『レゴシティ アンダーカバー チェイス ビギンズ』に対して「修正依頼」が出されています。対応できる方は加筆をお願いします。
レゴシティ アンダーカバー
【れごしてぃ あんだーかばー】
ジャンル
|
アクションアドベンチャー
|

|
対応機種
|
Wii U
|
発売元
|
任天堂
|
開発元
|
TT Fusion
|
発売日
|
2013年7月25日
|
定価
|
5,985円
|
レーティング
|
CERO:B(12才以上対象)
|
判定
|
良作
|
ポイント
|
Wii U GamePadを活かしたオープンワールド 任天堂による良質なローカライズ 職権濫用!警察官が市民の車を平気で奪う! 壊す! コア過ぎるネタが満載 単純ながら中毒性が高くボリューム満点 ロードが最大の敵
|
レゴシリーズ
|
概要
海外のゲームメーカーTT Fusion社が製作しているレゴブロックを使ったゲームシリーズの一作。
これまでのシリーズはマルチプラットホームでの販売だったが、今作はWiiU専用で日本での販売は任天堂が行う事となり話題となった。
なお、『レゴシティ』とはレゴブロックの商品で展開されている一連の世界観を持つ作品群の事であり、本作もその世界観を引き継いでいる。
ストーリー
かつて逮捕された凶悪犯レックス・フューリーが脱獄した!
同じ頃、レックス逮捕の手柄を署長に横取りされ、左遷されていた刑事チェイス・マケインが戻ってきた。
チェイスは新たな仲間たちと共にレックスの野望を阻止するため、危険な潜入捜査(アンダーカバー)に挑むのだった!
特徴
-
本作はオープンワールドタイプのゲームとなっており、警察官チェイス・マケインを操作して脱獄した凶悪犯レックス・フューリーの野望を阻止する事が目的となる。
-
舞台となるレゴシティは複数の地区に分かれており、地下鉄を使う事でファストトラベルが可能。
-
チェイスは変装の名人であり、あらゆる乗り物の運転をこなす事が出来る。変装や乗り物はゲームを進める事でアンロックされ、警察署で購入する事で使用可能になる。なお、乗り物は街の人々が使っている物を拝借する事も可能。
-
変装にはいくつかのカテゴリーが設定されており、カテゴリー毎に別々の能力を発揮する事が出来る。変装できるカテゴリーは以下の通り。
-
一般人 ごく普通の一般市民。チェイスの場合は私服となる。唯一何の能力もないが、泥棒を逮捕する事は可能。
-
警察官 グラップルポイントを使えるグラップルガンが使用可能になる。また、特定の場所で足跡スキャンや音声スキャンなどが使用可能になる。
-
ドロボウ 鍵がかけられた扉や金庫を破る事が出来る。ゲームが進むと人やレゴブロックの色を変えられるカラーガンが使用可能になる。
-
鉱山作業員 ツルハシでレゴ岩を砕けるようになる。また、ダイナマイトの購入と使用が可能になる。
-
宇宙飛行士 撃った相手をマヒさせるショックガンが使用可能になる。また、スペースクレートを開いたり、テレポーターが使用可能になる。ゲームが進むとジェットパックで短時間だが飛行が可能となり、スーパージェットパックリングを使えるようになる。
-
農場作業員 ジャンプ中にニワトリを使ってグライドが可能になる。また、スーパーグライドリングを使用可能になる他、ブタを回収して大砲で撃ち出す事が可能になる。
-
消防士 消火器が使用可能になり、木の板で塞がれた扉を消防斧で開ける事が可能になる。
-
現場作業員 ドリルが使用可能になり、特定の地面を破壊出来るようになる。また、ショートしているヒューズボックスを修理出来るようになる。
-
この他に「スペシャル」「サービス」といったカテゴリがあるが、スペシャルはゾンビやヒーローなどの特殊系、サービスは駅員などの職業系で衣装が変わるだけ。
-
なお、変装や乗り物はコードを使用する事で早期アンロックが可能。公式サイトやレゴブロックの商品に封入されている。
-
