ここでは『シャリーのアトリエ ~黄昏の海の錬金術士~』(PS3)とそのリメイク版である『シャリーのアトリエPlus ~黄昏の海の錬金術士~』(PSV)について述べる。いずれも判定は「なし」とする。
【しゃりーのあとりえ たそがれのうみのれんきんじゅつし】
ジャンル | 旧約錬金術RPG | ![]() |
対応機種 | プレイステーション3 | |
メディア | BD-ROM 1枚 | |
発売・開発元 | ガスト(コーエーテクモゲームス) | |
発売日 | 2014年7月17日 | |
定価(税別) |
通常版: 6,800円 ダウンロード版: 6,000円 プレミアムボックス: 9,800円 |
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プレイ人数 | 1人 | |
レーティング | CERO:B(12才以上対象) | |
廉価版 |
PlayStation 3 the Best 2015年7月2日/3,800円(税別) |
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判定 | なし | |
ポイント |
日数制限完全廃止による波紋 練込み不足でぶつ切りのシナリオ |
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アトリエシリーズ |
『アトリエ』シリーズのシリーズ内シリーズ『黄昏』シリーズの3作目にあたる作品。岡村ディレクター曰く『黄昏』シリーズとしては一区切りとのこと。時系列は前作の延長戦終了から2年後。
「黄昏」で水が枯れていく大地に取り残された小さな村、ルギオンの期待と責任を背負った少女シャリステラと大地が荒廃していく。
そんな中、なお水を湛えるオアシスの街ステラードに暮らす元気だけが取り柄の少女シャルロッテを主人公に据えて物語が動き出す。
数々の新要素によって従来とはやや毛色が違う部分が多い。便利になった部分ももちろんあるのだが不満の声もまた多い。
ただし時間に追われながら常に何をするかの計画を立てたり、何周もプレイしてイベントを見尽くすのが煩わしいプレイヤーにとっては、アトリエ本来の特徴の1つである「ゆるさ」を存分に感じられるつくりでもある。
・唐突な展開、不必要な展開
・W主人公関連の問題
・過去の『黄昏』シリーズ作も含めた設定の数々を料理しきれていない
日数制限の廃止等、大胆に改革した結果、大きな波紋を巻き起こしてしまった本作。
この改革のしわよせとしてシステムにもいくつかの粗が見られるほか、面倒なバグも多く存在しているため、歴代シリーズのファンから否定意見が増えたきらいがある。
特にシナリオはシリアスな世界観にもかかわらず、従来の『アトリエ』におけるスローライフな作風から脱し切れていない、結末がほとんど存在しないという問題がある。
一方ゲーム内容で見ればでシステムの改変により、錬金をはじめとした戦闘準備に時間をかけられるようになった。
『アトリエ』シリーズの時間に追われるような面が苦手な人にとって、特に純粋なRPGとしては遊びやすくなったといえる。
【しゃりーのあとりえぷらす たそがれのうみのれんきんじゅつし】
ゲームの基本的な部分やシナリオの細部には未だ首を傾けたくなるような内容は残っている。
新キャラ登場により、ゲームが進めやすくなった一方でキャラバランスが極端になった側面がある。
しかし「黄昏」という問題を解決していない、データ破損が起こりうるというPS3版での大きな問題点を、PSV版では部分的に解消している。
RPGとしては充分に楽しめる出来であるため、機体による制約がないのであればこちらのプレイがおすすめ。