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ウルトラマン倶楽部 スポ根ファイト!

【うるとらまんくらぶ すぽこんふぁいと】

ジャンル 複合型スポーツ
対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 2MbitROMカートリッジ
発売元 バンダイ
開発元 トーセ
発売日 1993年4月23日
プレイ人数 1~2人
定価 2,800円
周辺機器 ファミコン用バーコードリーダー『データック』専用
判定 良作
ポイント 感覚としては『バーコードバトラーオリンピック』
第一弾から一転してコミカル路線
パワーが強すぎてミスしやすい選手を使いこなせるか?
ウルトラマンシリーズ
データックシリーズ
ドラゴンボールZ / ウルトラマン倶楽部 / SDガンダム / クレヨンしんちゃん
幽☆遊☆白書 / バトルラッシュ / Jリーグ


概要

1993年4月に発売された、SDウルトラマンこと『ウルトラマン倶楽部』のキャラによる運動会ゲーム。
ファミリーコンピュータの周辺機器『データック』専用ソフトでバーコードリーダーで読み込んだデータをキャラ化し、それを操作して陸上競技を行う。
全体的には陸上競技のスタイルに統一されており、コナミの『ハイパーオリンピック』とエポック社の『バーコードバトラー』を融合させたようなゲーム性。
『ドラゴンボールZ 激闘天下一武道会』と同様に巷の商品からバーコードを持ち寄らずとも付属品のカード(全40枚)を用いることですぐゲームをプレイすることもできる。

『SDガンダム ガンダムウォーズ』とは同時発売だが名目上は本作が第2弾ということになっている。


内容

  • 第1弾の『ドラゴンボールZ 激闘天下一武道会』よりもパーティゲームやスコアアタックゲームとしての趣旨が強い。
    • 1人プレイでCPU相手に勝ち抜いていくステージクリア型のモードは存在しない。そのため、エンディングおよびスタッフロールはない。
  • 『データック』のバーコードリーダーで読み込んだバーコードをキャラデータに変えて、そのキャラクターで陸上競技の対戦をする。
    • ステータスはPW(パワー)・ST(スタミナ)・SP(スピード)の3種類。
    • PW:砲丸投げなど力が必要な競技で生きてくる。またジャンプ力にも影響。
    • ST:走ったり跳んだりすると消耗する。これがゼロになると倒れてしまい競技によっては失格になる。
    • SP:文字通りスピードで最高速が速くなる。
      • パワーやスタミナが高いのは結構なことだが、これが高いほど走ったり跳んだり投げたりした時に消耗するスタミナ量も大きくなる。
  • バーコードによってはアイテムカードが生成される。
    • 下記のように任意のタイミングに使えるものや、ランダムなタイミングで自動発動するアイテムがある。
  • 基本的に連打系の動作はAボタンで行いジャンプなど単発系動作は十字ボタンで行う(方向は不問)。
    • Bボタンはアイテムの使用(任意で使用するアイテムの場合のみ)。
    • アイテムの使用を認めるか否かはゲーム開始時に選択し「アイテム使用あり」にすると世界記録を出しても公認されない。
      • 各種目に世界記録がセーブされており「アイテム使用なし」の条件でこれを上回ると更新される。

ゲームモード

科学特捜隊

  • バーコードのテストモードで読み取ったバーコードのステータスを見ることができる。
    • アイテムに該当したならば効果を説明し、キャラクターに該当したならばキャラ固定のセリフが見られる。

