アットウィキロゴ

マックス・ウォーリアー 惑星戒厳令

【まっくすうぉーりあー わくせいかいげんれい】

ジャンル アクションシューティング
対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 2MbitROMカートリッジ
発売元 バップ
開発元 キッド
発売日 1991年2月15日
定価 5,800円
プレイ人数 1人
判定 良作
ポイント クォータービューによる迫力ある視点
そんな視点で繰り出されるダイナミックアクション
美麗なグラフィックはさすがファミコン後期作品


概要

1991年2月にバップから発売されたアクションシューティングゲーム。
開発は翌年に『サマーカーニバル'92 烈火』を手掛け、後年にギャルゲーメーカーとして名を馳せたキッドが担当。
主人公「マックス・マーブリック」を操作しレーザービームやボムを駆使して戦う。
画面左上から、右下へ斜めに俯瞰した視点(いわゆるクォータービュー)が特徴的で、画面スクロールも基本的にはその方向に向かう形となる。


ストーリー

これはたった一人で未知の生命体と戦ったキャプテンマックスの物語である

地球への中継星PANが突如として未知の増殖生命体に襲われた。
その生命体は生物、機械、建物等あらゆる物に浸食し、一体化していく恐るべき敵であった。
市街は生命体の攻撃を受け、惑星を脱出していくが、特殊訓練を受けたマックス・マーブリック大尉だけは撤退命令を拒否する。
そして、ただ一人バトルスーツに身を包み、モーターバイク、ジェットホバーを駆使し、未知の生命体に立ち向かって行く……

(取扱説明書1ページより引用)


特徴

  • 概要の通り、主人公「マックス・マーブリック」を操作してスクロール画面の中で戦う。
    • 基本的には飛び道具を発射して戦うのでシューティングの趣が強いが、マックス自身にもジャンプなどを交えたアクションがある。
  • 基本的には縦(前)スクロールシューティングで、どんどん前に向かって強制的にスクロールするので、その敵の攻撃や体当たりをかわしながら進む。
    • 主人公マックスはビームとボムを駆使して前へ進んで行く。
    • 中ボスの出現時はスクロールが一時的に止まることもあれば、ごく一部の場面ではスクロール方向が横になることもある。
      • 中ボスを倒すと、スクロールが再開する。
  • 全7ステージ構成だが、ノーコンティニューでステージ6までをクリアしないとスペシャルステージ扱いであるステージ7には進めず、そこでエンディングになる。
    • ステージ2以降の開始時およびミスからの再開時に表示されるパスワード(数字4文字)を使って途中から再開も可能。
      • コンティニューしていない状態でのパスワードで再開した場合は上記のステージ7に進むことが可能。
  • Aボタンでジャンプし、ボタン長押しで空中回転する。ジャンプ中または空中回転中にAボタンを押すとボムを発射する。
    • ボムは十字ボタンと連動して任意の方向に発射できる。空中回転中は時計回りに拡散する。
    • ボムの弾数は有限でゼロになると発射できなくなる。アイテムで補充でき、最大10発までストックできる。ゲーム開始時およびミスからの再開時のストックは5発。
  • Bボタンはレーザー(ビーム)を発射する。ボタン押しっぱなしで連射が可能。
    • レーザーは斜め・横方向に拡散して広い範囲を攻撃する「拡散ビーム」と前後のみの直線上に複数本のビームを集中発射する「集中ビーム」の2通りがあり、セレクトボタンで切り替えることができる。
    • ただし初期レベル状態では「拡散ビーム」「集中ビーム」とも真正面にしか発射できない。
  • ステージ4はモーターバイクに乗って進む。
    • モーターバイクに乗っている状態では下とAでウイリー走行ができる。
      • ウイリー中は敵に接触してもノーダメージで逆に体当たりで攻撃できるが、敵弾によるダメージは受ける。
  • ライフ制&残機制で、敵の攻撃を受けたり地形のダメージゾーンに触れるとライフが減少し、ゼロになるとミスとなる。
    • 受けるダメージは基本的に敵弾で1ダメージ、敵の体当たりやダメージゾーンで2ダメージ。
    • 初期残機は3でライフの最大値は10ポイント。ゲーム開始時およびミスからの再開時は5ポイントから始まる。
      • ステージクリア時はライフが4以下の場合のみ、5ポイントまで回復する。ボムの残弾も同様の条件で補充される。
    • ジャンプおよびスクロールのあるゲームでは一般的だが、穴に落ちたりスクロールとオブジェクト(建物など移動不可なもの)に挟まれると残りライフ無関係でミスとなる。
  • 画面下部がステータス表示で、左側にライフゲージと残り人数の表示があり、右側のゲージはボムの残弾を指している。中央は今使っているビームの種類とそのレベルアップ状況が表示されている。
    • スコアは左側にハイスコア、右側に現在のスコアが表示される。
  • 拡散ビーム(「W」を3つ取るとレベルアップする)
    • レベル1………前方真正面に発射。
    • レベル2………前方左右に斜め向きに発射。
    • レベル3………前方真正面と前方左右に斜め向きに発射(レベル1と2の複合)。
    • レベル4………前方左右に斜め向きと左右真横に発射。
    • レベル5………前方真正面と前方左右に斜め向きと左右真横に発射(レベル1と4の複合)。
  • 集中ビーム(「L」を3つ取るとレベルアップする)
    • レベル1………前方真正面に発射。「L」を1つ取ると以降の連射速度が向上する。
    • レベル2………前後に発射。
    • レベル3………前後に発射し前は2本。
    • レベル4………前後とも2本発射。
    • レベル5………前後に発射し前は3本・後ろは2本。
  • ボム(「B」を取るとレベルアップする)
    • レベル1………1方向
    • レベル2………3方向
    • レベル3………5方向
    • レベル4………8方向
    • レベル5………敵を全滅させる。これのみ特殊で一度しか使えず、使うとレベル4に戻る。
  • ミスするとボムのレベルが1つダウンし、ビームはその時使っていた方が一気にレベル1までダウンする。

