【どらごんくえすときゃらくたーず とるねこのだいぼうけんすりー ふしぎのだんじょん】
ジャンル | ローグライクゲーム | ![]() |
対応機種 | プレイステーション2 | |
発売元 | エニックス | |
開発元 | チュンソフト、マトリックス | |
発売日 | 2002年10月31日 | |
定価 | 6,800円(税抜) | |
判定 | 賛否両論 | |
ポイント |
レベル継続システムと長いストーリー インターフェース・テンポの劣化 理不尽死の存在(ゲームバランスが不安定?) 救済要素徹底排除で難易度高騰 自由度は低いがやり応え抜群なクリア後ダンジョン 異世界ポポロの廃人向け仕様 グラフィックは当時最高レベル |
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ドラゴンクエストシリーズ | ||
不思議のダンジョンシリーズ |
本家ローグを『ドラクエ』風にアレンジし、ローグライクRPGを世間に知らしめた『トルネコの大冒険』シリーズの3作目。
リメイクを除いた『風来のシレン』シリーズを含めれば、DC版『アスカ見参』の次に発売された8作目の『不思議のダンジョン』シリーズである。
今作はトルネコとその息子ポポロが前半後半に分かれて冒険をするというドラマチックなストーリーや、レベル継続やモンスター仲間など斬新な新システムが売りにされていたが、熟練プレイヤーからも賛否を呼ぶほどの異様なまでの高難易度により、大きく評価の分かれる作品となった。
トルネコの一人息子であるポポロは12才の誕生日を迎えた。
お祝いとして南の島へバカンスに向っていたトルネコ一家だが、突然の嵐に巻き込まれ船は難破してしまう。
未知の島であるバリナボ島へ三人そろって無事に流れ着いたものの、ポポロは眠ったままで目を覚まそうとしない。
寝たきりのポポロを救うべく、トルネコは島の住民の助けを借りて再び冒険を始めるのだった。
全体的に、ドラゴンクエスト本編を意識した変更点が多い
新システム導入に伴う異様なまでの難易度の高さ
本作で搭載された新たな要素はいずれも難易度を上げる要因として作用してしまっており、エンディング前であろうとも完全にシステムを理解した上での立ち回りを要求される。
また、過去作からあった要素もどれもが意地悪な仕様に変化しており、結果的に今作の難易度は非常に高いものとなっている。
レベル継続システムについて
仲間システムについて
敵のレベル
視界について
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店について
石像システム
アイテムの呪いについて
合成について
マップについて
モンスターハウスについて
即死要素の存在
救済要素の無さ
その他インターフェースについての問題点
その他の問題点
クリア後の99階ダンジョンのバランス
+ | クリア後の99階ダンジョンの説明 |
+ | 異世界の迷宮の解説 |
今作はドラクエシリーズとしては異例なほど非常に高い難易度であった。本編以降も含めて全てが歴代最難関と言われる難易度であり、ライトユーザーにとって非常に受け入れ難いものとなっていたため、ライトユーザーから「理不尽なマゾゲー」と見なされ、激しい批判を浴びてしまった。
『シレン』シリーズなどをやりこんでいる上級者ファンから見ても、難易度の方向性の違いにより「徹底的に調整されたバランスで大変な好評」、あるいは「過度の締め付けで自由なプレイスタイルを奪った」と賛否両論の意見が噴出することとなった。
裏を返せば、極めさえすればそれに相応しいやりごたえであり、バリナボチャレンジモードも含めて一生遊べるという元来のコンセプトに最も合致しているゲームともいえる。
マゾいマゾいと言われながらも、ポポロ異世界やバリナボロサなど敢えて不利な条件でのクリアを目指すことにやりがいを感じるプレイヤーが出てきたことからも、今作がただの理不尽にとどまっているわけではないことが窺える。
しかしながら、ストーリーの長さやインターフェースの劣化、テンポの悪さなどの擁護の余地のない問題点が多いこともまた事実で、高い難易度の本作のやりこみに没頭できうるだけの快適性が欠如している事が、賛否両論の本作における否定的意見の方に大きく影響してしまっているのも否めない。
本作のダンジョンやシステム自体は、確かに魅力的なものが多い(従来よりもシステムやダンジョンに革新性があり、少なくとも製作者の熱意は感じられる)のだが、全体的に調整不足(まともにテストプレイを行っていないように感じる場面が多い)が目立ちすぎて、作りこみの甘さや、それらを総合した結果、参入障壁が高くなりすぎ、初心者を置いてけぼりにしたという批判が多く、製作者の意図とは真逆の難易度(本来、低難易度になる予定だった)となってしまい、どの要素も裏目に出てしまったのが残念でならない。
本作を総括すると「本作の高難度ぶりが肌に合い、なおかつテンポの悪さに耐えられる人にとっては1000回遊べるRPG」といった感じであろうか。
【どらごんくえすときゃらくたーず とるねこのだいぼうけんすりーあどばんす ふしぎのだんじょん】
ジャンル | ローグライクゲーム | ![]() |
対応機種 | ゲームボーイアドバンス | |
メディア | 128MbitROMカートリッジ | |
発売元 | スクウェア・エニックス | |
開発元 | チュンソフト、サンテック | |
発売日 | 2004年6月24日 | |
定価 | 5,980円(税抜) | |
判定 | 賛否両論 |
GBAで発売された移植作。ハードの性能の制約ゆえ、グラフィックは3Dではなく前作『トルネコ2』のような2Dで製作されている。
GBA版『トルネコ2』同様にバランス調整がされた他、GBA版オリジナルダンジョンがいくつか追加されている。
原作の持つストイックな方向性をより強めた移植作品。相変わらず初心者向けとは言えないが、テンポも改善されており快適性は大幅に良くなっている。
その一方で、操作性や味方AIの劣化などからPS2版を好むプレイヤーも多い。どちらを選ぶかはプレイヤー次第と言えるだろう。