機動戦士ガンダム
【きどうせんしがんだむ】
| ジャンル | 3Dアクション |  
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| 対応機種 | プレイステーション2 | 
| 発売元 | バンダイ | 
| 開発元 | ベック(徳島組) | 
| 発売日 | 2000年12月21日 | 
| 定価 | 6,800円 | 
| 廉価版 | ガンダム ザ ベスト 2005年02月17日/2,990円
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| 判定 | なし | 
| ポイント | ファーストガンダム地上編 『ガンダム戦記』のプロトタイプ作品でもある
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| ガンダムシリーズ | 
 
概要
アニメ『機動戦士ガンダム』を題材とした3Dアクションゲームで、20世紀最後のガンダムゲームでもある。
セガサターンやプレイステーションなどでも同名のゲームが発売されているので、本作を指す場合は「PS2で最初に出たやつ」という補足が必要。
特徴
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ストーリーモードは原作の主人公アムロとなって、原作のエピソードを追体験していく。
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このモードのみガンダムの武装をビームライフル・ハイパーバズーカ・ハイパーハンマーの3種類を選ぶことが出来る。
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ステージによっては特定の武装で発生する台詞もある。2周目以降は特定の条件を満たすことによって微妙な変化が出ることも。
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アニメムービーはセガサターン版『機動戦士ガンダム』や『機動戦士ガンダム PERFECT ONE YEAR WAR』から流用されている。『0083』スタッフによる制作の為、非常にクオリティが高い。
 
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本作では地上戦のみがゲームとなっており、宇宙戦は一切収録されていない。
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そのため、ストーリーモードも原作のジャブロー攻防戦までとなっており、残りのストーリーは続編『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』にて展開することとなった。
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序盤の大気圏での戦闘などもムービーのみ。
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ちなみに、四本足で有名なリファインされたデザインのゾックは本作が初出。
 
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なお、原作序盤の宇宙戦については『めぐりあい宇宙』にてチュートリアルという形で再現された。
 
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一度ストーリーモードをクリアすると、タクティクスバトルモードが解禁される。
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連邦・ジオンのパイロットとなり、全3ステージのミッションをこなしていくモード。『機動戦士ガンダム戦記』の雛形と呼べるモードである。
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この頃は僚機に命令を出すことも出来ず、乗機もプレイヤー分しか選ぶことが出来ない。
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しかし、他作品からのMSが登場したり、それを乗機にすることも出来るなど基本的な部分はこの時に既に完成している。
 
 
評価点
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OPムービーが従来のガンダムゲームのムービーを突き放すほどの出来栄えであり、バルカンで淡々とザクを蜂の巣にするガンダムの白い奴っぷりがリアリティ溢れる映像で描写される。
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ゲーム中のMSのグラフィックや操作感覚がかなり重厚感のある物に仕上がっており、流石の次世代機クオリティを見せた。
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既にPS・SS等で一年戦争を扱ったゲームが多数出た後だが、ハイクオリティなMSポリゴンでの寸劇はマンネリを感じさせない程の衝撃だった。
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各ステージのサブタイトルなど劇場版を下敷きにしている部分がある一方、TV版の第18話「灼熱のアッザム・リーダー」を再現したシナリオもあるなど、アクションゲームに適したシナリオを惜しみなくチョイスしている。またセイラの乗機には、コアブースターとGファイター両方が用意されている。
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ファーストだけでなく、0080、ブルー、コロ落ち、08のMSやキャラクターも一部登場し、それらを操ることが出来る。ただしMSを解放するまでには色々と条件がある。
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タクティクスモードでは、条件を満たすとアニメやゲームのキャラがプレイヤーを褒めてくれる新規ムービーが流れる。ファンなら感動モノ。
問題点
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原作再現度では今一歩な点が多い。
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ランバ・ラルとの一騎打ちやジェットストリームアタックなど。台詞面ではほぼ完全に原作再現しているのだが。
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原作通りに進行していると、高ランクどころかクリアさえままならないステージがある。特にSTAGE3『ガルマ散る』では、ガウに飛び乗り撃墜するという原作にはない攻略法がノーヒントで課される(S+を取るには2機撃墜する必要がある)。一応ガウを誘導することでもクリアできるのだが、誘導の仕方が非常にシビアであるうえ視界が悪いので、かえって難易度が上がるなど、原作を知っているファンの方がかえって攻略に手間取るようなステージになっている。
 
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ボリュームは少なめ。遊べるモードには対戦モード等はなく、メインとなるストーリーモードとクリア後のタクティクスバトルモードのみとなる。
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ビルの残骸等があるマップでは、ビルの残骸や崩壊した橋にMSが物理法則を無視した引っかかり方をすることが稀にある。こうなると前に進めないためバックステップ等で抜け出さないと敵の良い的になってしまう。
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重厚感のある操作性やMSの演出した結果、非常に鈍重で操作性が悪い。
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特にビームサーベル等の近接攻撃は、キーレスポンスが悪く敵にヒットさせるのが困難。ダメージも少ない為、近接してわざわざ斬りつけるメリットがない。
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OPムービーのように格好良くザクを一刀両断することは不可能。3、4回斬りつけて敵MSが倒れる→起き上がるのを待って斬りつけるというのをやってようやく撃破となる。
 
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普通に移動してるだけでは四方からのロックオン射撃は回避出来ないため、バーニアでの移動や緊急回避を覚えないと敵から集中砲火を喰らう事に。
 
総評
基本的なアクション部分はこの作品で完成している。
本作の操作性を改善させ、更にタクティクスバトルモードを発展させたシナリオを軸にしたものが後に『機動戦士ガンダム戦記』となり、ひとつの完成形となった。
余談
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2003年9月4日にグラフィック面を向上させたアッパーバージョン『機動戦士ガンダム Ver.1.5』が発売された。
最終更新:2023年09月25日 12:29