グランナイツヒストリー
【ぐらんないつひすとりー】
| ジャンル | ファンタジーRPG |  
  
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| 対応機種 | プレイステーション・ポータブル | 
| 発売元 | マーベラスエンターテイメント | 
| 開発元 | ヴァニラウェア | 
| 発売日 | 2011年9月1日 | 
| 定価 | UMD版:5,229円 DL版:4,200円
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| 廉価版 | PSP the Best:2012年10月/2,800円 | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | データ同期型オンラインゲーム 実質的にオフライン+α
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| 備考 | 2013年10月31日までオンライン対応(現在は終了) | 
 
概要
ひとつの大陸に存在する三つの国家間の戦争を題材としたオンラインRPG。
プレイヤーは騎士団の団長となり、見習い騎士を育成し戦争に送り出していく。
オンライン、といっても従来のMO・MMOとは異なり、気軽に参加できるハードルの低い作品となっている。
特徴
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ゲーム進行は『戦争』・『育成』共にボードゲーム盤のようなフィールドを探索し、特殊なマスに存在する敵を倒していく形式。
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ゲームスタート時に、「アヴァロン女王国」「ログレス帝国」「ユニオン王国」の三国のうち、どれに所属するかを決める。
 なお、どの国に所属するかで一部パラメータに補正がかかる。
 
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キャラクタークリエイトは髪型や髪色や初期装備、ボイスの種類、ピッチの高さ、『戦争』モードでの名乗りなど非常に細かい設定が可能。
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装備品は武器防具の他、パラメータを上げるアクセサリ「聖石」や攻撃・補助スキルの付け替えも出来る。
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種類はナイト、アーチャー、ウィザードの3種類。
 それぞれが装備武器に「剣」「細剣」「大剣」「槍」、「弓」「弓銃」「銃」、「杖」「槌」などがあり、使える攻撃スキルにも違いがある。
 
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戦闘形式は3×4のマスにキャラクターが配置され、マス内が攻撃範囲として選ばれるというもの。
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攻撃などには「AP」という戦闘用のポイントを消費する必要がある。初期APは6で固定だが、敵を一体倒すごとにAPが1つずつ溜まっていく。
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また、キャラごとに設定されているBraveが一人だけでも30を切っている状態で戦闘を始めると、APが減り4から始まる事となる。
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Braveの回復にはそれ用のアイテムを使う他、キャラの好物となっているアイテムを使用する事で回復できる。嫌いなものもあり、これを使うとBraveが減る。
 効果の大きい回復アイテムが嫌いなものとして設定されている事もあり、回復できてもBraveが下がるというジレンマに陥る事も。
 
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スキルによってはキャラを後方へ吹き飛ばす事もでき、これを利用して範囲攻撃の対象を増やす事も出来る。
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回復アイテムは移動中は自由に使えるが、戦闘はそのままでは使えないため、キャラに装備させる必要がある。
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キャラごとに熟練度が用意されており、貯まった熟練度を消費して攻撃・補助スキルを覚えさせる事も出来る。
 
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オンライン対応の『戦争』モード
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サーバーと常時接続するのではなく、プレイヤー間での戦績や状況をサーバーと同期し共有するという仕組みとなっている。
 そのため、接続はサーバーとの同期ぐらいしか使わないため、オンラインと言ってもプレイ感覚はオフラインと何ら変わりが無い。
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実際、オフライン状態でも戦争モードが遊べる。この場合は同期した際のデータでプレイする事となる。
 
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『戦争』モードでの相手は同期した際の他のプレイヤーが同レベル帯でマッチングされる。
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戦場となっているフィールド3つのうち1つを選び、探索していく。「自動進軍」によりオートプレイも出来る。
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戦闘を行う度に「貢献度」というパラメータが上がっていく。これが蓄積するたびに道具屋などで新しいアイテムを買えるようになる。
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最終フェイス終了時に画面したに表示されている数字の大きさで所属国の勝敗が決まる。
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「軍議」により、次の戦争で戦う地域を投票で選ぶ事が可能。多い順に3つまでが選ばれる。
 
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オフライン専用となる『育成』モード
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タイトルの通り、決められた日数の間にキャラクターを育成するモードで、一定見習い期間を過ぎるようになると育てたキャラを『戦争』モードで使えるようになる。
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その代わり、一度『戦争』モードへ出したキャラは『育成』モードで使う事は出来なくなる。
 騎士への昇格は自由なタイミングで行えるので、育成モードで使い続ける事は出来る。
 
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フィールドをうろつく賞金首モンスターを退治したり、クエストやランダムイベントなどをこなしたりと一般的なRPGに近い作りとなっている。
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探索の他、アイテム「訓練所」を消費して訓練を受けさせる事も可能。訓練所ごとに種類の違う訓練がある他、キャラごとに得意訓練が設定されてもいる。
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訓練結果が気に入らなければ、アイテム「砂時計」を消費してやり直す事も可能。
 
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クエストをこなしていくたびに、王様と謁見の際に褒章を受けアイテムを貰える事もある。
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このモードに限り「コスト」が用意されており、これがゼロになると強制的に拠点へ戻される。
 回復には専用アイテムである各種テントを使う事。
 
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ユーザー間での交流となる『コミュニティ』モード
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ユーザーの戦績を見たり、フォローし合う事によって互いの進行状況を見る事が出来る。
 
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データインストールにも対応しており、これを使うとプレイ環境が快適になる。
評価点
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グラフィックはヴァニラウェアの十八番。絵本を開いたような独特の構図、メリハリの効いたダイナミックな動きが特徴。
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ベイシスケイプ作曲によるBGMは概ね高評価。
賛否両論点
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育成モードは「訓練ゲー」。
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本作のキャラはレベル99でカンストになり、それ以上能力値を伸ばすことはできなくなる。このため、キャラの強さの差を分けるのはレベルによらない成長、つまり「訓練」をどれだけ受けさせたかに大きく依存する。
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「他の捨てキャラを使って手に入れた訓練書を溜め込み、本命キャラに使用する」が本作の育成における基本となる。しかし、訓練回数にも制限があり、作ったキャラ自体にも能力の伸び方などに差があるため、結局強いキャラが作れるかは完全に運次第ということになる。
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また、訓練を行うことで訓練自体がレベルアップする(訓練による能力の伸びが良くなる)という要素もあるため、作業っぽさはさらに深まる。
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なお、叙任システムがあるためか、敵のレベルはこちらの味方キャラのレベルによって決定される。つまり育成モードにおいてはレベルは上げれば上げるほど不利となり、逆に訓練漬けにした上でレベルの低いキャラなら育成モードを簡単に進めることができる。
 
問題点
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育成モードで出てくる敵モンスターは、アニメーションの細かさとは裏腹に色違いが多く、バリエーション自体はかなり少なめ。
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その割にストーリーやクエストの分量は多めであり、ややだれやすい。
 
総評
コンシューマー機によるデータ同期型のオンラインゲームは新鮮かつハードルが低い作りはユーザーから好評であった。
現在はオンラインサービスが終了してしまった事が悔やまれる。
最終更新:2018年09月27日 14:53