※このページでは、PSP『ダンボール戦機』、PSP『ダンボール戦機BOOST』、3DS『ダンボール戦機 爆ブースト』の3作品について紹介しています。



ダンボール戦機

【だんぼーるせんき】

ジャンル プラモクラフトRPG
対応機種 プレイステーション・ポータブル
発売・開発元 レベルファイブ
発売日 2011年6月16日
価格 5,980円
判定 なし

概要(無印)

  • レベルファイブ創立10周年記念、2009年発売予定で発表された作品。度重なる延期の末、2011年に発売された。
    • ゲームシステムの全面変更、後述のメディアミックスとの調整などが考えられる。
  • PVでは「プレイヤーを少年時代に引き戻すRPG」というコンセプトを打ち出し、キッズ層のみならず比較的上の世代も対象としていたことが窺える。

ストーリー(無印)

  • 2046年、外側からと内側からの衝撃を80%吸収する新素材「強化ダンボール」が発明された。これにより世界の物流が革新的な進歩を遂げただけでなく、その性能の高さから販売中止になっていたホビー用小型ロボット「LBX」がこの強化ダンボールの中で遊ぶことを条件に販売が再開され、ブームとなっていた。
  • LBXが大好きな少年、山野バンはある日見知らぬ女性から謎のLBX「AX-00」を渡される。希望と絶望の両方が詰まっているというこのLBXを巡り、バンは巨大な陰謀に巻き込まれていく。

特徴(無印)

  • 本編はマップを探索しイベントをこなすRPGパートと、LBXを用いたリアルタイムアクションによるバトルパートの2つで構成される。
  • RPGパートは、同社のイナズマイレブンシリーズと似通っている部分が多い。
    • 本編は全12章のオムニバス制。各章終了後に主人公によるナレーション、次章予告が入る。
    • 全体マップから移動したいポイントを選択し、そのポイント内をキャラクターを移動させてイベントを起こしていく部分もほぼ同一。マップ画面はフル3Dと異なる。
    • このパートでパーティメンバーの編成、メンバーのLBXのカスタマイズが可能。
      • 頭、胴体、右腕、左腕、脚部の5つを組み合わせて、LBXを組み上げる。パーツ事にLP、防御、重さ、耐性などのパラメータが存在し、戦闘でアーマークラスを上げれば、LPや防御はより上昇する。更に武器を2~4種類装備可能。
      • 内部の「コアパーツ」を選択。武器の強さに補正をかけるCPU、必殺ファンクションの装備数と種類を決めるコアメモリ、チャンスゲージやバッテリー消費量を決めるモーター、行動時に消費するバッテリー、文字通りの補助パーツといったパーツをパズルの様に配置する。感覚としては『ロックマンエグゼシリーズ』のナビカスに近い。
      • 「必殺ファンクション」もここで選択。攻撃したりアイテムを使うと貯まる「チャンスゲージ」を決められた分消費し、名前通りの必殺技、チャージ後必中の超必殺技、姿を消したり攻撃力を引き上げるといった特殊効果を付与するものもあり多岐に渡る。
      • トドメを必殺ファンクションで決めれば「ファイナルブレイク」となり相手のLBXパーツを一つ確定で入手できる。ただし失敗すればオーバーヒートしてピンチに陥る。
  • バトルパートでLBXバトルを行う。街中ではシンボルエンカウント制、ダンジョンにあたる場所ではランダムエンカウント制。
    • 戦闘は平均的な3Dアクションバトル。スライドパッドで移動、それぞれのボタンで攻撃やジャンプなどの行動を取る。
    • 戦闘中も好きなタイミングで他のLBXと操作を切り替える事ができる。撃破された場合も同様。

評価点(無印)