ゲームの基本的な流れは、各地を周ってミッションをこなしていくシステム。目的地まで案内してくれるシステムもある。
-
サブミッションも豊富。各変装を使ったミッションや車やボートを使ったレースミッションなど様々な種類が用意されている。
-
各ミッションをクリアするとクリアの証であるゴールドブロックを入手出来、やりこみ度をあらわす指標となっている。また、赤ブロックを入手出来る場合もあり、入手するとチートがアンロックされる。
評価点
-
オープンワールドらしく街は広大。各地区にも特色があり、探索を楽しませてくれる。
-
なだらかな斜面に立ち並ぶ住宅街、高層ビルが立ち並ぶオフィス街、のどかな農地、鉱山地帯、大きな池のある公園、中華街…と様々な場所がシームレスに繋がっている。
-
中にはレゴブロックを売っている店があるのはご愛嬌。
-
豊富な乗り物が登場し、その全てに乗る事が出来る。
-
車だけでもスーパーカーやトラック、バスといった種類がある他、自転車、スケボー、電車、ボート、ヘリコプター、果ては車椅子やUFO、恐竜の模型や巨大ロボットなどに乗れる。
-
一部特定のミッション中だけのモノもあるが、全ての乗り物で操作感覚が違っており自分の使いやすい乗り物を探すのもひとつの楽しみとなる。
-
シリーズお馴染みの要素として、レゴブロックで出来たオブジェクトを破壊して回る事が出来る爽快なシステムがある。
-
破壊したオブジェクトからは資金であるレゴスタッドを入手出来る。変装などを購入するためにも、どんどん破壊してまわった方がお得。
-
乗り物に乗っている状態で破壊するとポイントが貯まっていき、MAXまで貯まると無敵状態になる。ただし、連続して壊す必要があるためテクニックが要求される。
-
また、特定のオブジェクトは破壊すると青く光るブロックが出現し、これを組み立てて別のオブジェクトにする事が出来る。実際のレゴブロックのように自由に組む事は出来ないので、そこに期待すると肩透かしに思うがレゴらしいギミックと言えよう。
-
非常に丁寧なローカライズが行われており、翻訳精度も良好。快適にプレイ出来る。
-
ウィットに富んだジョーク、パロディネタなども全てしっかり翻訳済み。
-
冒頭から有名映画のパロディや某名探偵っぽい人とその助手が出てきたり、メインミッションのタイトルも映画のパロディになっていたり、笑えるネタが満載。
-
WiiU専用なので、任天堂に関するパロディネタも。?ブロックやスターが出てきたり、見つけるのは難しいがハナチャンがゲスト出演している。
-
登場人物がミニフィグである事を利用し、ともすれば残虐表現になりそうな場面をギャグに仕立てており幅広い年齢層がプレイ可能。
-
あくまでオモチャの世界であるため、車で轢いたり銃で撃ったりしても死亡する事はない。ストーリー上でも掴んでいた腕がすっぽ抜けるなど、笑える表現が行われている。
-
基本的にゲームオーバーがなく、高い所から落下したりしてもチェイスがバラバラになるだけでチェックポイントからすぐ再開できる。
-
やりこみ要素も豊富。
-
前述のサブミッション、赤ブロック集め、各地の謎解きなどとにかくやれる事が多い。一部サブミッションは難易度が高く、ルートやコーナーワークが問われる物もある。
-
一度クリアしたメインミッションも再プレイ可能。1周クリア後に手に入るとある変装を使う事で開けられるオブジェクトも用意されている。
-
Wii U GamePadを使うシステムがいくつがあるが、中でも写真撮影機能はMiiverseと連動しており楽しい。
-
Miiverseにはこの機能を使った写真が多数投稿されている。
賛否両論点
-
戦闘の難易度が低い。
-
とにかく簡単。前半、とあるミッションでカンフーを習得するとさらに楽になってしまう。
-
簡単にかっこいいアクションで戦えるのが良いという意見もある。
-
他のミニゲームも緩めの連打だけでクリアできたり、難しい漢字を平仮名にしたりと実際はもっと低年齢層を踏まえていると思える描写はある。子供に通じないパロディもあったりCERO:B(12歳以上対象)だったりするが。
