「修正依頼」が出ています。依頼内容は評価点の追記です。
※正式タイトルは『SIMPLE2000シリーズ Vol.36 THE 娘♡育成シミュレーション お父さんといっしょ』ですが、ハートマークが機種依存文字のため、ページ名では中黒に置き換えています。
SIMPLE2000シリーズ Vol.36 THE 娘♡育成シミュレーション お父さんといっしょ
【しんぷるにせんしりーず ぼりゅーむさんじゅうろく ざ むすめいくせいしみゅれーしょん おとうさんといっしょ】
ジャンル
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育成シミュレーション
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対応機種
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プレイステーション2
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発売元
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D3パブリッシャー
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開発元
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悠紀エンタープライズ
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発売日
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2003年10月9日
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定価
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2,000円(税別)
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判定
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なし
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SIMPLE2000シリーズ
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概要
D3パブリッシャーによる廉価版ゲームシリーズ『SIMPLE2000』の1作。
主人公を「お父さん」と呼ぶ謎の少女を3年間育成する、「育てゲー」である。
開発元は、同シリーズの『THE 美少女シミュレーションRPG』と同じ悠紀エンタープライズ。
あらすじ
ある日、大学生である青年の家に宅配便が届いた。中身は大きな卵で、温めたら娘が生まれた。
あっという間に小学生ぐらいの姿に成長したので、祖父のコネを使って学校に入れる事にした。育てよう。
特徴
娘には、運動・文系・理系・芸術・信頼度・疲労度という6つのパラメータが設定されている。
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プレイヤーは父親として、娘に毎日の行動を指示する。平日は1週間分の行動を一括で、休日は1日ごとに行動を指示できる。なお土曜日は平日、祝日は休日として扱われる。
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平日に入力できるコマンドは、運動・文系・理系・芸術の4種類の「勉強コマンド」と、疲労度を下げる「休息」のみ。
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休日は、更に「買い物に行く」「遊びに連れていく」「(買った物を)プレゼントする」というコマンドも実行できる。選んだ行動によって、学力や信頼度がアップする。
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疲労度が溜まりすぎると、しばらくは行動できなくなる。
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2年目になると娘が急激に成長する為、中学校に編入させる事になる。中学では、新たに「部活動」というコマンドも追加される。
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部活動は、4種類の学力それぞれに対応した部と、「園芸部」の合計5種類が存在する。「勉強」のコマンドよりも各パラメータの上昇量は多いが、同時に疲労度も溜まりやすい。
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園芸部の場合は、成功すると4つのパラメータのどれかがランダムで上がる(複数上がる場合もある)が、失敗すると疲労しか増えないという博打的な部である。
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1度退部すると、在学中はその部に入り直せなくなる。
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3年目には、娘が再び成長し、高校に編入させる。使えるコマンドに変化は無い。
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この3年目が終わるとエンディングとなる。ゲームオーバーは存在しない。
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勉強・休息・部活の各コマンドには、1日毎に大成功・成功・失敗・大失敗の4段階の判定があり、各パラメータの上昇値が変化する。「大成功」以外の場合は、別のパラメータが下がる場合もある。
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各イベントやエンディングでは、CGの1枚絵が表示され、以後アルバムモードで観賞できる。
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1つのメモリーカードに5個所までセーブできるが、そのメモカのセーブデータ全てで見たCGが一括でアルバムに収録される。
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主人公以外の登場人物はフルボイス。全て女性キャラクターである。
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マルチエンドにより、娘の正体と、彼女がその後どうなったかは複数用意されている。
問題点
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慢性的な資金不足
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休日限定コマンドは、どれも資金が必要となるが、資金は毎月の初めに1万円ずつしか入手できない。何年目になろうと1万円のみ。それ以外に入手できるイベントや、稼ぐ方法などは一切無い。
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信頼度を上げる方法は、ランダム発生のイベントを除けばこの休日コマンドしかない。必要金額は、1番安いコマンド(「遊びに行く」、または「買い物」で買える1番安い物)でも2千円。祝日の無い月ならまだしも、それ以外ではどうしても足りなくなる。
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3年目には3万円もするアイテムが販売されるが、とても買えたものではない。しかも上昇数値的には、安いコマンドを連発した方が良い。
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退屈な演出
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行動を入力すると、娘が勉強したり眠ったりするデモがいちいち表示される。
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平日の場合は同じ様なデモが5回も連続で流れる。成功か失敗かでデモは若干変化するが、結局その2種類ずつしか存在しない。○ボタンでカットできるが、1日分ずつしかカットできないので連打せざるをえない。
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「遊びに行く」の行き先は複数存在し、更に各行き先では3つの選択肢が表示されるのだが、どれを選んでも娘の反応が少し変わるだけという例が大半。しかも翌年にならないと選択肢は変化しないので、すぐに選び尽くせてしまう。
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中学・高校時の「テスト期間」には、主人公と娘の「今日は○○のテストだね、頑張って」「うん」というやりとりが4日連続で表示される。更にその翌週も、「○○のテストどうだった?」という会話が4日連続で繰り返される為、テンポは非常に悪い。
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スタッフロールは真っ白な背景にテロップが流れるだけで、しかも無音という寂しいもの。スキップはできる。
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各学期の最後に通信簿が渡されるが、担任のコメント欄が手抜き
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前半は「特に○○が得意なようです」と能力値を見ればわかることしか書かれておらず、後半に至っては全学期ともまったく同じ文章である。
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主人公と娘以外の登場人物は、娘のライバル・同級生・小学生時の担任・買い物先の店員の4人しかいない。
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周回プレイ要素はなし
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エンディング後にセーブは行えるが、セーブされるのはクリア時のCGだけ。金だけでも引き継げたら、まだ違っていたかもしれないが…。
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娘のグラフィックが一部おかしい
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小学生時の娘の「驚いた顔」の目付きがラリっていて怖い。
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イベントCGによっては、顔が魚眼レンズを通したようにむくんで描かれているものがある。
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高校時、各コマンドの1日単位の成否「成功」判定の際に「今週はバッチリ」というボイスが流れる。
総評
3年もの長丁場にもかかわらず選べるコマンド(または実行し得る組み合わせ)が非常に限られており、ランダム発生のイベントも少なく、その上テンポも悪い。
エンディングは20種類も用意されているが、パラメータとエンディングの因果関係が不明である上、各パラメータの調整も難しく、クリアCGを揃えるのは至難の業。
ゲームの体裁を保てている事や価格を考慮すればクソゲーではないのだが、飽きやすいゲームである。
余談
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公式の扱いの悪さ
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他のSIMPLEシリーズソフトは名前のみだが載っている中で、2012年現在、本作は開発元のサイトでは触れられていない。
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EDのネタバレあり
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娘の正体の1つに「未来からタイムマシンでやって来た実の娘」というものがある。更にその後の1つには「主人公の妻となって妊娠する」というものもある。
つまり
自分自身の娘を妊娠させるというとんでもねぇ結末である。
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しかもこのエンディングCG、娘は明らかに小学生の時の顔でマタニティドレスを着ている。
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最終更新:2022年12月22日 19:24