アイテム(括弧内は見た目の表示)

  • 拡散ビームレベルアップ(「W」)
    • 前述の「拡散ビーム」をレベルアップさせる。累積式で3つに達すると1レベル上がる。
  • 集中ビームレベルアップ(「L」)
    • 前述の「集中ビーム」をレベルアップさせる。累積式で3つに達すると1レベル上がる。
    • 拡散ビームと集中ビームのレベルアップアイテムは「W」と「L」の表示が約1秒ごとに入れ替わるため、レベルアップしたい方のビームを選んで取得することになる。
  • ボムレベルアップ(「B」)
    • ボムのレベルが1アップする。上記の2種と違って、これは1つで即座に1レベル上がる。
  • ボムの弾(縦長な楕円形状紫色のボール)
    • ボムの残弾が1つ増える。
  • ボーナス(紫色のボール)
    • ボーナス得点が加算される。
  • スピードアップ(「S」)
    • マックスのスピードがアップする。
  • ライフ(横長な楕円形状紫色のボール)
    • ライフが2ポイント回復する。
  • シールド(白っぽい三重の楕円)
    • シールド(いわゆるバリア)が装備され、敵の攻撃を5発まで防いでくれる。
      • 4発被弾して、あと1発で解除される状態ではシールドが点滅する。
  • 1UP(1UPの文字)
    • マックスの残り人数(残機)が1つ増える。
  • ステージクリア時はビームのレベルの合計数、残りライフ数、ボムのレベルに応じてボーナス点が加算される。
    • 30万点ごとに残機のエクステンドが発生する。
  • 各ステージの特定の場所でボムを撃つことで隠し部屋に通じるゲートのようなものを出すことができる。
    • ゲート内では「1UP」「アイテムが多数配置されたボーナスエリアに突入」「ビームとボムのレベル最大化」「ライフ全快」のいずれかの効果が得られる。
  • エンディング後は2周目が始まり、2周目のエンディングでスタッフロールが流れる。以降はエンドレス。
    • 2周目以降のミスからの再開時はライフは3ポイント、ボムの残弾数はゼロになる。ステージクリア時の回復も同じ数値まで。

