クランク&ラチェット マル秘ミッション☆イグニッション!
【くらんくあんどらちぇっと まるひみっしょんいぐにっしょん】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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プレイステーション・ポータブル プレイステーション2
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発売元
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ソニー・コンピュータエンタテインメント
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開発元
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ハイインパクトゲームズ
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発売日
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【PSP】2008年11月20日 【PS2】2009年5月27日
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定価
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5,122円 (税込)
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:A (全年齢対象)
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配信
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クラシックスカタログ:2024年9月17日/1,100円(PSP版準拠)
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備考
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PS2版は北米のみ発売
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判定
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なし
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ラチェット&クランクシリーズ
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PlayStation Studios作品
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概要
『ラチェット&クランク』シリーズの番外編。海外でのタイトルは『Secret Agent Clank』で、本シリーズでは2作目の携帯機での発売となった。
前作まで主役を務めたラチェットに代わりクランクが主役を務めている。今作のコンセプトは「スパイ」であり、クランクが変装をして敵の目を欺いたり背後から忍び寄って戦闘を介さずに敵を倒したりすることができる。
もちろん、ラチェットやその他のキャラクターも活躍し、ラチェットはバトルグラウンドで大暴れし、ガジェボットたちはクランクのピンチに駆けつけてクランクを助け、クォークも本作のストーリーにはあまり関与しないが、終盤で少しだけ役に立つ。
ストーリー
銀河大統領の依頼を受け、銀河最大の宝石「無限の瞳」を秘密裏に守ることになったマル秘エージェント・クランク。しかし潜入した美術館で見たのはなんと、宝石泥棒の現行犯で捕まる、親友ラチェットの姿だった…!
「あんな悪人キャラじゃないっす!」
ラチェットの無実を証明するため、そして背後にうごめく陰謀を明らかにするため、銀河をまたにかけたクランクの冒険が、今はじまる!
(本作の説明書より引用)
評価点
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従来作品同様の爽快感
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多数のガラメカ(武器)を使い分けての敵の撃破、さまざまなオブジェクトの破壊による爽快感は、PSPという作品ながらサウンドエフェクトなども従来の作品と同様のものでしっかりと再現されており、据え置き機と変わりない爽快感を携帯機で手軽に味わうことができる。
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グラフィック
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プレイ中やムービーなどのグラフィックはPS2作品と比較してもほとんど変わりなく美麗。
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スパイ映画のようなステージと演出
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本作ではプレイヤーがスパイ映画の主人公のような緊張感や爽快感を得るため様々な要素が追加されている。
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銅像やマスコットに扮して敵をやり過ごすことができる。
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中には変装になっているのかどうか怪しいものもあるが…。
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マル秘アクション;敵に気付かれていない状態で背後に接近すると繰り出せる必殺技。他の敵に気づかれずに使えるため戦闘にならず、危険を冒さずにステージを進むことができる。また、敵の種類によって色々な技が繰り出せ、特に小型の敵に対して繰り出す顔面への連続パンチからの背負い投げのコンボはとてもかっこいい。
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身分を隠してダンスパーティに参加したり、マフィアのボスを尾行したり、侵入者を感知する赤外線が張り巡らされたエリアを赤外線に触れないように注意して進んだりと、スパイ映画でお決まりの展開を楽しめるステージも多数用意されている。
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やりこみ要素
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もちろん、これまでのシリーズ同様様々なミニゲームをはじめ、ステージに隠されたチタニウムボルトとマル秘メッセージの捜索、特定条件を満たして手に入る「スキルポイント」、武器のアップグレード(成長)や強化パーツの購入による改造など盛りだくさんである。
賛否両論点
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多くのステージが、敵に気付かれることを一切気にせずに正面戦闘で突破できる。
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しかも気づかれないように潜入するよりも敵を全員戦闘で倒したほうが速かったりするので敵に気を配りながら潜入する意義が薄い。
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道中に武器の弾薬や回復アイテムが置かれているが、敵に気付かれずに潜入してしまうと、これらは完全に不要になってしまう。
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しかし、多くの場所では敵に気付かれないように潜入できるよう工夫して敵が配置してあるため、縛りプレイとして気づかれないように潜入するという楽しみ方ができる。
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また、敵もちょうどいい強さのため前作以前のような戦闘を楽しめるともとれる。
問題点
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ガラメカの「ホロモノクル」が強すぎる。
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ホロモノクルは「カメラのように構え、ファインダーに正面から捉えた敵の姿形をまねて、変装する。」というアイテムである。
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その変装能力はかなりのもので、変装のもとにした本人に見られない限り見破られることはない。(一応見破る敵もいるがその能力を持つ敵は移動能力がほぼなく、事実上特定の領域に入らない限り見破られることはない。)
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また、ホロモノクルはかなり遠くの敵まで捕捉することが可能であり、敵が一瞬でもこちらを向いてくれればよいため遠くで巡回している敵が歩く方向を変える際に簡単に変装することができてしまう。
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このアイテムを使えば多くの場所を気づかれずに潜入することができる、というより潜入可能な場所のほとんどが、このアイテムを使用することが前提になってしまっている。
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変装中は攻撃およびジャンプができないというデメリットがあるが、敵の警備を切り抜けるだけならそれらのアクションは不要である。
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ただ、ステージには潜入以外にも様々な仕掛けが用意されているため、変装して潜入するだけの単調なゲームになってしまうということはない。
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仕掛けの一部が作業ゲーになってしまっている。
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ステージ内には電子ロックされている扉や仕掛けをオムニキーというアイテムを使ってロックを解除するという仕掛けがある。
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ロックを解除するためにはパズルを解かなければならない。
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しかし、そのパズルは特に頭を使う必要はない非常にシンプルな落ちものパズルである。
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具体的には、同じ色のブロックが二つそろったら消える、ブロックが一つずつ落ちてくるぷよぷよといった感じである。
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だが、そのブロックが落ちてくる周期と速度が非常に遅く、時間だけがかかる。
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しかもこの仕掛けは結構頻繁に登場する。
総評
番外編とはいえ、爽快感ややりこみ要素などのラチェット&クランクの根本部分は変化していない。
本シリーズ恒例のアクションやガラメカなども踏襲しているため、シリーズ他作品とまったく同じ姿勢で楽しめるのではないだろうか。
余談
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日本版を北米版に移植するに当たって修正された箇所がある。
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ラチェットが風呂場で戦うステージがあり、その際に一定以上ダメージを受けるとバスタオルが剥がれ、ラチェットが裸になってしまう。その際北米版ではラチェットの股間が隠れるように黒い線が描写される。
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また、裸のような配色のロボットが出てくるイベントでも、やはり股間が隠れるようになっている。こちらは黒い線ではなくモザイクである。
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「クランクのかーちゃんでべそ」というセリフがあり、日本では有名な煽り文句だが、北米版では「Clank is a big fat doodyhead」(訳;クランクは頭のおかしいデブだ)に変更されている。
最終更新:2024年11月18日 06:01