かわいいペットショップ物語3
【かわいいぺっとしょっぷものがたりさん】
| ジャンル | RPG |  
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| 対応機種 | ゲームボーイアドバンス | 
| メディア | 32MbitROMカートリッジ | 
| 発売元 | PCCW JAPAN | 
| 開発元 | ココナッツジャパン? | 
| 発売日 | 2002年6月28日 | 
| 定価 | 4,800円(税抜) | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 3個(バッテリーバックアップ) | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | リアルになったグラフィック ゲーム性は改善されず
 なんて店ザマス!!
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| かわいいペットショップ物語シリーズ 1 / 2 /  3
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概要
『かわいいペットショップ物語』『かわいいペットショップ物語2』と同様の動物育成RPG。
ストーリー的なつながりはないので、本作が初プレイでも問題ない。
開発元はココナッツジャパンとクレジットされているが、ココナッツジャパンは2000年頃にゲーム事業から撤退しているため、実際の開発は前作同様タイトーが行ったものと思われる。
ストーリー
「このたび、お城で飼われているコーギー犬ジュリーちゃんのお婿さんを募集する」
このお知らせを聞いてびっくりしたのは、主人公のペットのロミーくんでした。
ロミーくんはジュリーちゃんのお婿さんになるため、主人公と一緒にお城に向かいます。
しかし「優秀な飼い主とペットでなければお婿さんにはなれない」と断られてしまいます。
主人公とロミーくんは優秀さを証明するため、実家のペットショップのお手伝いを頑張るのでした。
評価点
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前作よりも物価が上昇したがエサの値段は据え置きで、エサ代に困らなくなった。
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ペットショップの依頼報酬は10倍になった。正直ボッタクリである。こっちがボッタクる側なので問題ないが
 
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牧場にいる動物に直接話しかけなくても、お手伝いロボットとの会話で育成ができるようになった。
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また、育成中にLRボタンで別のペットに切り替えられるようになった。
 
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お店の評判がゲージで表示され、満タンになるとお店のランクが上がるようになった。
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前作まではランク表示しかなかったため、あとどのくらいで次のランクになれるかがわからなかった。
 
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一週間に一度だった大会に毎日参加できるようになった。
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目的の大会に参加しそびれることがなくなり、また期限日ギリギリまで育成できるようになった。
 
賛否両論点
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新ハードに移行し、動物のグラフィックが一新された。
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書き込みが細かくなり、デフォルメされていた前作からリアル寄りになった。
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動物の怖さもリアルになった。機嫌の悪いヘビなどは幼女が見たらトラウマもの。
 
 
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動物の鳴き声が追加された。
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ただし鳴くのは犬と猫だけで、それぞれ1種類の鳴き声しかない。他の動物は一切鳴かない。
 
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動物の能力上限値が生息地によって決まるようになった。
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スタート地点付近に居る動物は能力上限値が低く、高ランク大会やラストイベント突破に向かない。
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後に行けるようになる地域にいる動物は全能力の上限値がほぼ同じという手抜きのような設定。どんな動物でも。
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「足の速いカメ」などを作れるようになったのは改良点と言えるかもしれない。
 
 
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イベントや大会Aランク制覇でリボンがもらえるようになった。
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イベント進行度がわかりやすくなり、Aランク制覇する楽しみもできた。
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しかしゲーム進行が楽になったりするわけではなく、趣味の領域でしかない。
 
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リボンを付け替えることで主人公の色が変わる着せ替え要素ができた。
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服の色はもちろん瞳の色まで変わる。色によっては無表情なのも相まって、ロボットにしか見えない。
 
 
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依頼を断っても店の評判が下がらなくなった。
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これによって面倒な依頼を断って、楽な依頼ばかり受けることができるようになった。
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こんなプレイだと困難から逃げて楽な道ばかり選ぶヘタレ精神が身に付くかもしれない。道を選ぶということは、必ずしも歩きやすい安全な道を選ぶってことじゃないんだぞ。
 
