東京魔人學園外法帖
【とうきょうまじんがくえんげほうちょう】
| ジャンル | 學園ジュヴナイル伝奇(AVG+SRPG) |  
 | 
| 対応機種 | プレイステーション | 
| 発売元 | アスミック・エース エンタテインメント | 
| 開発元 | シャウトデザインワークス | 
| 発売日 | 2002年1月24日 | 
| 定価 | 6,800円(通常版) 9,800円(限定版)
 | 
| 配信 | ゲームアーカイブス:2012年3月28日/600円 | 
| 判定 | なし | 
| 東京魔人學園伝奇リンク | 
 
概要
東京魔人學園三部作の第二弾で第一部にあたり、第三部となる『東京魔人學園剣風帖』に至る物語が描かれる作品。
舞台を幕末に移し、前作メンバーの先祖や縁者が登場する。ジュブナイル作品に多い「前世」という描かれ方はしない。
システムなど多くの部分が前作から引き継がれている。
特徴
- 
「陰」「陽」「邪」
- 
本作では陰編と陽編が存在し、両方をクリアすることで邪編へと進むことになる。
- 
陽シナリオは前作を踏襲した町を守るために活動するもので、陰シナリオは陽シナリオでの敵となる鬼道衆の立場から描かれたシナリオ。邪シナリオは物語の総括となる。
- 
陽編と陰編のどちらからでも始められるが、選んだ選択肢などによりもう片方のストーリーに影響が出る。
 
- 
式神創生
- 
ADVパートで手に入る「式神羅写」と装備品を掛け合わせて式神を作成し、装備することが可能。
- 
ダメージを受けた際に範囲反撃してくれたり倒れた仲間を復帰させたり、様々な効果を持つ。1マップにつき一回だけ使用可能で、発動条件は個別に異なる。
- 
2周目からは特殊な組合せを行うことで、『剣風帖』のキャラをモチーフにした特別な式神が出来る。また、メモリーカードに『剣風帖』のデータがあると1周目から可能。
 
 
- 
昇華技・特殊技
- 
一部の技は、使い込むことで新しい強力な技になる。例えば盗み技「盗り手・一指」を成長させると「盗り手・神指」となり、確実に相手の装備品を盗めるようになる。
- 
また仲間の中には、「発動後最初に受けた技を習得する」という特殊な技を使うものも。
 
- 
骨董価値というシステムが追加されている。
評価点
- 
前作からの正当進化なシステム
- 
好評だった感情入力など、基本的な部分はそのままに遊びやすくなっている。
- 
技に五行属性が加わり、戦略に幅が出た。
 
- 
敵組織・鬼道衆の立ち位置とキャラクター
- 
前作で完全な悪であった鬼道衆が、今作では幕府により不当に虐げられた人々の作った隠れ里と組織であり、剣風帖で悪行を行ったキャラの先祖や陰氣の素とは思えないほど和やかな暮らしをしている。
- 
《陰之章》という名でもシナリオは陰気くさくなく、コミカル要員のキャラもいる。特に、「お屋形様」と呼ばれる頭目の九角天戒は人気キャラになった。
 
賛否両論点
- 
設定の食い違い
- 
この時点ではまだ設定のすりあわせがうまくいっておらず、前作と食い違う部分が多い。
- 
他にも「京梧は誰にも自分の剣技を託さず、京一とも血縁がないことになる」「菩薩眼は母から娘へと受け継がれ、子を産んだ後、堰を切ったように災いに襲われ夭折するとなっているが、剣風帖の美里の母は健在」など、細かい部分に誤差がある。
- 
その後設定の再構築が行なわれたが、少なくともこの時点ではかなり違和感がある。
 
- 
インターミッションパートで会話できる人数が一人限り。
- 
好感度に影響する他、キャラクターの日常が垣間見られるため、全員分見るにはロードを繰り返す必要がある。
 
- 
戦闘デモ
- 
前作と違いチビキャラのアクションになった。これを前作同様にして欲しかったと感じるプレイヤーと簡潔で良いと捉えるプレイヤーに分かれる。
 
問題点
- 
バグの多さ
- 
前作でもバグは多かったが、今回もバグ・フリーズはかなりの数がある。
- 
一部はリメイク版でも同じように起こる。
 
- 
発勁最上位の「円空破」「円空旋」
- 
サブヒロインのエンディング条件を時諏佐先生に確定しないと覚えられない。
- 
他のサブヒロインとエンディングを迎えたい場合、これらの習得は諦めなければいけない。
 
 
総評
前作の高評価を受けて出た作品ではあるのだが、そこまでの評価は得られていない。
とってつけたような因縁話などに違和感を抱くファンも多く、「やっぱり剣風帖が一番」と逆説的に前作の評価を上げてしまうという皮肉な展開もあった。
現在アーカイブス版が配信されているが、そちらもバグはそのまま残り公式に「バグが存在する」と書かれている。
最終更新:2021年07月02日 22:28