クマのデザインの改変''
-何故か妙にリアルな外見にアレンジされた。そのせいで世界観に合わず存在が浮いている。
--しかも何故か3Dでヘコヘコ動く。なおさら世界観から浮いているとしか評し様が無い。

''一部イベントの描写不足''
-「リバーサイドレース」の初期記録を更新した後にブラッシュに会うとバナナバードのいる洞穴に行けるようになるのだが、その過程が省かれている。
--SFC版では怒ったブラッシュが机を叩き、その振動で丸太が落ちて橋になるのだが、GBA版では唐突に丸太が流れてくるだけ。しかも、SFC版のように石があるわけでもないのに突然丸太が止まる。

''新ボスの追加について''
-前作同様、追加ボス「クロクタプス」が不評。
--アメーバをモチーフにしたらしいのだが、グラフィックがモロに浮いているうえにデザインも「やっつけ」呼ばわりされている。
--しかも弱い。こちらから攻撃する必要はなく、行ったり来たりしているうちにボスが勝手にダメージを受けていく。ある程度ダメージを与えると暴走するが、自滅の速度があがるだけ。いったい何がしたかったのか。
---ダメージを与える回数は9回とロストワールドのバロンクルールに次ぐ多さであるが、他のボスに比べて時間はそれほどかからない。
--ボス戦に登場する爆弾も顔のある変なデザインでとことん浮いている。普通のTNTバレルではダメだったのだろうか。
--ネーミングに関しても、1の水中面に登場していたタコ型の敵「クロクトパス」とモロ被りでややこしい事に。
--このボスが「カミソリ渓谷」のボスに据えられたことで、本来のボスであったバーボスが「パシフィカの滝壺」に左遷されるという謎のとばっちりも起きている。そうまでしてこのクロクタプスを見せたかったのだろうか?追加ステージがあるならここで見せるのが普通なのだが…

''ステージ仕様の問題''
-SFC版では暗闇のステージであった「こわがりエリー」「くらやみすいちゅうめいろ」が''まったく暗くない''。おそらく初代GBAの画面が暗い事に合わせて明るくしたのだろうが、本末転倒である。
--特に「くらやみすいちゅうめいろ」は「明かりをつけて消える前に進む」というステージコンセプトがぶち壊し。このステージが唯一の見せ場である敵(明かりを点けてくれるため敵かどうか微妙だが)「グレーミンブルーム」が完全スルーされるようになった。涙目である。
---この問題は1からずっと存在していたが、何も改善されていないというのは流石にどうか。『ドンキーコングランド』のように、明かりが消えている場面では描画を抑えるという方法もあったはず。
-一部のステージで乗ることになるそりのスピードがSFC版よりも遅くなり、代わりにジャンプ力が増加。
--これにより、5-2「とまらない とめられない」では衝突したり落下したりする可能性が高くなっている。
--また、SFC版のような小ジャンプが出来なくなったので、5-2「とまらない とめられない」の2つ目のボーナスバレル前にいたバズがいなくなっている。
-ロストワールド最初のステージ「ぼうそうエリー」はエリーの走るスピードがかなり遅くなり、難易度が激減。
--その代わり、パリーの仕様変更と相まって、パリーがバズにぶつかりやすくなった。
-同じくロストワールドの第2ステージ「タル100れんぱつ」では横から鉄タルに触れるとダメージを受けるようになった。また、下へ戻ることができなくなっている。
-最終ステージ「ポンコツロケットでゴー」は操作が左右逆になっていない代わりに''赤バズが倒せなくなっている''。
--このため、やや適当でも進めるSFC版と比べて難易度が激増。最終ステージにふさわしい難しさとなった。
--コンテニューバレルがなくなっているが、後半は途中に燃料が配置されているため、SFC版に比べてかなり楽になっている。
--燃料切れでミスしたときの演出が、中にいるコングごとその場で爆発するというものに変更されている。

''操作性の劣化''
-アニマルフレンド「エリー」はSFC版に比べて色々と操作面が難しくなっている。
--まず、慣性が強い。シリーズ過去作品に登場したランビにも慣性はあったが、GBA版のエリーは空中での慣性が随分と強い。
--落下速度が速い。場所によっては画面から見えなくなるほど。
--コークスのように持ったタルが地形を貫通しなくなった。
--水の吸い込みがLから↓+Rと面倒になっている。

