Halo: Reach
【へいろー りーち】
| ジャンル | FPS |  
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| 対応機種 | Xbox 360 | 
| 発売元 | マイクロソフト | 
| 開発元 | バンジースタジオ | 
| 発売日 | 2010年9月15日 | 
| 定価 | 7,140円(税5%込) | 
| レーティング | CERO:D(17才以上対象) | 
| 廉価版(税別) | プラチナコレクション 2011年10月13日/2,800円
 2013年9月19日/1,900円
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| 判定 | 良作 | 
| HALOシリーズ | 
 
ストーリー
REMEMBER REACH――あなたは、この悲劇を忘れてはならない。
 
26世紀。人類は多種族連合軍「コヴナント」に侵略され、圧倒的な科学力の差によって敗北を重ねていた。
UNSCは人類の本拠地、地球の居場所を隠匿するためいかなる宇宙船も地球へ向かうことを禁止する「コール条約」を制定。それ以来植民地惑星として最も開発されていた「リーチ」はUNSCの最重要拠点の1つとなっていた。
2552年7月23日。
リーチ防衛の任務を担うスパルタン部隊の1つ「ノーブルチーム」に欠員の補充兵が派遣され、早速通信を断絶したビシェグラード中継ステーションへと向かうことになる。
そして、これこそが人類史上最も壮絶かつ、最も悲惨な戦いの始まりであった。
 
概要
代々『HALO』シリーズを手がけてきたバンジースタジオ最後の『HALO』。
初代『Halo: Combat Evolved』の前日譚である小説『Halo: The Fall of Reach』を元にして作成されている。いわばスピンオフの逆輸入。
主人公はノーブルチームに補充兵として送られてきた新しい「ノーブル・シックス」となり、容姿や性別を選択できる(ヘルメットは取らないので顔は確認できない)。
ギネス世界記録が発表した「最も素晴らしいゲームエンディング TOP50」の2012年ランキング第2位に選ばれている。
特徴・評価点
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グラフィック
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前作に当たる『Halo 3: ODST』から1年程度であるがグラフィックが大幅に進化している。建物や障害物の破壊、兵器のデザインが強化され、よりリアルになった。
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主人公の容姿、性別を選択でき、クレジットで、豊富なパーツを購入し自分だけの主人公を作成できる。
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作成した主人公はマルチプレイだけでなく、シングルプレイのムービー中にも反映される。
 
 
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新アクション
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暗殺
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敵の背後から格闘ボタンを長押しすることで一撃必殺の「暗殺」が可能に。
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以前から背後からの格闘は一撃だったが、今作ではナイフを刺す、首をへし折る、空中から地面に叩きつけるなど、状況に応じた様々なアクションが起こる。
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かっこいいが、結構長めのモーションもあり、この間無防備になるため注意が必要となる。
 
 
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アーマーアビリティ
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アーマーの機能として1つアビリティを装備することが可能に。
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他FPSではおなじみの「スプリント」から、一定時間空を飛べる「ジェットパック」や身動きが取れなくなる代わりに無敵になる「アーマーロック」等。
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一定時間を経過して回復するゲージを使用する。
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シングルプレイでは、初期装備は大抵スプリントである。他のアビリティは戦場に落ちているので適宜交換する。
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マルチプレイでは、プレイリストやルールによって選択できる武器とアビリティのセットがいくつか用意されている。リスポーンする直前に武器とアビリティを選択する。
 
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マルチプレイ
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デイリー・ウィークリーチャレンジ
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特定の条件を達成することでクレジットが多くもらえる。比較的簡単に達成でき、シングルプレイのチャレンジもあるので、初心者でもクレジット集めに苦労はしないだろう。
 
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前作で登場したファイアファイトがマッチメイキングに対応し、より遊びやすくなった。
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シールドやアビリティの他、プレイリストや階級によるマッチングにより、初心者から上級者まで楽しめるゲーム性は引き継がれている。
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フォージで、細部に渡って本格的なマップ作成が可能。作ったマップはフレンドと共有することも出来る。
 