スポ根杯争奪戦

  • 1チーム4人構成で3チームが対抗して7種目を戦い種目ごとに記録に応じてポイントが得られ、7種目を終えた総合得点で勝敗を決める。もちろんキャラの選択は自由。
    • ただしプレイヤー参加は2人まで(プレイヤー1人とCPU2人orプレイヤー2人とCPU1人)
    • 基本的に「駅伝」をしながら並行して「100m走」「走り幅跳び」「砲丸投げ」「110mハードル」「クレー射撃」「三段跳び」の6種目を順番に行う。
    • 「駅伝」はこのモード専用の種目となる。この走者順にバーコードデータを読み込ませる。
    • 「駅伝」と他6競技は並行して行われるため、最終走者を除いて駅伝を走っている者はその間、他の競技には出られない(詳細は下記の通り)。また1人が出場できる競技は駅伝を除いて2種目までという縛りもある。
      • 第一走者出場不可・100m走、走り幅跳び
      • 第二走者出場不可・砲丸投げ、110mハードル
      • 第三走者出場不可・クレー射撃、三段跳び
  • 各競技が終わると、その都度、記録が得点に換算され結果発表される。
    • 駅伝の結果は一番最後に発表され、総合得点で順位(優勝)発表をする。
  • チーム名はプレイヤーは1Pが「M78」2Pが「L77」。
    • CPUのチーム名はウルトラヒーローキャラなら「ウルトラ」「光の国」、怪獣キャラなら「地上」「海底」「古代」「星人」「怪獣」などチームメンバーに応じた名前になる。

チャレンジ!世界新記録

  • 「駅伝」以外の6種目から自由に選べるモード。
    • このモードではチームという概念はなく個人戦。
      • ただしこのモードもCPUを交えた3人での対戦となる。

各種目

駅伝(スポ根杯争奪戦のみ)

  • 長距離を4区間に分けて交代で走る。レポーターはアンヌ(ウルトラセブンで登場したウルトラ警備隊の女性隊員)。
    • この競技は完全オートでボタン連打等はなくAボタンでスタートするのみ。使用するスタミナ度合いを決めて下記の6種目を消化しながら要所要所の区間をダイジェストで伝える。
      • 特定区間で次の走者にバトンタッチする。
    • 他の競技と違って「アイテム使用あり」の条件でも、この競技ではアイテムが使えない。
    • またスタミナがゼロになると一定時間倒れてしまうが特定時間が経過するとスタミナが一定量戻り再度走り出す(以後、倒れてまた走ってを繰り返す)。
    • これを走っているランナーを除く3人で残りの種目を行う。各拠点は下記の通り。1種目が終わる毎にそれぞれの拠点でイデ(ウルトラマンに登場した科特隊隊員)による中継が流される。この時もスタミナ量の調整ができる。
      • 第一走者・ウルトラ競技場→バルタン大橋→ゼットンシティ
      • 第二走者・ゼットンシティ→ピグモン村→ゴモラ山
      • 第三走者・ゴモラ山→ガバドン湖→科特隊本部
      • 最終走者・科特隊本部→ウルトラ競技場

100m走

  • ひたすらAボタン連打で走るのみ。
    • スクロールが追い付かずキャラが画面外にはみ出しても失格ではない。
    • 3回フライングすると失格。

走り幅跳び

  • Aボタン連打で助走をつけ十字ボタンの上でジャンプする。
    • ジャンプの角度は上ボタンを押し続けることで決める。
    • 試技は3回まで。

砲丸投げ

  • まず角度が0°~90°で順次変化するのでAボタンで止めて角度を決め、そのまま長押ししてパワーを決定して離すことで投げる。
    • 試技は3回まで。

110mハードル

  • Aボタン連打で走り十字ボタンの上でジャンプする。
    • ジャンプの角度は上ボタンを押し続けることで決める。
    • 3回フライングすると失格。

クレー射撃

  • 十字ボタンでターゲット枠を動かしAボタンで発射する。
    • 2人同時の対戦形式で行うため「1PVS2P」→「2PVS3P」→「1PVS3P」の順番で行われる。
    • 的になるUFOは最初1つずつ出るのだが途中から2つずつ射出される。
    • 1回目の時に消費したスタミナは回復せず2回目に持ち越されるため1回目で使い切ってしまうと2回目には出られなくなる。そのため1回目はわざと撃たず、スタミナを温存する戦略も有効。