  • 問題点も後述するが、LBXのカスタマイズは概ね好評。
    • 肘と膝がある最近のSDガンダムのような3頭身体型。標準型の「ナイトフレーム」、軽量・高速型の「ストライダーフレーム」、重装甲・タンク型の「パンツァーフレーム」といった分類があり、性能が様々なのはもちろん、デザインも魅力的。
      • 騎士型の「アキレス」や、その後継機で、飛行形態に変形出来る「オーディーン」などの正統派もあれば、キャタピラを持つ重厚ボディの「ブルド」シリーズや忍者をモチーフにした「クノイチ」「ジライヤ」、メイド型の「グレイメイド」「さくら☆零号機」、変形合体*1する「ZX3シリーズ」などの変わり種も存在し、非常にバラエティ豊か。
      • 「ズール」は古参機として存在するためか過去シーンに多く登場したり、名ありのキャラクターが使用する一般機は塗装されているなど、小ネタに富んでいる。
      • グラフィックは携帯機の割には良く、マントが動きに合わせてなびく芸の細かい演出も。
      • 種類が非常に多く、性能を無視して見た目だけで機体を作ったり、逆にとことん性能を突き詰めたりなどいろいろなカスタマイズが出来る。
    • コアパーツのカスタマイズでは、形状も性能も異なるパーツをマス目上でパズルのように組み合わせていく。楽しさと悩ましさがあり奥深い。
    • ウェポンの種類は8種類あり、特徴的な見た目や性能での選択肢がある。
      • 剣は操作が簡単で、スキが少ない上に盾も装備出来るために安定している。斬属性のロングソード、貫属性のレイピア、衝属性のヘビィソードがある。
      • 槍は盾が装備可能で、連続攻撃も可能でリーチも長いが、その分テンション切れを起こしやすい。主人公機が槍使いのためか、イベントで武器や必殺ファンクションを習得可能である。貫属性のランス、斬属性の薙刀、衝属性の棍がある。
      • ナックルは文字通りのインファイター。軽量なためにスピードランクを落とし難いが、盾を装備できなかったり、技キャンセルが効かないために小回りが利かない。ナックルと素手は衝属性、クナイは斬属性。
      • ハンマーは慣れてないと命中し難く、盾も装備出来ず、重いためにスピードランクも下がりやすい。だが、空中戦時以外はスーパーアーマーを持ち、必殺ファンクションも強力な武器。衝属性のハンマー、斬属性のアックスがある。
      • 片手銃は盾が装備可能な射撃武器で、汎用性が高い。攻撃属性は一定しておらず、攻撃力と弾数のバランスがいいハンドガン、攻撃力の代わりに弾数が多いマシンガン、弾数の代わりに攻撃力が高いリボルバー、ふっとばし効果のあるショットガンと、バリエーションが多い。
      • 両手銃は射程が長く、片手銃と同じくバリエーションが多い。一発の威力が大きいAMライフル、片手銃のマシンガンを強化したアサルトライフル、狙撃が可能なスナイパーライフル、片手銃にも存在するショットガンが存在する。
      • ランチャーは誘導性能があり、命中すると相手の足を止められる。だが、重い上に盾が装備できず、射程から離れると全く当たらなくなる。また、遠距離武器にしては属性が豊富。ランチャーはチャージ攻撃が四発同時発射で、バズーカのチャージ攻撃は山なりに飛んで、着弾すると炸裂する。
      • 武器腕は特殊な武器で、ナックルでの攻撃と射撃の攻撃が切り換えられる。腕パーツに当たるため、スピードランクを落としにくいが、耐久力が低い。射撃には二発同時発射の射撃タイプと、多段攻撃する放射系が存在する。
      • 盾はガード時に受けるダメージが大幅に減少可能で、装備していて損は無い武器。だが、防御力の高い盾は重かったり、耐性にマイナスが出たりもする。
    • 組み立てたLBXを自分で動かし、派手な演出の必殺技でトドメを刺す。流れにハマればカスタマイズからバトルを一貫して楽しめる。後述の初期PVにあったコマンドバトルではこの快感は得られなかっただろう。
    • パーティメンバーは全員シナリオ中で専用LBXを入手する。組み替えは自由だが、専用LBXの頭部を使用していると出撃時の台詞も専用のものになる*2。自由度の高さを持ちながら、専用機というキャラゲー的な要素も大事にされている。
  • クエストBBSは作品世界の補完の役割もあり、いわゆる小ネタとして楽しむことも可能。
    • 数も多く、クリア前の時点で70件、クリア後には100件にもなる。もちろんプレイするかしないかは自由である*3
  • DLCとしてカードやガシャポン、クエストなどを配信している。無料なのでもらえる環境にあるならいつでもダウンロードできる。
  • 近藤嶺氏が作曲したBGMや、Little Blue boXが歌うOPも好評。

問題点(無印)