評価点

  • クォータービュー採用による迫力あるアングル。
    • ファミコンのアクションシューティングでは珍しい視点で、主人公マックスが進む右奥に向かってスクロールするという臨場感たっぷりの視点。
    • ステージ4はモーターバイクによるスピード感も抜群で、前述の通りウイリーによる体当たりができたりと「スピードの弊害による認知遅れからの被弾が増す」という難点もカバーされている。
      • もちろん、落とし穴をジャンプで回避する必要もあるためそれ一辺倒ではクリアできないような調整もされている。
  • 上記に併せてマックスのジャンプアクションなどもダイナミック。
    • 華麗に宙を舞い一回転したり、空中から発射するボムなども華麗でプレイヤーの分身として気持ち良いプレイができる。
      • ジャンプの性能自体が強力で、敵弾や地上の敵の体当たりを無効化しつつ一方的に攻撃ができる上、ジャンプ中のマックスの影をアイテムに合わせることでアイテムの取得まで可能。
        ライフ制であることやシールドの存在もあり、マックスの生存性能はファミコンのシューティングの中でも高いものになっている。
    • ボムは見た目だけでなく非常に強力でパワーアップすると、一層多くの敵を巻き込めるようになりその爽快感もひとしお。
  • 2つの武器が個別にパワーアップし、それぞれの強みが被らない。
    • そのため、状況に合わせて使い分けが重要となり、シューティングとしての奥深さに繋がっている。
    • 細かい5段階のパワーアップで、その成長が感じられるバランス。
      • 成長に伴い「拡散ビーム」で正面に発射できないと不便に感じるかもしれないが、そこは「集中ビーム」に切り替えることでカバーが可能。
  • 美麗なグラフィック。
    • キャラクターにしても背景にしても非常に細かく描き込まれている。
    • さすがに多数の敵キャラクターが一度に出ると処理落ちやチラつきが発生するものの、プレイに大きな支障はなく、滑らかな動きをしてくる。
      • また中ボスをはじめとした大きなキャラクターも無理なく滑らかな動きをしており、非常に迫力ある戦いになる。
    • ステージ間デモのグラフィックのクオリティも高く、本作のストーリーに華を添えている。
      • 前述の隠し部屋にまで一枚絵グラフィックによるデモが用意されていて、本作のグラフィック面でのこだわりぶりが感じられる。
  • サウンドも文句なしのクオリティ。
    • 全ステージのBGMが固有のものでボスBGMも複数用意されており、いずれもアップテンポで非常にノリが良く、爽快感をたっぷり高めてくれる。
    • 作曲はキッドの大半のゲームのサウンドに関わった塩田信之氏と外部スタッフとして中潟憲雄氏、武者良太氏が担当している。
      • 余談だが、塩田氏は本作のタイトルBGMの作曲がゲーム業界に入って最初の仕事だったことをX(旧Twitter)にて述懐している。(参照)

問題点

  • クォータービュー視点はアクションのダイナミックさが感じられて良いのだが、移動やジャンプの感覚が今一つ掴みにくい。
    • 慣れないと穴を超える単純なジャンプも、目測がずれて落ちてしまったりすることもしばしば発生する。
    • また敵の中には浮遊状態で突っ込んでくるものもいるため、当てるためにジャンプ撃ちが必要になるケースもあり、これにもコツが必要になる。
  • 最も基本の攻撃であるレーザーの射撃は慣れないと狙いが付けにくく連射もあまりきかない。
    • やはり、このような斜め視点というのは珍しいこともあり、斜めに発射する感覚に慣れるまでには時間がかかる。
      • 特にスタート時は正面への直線ビームしかないため、これが当たる位置感覚が掴めないと、その後のパワーアップも遅れるためより苦しくなる。
      • よくある「多少のズレを連射による数でカバー」がしにくいので狙いを外した場合のデメリットも大きい。
  • ビームのパワーダウンの著しさ。
    • 拡散と集中の2種類を選択するためか、使っていた方が一気に初期状態に戻ってしまうのはさすがに極端すぎる印象が否めない。
  • アイテムの取得判定が小さく、取得に手間取ったり取り逃したりしやすい。
    • 特に高速スクロールのステージ2・4で上記の点を感じやすく、ショットのパワーアップに至っては拡散・集中を選んで取得するのが非常に難しくなっている。
  • ボス戦に時間制限が無く、ボスが出す破壊可能な弾で点数が加算されるため、一部のボスで永久パターンが成立してしまう。

総評

さすがファミコン後期らしく美麗なグラフィックでキャラクターもかなり大きく迫力もたっぷりあり、クォータービューによるスクロールとかみ合ったアクションは非常にダイナミック。
レーザーにしろボムにしろパワーアップすることで大量の敵をまとめて一掃する爽快感も上記のアクションとともにプレイの気持ちよさを高めてくれる。
反面に操作感覚を掴むのは少々難しく、特に高さの感覚やビームの当たり判定などはクセがあり、ボムも何度も試してレベル毎にどれほどの範囲を巻き込めるかを試して感覚を掴むまでには、それなりに反復プレイが必要となる。
また連射があまり効かず、攻撃にコントロールが重要視される点もシューティングで連射パワーに頼りがちなプレイヤーにはちょっと辛いところではある。
ただし、それさえ乗り越えれば洗練されたクオリティの美麗な世界で、ダイナミックに躍動する爽快なアクションをたっぷり堪能できることだろう。


余談

  • 海外版ファミコンのNESでは『Isolated Warrior』のタイトルで北米圏では国内とほぼ同時期、欧州では同年中に発売された。
    • 販売会社は北米版がNTVIC(日本テレビの北米現地法人)、欧州版が任天堂になっている。

タグ:

FC 1991年
最終更新:2026年08月14日 14:56