三段跳び

  • Aボタン連打で助走をつけ十字ボタンの上でジャンプする。
    • ジャンプの角度は上ボタンを押し続けることで決める。
    • 試技は3回まで。

評価点

  • 第1弾の『ドラゴンボールZ 激闘天下一武道会』とは一味違った対戦スタイル。
    • 上記作品が格闘ゲームのテクニックを必要とするのに対し、本作はかなりシンプルなつくりで連打とタイミングに絞られている。
      • それだけに、バーコードデータに起因する部分が大きく、バーコードバトラーの性質により近くなったようなバランス。
    • バーコードキャラも4枚組で必要になり、それぞれの能力の組み合わせなども重要になるなど、1対1の上記作品との差別化もなされている。
    • 4人が1キャラずつ持ち寄ってリアルなチーム戦という楽しみ方もできる。
  • SDらしくアクションがコミカルでかわいらしい。
    • 記録に応じてキャラが喜んだり悔しがったりなど愛嬌たっぷり。
    • ウルトラヒーローも怪獣たちも、皆固有のアクションを持っているなどキャラクター要素においてはさすがバンダイらしいクオリティ。
      • 科学特捜隊モードのバーコード読み取り時のセリフも原作の細かいネタを拾っており、スタッフの原作愛を感じられる。
      • 対戦格闘ゲームを好まない者や低年齢層など格ゲーテクニックという点では不利な者にとっては一層親しみやすい。
  • 短時間でいろいろ楽しめる。
    • 1競技あたりの時間は非常に短く、スポ根杯争奪戦での全競技プレイも1回30分程度で終わるため、バーコードキャラをいろいろ持ち寄って対戦するには時間バランスが良い。
  • スコアは徐々に蓄積し競技終了ごとに毎回発表されるので、その抜きつ抜かれつな展開にエキサイトしやすい。
    • 後述のような逆転のために後述のパワーやスピードを利用した一発狙いといったギャンブルプレイもできる。
  • チーム戦による戦略性。
    • メインである「スポ根杯争奪戦」はチーム戦であるため、その組み合わせが大事な点もそれまでにない戦略性を生み出している。
    • それぞれに得意不得意な種目があるため、それをうまく振り分けていく戦略的面白さも兼ね備えている。
      • 後述の通りスピード型、パワー型でどの競技に出すかという人選によって「ただ強ければいい」という単純思考が通用しない点が面白い。

賛否両論点

  • パワーやスピードは「ほどほど」も大事。
    • 走り幅跳びや三段跳びなどスピードが速いと圧倒的な大記録が出やすい反面、踏切に失敗しやすい(当然記録は0m)というリスクもはらんでいる。
    • クレー射撃はパワーが高いほど1発撃つごとに失うスタミナが大きい。かといって別に射撃の威力が上がったりはしない(パワーに関係なく当たれば1発で破壊できる)。
      • このためステータスが低くても、それを活かすことができるが元々バーコードバトラーよろしく強いデータを見つけた結果がこれでは納得がいかないかも。
  • 「スポ根杯争奪戦」における駅伝のポイント比重が高い。
    • これでは技術介入ができる競技の重要度が相対的に低くなってしまう。
      • ただ『バーコードバトラー』のゲーム性も兼ねているので、そこはあくまで「データの質のみでの勝負」という点で成り立っているので、まんざら悪いものでもない。