''敵の仕様の問題''
-敵のスピードが全体的に下がっており、場所によってはディクシー達より少し遅い程度のスピードで迫って来るクラスプは特に顕著。
-画面外にいるクラスプは移動しない。このせいで一部のクラスプの存在意義が薄くなっている。
-鉄タルが緑バズを貫通しなくなり、一部のステージが面倒になった。緑バズが堅くなったということなのか、倒した際に鉄タルと同じような音がするように。
-カフ&クラウトは片方が倒されると残った方がプレイヤーを追尾してくる仕様だったが、本作では走行パターンでは無視してそのまま、ジャンプパターンでは棒立ちになる。
-アーリックは見えない高さから降りてくる事がなくなり、またチームアップで上の足場に上れる。このため、SFC版では考えられないスピード撃破が可能。
-スクワーターは攻撃間隔が短くなり、攻撃自体もSFC版に比べて激しくなっているが、水の吹き飛ばし力が小さくなっている。
-カオスは第二段階で頭が追いかけるスピードが下がっており、攻撃であるビームをほぼ真下にしか撃たなくなった。
-ブリークは第二段階の攻撃スピードが上がったが、雪玉を投げるスピードは下がっている。
--また、オリジナル版ではブリークの登場ラインが一段目か二段目かによって手動で雪玉を投げる方向を切り替えなければならなかったが、自動的にブリークのいる段に投げれるようになりその切り替え操作の仕様がなくなった。

''その他の変更の問題''
-『2』以上にローリングアタックで敵を倒してもあまり加速しない。
-『2』と同様、チームアップ時に跳んで上に乗るモーションが追加され、ややテンポが悪くなっている。
-ボーナスで失敗した際、すぐに暗転するSFC版と違い、BGMが終わったところで暗転する。このBGMが地味に長めなため、テンポが悪い。
-2-1「ジャンピングスパイダー」((SFC版では2-4))では本来チームアップが必要な場所があるのだが、壊せる壁が普通に開通しているため、必要なくなっている。
--ちなみに、そこにはコインがいるのだが、SFC版と同じ方法ではコインを倒せなくなっている。また、SFC版では壁を壊すために置いてあるTNTバレルがそのまま残っており、上手くやれば''TNTバレルでコインを倒すことができる''。もしかしてこれが正答なのだろうか?((追加ステージの一つ「あらしのまえ」でも同じ方法でコインを倒すことが可能))
-壁のない画面端に見えない壁があり、一部のステージではタルのスピードが遅くなったのと相まってコインを倒すのが簡単になっている。
--また、コインを倒した時点でDKコインが取得できるようになったため、一部ステージのレイアウトが意味のないものになっている。代わりに難易度が低下しているが…
-落下の判定が異様に強くなっており、ディクシー達が画面下に近づくと何かに吸い込まれるように落下する。
--このため「ながれゆくタル」ではタルに乗っているのに落下、「ファイヤーロープパニック」では''タル大砲に入っているのに落下''などの珍妙な現象が発生する。
-クレマトアとうの岩を一度に壊すことができなくなった。
--ブーマーの小屋に入る→ボーナスコインを渡す→岩を破壊してもらう→小屋から出る、という一連の手順をいちいち踏まなくてはならず、岩を破壊するアニメーションがスキップ不可なこともあり、非常にテンポが悪い。

-ディクシーとディンキーの2匹で居る時に操作キャラを入れ替える際の固有モーションが削除された。
--SFC版ではディクシーはディンキーを風船ガムをパンクさせてディンキーを驚かす形で、ディンキーはディクシーを片手で掴んで自分の後方へと置く形で自分が前に出て来るものだったが、GBA版では前にいる操作している方を飛び越え、後ろに下がる方はタルで発射された時の体を丸めたモーションで後ろに下がるようになっている。

-アニマルフレンドの「エリー」のコングが乗っていないときの待機モーションがなくなった。
--水に浮かんだいる時のアニメーションはあるのだが、地上にいる時はアニメーションが停止し、ピタッと硬直する。

''ほら穴の記憶ゲームがSFC版よりも難しい''
-後半になると覚える回数が増えるのはSFC版と同様だが、その回数がSFC版より多くなっている。
--特にファンキーコプターで行ける3つのほら穴はいずれも10回以上。記憶力のよくない人はメモを取ったり携帯などで動画撮影をするか、あるいはよほど運がよくない限りクリアは困難。
-ちなみに、SFC版はクリアする毎に回数が増えて行くのだが、こちらは場所によって回数は固定となっている。

''ミニゲームの追加''
-SFC版にあった「ポイポイゲーム」((スワンキーのテントで遊ぶことができる的当てゲーム。クランキーコングが相手となり、勝つとベアーコインとバナナが貰える。))が削除され、新たにミニゲームが追加された。ミニゲームをクリアするとバナナバードを獲得出来る為、完全クリアのためにはノルマを達成しなければならない。
--「ポイポイゲーム」は、操作方法が同じブリーク戦の練習という側面もあった。
--特にファンキーのミニゲームは操作がやや難しい上に全てクリアする必要があり、かなり面倒。2と3は簡単なのだが…。

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**賛否両論点
-ワールド及びエリアマップ自体は前2作とあまり変化が無い。
--前2作のGBA移植版における各ワールドのマップは基本的にGBAオリジナルの物に差し替えられていたが、本作のワールドマップはSFCの物をほぼそのまま踏襲した様な作りになっている。
--何故ワールドマップの差し替えが行われなかったのかについては「元々『3』のマップ自体の探索要素が非常に強く、ワールドマップが別物になると『3』特有のマップ探索に差し支えが出てしまう」のではないか、と見られている。
--ワールドマップの形が原作の物をほぼ丸々踏襲している関係なのか、前2作で見られていたステージ順の変更もエリア2「クレムウッドの森」における「タルのシールド」と「ジャンピングスパイダー」のみと2ステージ程度に留まっている。

