PC Building Simulator

【ぴーしー びるでぃんぐ しみゅれーたー】

ジャンル 自作PC Simulation
対応機種 Microsoft Windows 7/8/8.1/10
開発元 Claudiu Kiss, The Irregular Corporation
発売元 The Irregular Corporation
発売日 Steam: 2019年1月30日*1
定価 2,050円
判定 なし
ポイント 日本語対応


概要

いわゆる「自作PC」を組み立てるシミュレーションゲーム。
ゲーム内に登場する大半のパーツは実在メーカーの市販されているパーツ。ローエンドからハイエンドまでリアル資金を気にせず実在のパーツを好きなように組み合わせた「俺PC」を作ることができる。
(本作はIntel・AMD・nVIDIAはもとより、ASUS・GIGABYTE・MSIといったマザーボードベンダー、PCケース/CPUクーラーの各種メーカーなど20社以上の協賛を受けている。)

バージョンアップで最新パーツや水冷システム*2などが追加され、更にカスタマイズの幅が広がっている。

本稿ではSteamで配信されているWindows版について述べる。

システム

  • 最初から資金やパーツ選択の制限が無い「フリービルドモード」、顧客からの依頼をこなし評価と利益を上げていく「キャリアモード」、自作初心者のための「チュートリアルモード」がある。
  • チュートリアルモードは、操作説明を兼ねて決められたケースに決められた手順でパーツを取り付けるモード。ランダム性もないため、一度通しで組み立ててしまえばそれ以降は特に入る必要がない。
    • 基本パーツの役割について解説があり、自作初心者でも「それなりに」パーツの役割が理解できる様になっている。
    • ただし、キャリアモードで依頼をこなすためには、本作以外の外部資料で自作PCについての知識をつけないと正直厳しい。
  • キャリアモードは、シミュレーションゲームとしての本編。叔父から引き継いだ倒産寸前のPCワークショップを引き継ぎ、メールで送られてくる様々な顧客の依頼をこなし資金を稼いでいく。
    • 最初に使うことができるパーツは限られており、レベルアップによって使うことができるパーツやワークショップのカスタマイズなどの要素がアンロックされていく。
    • 最初はウイルスチェックだの、叔父がサーマルグリスを塗り忘れたせいで調子が悪いPCの修理だの単純な内容。
    • レベルが上がっていくと、新規PCの構築依頼や3DMarkスコア依頼、オーバークロック(OC)依頼*3、果ては仮想通貨マイニングPCの構築依頼などが舞い込んでくる。
    • 自作PC界隈の世相を反映して、バージョンアップで依頼内容が色々追加されている。
  • フリービルドモードは、人によってはこちらが本体。最初からすべてのパーツが解放されており、リアル資金を気にせず様々な構成のPCを作ることができる。
    • 3DMarkのスコアに一喜一憂したり、自分が配管したカスタム水冷*4やRGB*5を眺めてニヤニヤできるプレイヤーには至高のモード。
    • 逆に言えば、与えられる達成目標はなにもないため、自作PCにまったく興味がない人にはあまり意味のないモードである。
  • 本作は当初アーリーアクセス(EA)版としてリリースされたが、2019年1月30日のアップデート(Ver.1.0)を以て正式版となった。
    • 本項では攻略wiki等に倣い以下の表現を用いる。キャリアモード以外は細かいUIの変更のみであるため省略する。
      • 旧版(EA版): キャリアモードで、依頼金額が固定金額の1本だけ。
      • 現行版(正式版): キャリアモードで、依頼金額がパーツ代実費+固定の作業工賃で、☆評価システムがある。

