【でんせつのおうがばとる】
ジャンル | シミュレーションRPG | ![]() ![]() ![]() |
対応機種 |
スーパーファミコン プレイステーション セガサターン |
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メディア |
【SFC】12MbitROMカートリッジ 【PS/SS】CD-ROM1枚 |
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開発元(共通) 発売元【SFC】 |
クエスト | |
発売元(他機種) |
【PS】アートディンク 【SS】リバーヒルソフト |
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発売日 |
【SFC】1993年3月12日 【PS】1996年9月27日 【SS】1996年11月1日 |
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定価 |
【SFC】9,600円 【PS/SS】5,800円 |
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レーティング |
【SFC(VC版)】CERO:C(15歳以上対象) 【SS】セガ審査:全年齢推奨 |
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廉価版 |
【PS】PlayStation the Best 1998年8月6日/2,800円 |
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配信 |
バーチャルコンソール 【Wii】2008年11月11日/800Wiiポイント 【WiiU】2013年11月20日/800円 【New3DS】2017年8月23日/823円(税8%込) |
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書換 |
ニンテンドウパワー 【SFC】1998年2月1日/1,000円/F×4・B×16 |
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判定 | 良作 | |
ポイント |
リアルタイム制シミュレーション 善にも悪にも染まるキャラクター育成 英雄物語の根本を覆すカオスフレームシステム |
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オウガバトルサーガ |
クエストが送り出したシミュレーションRPG。
「オウガバトル」とは、邪神・魔神・冥王・悪魔などが魔界の鬼「オウガ」を率いて起こした大昔の大戦争という設定。
シリーズの記念すべき第一作目であり、全8章からなる叙事詩「オウガバトルサーガ」の第5章、「The March of the Black Queen(黒き女王の行進)」にあたる。
日本ではあまりウケが良くないジャンル「リアルタイムストラテジー(RTS)」の数少ない成功例として知られている。
RTSとは、「ターン制」のゲームとは違い、双方リアルタイムで兵士達を指揮するもの。
ただ本作のようなゲームは海外ではストラテジー(戦略級SLG)よりもタクティクス(戦術級SLG)扱いのことが多くあまりRTSとはされない。RTT(リアルタイムタクティクス)とされることも多い。
古の昔、 力こそがすべてであり、 鋼の教えと闇を司る魔が支配する、「ゼテギネア」と呼ばれる時代があった。
賢者と讃えられた魔法使いラシュディ。
しかし、彼は狂気に駆られたのであろうか?かつての友であったグラン・ゼノビア王を暗殺、さらに北方の軍事大国ハイランドを率いる女帝エンドラと共に、4つの王国へ向けて戦争を始めた。
強大な軍事力を持つハイランド軍はわずか一年で大陸全土を制圧し、神聖ゼテギネア帝国が誕生。その支配はまさに恐怖政治そのものであった。帝国暦24年。辺境の地シャロームにて、ゼノビア王国騎士団のわずかな生き残りが帝国に対し最後の戦いを挑もうとしていた。
そこで彼らは一人の若者と出会い、「星の導き」(占星術師ウォーレン談)によりその若者を反乱軍のリーダーとして迎え入れるが……
基本的には、「ユニット(小隊)の編成」→「ステージの地形確認」→「ユニット派遣・進軍」→「ボスの撃破で次のステージへ」という流れとなっている。
ユニット編成はステージの途中でもできるが、派遣は本拠地からとなるので先行部隊よりも遅れて進軍することになる。
まず、全てのキャラクターは「ユニット」と呼ばれるチームに配属されることになる。
プレイヤーは編成した各ユニットをコスト(給料)を支払って派遣(*3)し、目標地点を設定して進軍させる。マップに点在する拠点(都市や教会)を解放しながら進軍し、最後にボス敵のいる敵本拠地を解放すればステージクリア。本作は半RTSであるため戦闘時は専用画面に切り替わるが、基本的にリアルタイムで進行する。ただし、任意のポーズは可能である。
敵ユニットと接触すると戦闘になる。また移動中に突然、中立キャラクターとの戦闘が起こることもある(*4)。
一般受けしやすいファンタジー的な世界の中に、戦争の悲惨さを落とし込んだ緻密な世界観や、魅力的なキャラクターが高く評価され、日本におけるリアルタイムストラテジーの代名詞の一つとなった傑作。
カオスフレームの導入により、ただ単に味方を強化して敵を倒しまくるだけではダメという、これまでのSRPGと一線を画したシステムも好評。民衆の支持を得るのがいかに難しいかを考えさせられる。
最初は何も考えずにプレイして要領をつかみ、周回プレイのたびに仲間やキーアイテムの取得方法を確立し、だんだんと良いエンディングを目指していく過程も楽しいゲームである。
グッドもバッドも含めて10以上ものエンディングが用意されているので、全部コンプリートするつもりで気長にプレイするといいだろう。
本作はニンテンドウパワー、プレイステーション、セガサターン、携帯アプリなど様々な媒体に移植され、そのたびに調整が加えられている。
*1 但し、何故かコカトリスの「ペトロブレス(単体物理特殊攻撃)」やパンプキンヘッドの「ドラッグイーター(HP半減技)」でも死亡する。
*2 固有キャラをどのようにクラスチェンジさせてもイベントに影響はない。
*3 自動的に派遣状態になるオピニオンリーダーが所属するユニットの初日の派遣費用は免除される。
*4 中立キャラクターはマップ上には登場せず、特定の地形上(ステージ毎に違う)を通過する際にランダムで戦闘が勃発する。
*5 ヒーリングで回復した分はノーカウント。
*6 ドロー(引き分け)の場合は両者共に後退する
*7 ユニット内にリーダーになれる他のキャラが生存していればリーダーの変更で敗走状態を解除できる。
*8 ステージ毎に目標クリア日数が定められていて超過するとカオスフレームは毎日下がっていく。毎日の決算では解放した都市からの資金収入があるためカオスフレームに余裕があれば、ゆっくり日数をかけて活動資金を搾り取ることも有効。
*9 ついでに死神部隊配置前に各地に散った残敵を捜索し、必要なら処理。
*10 基本給だけで他の最上位クラスの3倍ほど。
*11 最上級ドラゴンともなると誰をリーダーにしても実力発揮できない。