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評判が下がらないのは依頼を受けなかった場合だけで、依頼を受けておきながら達成できなかった場合は当然下がる。
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断ると「なんて店ザマス!!」などと悪態をつく客もいるが、相手が子供だからか割と簡単にあきらめてくれる。
 
問題点
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容量が2倍に増えたにもかかわらず、ボリュームダウンしてしまった。
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動物の種類が全30種と、初代作以下、前作の約半分に減った。そのうち10種類が犬、6種類が猫で、犬と猫だけで半分以上を占める。
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動物が減ったにもかかわらずエサの種類が前作とほぼ同じで、買うだけ無駄なエサも増えた。
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動物固有の大会もなくなり、初代作と同じ4種類に減ってしまった。
 
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子供の動物が存在しなくなった。グラフィック節約のためなのか…?
 
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フィールドでマップを見れなくなった。またフィールドではダッシュができず、外出時のテンポが悪くなった。
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ダッシュ機能が解禁されるのはクリア後。つまりダッシュ機能があるにもかかわらず本編で使わせてもらえないという意地悪な仕様。
 
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前作までの問題点があまり解消されていない。
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初代作で便利だった掲示板機能は復活しなかった。
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依頼バランスの悪さは前作同様。評判が上がると新たな依頼が来るようになったが、これがまたバランスを崩した(後述)。
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前作と同様、大会に優勝しても店の評判が上がらないため、育成する価値が薄い。
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相変わらずオスとメスの違いが全く無い。
 
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店の評判が上がると、「牧場に居る動物をゆずってほしい」という依頼が来るようになった。
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ゲーム内では「ゆずる」という表現をしているが、しっかり現金を受け取っているので、まぎれもなく生体販売である。
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この依頼は育成や期日などがなくその場で完了するので、評判上げにはもってこいである。だからこれ以外はじゃんじゃん断ると良い
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引き取る動物はどんなものでも差はないため、近所の野生動物を大量に捕獲してきて片っ端から売り飛ばすことになる。
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引き取られた動物は、当然ながら二度と戻ってこない。
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ラストイベント等に向けて育成中の動物も容赦なく引き取りに来るので、そんな場合は断るしかない。断った後も同じ依頼が何度も来るのでウザい。
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野生動物を大量に捕まえて身代わりとして牧場に置いておくことで、育成中の動物が指名される確率を減らすことができる。
 
 
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ペットのストレスがたまると機嫌が悪くなり、育成効果が落ちるようになった。
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解消するには遊んであげるか、散歩に連れ出さなければならない。それによってさらに育成が遅れる。
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機嫌の悪くなったペットはこちらを睨みつけて威嚇行動を取る。ペットの種類にもよるが、かなり怖い。
 
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イベントで預かったペットを返すとき、別の野生ペットを一緒に連れているとイベント用ペットではなく野生ペットを返してしまうバグがある。
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イベント用ペットは野生に返すことができないため、ずっと牧場に居残り続けることになる。
 
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牧場を最大まで拡張すると薬の材料を作成可能になるが、拡張費用がムチャクチャ高額なため、ほぼクリア後になる。
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クリア後ともなると全ての材料を豊富に持っているはずであり、今更作る意味がない。せめて最初から使えれば…
 
総評
グラフィックがリアル寄りになったが、動物の種類が大幅に減ってしまっているのが残念。このグラフィックでパンダや子供アザラシなどを見たかったものである。
前作から半年という短い期間で発売されたためか、前作の問題点がほぼそのまま残っており、育成自体が楽しかった初代作のクオリティを取り戻すには至らなかった。
料金が前作の10倍、気に入らない依頼は断る、生体販売の横行というかなりの悪質ペットショップと化してしまったのも問題ありだろう。
このゲームはフィクションです。決して現実のペットショップでこんな経営をしないでください。
その後の展開
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本作が発売された2002年のうちにココナッツジャパンは倒産してしまった。
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タイトルから「かわいい」を外した『ペットショップ物語DS』、『ペットショップ物語DS2』が発売されている。
最終更新:2021年06月22日 05:22