  • レベルファイブ作品につきものの「日野脚本」の存在。「ハードでリアル」をコンセプトとしているが、そのシナリオは非常に粗い。日野晃博氏が手掛ける脚本の多くに共通しているのだが、設定や用語を他のキャラクターに説明させるだけで描写皆無な部分が非常に多い。以下に抜粋したものを記載する。
    • タイトルにある「ダンボール」は、ストーリーでも説明したように強化ダンボールのことを指す。ダンボール戦機とは「ダンボールの中で械」であり、また現実世界でのプラモ展開と同じようにブランド名として使われているため、あらすじだけ見たらなんら問題のないタイトルである。
      • しかし、本編でダンボールの中で戦う機会はかなり少ない。大会や特定のNPCとのバトルはきちんとダンボール内で行われるのだが、敵組織とのバトルはほとんどがダンボール外。第2章の中心イベント~ボス戦もいきなりダンボール外*4
        おもちゃのバトルが世界の命運を賭けた本当のバトルになっていく作品は決して珍しくないが、タイトルに冠したダンボールという戦場を平気で飛び出していくのは流石に如何なものか。
      • ちなみに作中でダンボール戦機という呼び名が使われたことは全く無い(強いて言えばナレーションくらい)
    • 終盤にはNシティ、フェアリーテイル計画、ドングリといった、敵組織の本当の目的に関する単語が突然続出するが、主人公達がこれらの単語に関わることはほとんどない。「実は敵組織は○○に××を△△する予定だったんだ!」「そんなことはさせない!」概ねこんなノリである。
  • キャラクターの描写にもいい加減な部分が散見される。
    • 代表的なキャラクターが、第6章のボス「灰原ユウヤ」。
      • 世界大会の会場入口で主人公を見つめているという意味有りげな導入を見せ、大会中も異様な強さで勝ち上がるという見せ場があったものの、ボス戦後に退場して以降ほぼ話題にならない。
      • 大事故に巻き込まれて孤児になった彼を敵組織が拾って人体実験を行っており、実戦投入したシステムが彼を暴走させる…という設定なのだが、ゲーム中では敵組織に属している理由さえ分からないモブキャラ。
      • 主人公のライバルキャラ「海道ジン」も同じ事故に巻き込まれているが、彼についてはしっかり描写されている。なお、ユウヤに関するこれらの設定はアニメでフォローされた。
      • クリア後には本編に登場したキャラクターと対戦できるモードがある。本編では「病床に伏している」という台詞だけで片付けられていて、LBXを所有しているかも分からなかったキャラクターとも戦えるのに、ユウヤだけが唯一未登場。システムの暴走は命を脅かすとも言われていたので、もはや生死不明の扱いだが、アニメ次回作では存命している事が分かる。
    • ヒロイン、「川村アミ」は気の強い(普通の)女の子と言うキャラだが、前触れなしに驚異の推理力を発揮する。しかも車上の戦いと言う状況で証拠を集めているため、突飛な印象が否めない。
      • それ以前にも序盤の時点で、大人達を信用したと見せかけてLBXを使って盗聴を行ったり、普通の中学生ならまず知らないような言語に精通していたりといった描写がある。お前は一体何者だ。
    • 主人公が通う中学校の番長「郷田ハンゾウ」はLBXメーカー「プロメテウス」の御曹司なのだが、公式サイトなどに設定が載っているだけで、一切説明がない。
      • 彼のLBX「ハカイオー」は、タンク型専門であるプロメテウス社で唯一の二足歩行型*5で、特注品であることには触れられているのだが、「誰のための、何のための特注品なのか」はゲーム内では分からない。
      • また、彼は上からの命令として模型店の「アキレス」を購入するのだが、何故か偽造カードを使用して購入している*6。理由は一切不明。
    • 郷田のライバルキャラ「仙道ダイキ」は、後半で他のパーティーメンバーと同様にLBXの乗り換えを行うが、彼の新型機だけ出自が不明。
      • その新型機「ナイトメア」は、「社内に一機のみ存在していた試作品を何者かが持ち出し、経緯不明で仙道の手に渡った」という全く意味の分からない設定がプラモデルのパッケージに記されている。誰が何のためにこんな酷いことを…。大会に出場して見逃されているのもおかしい。
      • 程度の違いこそあれ(郷田は前述の設定を知っていることが前提だが…)ナイトメア以外の機体は全て出自が明らかなので、尚更不自然である。
    • いい加減…とは少し違うが、バンの父親で物語のキーパーソンである山野博士の万能キャラも問題。
      • 変装して大会に参加したり、簡単な材料から爆薬を作ったり、戦いの最中にデータを送ったりするなど。結果的に殆どのピンチを一人で考えて解決しており、いくらなんでも有能すぎる。仲間にも「山野博士の事だから、別の解決策もあるだろう」と言われる始末である。
  • バトル関連システムの練りこみ不足。
    • CPU、特に仲間の頭が非常に悪く、仲間に作戦を出してある程度行動をコントロールできるが、突撃系の作戦でも距離をとったり、遠距離系の作戦でも突撃していく事がたまにある。
    • 武器のカテゴリごとに攻撃方法とパーツ重量の違いがあるが、使える武器・使えない武器の格差が大きい。
      • 後者の代表格が「スナイパーライフル」。最高級のダメージ補正と弾速を持つ代わりに、ほぼ攻撃不可能に近いデメリットばかりを背負わされている。
        足を止めてスコープを覗き見る狙撃モード専用武器なので、攻撃前後の隙が大きすぎる。敵を自動ロックオン・自動追尾してしまう親切すぎるシステムと、ダッシュありきのスピーディーなバトルでは「狙撃」が難しい。必殺技の発動中には狙撃モードが使えないので全武器中唯一「攻撃不可能」な隙が生じる。
