クレイジー・クライマー2
【くれいじーくらいまーつー】
| ジャンル | アクション | 
| 対応機種 | アーケード | 
| 発売・開発元 | 日本物産 | 
| 稼働開始日 | 1988年 | 
| レーティング | CERO:B(12才以上対象) ※アーケードアーカイブス版より付加
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| 配信 | アーケードアーカイブス 【PS4】2015年2月26日/838円(税込)
 【Switch】2020年5月28日/838円(税込)
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| 判定 | なし | 
 
概要
『クレイジー・クライマー』の続編と言うべき後継作。
もともとストーリーの存在しないクレイジークライマーの続編なだけあって、本作もストーリーは存在しない。
ただし、舞台はアメリカに絞られているかのような構成になっている。
また、前作とは異なり、本作は全6面構成の1周エンドになった。
システム
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過去作同様、入力デバイスはレバー二本。右レバーで主人公の右腕を、左レバーで主人公の左腕を操作し、ビルの窓サッシをつかんで登っていく。
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屋上に出現するヘリにつかまるとステージクリア。途中、妨害されて落下すると1ミスになり、残機を1つ失う。
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ヘリを掴み損ねて逃げられたり、ボーナス得点が初期値の半分になると登頂失敗となる(これもクリアとして扱われるがボーナス得点は得られない)。後者の場合、画面横から高速でヘリが飛来して主人公を連れ去ってしまう。
 
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右レバーを上に上げると右腕を上げ、左レバーを上に上げると左上を上げ、体はニュートラルの状態に戻る。もう一度右腕、左腕を上げれば主人公は1段ずつ登っていくことが出来る。
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ある程度のリズムをもってしっかりと掴まないと正しく登れない。操作が速すぎると手を滑らせて落下することも。
 
 
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ビルを登る主人公をさまざまなものが妨害してくる。
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窓サッシ
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窓は時間経過により開いたり閉じたりする。閉じていると窓をつかむことが出来ないため、そこをつかむ事ができず落下してしまう。
 
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落下物
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落下物は植木鉢・瓶・鉄骨・鉄アレイとさまざまなものがある。これらに接触した際、両腕が掴まっている状態では姿勢が崩れ片腕が開いた状態になり、片腕が開いている状態だと落下してしまう。
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本作ではステージによって落下物が異なる。序盤は家電や植木鉢など普通(?)なものだが、ステージが進行すると中・大型の楽器や美術品が落下してくる。
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落下物は窓から出現する住民が投擲している姿が描写されている。
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中にはバケツの水を掛ける者までおり、これを被ってしまうと一定時間身動きが取れなくなる。
 
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看板
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上階から落ちてくる巨大看板に接触すると条件問わず落下する。
 
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ゴリラ
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道中、巨大なゴリラが出現。ゴリラに殴られると無条件で落下する。登場中のBGMは前作が「ピンクパンサーのテーマ」そのものだったのが、今作では「それっぽくアレンジしたあくまで別物な曲」になっている。
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本作ではゴリラは下方から登ってくる事もあり、このときのゴリラに触れても落下する。
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さらにはレンガを投げつけてくる、屋上で待ち構えて邪魔をしたりと非常にアグレッシブな妨害をしてくる。
 
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鳥
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鳥が出現し糞を落としてくる。糞は落下物と同じ扱いだが、鳥は一定時間画面上を周回する。
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なお、出現時のBGMは前作と異なり、アンデスの民族音楽である「コンドルは飛んでいく」をもじった曲になっている。
 
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ステージギミック
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ステージによってさまざまなギミックが出現し邪魔をしてくる。
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移動する洗濯物、ジェットコースター、果ては銃撃する戦闘機まで。
 
 
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道中、窓から女の子が出現。接触するとボーナススコアがもらえる。また、1段登るごとに加算される点数もアップするが、プレイヤーミスで落下した場合はラウンドで規定されている初期の点数に戻る。
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窓サッシの他に、ポールを掴んで登ることもできる。ポールにしがみついている状態では常に両手が掴まっている扱いとなるので障害物に接触してもミスにならない。
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この状態で障害物に接触すると姿勢が崩れる代わりにポールの最下部まで滑り落ちる。ポールに掴まっていれば姿勢が崩れることはないので安全ではあるが、その分エリア突破が難しくなっている。ただし、この状態で時間切れ(ヘリに連れ去られて強制的に次ステージに連れて行かれる)を待つ攻略法もある。時間切れがあるので永パは成立しない。
 
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2面以降の屋上の少し手前辺りにくると風船が飛来してくる、前作同様、掴まれば主人公をある程度上昇させてくれる。また、風船に掴まると落下物を無視できるので一部のステージではこれを利用した攻略も必要となる。
評価点
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大幅に増えたステージギミック
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前作から8年もの間を経ているだけあってハードウェアの進化相応にグラフィックも大幅に進化。
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ギミックのバリエーションも豊富で目を楽しませてくれる演出も多く、前作よりもさらに荒唐無稽なギミックとなり飽きさせない。
 
問題点
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数々のギミックが多いのはいいがその分即死トラップが多く、難易度が高い。
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絶えず何かしらのギミックが画面上に現れているが、言い換えればそれは常に画面上に死ぬ可能性が表示されていると言うことでもある。
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前作同様、ミスをするとそのエリアにあるギミックは基本的に消えるが、ミスで消せないギミックも存在する。
 
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変化が豊富で飽きは来ないが、一向に先に進めない。
 
総評
誰でも簡単に遊べる、お手軽で楽しくも他に類を見ないゲームであったクレイジー・クライマーの続編だが、クレイジー・クライマー最大の魅力である「誰でも体感的に遊べる」部分が欠落してしまっている。別段「狂気の難易度」と言うほどではないのだが、そもそもクレイジー・クライマーが他に類を見ないシステムであったため、同系統ゲームで腕を鍛える事が困難であり、前作が出回り(保存)に難があった事、更には前作から8年もの間が開いていた事もあって、難易度調整を間違えたとしか言いようが無い。
前作のネームバリューもあり、今作の出回りが極端に悪かったわけではないが、『テラクレスタ』などと比べれば少なかったためかニチブツ作品の中ではややレアゲー寄りになっている。
本作の不評を切っ掛けに、クレイジー・クライマーシリーズはアーケードから撤退する事となり、次のシリーズ作までまた再び長い間が空く事になった。メーカー自体も事業停止後消息不明だったが、2014年に全権利がハムスターに譲渡されているので現状はアーケードアーカイブスのような旧作復刻にとどまっている。
移植
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X68000(1993年8月27日 電波新聞社)
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「ビデオゲームアンソロジーシリーズ」の第5弾として発売。前作とカップリングで収録されており、内容に関してもほぼ完全移植されている。
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このソフトの前に発売された『ビデオゲームアンソロジー vol.4 リブルラブル』に同梱されていた専用十字パッドに対応している唯一のソフトでもある。
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「ビデオゲームアンソロジーシリーズ」の第1弾である『テラクレスタ/ムーンクレスタ』同様、「ディスクを挿入した本体FDDのドライブ番号で起動するゲームを決める」仕様となっている。
 
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プレイステーション4(2015年2月26日 ハムスター)
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Nintendo Switch(2020年5月28日 ハムスター)
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現在、ニチブツ作品の全権利を保有しているハムスターから「アーケードアーカイブスシリーズ」としてDL配信されている。
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前作『クレイジー・クライマー』も同シリーズで別途配信されている。
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PS4はパッドのアナログスティックでの操作のみに対応となっているため、ジョイスティック2本を繋いでのプレイには非対応。
 
最終更新:2025年05月17日 00:24