同名タイトルのファミコン移植版は『サラダの国のトマト姫 (FC)』のページを参照。
【さらだのくにのとまとひめ】
ジャンル | ADV | ![]() |
対応機種 |
PC-6001、PC-8001mkII、PC-8801 MZ-1500/2000、X1 FM-7、MSX、SMC-777 |
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開発・発売元 | ハドソン | |
発売日 | 1984年7月 | |
定価 | 6,200円 | |
判定 | 良作 |
『デゼニランド』で名を馳せたハドソンが、満を持して出したアドベンチャーゲーム。
登場人物が全て野菜というメルヘンちっくな世界観で描かれるシリアスな世界設定やシナリオが特徴。
プレイヤーは主人公のキュウリ戦士となり、野菜たちの王国を支配する悪の大王パンプキングを懲らしめるべく旅立つ。
システムは、『デゼニランド』と同様のコマンド入力型であるが、難易度は見かけに反しかなり高い。
はるか大昔。ずっと離れた場所に、地球とよく似た星がありました。そこにサラダ王国という、小さな国があります。
国民は野菜ばかりという国で、みんな仲良く平和に暮らしていました。この国の王様はオニオン王といい、名君として国民から慕われていました。
皆が満足して暮らしているようですが、不満を持つものが一人いました。オニオン王の側近、パンプキングです。
いつか王様になろうと思っていた彼は、ついにクーデターを起します。クーデターは成功し、パンプキングは王となりました。
ですが彼は暴政を敷いて国民を苦しめます。すると、ついにオニオン王の娘、トマト姫を盟主とした反乱軍との戦争となりました。
戦争は一進一退。なかなか決着が付きません。そこでパンプキングは、トマト姫の誘拐を思いつきます。
誘拐は成功し、トマト姫は囚われの身となってしまいました。
姫の救出へ何人も向かいましたが、帰って来る者はいません。もはや反乱軍は風前の灯でした。
そんな時、ふと一人の戦士がこの国に立ち寄ります。その名はキュウリ戦士。
事情を聞いた彼は、トマト姫を救い出す決心をするのでした。
登場人物が全て野菜という変わったADV。その絵柄も含めどこか童話的だが物語りはまさしく冒険譚。いろいろな展開を見せ、躍動感のあるものだ。
一方で、難易度は『デゼニランド』の方向性をさらにパワーアップさせており、コマンド入力型アドベンチャーの常ながらかなり難しいものとなっている。
難易度の高いゲームであるのは否めないが、ファンシーな絵面とシリアスな舞台設定に適度にコミカルな成分を含んだ作品内容は温かみがあり、童話的な雰囲気ながらも冒険の醍醐味を味わわせてくれる一作となっている。