      • その為、スナイパーライフルによる長距離射撃を主戦法とする、メインキャラクターの一人「青島カズヤ」に対しても、彼をCPUに動かせるのならばスナイパーライフルではなく剣などを持たせて殴り合いに参加させた方がよほど勝率が上がる始末である。
    • 同カテゴリの武器には攻撃属性・攻撃力の大小でしか差異がないため、後半のパーツほど単純に強い、明確な上下差がある。見た目で選ぶといった遊びもできない。
    • クリア後には既存のグラフィックをそのまま使いまわして、性能を上げただけの装備が殆どを占める。
    • 総じて戦略性にやや乏しく、強い武器で殴るだけに終始しがち。低年齢層・アクション・カスタマイズという要素を重ねると致し方ない点はあっただろうが、産廃武器は擁護できない。
  • その他UIの不親切さ。
    • カスタマイズを保存して呼び出す機能が無く、組み立て作業自体も一種のバトル。
    • LBXのパーツの売却は1個づつでしか行えない。パーツにレベル(熟練度)が存在するシステムの都合から難しかったのかもしれないが…。
  • 作業と化す深すぎるやり込み要素。
    • LBXパーツの「グレード」「レベル」
      • 本編クリア前のシナリオ中で手に入るほとんどのパーツは、下位「ノーマルグレード(NG)」で、限定商品などで販売されるのが中位「ハイグレード(HG)」。上位「マスターグレード(MG)」は、クリア後から手に入りやすくなる。
        HGはNGより、MGはHGより高性能で、パーツのレベルでは覆せないほど。ただし上のグレードほど重量があり、スピードが下がる。しかし5部位のパーツで「スキル」を揃え、それに対応する武器を装備することで、スピードを上げる(下のグレード並に取り戻す)ことができる。
      • スキルはパーツごとの固有ではなく、パーツの入手時にランダムで付く。目当てのスキルを持つパーツの入手には多大な労力と時間を要する。
      • MGには別カラー版パーツが存在する。カラーエディット機能は存在せず、あくまで別パーツ。クリア後にもやり込んでようやく、である。
      • パーツでは肉抜き、パテ盛りで防御力とスピードを調節できる。しかしクリア後の攻撃力インフレにはパテ盛りでの防御強化が必須であり、肉抜きは使い所が無い。
      • 一つ一つのパーツごとにレベルが設定されており、これによってHP量が大きく変わる重要な要素となっている。ただ最大が100LVと非常に高く*7、敵と戦う事しか上げる方法は無い。これも作業感を加速させている。
  • カードに描かれたLBXと戦い、LBXカードとパーツ、武器を入手していく「カードバトル」
    • カードには「シリーズ」が設定されており、後半のシリーズ(4/9)から5連戦の長丁場が始まる。このゲームのラスボスでさえ3連戦なのだが。
    • LBXカードバトルのシステムが非常に悪く、ダブルアップでカードがダブる(同じカードが2枚同時に出る)という笑えない事態も多発。
    • ルール上の穴もある。残機制の対戦なので弱いカードを大量に店買いしておいてセット、そして雑魚を集中攻撃すれば簡単に勝利できる。
    • そのため、カードを最も効率良く集められるのは一戦目でさっさと負けてカードだけもらう*8という異様な作業。もはや敗北の屈辱感さえ軽薄。
    • クリアしても記載されたパーツや武器がどう手に入るかは完全にランダム。ファイナルブレイクも通用しないのでただただ出るまでやり続けるしかない。カード限定のパーツも非常に多く、さらにここからスキル厳選。とても子供向けゲームの仕様とは思えない狂ったバランスとなっている。
  • 大幅に強化された敵に挑む「ランキングバトル」
    • MGパーツ・AI強化・火力インフレ・回復アイテム解禁、レベル限界突破、今までとは比べ物にならないほど強化されすぎている。「チャンスゲージのドーピングアイテム」で「攻撃力アップの補助技」を開幕に発動、更に「攻撃力アップのアイテム」を重ねがけして、速攻で潰すという世紀末的な戦い方も止むを得ないほどで、戦略の自由性が薄れている。
    • 真面目に戦うと非常に高いレベル補正で異常なまでのHPを持ち、高火力で押しつぶしてくる。さらに一定値までHPを減らしたら回復アイテムで全快。正気か?
    • ランキングバトル後半になると、様々な特殊ルールが追加される。中には2対2で片方が撃墜されたらその時点で終了、というルールのバトルが導入されるが、大抵味方CPUが敵の圧倒的火力でねじ伏せられて敗北するパターンが殆どになるので、味方を外して1対2で戦う方が良いとまで言われる始末。
    • ランキングバトル1位のLBXプレイヤーが「ピノン」(日野氏をモチーフにしたキャラクターだと思われる)。専用LBX「ジライヤ」には「伍」(レベルファイブ)のマーキングもされている。システムの問題ではないが、日野氏のやや痛々しい自己陶酔を感じさせる*9。ただランキング上位陣の中ではかなり弱く、2位の「山野博士」のほうが明らかに強い。カモにされる事もしばしば。
    • カードバトル、ランキングバトルとも、結局のところ「強かったり色が違ったりするパーツ」目当ての作業…もとい苦行と化してしまい、別のバトルになっている必要性を感じられない。
    • 通信対戦100勝が入荷条件のパーツがある。協力プレイでの勝利数もカウントしてくれるとはいえ、ユーザー数人(または通信環境)と一緒にそれなり以上のプレイ時間を要する(しかし、そのパーツを一式装備して習得できる「必殺ファンクション」は射程威力共に高く使い勝手が良い。)。

