モアイくん

【もあいくん】

ジャンル アクションパズル
対応機種 ファミリーコンピュータ
発売・開発元 コナミ
発売日 1990年3月9日
定価 4,800円
判定 なし
ポイント 謎の選曲だが印象に残りやすいBGM
ゲーム性はシンプル


概要

面クリア式サイドビュー固定画面のアクションパズルゲーム。
コナミの人気STGシリーズ『ツインビー』や『グラディウス』に度々敵キャラクターとして登場していた「モアイ」が主人公を務める。

同社発の様々なゲームに様々な画調で登場するモアイだが、本作では表情豊かにデフォルメされたコミカルタッチの絵で描かれている。


ストーリー

モアイたちが住む平和な世界、モアイワールドにあるモアイの子供プッチ族の住む楽園プチランドに、
モアイ族でありながら侵略と破壊の限りを尽くす悪の帝王スカルキングが攻め込んできた。

3000年近く生きてきたために既に年老いて白骨と化した末に寿命が尽きようとしていたスカルキングは、
新たな若い肉体を手に入れるため悪魔と契約を結び、生贄として数百人近い子供たちを独り残らずさらってしまったのだ。
モアイ族の勇者モアイくんは、子供たちを救いスカルキングを倒して平和を取り戻すため、単身スカル帝国へと乗り込んでいった。 


特徴

  • 奇数ステージのBGMが「笑点のテーマ」、偶数ステージが「吉本新喜劇のテーマ*1」である。
    • システムより優先して記述するのもどうかと思われるが、本作において一番ユーザーの印象に残る要素は恐らくこれ。
    • ベタコピーではなく、一部の音程やピッチがアレンジされている。
    • アレンジャーは後のBEMANIシリーズでも活躍する「Jimmy Weckl」こと上高治己氏。
  • 基本操作は十字ボタンで左右移動、Aボタンでジャンプ、Bボタンで頭突き。詰んだ時はセレクトボタンで自滅できる。
    • ステージ中にある丸い岩は、ジャンプで上に乗れる他、横から押すと動かせる。
    • 頭突きは横方向1キャラ分に判定が発生し、岩をふっ飛ばしたり、石柱を破壊したりできる。
      • 画面は下方向に重力が働いていて、積み重なった石柱の下段を破壊するとだるま落とし式に落ちていく。モアイくんのジャンプの高度は1キャラ分なので、いろいろ工夫して足場の高さを調整する事も重要。
    • 足元の障害物を破壊したい場合は、ステージ中に落ちている爆弾を利用する。
      • 十字キーの下を押しながらBボタンで、拾った爆弾を設置できる。
  • ステージの各所に点在するプッチー(ピンク色の小モアイ)を全て救出して扉に入るとステージクリア。
  • ステージ数は全56ステージ。6桁のパスワード(各桁は0~F)によるコンティニューも可能。

評価点

  • アクションパズルゲームとしての過不足の無さ。
    • ルールも操作も簡単で、序盤は難易度が低く手軽に楽しめ、終盤は相応に難しくなり、ボリュームも十分。必要なものは一通り揃っている。
    • また、これといって大きな問題点が無い。
  • 操作性良好。ジャンプ操作を含むアクションパズルなので、引っかかりが無くスムーズに動くのは快適。自キャラの移動速度を含むゲームスピードも、速すぎず遅すぎない。

問題点

  • 「ステージをクリアする以外にやり込める目的」がない(スコア稼ぎや隠しアイテム探しなど)。
    • 総じて無難に出来ているが華も無い、と言える。

総評

簡単な操作、軽快な曲、適度な難易度がほど良く調和した、見た目の雰囲気通りにゲーム初心者でも気軽に楽しめる佳作である。
あえて言えば文句をつける部分の無いレベルにまとめられているが、良作と呼ぶにはもう一歩物足りなさが残るのも事実。
シンプル故に、面白さもそこそこ。謎の選曲センスから一際印象的となったBGMを除けば、「普通」という表現がよく似合うゲームである。


余談

  • ステージセレクト
    • 正規では全56ステージが存在する本作だが、裏技でステージセレクトがある。
    • タイトル画面で「CONTINUE」に合わせた状態で下+セレクトを同時入力し、「START」にカーソルが合った状態でスタートボタンを押すとステージセレクト画面が出現。好きなステージから始めることが可能。
  • パスワードによるバグステージ
    • 上記に「全56ステージ」と書いたが、実はコンティニュー時に入力するパスワードによってはそれ以降のステージに行けたりする。
    • 特に有名なのはパスワード「999999」で行けるステージ61。ただしこれは正規のステージではなく本来存在しないはずの異常なステージであるため、残念ながらクリア不能である。

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最終更新:2023年08月08日 11:15

*1 正式な曲名は「Somebody Stole My Gal」といい、アメリカの作曲家レオ・ウッドの手によって1918年に作曲されている