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クレジット
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シングルプレイやマルチプレイで獲得でき、これを使い装備品を購入する。
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装備品といっても外見だけに反映されるものである。
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装備品には、ヘルメットや腕・足のパーツはもちろん、頭の上に炎や火花が散るエフェクト、ファイアファイト時の音声などがある。
 
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シングルプレイ
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ストーリーはシリーズ最高との評価も。
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いわゆる「オリジナル・トリロジー」(本編『1』~『3』)は、マスターチーフという最強の兵士の英雄譚であるが、今作は「3:ODST」と同じく、それよりも能力の劣る兵士たちの物語である。序盤こそ主人公たちはヒーロー的な活躍を見せるが、中盤以降は主要人物たちが次々と倒れていき、ラストステージには主人公一人だけで圧巻の死地に挑むことになる。
 
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本編と違い、過去のストーリーなので前作を知らなくとも入り込める。
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本作の舞台である惑星リーチは、滅亡したことが既に明かされていたので(『スター・ウォーズ』でいうとエピソードIII)、暗く重い話になるだろうという前評判もあったが、終盤からエンディングにかけての熱く切ない展開は多くのプレイヤーを感動させた。
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今作でも、壮大な音楽は健在であり、ストーリーを際立たせている要素の一つである。
 
問題点
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フライトシューティング
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ストーリー中に宇宙船に乗って戦闘するミッションがある。
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開発側のノウハウが少ないためかスピード感がなく、単調な作業に感じてしまう。
 
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マルチプレイ
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元々完成されていたシリーズなだけに新鮮味は薄いと感じるかもしれない。
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一度でもオンラインに接続すると、シングルプレイで獲得できるクレジットが少量になる。これにより装備品を集めるにはマルチプレイを中心にプレイしなければならない。
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プレイ人口は欧米率が高く、ラグを感じることも少なくない。
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ゲーム展開で差が開くと途中退席するプレイヤーが見受けられる。そうすると余計に差が開きゲームプレイが崩壊することも。
 
総評
最大の戦場を舞台にしたドラマは凄まじく、滅び行くリーチの為に命をかける兵士たちの生き様に心動かされる。
初代に登場した「戦艦オータム」が如何にしてリーチを脱出できたのかまでが描かれ、直接シリーズに繋がるためこれを最初にやってみるのもよいだろう。
「マルチメイン」と言われる『HALO』シリーズにおいて、シングルプレイも高い完成度であり、バンジーの10年に及ぶヘイローシリーズの集大成ともいえる作品となった。
余談
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余談だが小説版と本作のストーリーは一致していない。小説版ではチーフとコルタナが既に出会っているし、スパルタン3自体が登場していない。
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今作ではシリーズの主人公「マスターチーフ」は戦闘で負傷しており、コールドスリープ状態でオータムに乗っているため活躍はしない。最終盤に少しだけその姿を見ることができる。
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壊滅的な打撃を受けた艦隊の中で唯一脱出に成功した艦にいたことは、本編でマスターチーフをたびたび救ってきた「運の良さ」(彼の最大の特質として公式に設定されている)の証明であり、生みの親であるバンジースタジオの最終作のエンディングとして印象深い。
 
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2019年3月13日にマイクロソフトからOneでリリースされた『Halo:The Master Chief Collection』のPC版移植をSteamとMicrosoft Storeでリリースすることが発表された。さらにPC向けにはファンの要望を受けて本作が新たにラインナップに追加された。なお、PC版は収録タイトルの「ゲーム内における時系列順に個別販売していく形式」となっており、その第1弾として本作が2019年12月4日に配信開始された。
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『Halo:Reach』単体での購入も可能だが、『Master Chief Collection』を購入した場合は本作以降に発売される収録タイトルが発売後に自動で追加される。
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注意事項としてSteam/Microsoft StoreともにXbox Liveを使用しているため、プレイにはMicrosoftアカウントが必要なので注意。
 
最終更新:2024年06月09日 18:18