総評(無印)

  • ロボットをカスタマイズして戦わせるというゲームは『カスタムロボ』や『メダロット』、高年齢層でも『アーマード・コア』といった作品がシリーズ化している前例から考えても、十分人気を勝ち取れるジャンルではあった。
  • しかし、ロボットのデザインとカスタマイズ性の評価を、シナリオとゲーム性の問題で台無し寸前にしている。
  • 日野氏が手がける限りシナリオは期待出来ず、システムの不便さと行き過ぎたやり込みもレベルファイブ作品の慢性的な問題であり、早急な改善は難しい。
  • 「ハードでリアルな世界観」というコンセプトをゲームでうまく表現しきれなかった佳作、といったところか。

余談

  • 一番最初に公開されたPVでは、キャラクターグラフィックやゲームシステム(コマンドバトル制だった)が著しく異なっている。イナズマイレブンの成功を機に大幅な変更が入ったと思われる。
  • ゲーム発売前からアニメ、プラモデルでのメディアミックスを先行させている。
  • アニメの3DCGはグラフィックとモーションのどちらもハイクオリティ。ゲームのシナリオで不足していた描写がフォローされることもある。
  • プラモデルはバンダイによる完成度の高さに加え、「ゲームやアニメと同じく、1/1で組み換え可能」というなりきり玩具的な側面とメディアミックス展開の成功で、ガンプラが無かったら死んでいるとまで言われるプラモ市場で爆発的なヒットを打ち出している。
  • 本作は「AX-00」のLBXプラモが同梱されてている。初期に設計されたためか市販プラモと比べて若干作りは粗いものの、ゲームの世界観体験や関連商品の宣伝としては十分な効果を上げている。
  • 本作のEDテーマである「Little smile」は日野氏自らが作詞を行った曲で、こちらはファンからも概ね高評価だがなぜかCD化が全くされておらず、後に発売されたアニメ・ゲームの「ダンボール戦機」「ダンボール戦機W」のOP・ED曲を網羅したCDでも唯一の未収録曲となっている。