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**評価点
-前作であるGBA版『2』よりも曲・グラフィックの出来がよくなった。

-BGMについては、あくまで雰囲気に合っていないだけで、曲そのものはいずれも名曲である。
--SFC版の『1』『2』と同じDevid Wise氏((SFC版『3』でもサブの作曲家として、ボーナスステージなどの曲を担当していたのだが、ご丁寧にもこれらの曲も再利用されていない。))が作曲しており、氏が得意とする環境音を織りまぜた綺麗な音色はGBAにしてはかなりの高品質。特に水中ステージ((『1』の水中面のアレンジ。))と滝ステージの曲は評価が高い。
--ミスマッチと批判されている楽曲のうち、桟橋ステージの曲は夜間を舞台にした追加コース「あらしのまえ」でその真価を発揮する。また、森林ステージの曲も追加ステージ「すいちゅうたんけん」にはマッチしている。要するに、''選曲さえ間違えなければよかったのだ。

-新エリア「パシフィカの滝壺」が登場し、新たに6ステージが追加された。オマケステージの扱いなのか、普通にクリアするだけなら行かなくても良い。
--オマケステージの位置づけであるせいか、各コースの難易度は高め。中でも水に沈んだ木の中を泳ぐ「すいちゅうたんけん」と水中ステージ+強い水流の「サンゴのもり」は難しく、特に後者は「公式の改造ドンキー」とでも言えそうな高難易度で、慣れたプレイヤーでも苦戦するステージであるが、それ故やりごたえがある。

-任意で読み飛ばせなかったセリフが任意で読み飛ばせるようになった。

-『ドンキーコング64』のコングクルーがファンキーのミニゲームに(ちょい役として)出てくる。特にチャンキーの登場は貴重。

-SFC版ではディクシーとディンキーがほぼ同時の位置にある場合、操作キャラを入れ替えることができなかったが、入れ替えるモーションが変更されたせいか、どこに居ようと入れ替えることができるようになった。

-ゲームの内容自体は原作に近い
--原作はSFCの性能をフルに使っている関係でアニメーションが高度だったりギミックの処理も複雑という点から、過去に発売されたゲームボーイの移植版『[[ドンキーコングGB ディンキーコング&ディクシーコング]]』は原作に存在していたギミックの大半がオミットされ、その結果として移植というよりほぼ別のゲームと化していた。しかし今作はSFCに近い内容の移植という事からか、原作の特徴であった高度なアニメーションや複雑な内部処理を用いたギミックの数々が再現されている。
--また、上述の理由で『ドンキーコングGB』ではゾウのエリーの性能も別物と化していたのだが、今作では原作に近い性能を再現している。

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**総評
GBA版『2』と比べると単純な劣化点は減り、追加要素もそれなりに面白さに箔をつける形になった為、単純な完成度を見ればそれなりに改善されてはいる。~
しかし、今度はBGMや効果音絡みの差し替え・選曲のズレがこれらの評価点を覆って余りある問題点となってしまった。擁護の余地のあるBGMに比べてSE関係はそれすら難しく、人によってはプレイの大きな支障となってしまうだろう。

劣化点や手抜きな点も完全に払拭したとは言い切れず、SFC版と比べると明らかに劣化した点・不要な改変なども相変わらず悪印象を抱かれがちである。

ただ、高難易度な追加ステージなどGBA版独自の好評な追加要素もある為、GBA版『2』と違ってあえてこちらをプレイする意義は薄い…とは言い切れない。~
ビジュアル面の問題点に目を瞑るならそこそこ遊べる&ボリューミーなリメイク作である為、此方は手に取る価値があるだろう。

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**余談
-発売後すぐに公式サイトでチートコードを公開してしまった。使わなければいいだけの話なのだが、隠し要素をさっさと公開してしまうのは如何なものか。
--ちなみに、SFC版と同じに見えて仕様が変更されたチートコードもある。
---ボーナスコインが全て手に入るチートコードはボーナスステージをすべてクリアした状態となっている。そのため、ノーミスでクリアすればクリア時間は2時間を切れる。
---DKバレル消滅のチートコードは、必要な場所には残るSFC版と違い、本当に全て消滅するようになった。

-ファンキーコングのミニゲームは、実はレア社のNESゲーム『Cobra Triangle』(国内未発売)がベースになっている。

-作曲家繋がりなのか、後にWii U/Switchで発売された『[[ドンキーコング トロピカルフリーズ]]』では本作の「リバーサイドレース」や「すいちゅうたんけん」等と同様の地上エリアと水中エリアでBGMが切り替わる仕様が実装されている。
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