かわいいペットショップ物語2
【かわいいぺっとしょっぷものがたりに】
ジャンル
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RPG
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対応機種
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ゲームボーイカラー
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メディア
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16MbitROMカートリッジ
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発売元
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タイトー
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開発元
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タイトー
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発売日
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2001年12月1日
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定価
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3,980円(税抜)
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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3個(バッテリーバックアップ)
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判定
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なし
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ポイント
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動物が増えてボリュームアップ ゲームとしての面白みは劣化
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かわいいペットショップ物語シリーズ 1 / 2 / 3
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概要
前作『かわいいペットショップ物語』と同様の動物育成RPG。
ストーリー的なつながりは全くなく、前作未プレイでも問題なく遊べる。
ココナッツジャパンが制作した前作をベースにタイトーが手を加えた、いわば二次創作作品であり、前作と似てはいるものの多少毛色の違うゲームになった。
ストーリー
ペットショップ経営者のお父さんが船の事故で行方不明になってしまいます。
主人公はお父さんのかわりにペットショップを経営しながら、お父さんの行方を捜す手掛かりを見つけるため、優秀なペットを連れて冒険の旅に出かけるのでした。
評価点
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容量が倍加し、動物の種類が大幅に増加。
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追加された動物は牛や馬などのありふれたものから、パンダやワニなど珍しいものまで様々。
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動物図鑑は持ち運び方式になり、いつでもチェックできるようになった。
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チュートリアルがわかりやすく親切。
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動物の捕まえ方、薬の材料の探し方、動物の育成の仕方を一通り叩きこまれる。
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移動中にセレクトボタンで世界地図が見られるようになった。
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店の評判が上がるたびに行ける町が増える方式で、迷子になりにくい。
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店のアイテムを買う時、個数を指定できるようになった。
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動物の能力値を把握しやすくなった。
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前作では棒グラフだったので大まかにしか分からなかったが、今作ではアイコンの数で表示され、はっきり分かるようになった。
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能力値上限が撤廃され、鍛えればどんな動物でも全ての能力が最大値まで上がるようになった。
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得意分野ほど初期能力が高く、成長もしやすい。苦手分野を伸ばすのは大変。
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薬の調合が簡単になった。
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材料さえあれば、作りたい薬を指定するだけで自動的に完成するようになった。
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完了した依頼は期日まで待たなくても電話で完了通知ができるようになった。
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ただし最も多く受けることになるであろう「預かり」の依頼には使えない。
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イベントで勝負を挑まれ、大会以外でもペットの能力を試される機会が増えた。
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イベント敵はあまり強くないので、強いペットを探してくれば特に鍛えずとも勝てて、進行に詰まるようなことはない。
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ラストイベントも前作ほど厳しくはなくなり、能力マックス付近まで育てなくとも突破可能になった。
賛否両論点
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捕まえた動物を動物園に寄付する収集要素ができた。
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ただしコンプリートしても何もなく、趣味の領域でしかない。
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動物捕獲時、仲の良い動物がいればエサなしで捕獲できるようになった。
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逆に、エサさえあれば捕獲が可能になり、相性の良い動物を用意する必要がなくなってしまった。
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大会の種類が増え、主人公の住む町以外でも大会が開催されるようになった。
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町ごとに開催の曜日が違うので、別々の町で予定がバッティングすることはない。
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「大食い大会」という大会ができたが、良い成績を出すには動物にエサを与えず空腹にさせなければならない。もはや育成というより虐待である。もちろん空腹のまま放置すると病気になりやすい。
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大会で「応援」ができるようになった。
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タイミング良くボタンを押す程度の簡単な操作だが、大会内容によっては異常なほどタイミングがシビア。
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長い付き合いの動物ほど、応援が成功しやすい。逆に、預かったばかりの動物はタイミングが合っていても失敗する。
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大会のランクが三段階に増え、実力に応じて出る大会を選べるようになった。
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その弊害として優勝しても店の評判が上がらなくなった。
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優勝すると評判が良くなると話す人物がいるが、何故か実際に優勝しても良くならない。
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前作では負けても副賞や参加賞をくれたが、今作では高ランクで優勝しないともらえなくなった。
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客からの依頼以外で大会優勝を目指す必要がほぼなくなり、前作に比べて育成する意味そのものが薄れてしまった。
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動物の状態に「体調」という項目が増え、時々休ませる必要ができた。また、「あそぶ」育成をすると、動物の満腹度が減るようになった。
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リアルと言えばリアルだが、休養やエサの手間が増えて面倒になった。
問題点
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開発元が変わったためか、前作で当たり前のようにできていたことができなくなっている。
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フィールドマップが変わったのに、飛行場に貼られている世界地図の形が前作のまま。
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前作は育成方針画面でセレクトボタンを押すことで別の動物に切り替えることができたが、今作でできなくなった。
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依頼を探す掲示板がなくなり、店番でランダムな依頼しか受けられなくなった。非常に不便。
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評判の低い序盤は、一日中待っても客が来ないということもザラである。
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育成が成功しやすくなる「イイコシャンプー」が非売品になり、地道に育成するしかなくなった。
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音源が変更され、安定のココナッツサウンドがなくなってしまった。
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聴くに堪えない音楽というわけではないが、前作と比べるとどうしても劣化して聞こえてしまう。
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動物のアニメーションが劣化。
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動物の上半身と下半身が別々にアニメーションするようになった。
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コマンド入力のタイミングによってはスムーズにアニメーションせずに顔が縦に伸びたり、首が下半身に埋まったり、しっぽがちぎれたりする。
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依頼のバランスが悪化。
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「どれかの大会で2位以上にする」依頼がなくなってしまった。
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簡単すぎず難しすぎず、ちょうど良い具合の依頼だったのだが、それがなくなり「大会で優勝する」か「大会に出さずに預かるだけ」の極端な二択になった。
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前述通り、預かったばかりの動物は応援の効果が薄く、大会で優勝させるのは大変で、頑張って優勝させたとしても評判は上がらない。
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飼っている動物を「数日間借りる」依頼が来るようになった。
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貸している間は当然育成ができなくなる。このため店の評判上げと育成の同時進行がやりにくくなった。
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動物に性別が設定されたが、特に違いはない。何のための設定なのか?
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オスとメスの見た目は全く同じ。たとえクジャクでも。
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捕まえる時にオスとメスなら相性が良い、ということはない。
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もちろん同種のオスとメスが居ても繁殖できたりしない。
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名前も区別されない。「アリシア」や「イザベラ」という名前のオスがいたりする。
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オスの三毛猫が大量発生している。もちろん価値はメスと同じ。
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クリア後の挙動がおかしい。
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ネタバレ注意
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エンディングで父親が帰って来て「家族3人で暮らそう」と言うのだが、その後セーブして再開するとまた行方不明になる。
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ラストイベントの門は開きっぱなしで、二度と挑戦することはできない。
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開きっぱなしの門を抜けるとまたエンディングが始まる。そしてまた行方不明になる父親。
本当は家に帰りたくないのか?
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総評
前作よりも動物が増え、改良点も多いのだが、それ以上に不満点が目立つ。
薬の作成や動物を捕まえるのに頭を使わなくなり、肝心の育成の楽しみも減ってしまい、ゲームとしてのクオリティは前作に遠く及ばない出来になってしまった。
ただしこれは前作と比べての評価であり、前作と比べずに単体作品として見ると、そこそこ楽しい育成ゲームとして見れなくもない…かもしれない。
その後の展開
わずか半年後、プラットフォームをGBAに移した『かわいいペットショップ物語3』が発売されている。
最終更新:2021年06月22日 05:20