その後の展開

  • 2017年にレベルファイブとDMMゲームズと共同で「LBXを美少女に擬人化」したソーシャルゲーム「装甲娘」が発表された。
    • フィギュアの発売や雑誌「コロコロアニキ」でのコミック連載、アニメ化も決まっている。



ダンボール戦機BOOST

【だんぼーるせんき ぶーすと】

ジャンル プラモクラフトRPG
対応機種 プレイステーション・ポータブル
発売・開発元 レベルファイブ
発売日 2011年11月23日
価格 4,980円
判定 なし

概要(BOOST)

  • ダンボール戦機に様々な要素を追加した完全版。新パーツ、新必殺ファンクションが大量に追加され、前作ではパーティに加わらなかったキャラクターを仲間にすることができる。
  • OP・ED曲も一新。OPは前作から、そして今後も「ダンボール戦機」シリーズのOPを歌い続ける事になるLittle Blue boXの、EDには「W」までダンボール戦機を支え続けた前川紘毅氏の新曲がそれぞれ採用されている。

評価点(BOOST)

  • メニュー周りの改善。カスタマイズ画面等でL/Rを押すとキャラやパーツ部位の変更が可能になったり、前作の不満点の一つであったパーツ売却がまとめてできるようになった。
  • カスタマイズのマイセット登録も可能になり、状況に合わせたLBXをすぐ用意できるようになった。
  • 操作キャラクターが10名追加。それに伴い個々の差別化を図る為にそれぞれのキャラに固有の特殊能力が設定されている。
    • オタレッドやマスターキングといった意外なキャラクターも仲間になる。特に女性キャラ追加は男性ファンから喜ばれた。
  • 新しい武器種として「二刀流」と「二丁拳銃」が追加。
    • 同じ種類の剣(銃)限定ではあるが、盾の代わりに両手に武器を装備することで手数を生かした戦いなどが出来るように。
  • ストーリーで戦った巨大ボスと何度でも戦える「ボスバトル」が追加。
    • これまでのボス戦は途中で演出が挟まったりとイベント要素が強かったが、遂に本格的な強敵として立ち塞がる。
  • 次回作予定のダンボール戦機Wのプロローグのような話である「エピソード0」が追加されている、のだが…。

問題点(BOOST)

  • パーツレベルや武器ごとのバランスといった物は殆ど改善されていない。新しい要素を追加したのはいいが粗末なバランスはそのまま。
  • 新要素である通信ポイント。これは通信対戦を行ったりストーリーを周回する度に貯まるポイントで、それを使って新しいパーツを入手出来たりするのだが、これが非常に貯め辛い仕様になっている。
  • 通信プレイができる友達がいればいいが、そうでない場合は必然的に周回プレイを余儀なくされる。しかもただ周回しただけではポイントはそこまで貯まらず、効率良く稼ぐには周回前にアイテムを揃える、パーツを鍛えておく等の必要がある。
    • また、そもそも通信プレイでも大きくもらえるわけでもない。
    • なんと前作のデータを引き継いでも、この通信ポイントを利用してパーツを買い戻す必要がある。ただでさえイベントスキップやダンジョンの作りに難がある本編をわざわざ何周もするのは苦行と言える。
    • 必要ポイントも殆どがぼったくりで、パーツの場合はLV1で固定される。ここで手に入れるよりかは他で集めた方が断然いい仕様となっている。
    • キャラごとの固有の特殊能力も殆どが「○○フレームで統一」を要求してくるので、自由なカスタマイズをした場合は恩恵を受けられない。
  • 大して改善の見られないランキングバトル。よく対比として挙げられるカスタムロボと違い、AIの強化ではなくほぼパラメータの上昇でバランスを取っているので非常に大味。今作で追加された裏ランキングバトルは改善どころかさらにレベルが上がり悪化しており、自分のカスタマイズした機体では勝てない事も普通に起こる。
    • 数少ない対策として、パーツは引き継げないので1から前作の倍である上限200までのLBXパーツの延々としたレベル上げや、カードバトルで比較的手に入りやすい追加装備を使って戦うしかない。いくらなんでもこのやり込み要素の追加はやりすぎである。
  • 追加要素のエピソード0は次回作の新主人公である「大空ヒロ」の人となりを紹介する話ではあるのだが、プレイをするためには一度ストーリーをクリアする必要がある。
    • 前作のデータを引き継いでもストーリーは最初からやる必要があるため、前作をクリアした人でもエピソード0をプレイするためにはもう一周する必要がある。
      • イベントスキップ機能などがやや不便なためエピソード0を早くやりたい人には辛い仕様。