-
ロードが長い。
-
オープンワールドゲームの宿命であるが、マップが完全に別に移行するときのロードがとにかく長い。
-
ただし、それを考慮して細かくマップを移動するミッションはほとんどない。ただ一回一回のロードは作り込みの分かなりのものになっている。
-
一部のプレイヤーは、止め所が見えてこない本ゲームの骨休め、つまり「休憩時間」と称して割りきっていることもある。
問題点
-
一部操作性が悪い。
-
ビルの上など視点が固定される場所が多く、肝心な時に見たい場所が見られない事がよく起こる。
-
特にぶら下がり移動中に固定される場所では落下しやすい。乗り物の操作性を問題視するプレイヤーもいる。
-
泳ぐ速度が非常に遅く、登れる場所が少ないせいもあって水に落ちた時が面倒くさい。
-
警察署の出入りとミッション開始/終了、ファストトラベル時のロードが長い。
-
メインミッションを放っておくと催促のビデオメッセージが届き、かなり鬱陶しい。
-
メインミッション終了後はアンロックコンプリート時の賞賛くらいしかなくなるので寂しいという意見もあるが……。
-
サブミッションは一度クリアすると再挑戦出来ない。特にレースミッションはタイムアタックしたかったという意見も多い。
-
前述の通り、変装や乗り物はアンロックした後に警察署で購入する事で使用可能になるのだが、その説明がどこにもない。
-
一応、変装だけは序盤でチュートリアルがあるのだが、購入が必要という情報を教えてもらえないため非常に分かりづらい。
-
乗り物や赤ブロック等については特定の手順を踏んでショップの扉を開ける必要があるため、なおさら気づきにくい。
-
ちなみに説明書は他のWii Uタイトル同様、電子説明書なのだが内容が物凄く薄く基本操作くらいしか説明が載っていない。もう少しくらい詳細に書いてほしいものである。
総評
オモチャの街でなんでもありのドタバタ活劇アクション。
一部練りこみ不足な部分も見受けられるが、世界観のお陰で年齢を問わず楽しめるゲームに仕上がっている。
フィールドこそオープンワールドだが、メインミッションはステージクリア型なのでオープンワールドが始めてという人でも安心してプレイ可能である。小粋なジョークと映画好きならさらに楽しめるだろう。
なお、DL版はプレミアムセットでも容量がギリギリなのでDL購入する場合は別途外付けHDDを用意しよう。
移植
-
2017年4月4日にはPS4/One/Switch/Win(Steam)にて移植版が発売された。また、PS4/Switchのみ日本語ローカライズ版が少し遅れて同年6月29日に発売された。One版は日本未発売となっている。
-
パブリッシャーはどちらもWiiU版と異なり、TT Gamesの親会社であるワーナー・ブラザースが担当している。
-
主な相違点
-
前述の任天堂オマージュ・パロディネタがNintendo Switch版以外は削除・改変されている。
-
画面分割で2人プレイが可能になった。
-
フレームレートの改善。PS4/One版ではミッション中のみ60fps、Steam版ならオープンワールドでも60fps出るようになった。
-
ロード時間の改善。オープンワールドとミッション間のロード時間が短くなっている。またロード中の演出が変わり、画面上のレゴのオブジェを回して観察したり、フランクなどのキャラが登場してヒントを教えてくれるようになった。ここでもボケ倒している
-
操作やGUIの変更。原作でWiiUゲームパッドを使っていたマップ表示やスキャンなどはすべてメイン画面で表示、操作できるようになった。とくにスキャンはゲームパッドを持ったまま体を180度ねじったりしなくてよくなったので身体的にかなり楽。スキャン中の画面も解像度が上がってキレイに見れる。またゲーム中に落ちているトークンが丸形から六角形に変更された。この六角形のデザインはトークン以外にもGUI回りで積極的に採用されている。
