スーパーリアル麻雀 PIII
【すーぱーりあるまーじゃん ぱーとすりー】
概要
1988年にセタよりリリースされた業務用脱衣麻雀ゲーム。前作『スーパーリアル麻雀 PII』(以下PII)の続編にあたり、グラフィックやアニメーション機能が向上、登場するヒロインは2人と少なめだが、よりアニメチックになったキャラと滑らかなアニメーションから人気作となった。
システム
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プレイヤーの相手となる対戦相手は「芹沢香澄」「芹沢未来(みき)」の2名のみ。先に妹である香澄が相手を務め、パンツしか脱ぐものが無い段階になると「腕を磨いてきます」と負けを認め、姉・未来と交代する。さらに勝ち進み同じ状況に追いこむと「これ以上はお見せできない」として妹と再度交代、以降はループプレイとなり周回を重ねる度に難度は高騰していく。
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ルールはアーケード版の場合喰いタン無し、後付なし(最初のチー・ポン・明カンといった鳴きは役に絡むものである必要がある。ただし役に絡んでいない場合でも役牌で上がることは可能)。ノーテン罰符1000点。ダブル(以上)役満あり。なお移植版では喰いタン有り後付有りが多い。
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プレイヤーの持ち点は0点でスタート。一局終了後、持ち点が0以下になるとその時点でゲームオーバーとなる。和了を重ね対戦相手が交代となっても、持ち点はリセットされずそのまま次の対戦に持ち越しされる。ただし和了るたびにCOMが強くなる傾向があるため、中盤以降は大物手で一気に取り返される可能性がある。
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一度の和了で脱ぐ服は点数に関係なく一枚となっており、姉妹が勝利するとそれまでに脱いだ服を着てしまう仕様となっている。またPIIと同じく稼働時間に比例してランクが上昇してゆく機能を搭載しており、ROMを初期化しない限りランクは際限なく上昇してゆく。
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姉妹が勝利した際の着衣をOFFにすることはできない(基板のDIPスイッチで着衣OFFの設定を施せるのはV以降)。ただし、本作には「配牌時点でテンパイし、そのままいらない牌を切り続ければ7巡目で必ず上がれる」設定になるDipスイッチが存在する。
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PIIにあった洗牌と台叩き・煙草は廃止された(そもそも高2と中3だし)が、ツモ時や配牌・倒牌(和了時に牌を倒す行為)シーンに於いてはPII同様に画面上で手の動作が表現されている。
評価点
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前作を凌駕するアニメーションのレベルの高さ。
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ドット絵の持つギザギザ感を感じさせないヒロインのグラフィックがTVアニメを見ているかのようにスムーズに動く様子は高い評価を受け、前作からのファンは勿論、新たなファンからも支持を受けた。
問題点
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グラフィックに力をいれた反面、BGMは当時の業務用ゲームと比較しても良いとはいえないレベル。極端に言えばノイズ混じりで出力されておりPIIより劣化。
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ただ殆ど全てのユーザーが脱衣が目当てでプレイしているため、BGMの稚拙はさほど大きな問題ではない。
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ちなみにゲーム開始直後を除き対局中はBGMが流れない。
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姉妹ともどもイカサマレベルの強さ
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基板の稼働時間に比例するランクアップシステムと相まって凶悪とも思える難度。
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一応、本作からコンティニュー機能が搭載されたため(ディップスイッチ設定によりON/OFF可)、根気と時間とクレジットさえ続けば、姉妹を脱がせきることは誰にでも可能となっている。
総評
OPのパンする姉妹の一枚絵に釣られて、多くの麻雀ゲームユーザーがコインを投じた一作。
そのクオリティの高さは当時のゲーム雑誌に於いても「信じられないくらいリアルに動く」とまで評された。
業務用麻雀ゲームだけあって姉妹とも手強く、姉のチートレベルともいえる役満攻勢はプレイヤーを震撼とさせ、コイン投入直後に天和を和了され何もすることなくゲームオーバーを迎えるプレイヤーもいたほどである。
基板の稼働時間に比例するランクアップシステムと相まって凶悪とも思える難度であったが、それまでの脱衣麻雀とは一線を画した滑らかなアニメーションとリアルなボイスから人気を集め高インカムを記録した。
余談
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メーカーの販促品として豆本が存在する。当時ゲームセンターやSRMファンクラブ等で入手した人もおり、意外とレアでは無いらしくオークション等でも数千円程度で流通している。
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PIIIのメダルゲーム仕様もある。さすがに悪名高いランクアップシステムは搭載されていないが、プレイヤー側がイカサマ出来るシステムがある。
参考画像
移植版
スーパーリアル麻雀PII&PIIIカスタム
対応機種
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PCエンジン スーパーCD-ROM2
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メディア
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CD-ROM 1枚
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発売・開発元
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ナグザット
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発売日
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1994年8月5日
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価格
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9,800円
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判定
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なし
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パソコン版と同様PII・PIIIのカップリングタイトルとして発売。業務用をほぼそのまま移植したPIIモード・PIIIモードの他、好きなキャラと対戦できるVSモードが搭載された。家庭用機のため乳首の露出シーンは完全カットされ、該当する脱衣シーンに於いては二重にブラを付ける不自然な演出がなされている。また業務用ではエンドレスプレイとなっているが、PIIモード・PIIIモード共に最後までヒロインを脱がせきると、本作用に書き下ろされたオリジナルの一枚絵が表示されエンディングとなる。
参考文献:1988年4月ファミコン通信・ビデヲゲーム通信、月刊ゲーメスト1988年8月号
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また、本作をクリアするとパスワードが表示され、それをナグザットに送ると抽選で15名に『スペシャルバージョン』がプレゼントされた。こちらは通常版ではカットされた脱衣モーションがアーケード版同様となっている。
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それ以外の見て分かる違いとしてパッケージイラストのタイトル下に「すぺしゃる☆VER」、左下に「NOT FOR SALE」の表記がある。
スーパーリアル麻雀PII&PIII
対応機種
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PC-9801 X68000 FM TOWNS FM TOWNS/FM TOWNS MARTY両対応
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メディア
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【PC98】FD 5.25 2HD 5枚組 【X68k】FD 5.25 2HD 6枚組 【TOWNS】CD-ROM
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発売・開発元
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ビング
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発売日
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【PC98/TOWNS】1992年4月1日 【X68k/TOWNS(MARTY対応版)】1993年10月24日
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価格
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【PC98】10,800円 【TOWNS】11,800円 【X68k】12,800円
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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アダルトゲーム
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判定
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なし
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PII・PIIIのカップリングタイトルとして発売。業務用を脱衣のグレードダウン無しでそのまま移植したオリジナルモード(コンティニューはできないが、難易度は業務用より低下している)に加え、PIIのショウコ・PIIIの芹沢姉妹と対戦できる4人打ちモードが搭載されている。また業務用で芹沢未来の声優を務めていた荘真由美が移植版開発時、休業状態となっていたため、移植版では富沢美智恵に交代となっている。
本作はソフ倫設立直後のゲーム。分類では18禁ゲームとなった。
最終更新:2024年03月08日 23:45