【せんちめんたるぐらふてぃ】
ジャンル | 恋愛シミュレーション | ![]() ![]() |
対応機種 |
セガサターン Windows 95/98 プレイステーション |
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発売元 | NECインターチャネル | |
開発元 |
マーカス サイベル |
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発売日 |
【SS】1998年1月22日 【PS】2001年3月29日 |
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定価 |
【SS】7,875円 【PS】6,090円(共に税込) |
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配信 |
初代PSゲームアーカイブス 【PS3/PSP】2010年2月10日/600円 【PSV】2012年8月28日/600円(全て税込) |
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判定 | クソゲー | |
ポイント |
発売前がブームの最高潮 強制十二股 せつなさ炸裂 不可解なオープニング“暗黒太極拳” |
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センチメンタルシリーズ グラフティ - ジャーニー - グラフティ2 - 〜約束 - プレリュード |
キャラクターデザインに『同窓会』で人気の水谷とおる氏(「甲斐智久」名義)を迎え、発売前からゲーム雑誌の宣伝や小説・ラジオ・関連グッズ販売・コンサート他強力なプロモーション活動を行ったことにより、当時から続くギャルゲーブームを最高潮にまで引き上げたほどの前評判を生み、大きな期待を寄せられていた。
ところがいざ発売されると水谷氏の絵を一切使用していない(*1)上、ゲームとしての出来が酷く、期待していたファンらを絶句させ、ギャルゲーブームの終息・衰退に大きな影響を与えてしまった。
このブーム終息の影響は大きく、『ときめきメモリアル』『サクラ大戦』などのミリオン作品の続編の売り上げも半分以下に減るようになり、市場全体が下火となった。
今となっては、多数のギャルゲーが10万本以上の売り上げをはじき出していた時代があったこと自体が信じられないかもしれない。そんな「ギャルゲーバブル」が崩壊する直接のきっかけになったと言われるのが本作である。
通称は『センチ』『セングラ』『チングラ』など。本項では『センチ』を使用する。
+ | OP動画はこちら。 |
恋愛シミュレーションにあまり重要でない要素だけはきっちりと作り込まれ、それに合わせて作られたであろう無理のあるシナリオ。各要素が恋愛シミュレーションに噛み合っていない本作は、かなり歪な代物になってしまっている。
ある意味で、「時代が生み出したゲーム」であり、「時代の終わりとともに消えたゲーム」でもある。当時を象徴するクソゲーといえるだろう。
以来「何か+ギャルゲー」というゲームは激減、特にその母艦となっていたセガサターンが没落した事もあり、家庭用ハードを主軸とするギャルゲーそのものが縮小してしまった。
それと入れ代わるように台頭したのが『Kanon(DC)』などの、ストーリー性に重点を置いたエロゲー、いわゆる「ノベルゲー・泣きゲー」の家庭用ゲーム機移植版である。
しかしこれもドリームキャストそのものが没落してしまい、以降(倫理規定の厳しい)任天堂陣営かソニー陣営(*20)で出さざるを得なくなり、コンシューマゲームにおけるギャルゲーは下火になっていった。
極論を承知で言えば、SSの稼ぎ頭の『サクラ大戦』『ときメモ』を含むギャルゲーブームそのものを減退させたという意味で、セガハードそのものの命脈を絶った元凶の1つであると言えるかもしれない。
前述した理由により、ギャルゲーというジャンル自体に楔を打ち込んだ鬼子である本作が「クソゲー」である点は異論を俟たないところではあるが、疑問と擁護の余地は多少なりとも存在する。
+ | しかし実は… |
*1 発売時には「キャラクターイメージ」とゲームから距離を置いた立場になっている
*2 細かく書くと休日の前の日の夜から行動が可能。
*3 札幌、青森、仙台、横浜、金沢、名古屋、京都、大阪、高松、広島、福岡、長崎の12都市。主人公は東京在住。
*4 システム上、休日のバイトは東京から離れた都市ほど時給が高くなるため、旅先でバイトをしたほうが効率がいい。
*5 多くの場合、行動力の回復は野宿で十分なため、わざわざホテルに泊まらないプレイヤーも多い。
*6 なお2018年にシシララTVにおける20周年記念放送で多部田俊雄が語ったところによると、実は主人公は大物政治家の孫であった。しかも実は海外でひったくり犯に荷物を盗まれ追っかけたら共に事故に巻き込まれ、パスポートから取り違いで死亡と判断されて生きていたと言う裏話まで語られている。
*7 消印に関しても雨でぬれていたため判読不能になっていたという設定。
*8 この3月は1日の自由行動と、あとはエンディングくらいしかないので、実質2月まで。
*9 初代ときメモではヒロイン同士の友人関係は一組だけ(例外的に主人公の友達の女友達と妹が居る)。ただし後付けで絡みは増やされており、当然のごとく『2』でも増やされている。
*10 一応ヒロインが本来住んでいる都市以外で会うイベントが3つ(別の都市で会う、交通機関で会う、東京で会う)あるが、他のヒロインに会ったりはしない。
*11 寂しがりやの性格だと溜まりやすい。
*12 ときメモは休日だったら電話で丸1日消費(留守番電話では消費しないが)。電話ではないが『同級生』シリーズだと学校内で一階から三階に移動するのに20分かかる。休み時間がたりねーよ。
*13 唯一の例外が星野明日香で、学園祭が舞台のイベントで制服姿を見ることができる
*14 ゲームより後に出たアニメ「センチメンタルジャーニー」では大阪のヒロインだけは関西弁になっていた。
*15 「のちに『涼宮ハルヒの憂鬱』『らき☆すた』『けいおん!』などで名声を得た京都アニメーションがこのOPムービーに下請けで関わっていた」という噂がある。それが本当ならある意味こちらがご先祖様である。
*16 が、「~だっちゃ」はあるそうな。オタク業界だと『うる星やつら』の宇宙人ヒロインが使う事で有名。
*17 ただし17~18歳なのは当然として、身長は154cmあり(当時の高3女子の平均身長は158cm。もっとも本作のヒロインの半数は160cm以上だが…)、3サイズもロリ担当ではない星野明日香より良い。
*18 ルートによっては語尾を始め髪型や服装、性格まで「先祖返り」するが
*19 ぶっちゃけ社会人で(と言うか現実では高校生でも)ツインテールは周りの目も生暖かくなる事必至。「童顔だから似合う」と押し通せなくも無いが。
*20 ちなみに、両社とも直接的なものはともかく、感覚的な部分においても強力な規制を敷いていたわけではない。任天堂は「CEROに丸投げ」で周囲が勝手にNGと思い込んでいるだけ、ソニーに関しては初期こそ「下着はNG」などという規制はあったようだが、それの回避策として下着に見える部分を何もないように修正、いわゆる「穿いてない」で通してしまった例もある。
*21 各ヒロインのファンが「メインヒロインは誰か」で揉める事。または原作で明らかにメインヒロインが決まっていた作品なのに、アニメ版でメインヒロインが変更されて(ただし大抵は「原作メインヒロインの人気が低い」等の理由がある)大いに揉める事。
*22 大倉氏は前作主人公の死というプロットは受け入れられないと拒否し、その結果外された。
*23 さらに、上記の大倉氏は経緯をホームページで公開し、「『センチ2』は正当なスタッフの作った続編ではない」という考えを煽っていた。
*24 と言っても雑誌投稿でネタにされたぐらいで、公式ではヒロイン達が葬式中に顔を合わせた描写は無い。