総評(BOOST)

前作の反省は随所に見受けられるも、レベルファイブ特有の「やり込ませ」が悪い方向で働いた結果、完全版と言うに相応しいボリュームはあるものの単調で飽きの早い作りになってしまっている。しかしダンボール戦機好きには嬉しい追加要素が多いのは事実であり、AX-00が惜しくないのであればこちらを選ぶべきだろう。



ダンボール戦機 爆ブースト

【だんぼーるせんき ばくぶーすと】

ジャンル プラモクラフトRPG
対応機種 ニンテンドー3DS
発売・開発元 レベルファイブ
発売日 2012年7月5日
価格 4,400円
判定 なし

概要(爆ブースト)

  • ダンボール戦機BOOSTに様々な要素を追加した移植版(公式曰く究極パッケージ)。新パーツや新必殺ファンクションが追加され、無印、BOOSTで仲間にならなかったキャラクターが仲間になる。

評価点(爆ブースト)

  • 今回から合計6人での通信対戦が可能になった。(無印、BOOSTでは通信対戦は4人まで)
  • 操作キャラクターが6名追加。BOOST同様、個々の差別化を図る為にそれぞれのキャラに固有の特殊能力が設定されている。
    • シナリオ中に登場する謎の男「マスクドJ」とその息子「マスクドB」と妻「マスクドM」。次回作「ダンボール戦機W」より「山野バン(W)」、「大空ヒロ」、「花咲ラン」が使用できる。
      • それに伴い、Wでの彼らのLBX、必殺ファンクションが追加されている。
  • 新たなやり込み要素「アルテミスレジェンド」。シナリオ中に登場する様々なキャラクターとのトーナメントが何度でも楽しめる。
    • そのキャラクターの中には操作キャラクターの面々から北島店長、財前総理などシナリオ中でバトルをしないキャラクターまで様々である。
    • 決勝戦はシナリオ中のアルテミス同様5人での対戦となる。
      • 無印、BOOSTでは5人での対戦はシナリオ以外ではできなかったため、ユーザーからは喜ばれた。
    • BOOSTで追加された通信ポイントをここで稼ぐことができるようになった。
      • これにより、友達との通信プレイや周回プレイをせずともに通信ポイントを稼ぐことが出来るようになった。
    • 前作までの全てのOP、EDを見ることが出来る。OPはタイトル画面でスタートボタンを押すことでOP映像が何度でも切り替わる。PSP版の映像もすべて3D映像となっており、一度見たファンも必見。
    • 当然、今作のOP・EDにもLittle Blue boXと前川紘毅氏それぞれの新曲が投入されている。

問題点(爆ブースト)

  • 相変わらず改善の見られないランキングバトル。無印、BOOST同様、AIの強化ではなくほぼパラメータの上昇でバランスを取っているので非常に大味。
    • その上、今回からは3vs3での戦いになったため、勝利が更に大変になった。プレイヤーからは役立たずが一人増えた、とまでいわれる始末である。
  • 無印とBOOSTのDLCはネットワーク接続環境にあれば今でもダウンロード可能だが、今作では一部に期間限定配信の物が存在する為、今から本作をプレイしても一部のカラーのLBXは入手できず、現状復刻もないため、フルコンプをしたい人には厳しい仕様となっている。

総評(爆ブースト)

ダンボール戦機2度目の移植。BOOSTで追加された要素の調整や補完が行われた一方で、ランキングバトルにカードバトルと課題はまだまだ残ったままである。 しかし、3DSを持っていて、まだダンボール戦機を遊んだことがないユーザーは買って損はないだろう。