-
赤ブロックを警察署で購入しなくても入手した時点でエクストラのオンオフが切り替えられるようになった
-
チェイスの警察官の服装が変更された。WiiU版では水色のシャツに黒のズボンだったが移植版では上下とも藍色の服で揃えている。そしてレゴゆえにツヤテカ光るので見方によっては全身タイツのように見えてしまう。
警察署で自分でカスタムした警察官の服を着る方法もあるが、ムービー中には反映されないのでタイツから完全に逃れることはできない。
-
余談だがこの移植版のスタッフロールでは最後の方にスペシャルサンクスとして岩田聡などオリジナルに関わったとみられる日本人の名前が記載されている。当然と言えば当然だがこれはPS4/One版でも同じ。つまりプレイステーションやXboxで発売されているゲームに任天堂の人物がクレジットされているという非常に珍しいことが起きている。
レゴシティ アンダーカバー チェイス ビギンズ
【れごしてぃ あんだーかばー ちぇいす びぎんず】
ジャンル
|
アクションアドベンチャー
|

|
対応機種
|
ニンテンドー3DS
|
発売元
|
任天堂
|
開発元
|
TT Fusion
|
発売日
|
2015年3月5日
|
定価
|
5,170円
|
廉価版
|
ハッピープライスセレクション 2016年9月25日 2,970円
|
レーティング
|
CERO:B(12才以上対象)
|
備考
|
2020年12月22日DL版配信終了
|
判定
|
良作
|
ポイント
|
エリア移動ごとにロード発生で快適性低下 とはいえ3DSでレゴシティを遊べる
|
概要(3DS)
『レゴシティ アンダーカバー』の前日譚。こちらは3DSで発売された。操作方法やコレクション要素などは前作と同じなので先述の内容を参照。
問題点(3DS)
-
エリア移動するたびにロード発生
-
本作最大の問題点。グラフィック上繋がっているにもかかわらず、エリア境界を跨いだ瞬間十数秒のロードが発生する。
-
これにより長距離移動が億劫になりがち。ただ走り回っているだけでも楽しかった前作とは大違いである。
-
時代設定ゆえの不満点
-
前作で使えた鉄道は「未完成」という設定で使用できない。代わりに、エリア間の瞬時移動はヘリポートを利用することとなっている。
-
そのため、ヘリコプターなどの航空機の自由操作が出来なくなってしまった。
-
また一部のエリアも実装されておらず、前作よりマップは狭くなっている。
-
乗り物関連
-
車種の数が減り、カラーも変更できなくなった。
-
左右移動の操作のクセが強く、慣れないうちは曲がりすぎてしまう。
-
ストーリー
-
ストーリーは前作と比べて短く、内容に関しても単調。前作のようなドラマチックな展開もなく、少し拍子抜けしてしまうかもしれない。
-
ムービーを除きボイスは無く、字幕のみで進行していく。前作をプレイ済みなら、味気なく感じてしまうだろう。
-
その他の細かい問題点
-
ミッションの再挑戦が出来なくなった。
-
レックスの特殊能力を用いたギミックは消滅した。
評価点(3DS)
-
レゴシティを3DSで遊べること
-
コレクション要素なども前作と同様に楽しむことができる。本作では新たなコレクションとして「絵ハガキ」も追加。
-
ストーリー自体は単調であるものの、チェイスとレックスの出会いは描かれており、前作を補足している点では評価できる。
-
3DSとしてはモーションやグラフィックも凝っており、据え置き機に負けない美麗さ。
総評(3DS)
前作でも問題視されていたロードがさらに牙を剥くことになり、遊びやすさが低下してしまった。また、携帯機故のボリューム低下やストーリーの単調さも目立つ。
しかしながらレゴシティの魅力は本作でも健在。本作からのプレイも問題ないため、まだ遊んだことない方には是非手に取ってもらいたい。
最終更新:2024年05月05日 20:33