問題点

  • 3チームの対戦なのにプレイヤー3人での同時対戦ができず、常にCPUを入れなければならない。
    • いずれも3人または3チームでの対戦ながらプレイヤーの参加は2人までで3Pは強制的にCPUとなる。ステージクリア等のない対戦特化のゲームなだけにプレイヤー3人でも対戦出来た方がより対人戦が充実したことだろう。
      • また当時はすでにサブコントローラーが3Pに割り当てる仕様は標準的だっただけに、導入が困難なシステムでもない。
    • フリープレイのような立ち位置の「チャレンジ!世界新記録」モードも「スポ根杯争奪戦」同様に3人で競い合う形になるため必ずCPUを入れなければならないので練習モードとして使うには少々使い勝手を悪くしている。
  • 走り動作の連打をAボタンのみで行うというのは少々やりにくい。
    • そのため今一つ連打のパワーが伝わりにくい。
    • ここはBボタンを有効にしてもよかったと思われる。クレー射撃以外は十字ボタンはほとんど持て余しているので、それ以外の競技ではアイテムを十字ボタンの下にでも割り当てれば問題なかったと思われる。
  • ステータスの中でスタミナの重要度が高すぎるので3能力の重要度がアンバランス。
    • というのもスタミナがなくなると失格になってしまい、パワーやスピードがいくらあっても何の意味もなくなるからである。
      • 100m走や110mハードルならば、走り切れるスタミナがなければスピードは何の意味もなく途中で力尽きて失格になってしまう。走り幅跳びや三段跳びは踏切で失敗しやすくなる。
      • それ以外の競技もスタミナが尽きれば以後試技できず、そこまでの結果になってしまう。
    • パワーは実は高ければ投擲力やジャンプ力が増す反面、クレー射撃に至っては前述の通りただスタミナの消費量が増すだけ。
    • 駅伝はスタミナが高いほど有利に働き、しかも総合得点に及ぼす占有度合いも高い。
    • このようにパワーやスピードは高すぎると逆効果になることもある反面、スタミナは高いに越したことはないため、3つの能力のバランスが公平ではない。
  • 攻撃系アイテムカードは使い勝手が悪い。
    • 自分も食らう恐れがあるので、わざわざこれのためにアイテム枠をつぶすのがもったいない。
  • 1人で攻略していくモードがまったくない。
    • 『ドラゴンボールZ 激闘天下一武道会』はトーナメントを1人でプレイするのがそれだったが、本作はそういったものはなく1人プレイはCPUが人間の代わりをするというだけ。
    • もっとも「それを求めるなら同時発売の『SDガンダム ガンダムウォーズ』で」という趣旨なのかもしれないが。

総評

競技1種目あたりにかかる時間が短い陸上競技主体の複合型ゲームとして第1弾の『ドラゴンボールZ 激闘天下一武道会』よりもさらに対人戦に特化させたようなゲーム構成となっており差別化ができている。
駅伝を含めての7種目は当時にしてみれば少々内容の薄さは否定できないが元々バーコードバトラーのような「バーコード探し」を含めての対戦と考えると致命的なほどではない。
実際、格ゲーのような難しいテクニックがそこまで必要とされずバーコードデータに依存する度合いが高いことからも「バーコード探しもゲームの内」と前提に置くべきであろう。
スピードやパワーのバランスに加え、チームバランスを考える必要がある団体戦などもゲームとしてはより一層その深みを増している。
3P対戦ができないなどの残念な点はあるものの、データックシリーズの中では後の作品も含めて他作品と被るような要素がない個性があり、ソフト自身も安価なのでバリエーションの1つとして楽しめる役目は充分果たせている。


その後の展開

  • この次の『データック』対応ソフトは同年8月27日発売の『クレヨンしんちゃん オラとポイポイ』だが、この作品はバーコードリーダー機能は使用しない。
    • なおスタンダードなファミコンロムカセット版も同日に発売しており、中身はまったく変わらないものとなっているがデータック用ミニカセット版は2,600円と半額以下なので、いわゆるデータック所持者への恩典措置となる廉価版である。
    • 次回作が上記のような仕様のため実質的には次の『データック』ソフトは10月22日発売の『幽☆遊☆白書 爆闘暗黒武術会』と解釈することもできる。

余談

  • 本作の競技バリエーションはファミコン初期でおなじみの『ハイパーオリンピック』『ハイパースポーツ』とほぼ同じ構成である。
    • 前者の方には「100m走」「110mハードル」「走り幅跳び」、後者の方には「クレー射撃」「三段跳び」があった。
  • 前述の通り『ウルトラマン』『ウルトラセブン』原作では隊員だったイデやアンヌが出ている。
    • ただ、アンヌはかわいいデザインがされている一方で、イデはかなり簡素で無表情なので扱いの差が顕著。どっちも大して似ていないが。
  • 概要の通り第3弾『SDガンダム ガンダムウォーズ』とは同時発売でCMもこの2本分が一緒に行われた。

最終更新:2026年05月28日 17:04