評価点

  • 手軽に自作PCの世界に触れられる。
    • ローエンド~ミドルレンジでも実際にパーツを購入して組み立てるには5万円~15万円は必要であり、ハイエンド・エンスー*6となると50万円以上も平気でありえる自作PCの世界であるが、本作ではそれらのパーツを自由に選んでPCを組み立てることができる。
    • 最新ハイエンドCPUとハイエンドGPUを使い100万円を超える「俺TUEEE!」なPCを組んでみたり、逆にコスパパーツのみで限界安値を追求したPCを組んだりと、リアル資金不要で様々な構成のPCを試作することができる。
    • 特に、最近のケースは様々な形状なものがリリースされており、デザイン優先で見た目は良いが実際に買ってみたら予定していた殆どのパーツがサイズオーバーで入らなかった、などの事例も多い。ゲーム内にはかなりの種類の「実際に市販されているケース」が収録されているため、購入する前に気になっているケースでの構築を試してみることで散財を防ぐこともできる。
  • バージョンアップによるパーツ追加。
    • 最新のCPU、GPU、ストレージ(NVMe SSD等)などの各種パーツが追加されている。
    • また、水冷システムもバージョンアップで導入された。特にカスタム水冷はリアルに導入するには最低で10万円~かかるシステムだが、ゲーム内ではリアル資金不要で好きなだけ配管やRGBに凝った水冷システムを試作することができる。
  • 優秀な日本語訳
    • キャリアモードでは様々な顧客からの依頼を受けることになるが、依頼メールは原語版からしてギーク(オタク)全開なメールやとてつもなく胡散臭い文面など一筋縄でいかないシロモノが多い。本作の日本語版ではそれらのメールも原文ニュアンスを損なうことなく訳されており、違和感なくプレイできる。
    • パーツの解説も技術面含め問題なく訳されているため、殆どが海外製で日本語マニュアルも希なPCパーツであるが、初心者でも本ソフトを資料として実用的に使うことができる。
    • ただ、パーツ選択画面の「使用中」と言う表記だけはなぜか未だに修正されていない。原語では「USED」でありゲーム内での意味を正確に表現するなら「中古品」とするべきなのだが。初見プレイヤーは「作業中のPCから外したパーツ」と受け取ってしまい、使用中と書かれたパーツがどんどん増えてくると混乱すること必至である。
  • 自作PCを制作する際の事前のシミュレーションとしても役立つ
    • パーツにはリアルな小売価格も設定されているため、パーツ選択や予算の参考になる。
      • 「このケースにストレージがどれだけ付けられるのか」「AIO水冷*7を考えているがラジエータがケースに納まるのか」なども事前に検証が可能。
    • ただし、すべてのパーツが厳密にサイズ設定されている訳ではないので、実際に購入してみたら納まらなかったというパターンもありえる。あくまで参考程度に捉えておこう。

