桃太郎電鉄DS TOKYO&JAPAN
【ももたろうでんてつでぃーえす とーきょーあんどじゃぱん】
ジャンル
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ボードゲーム
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対応機種
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ニンテンドーDS
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メディア
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256MbitDSカード
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発売・開発元
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ハドソン
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発売日
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2007年04月26日
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定価
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5,040円(税込)
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判定
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シリーズファンから不評
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ポイント
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携帯アプリ版の手抜き移植 ボリュームや完成度が圧倒的に退化
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桃太郎シリーズリンク
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概要
桃太郎電鉄シリーズ第17作。ニンテンドーDS用では初リリースとなる。
例によって、TVCMをはじめ大々的に宣伝が行われたが詳細については触れない形の宣伝であり、「DS初の桃太郎電鉄」ということのみを強調していた。
DS初の桃鉄ということでそれなりに期待を集めたが、実体不明瞭のまま発売した結果、旧作と比べて大幅に劣化した内容や手抜きが目に見える内容により大きく評価を落としてしまった。
問題点
内容が携帯アプリ版の手抜き移植
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本作は携帯(ガラケー)アプリとして配信されていた『桃太郎電鉄TOKYO』と『桃太郎電鉄JAPAN』(月額315円)を2in1移植したものであり、従来のコンシューマ版と比べると、ボリュームや完成度などは大幅に低い。
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ガラケー版は容量の制限などの問題からボリュームが少ないのは仕方ないのだが、追加要素などがほとんどないため手抜き移植と批判されることになった。
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宣伝規模が大きかったわりに、こういった内容面の情報は十分に周知されなかったことも批判に輪をかけた。
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従来のシリーズと比較した退化点
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プレイ年数は最大30年まで。従来の99年と比べると遥かに短い。アプリ版は最大20年だったのでそれより伸びてはいるが、雀の涙レベル。
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プレイ人数は3人で固定。しかも途中でプレイヤーとコンピューターの切り替えが出来ない。
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コンピューターの強さが4段階しかない。
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カード枚数はわずか45種類。カードの無かった初代を除くと、シリーズ中2番目に少ない。
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進行系と便利系の区別が無くなった代わりに、カードを8枚までしか持てない。
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以降に発売されたDS向け『20周年』『WORLD』、3DS向け『2017』、およびSwitch向け『令和』が同仕様の共通枠8枚、Wii向け『2010』およびそのマイナーチェンジ版であるPSP向け『タッグマッチ』が従来通りの5枚+8枚であることを考慮すると「一貫した仕様である」と言えなくもない。
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増資ができない。
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ただし本作以降のシリーズはいずれも増資ができないため、機能の制限というよりはゲームのルールが変更されたという面もある。
実際に次回作からは物件価格が上昇する傾向にあり、増資システムを廃止した前提での調整になっているものとみられる。
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イベント数が少ない。
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空路や一部の海路が削除された。
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特定の駅で物件を独占すると「平賀源内」が現れプレイヤーをサポートしてくれるのだが、効果が強力すぎてバランスを崩している。
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「物件をランダムで1件斡旋」「他のプレイヤーをリスクなしで3ターン足止め」など、味方につけると一方的なゲーム展開になりかねない。
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必然的に年数が少なくなる今作では足止め効果がとにかく凶悪。連続で足止めを食らうと目も当てられない。対人戦ではオススメしない。
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以降の作品でも「歴史ヒーロー」に組み込まれる形で続投しており、余計にバランスを悪化させている。
評価点
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TOKYOマップで遊べる
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これまでのシリーズに無かった東京・関東の地方マップは新鮮な感覚でプレイできる。
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携帯アプリ版は他にも各地方マップが配信されていたため、コンシューマ版で遊びたいという声も多かった。
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下画面で常に全体マップが見られる
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さらに全プレイヤーの目的地までのマス数が全体マップ上でいつでも確認できるようになった。
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これまで全体マップを表示するには自分のターンまで待つ必要があったが、この新機能のおかげで作戦を考える時間が節約できる。
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増資などの複雑なシステムやカードが減った分、シンプルな対戦環境となりシリーズ未経験者でもとっつきやすい。
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カードの種類が減った分、使いやすいカードを引く機会が増えている。
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メニューやゲーム中のロード時間はシリーズ随一の短さ。イベントの演出もシンプルな分プレイ中の待ち時間が大きく抑えられている。
総評
アプリ版独自のマップをゲーム機で遊べるという利点はあるものの、大幅に機能が削られたアプリ版がベースのため、シリーズ作品としての完成度は旧作から急激に退化してしまった。
これが内容に見合った低価格ならともかくフルプライスでの販売となったことも問題であり、ファンからの不評が大いに高まる一作となったことは残念と言わざるを得ない。
余談
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開発に携わったさくまあきら氏は本作に対する批判に対し、ブログで「性能の低いDSでPS2みたいな仕様が出来ると思っているのかね?」と語っている。
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しかしDSより性能が低い旧世代ハードのSFCやPCEで出ていた旧作と比較しても内容が退化しているため、ユーザーが納得できる理由とは言いがたい。
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そもそも本作の前に発売された『桃太郎電鉄G』は、DSの前世代機種であるGBAで出されており、制約の大きいハードながら『桃鉄12』をベースにしつつ気合の入った作りで前述のシステムはもちろんのこと、ゲストボンビーとしてピヨピーが登場したり、通信対戦機能が完備され、かなりPS2に近いレベルでの再現が成されている。
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他にも購入者の意見をあざ笑ったり、批評を「クレーム」扱いするなど、ユーザーの神経を逆撫でするような発言を連発していた。
この手の言動自体は以前からもあったが、さくま氏自身ゲーム制作には独特のこだわりを持つ職人気質タイプであるとされていたため、ファンの間でこれまで目立ってやり玉に挙げられるようなことはなかった。しかし今作の出来でそのイメージをも揺らぐこととなってしまった。
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一連の経緯は月刊ゲームラボにて小特集の形で紹介されている。
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続けて発売されたXbox360版『桃太郎電鉄16』でもネット対戦に対応しておらず、この件に対する応答でも騒ぎを起こしている。
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2008年に入り、ハドソンに対する脅迫事件が発生したのだが…。
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犯人の要求は現金の他、なんと「本作が元としたアプリ版『桃鉄』の最大プレイ年数を99年にすること」だった。冗談のような要求だが、もちろん「爆弾を送りつける」と言った脅迫は冗談で済まされない完全な犯罪であり、犯人は2009年に逮捕されている。
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ちなみに犯人の要求した金額は80兆円(報道によれば7000兆円を要求したこともあるとのこと)。いくら『桃鉄』をやりすぎたとしても金銭感覚が狂い過ぎである。
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またこの件に関しコメントを求められたさくま氏は「正規に要望を寄せてくれればちゃんと検討する」と答えている。しかし前述のユーザーとのやり取りを見るにあまり説得力は無い。もちろん脅迫行為自体は論外だが。(ソース)
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リアルタイムでのインターネット通信対戦機能は翌年に発売されたDS向け『桃太郎電鉄20周年』で初めて対応することになったものの、当時のさくま氏はオンラインには消極的であったという。
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2010年12月2日にDSで『桃太郎電鉄WORLD』が発売された。
最終更新:2023年02月22日 21:04