賛否両論点

  • 現行版のキャリアモードについて。
    • 何度かのアップデートでキャリアモードがより「ゲーム的に」調整されたのだが、制約が増えたため旧版の様に適当にプレイしていると資金的にもイベント的にもカツカツになるため、それなりに長期的な視点で経営を考えないとクリアできなくなっている。
    • 全体に利益が少なくなったのに対して、自動接続ツールや追加作業台などの「便利ツール」の金額が旧版のままなため、設備投資のハードルが相対的に上がっている。どこで追加作業台を買うかがとても悩ましい。
    • とは言え、調整前は難易度が低すぎてゲームオーバーは「狙って達成する」レベルであり、中盤以降は資金が潤沢になりすぎ消化ゲームとなっていたので、このくらいのバランスの方が良いと言う声もある。
      • 旧版では手持ち中古パーツの流用に制限がなく、また初期版ではアップグレードに指定されていないパーツのデグレードが可能だったため*8、手持ちの中古パーツが増えると新規パーツを購入する必要がほとんどなく、依頼金額がまるまる利益となっていた。中盤以降は「資金の使い道がない」というバランスでゲーム性が薄かった。
      • 旧版で中古パーツの使い勝手が良すぎた反動か、現行版では過半数の依頼が「新品パーツのみ使用の隠し依頼(後述)付き」となっており、逆に中古パーツは売り払うか自分のPCをアップグレードする以外の使い道が大幅に減少してしまった。
      • 売却処分するにしても、普通に即時売却するのでは定価の1/3程度にしかならない。十分な利益を出すにはベンチマークを完走した「動作確認済み」のリノベーションPCという形にした上でオークションに出品というプロセスを経る必要がある。
        条件を満たせば 全パーツを新品で買い揃えたのとほぼ同等の価値 が付く場合もあり、これを活用することで運転資金を大幅に増やせ得るが、これはこれで導入のために一定の初期コストがかかる他、扱う台数が増えると完成品を一時保管するための倉庫が別途必要(もちろんタダではない)になったり、現金化までに1週間かかったりと簡単に扱えるシステムではない。
    • ただし、後述の3DMarkスコア依頼だけは調整によって単純にリスクと手間が増えただけで面白くないと言う評価が多い。
  • レビューサイトと評価システム。
    • 現行版では、顧客の依頼を達成しPCを返却するとレビューサイトに☆1~☆5の評価とレビューが投稿される。
    • 顧客のメールには「隠し依頼」が設定されており、本来の依頼と合わせた複数の目的をすべて達成して初めて完璧な評価(☆5)となる(ストーリー上の必須依頼のみ、隠し依頼はなく☆5固定になる)。
    • 問題は、隠し依頼を達成しないと☆がマイナスされる点。本来の依頼だけを達成すると☆3、隠し依頼1つに付き☆1つ追加、となる。
      支払われる報酬は☆の数と関係ないため気にしなくて良いかと思いきや、中盤以降、依頼の受注条件に「レビューサイトの平均値が☆5」と言うトンデモない条件が出てくるため、実質的に☆3や☆4は失敗扱いであり、常に完璧な評価をとり続ける必要がある。
      • ちなみに通常の計算では☆4を取った時点で☆5維持は不可能だが、本作では直近25レビューの平均値であるため、☆5を取り続けて☆4をスクロールアウトさせれば☆5平均が可能。
    • 隠し依頼自体はメールからすぐに読み取れる内容であるため把握は簡単だが、UIとしてゲーム画面に表示されないため、確認のためにメールを何度も見返すのが面倒。
      • ゲーム内のメモ帳機能として実装されている「Cloud Notes」で簡単なメモを取ることはできるが、作業台で確認することはできないためやや不便さは残る。
    • 旧版では、依頼を受けた後に構成を変更せずに返却すればノーリスクで依頼をキャンセルできたのだが、現行版では依頼を受けた後にキャンセルすると☆1評価となってしまう。特に3DMark依頼は現状のリソースで達成できない詰み状態になることがあり、キャンセルできないのはかなりの痛手。
      • 期限なし依頼であればレベルを上げて購入できる上位パーツが増えるまで放置する手段があるが、完了するまで同時に受けられる依頼が1枠減るリスクがある。期限付き依頼だった場合は受けた時点で☆1確定であるため、期限付き3DMarkはノールックで拒否と言うのが基本となっている。
    • ショップ側から見た☆評価の理不尽さを体感できるゲームとも言えるが……
  • ベンチマークの手間。
    • キャリアモードでは、3DMark依頼の他に完成後のPCのベンチマークテストを要求してくる依頼者がおり、その場合はパーツ交換後のPCにベンチマークソフトをインストールして最後まで実行してから納品する必要がある。
    • このベンチマークにはsteamで販売されている「Time Spy」が使われており、ゲーム内で組み立てたPCの中で実際に時間をかけてベンチマークを動かす必要がある。スキップはできない。(本来のTime Spyの短縮版で、実行時間は大分短くなっているが)
    • 作業台が1つしかないうちは「ベンチマーク=他の作業ができない無駄時間」になってしまう。作業台を増やすことでベンチマーク中にも他の作業ができる様になるが、現行版では稼げる金額が少なく作業台を増設するにはそれなりのプレイ時間が必要となり、プレイ時間が水増しされているように感じてしまう。
    • 当然ながら組んだパーツの構成内容がアンバランスだと、確実に(ゲーム内での)BSODの画面を拝む羽目になる。
  • 収録パーツのラインナップがゲーミングブランドに偏重している。
    • 例えばパソコンケースはシンプルなビジネスタイプのタワーモデルは少なく、LEDが点灯したり派手な装飾やイラストが施されたり、側面がガラスやアクリルパネルなどのビジュアル重視の物が多い。
      • 人によってはLEDがチカチカするいかにもゲーミングモデルPCはちょっと…と思うが、ビジネス向けのパーツは見た目が似たり寄ったりになってしまうのはゲームとしては悩みどころである。
      • このゲームがリリースされた時期の自作PC事情として、BTO(ユーザーが注文時にパーツや各種オプションを自由にカスタマイズできる受注生産方式)とのコスパの差が徐々に無くなってきている事から、態々ビジネスユースパソコンを自作する層は少なく、esportsの隆盛によって自作関連メーカーもゲーミングブランドに注力してるいるため時代の流れとはいえ致し方ない面もある。
    • ASUS、ASRock、GIGABYTE、MSI等の台湾系やAntec、CORSAIR、ELSA、EVGA等の欧米系の有名処のパーツブランドは概ねそろっているが、無理もないとはいえ中堅弱小やアジアのマイナーどころはあまり収録されていない。
      • 格安パーツで有名なColorfulはあるのに、日本の自作界隈で高い冷却性能の割にコスパの良い「虎徹」などのCPUクーラーを出しており海外でも一定の評価を受けているScytheや、ドスパラが取り扱ってることで知られるPalit等のパーツが無いのは残念と言うべきか仕方ないというべきか。
      • 登場している企業の中にも一部収録されてないブランドやパーツがあったりする。徐々にアップデートでラインナップが増えることを期待しよう。
    • また、ゲーミングPCをメインに扱っているため、「内蔵GPU」「APU」と言ったグラフィックボードレスの構成については、完全に「存在しないもの」として扱われている。
      • そのため、最小構成でもグラフィックボード(以下、グラボ)を必ず搭載する必要があり、内蔵GPUのみの廉価PCを組むことはできないため、事務機・ネット機と言った用途の格安構成PCを自作するシミュレーションとしては使いにくい。同様の理由で、内蔵GPU前提の超小型ケースやベアボーン筐体も収録されていない。
      • 余談にはなるが収録されてるGPUにNvidiaのQuadroシリーズやAMDのRadeonProシリーズ等のゲーム用途外のシリーズが無いので、クリエイター、AI/機械学習用途構成のPCもシミュレートできない。
      • この辺は、協賛メーカの多くがグラボを製造・販売しており*9、またゲーミングPCではグラボが稼ぎ頭のパーツであるため*10、グラボの存在感が薄くなる内蔵GPUの導入に否定的であろうことが窺える。

問題点

  • UIの不便さ。
    • パーツ選択画面のUIが今ひとつ洗練されていない。「中古パーツをフィルタできない」「お気に入り機能がない」「取り外したパーツをタグ付けできない」「パーツ取り付け画面から戻ってきたときにカーソル位置が初期化される」などが特に不便。
      • リリース当初は総パーツ数も少なく、気にはなってもそれほど不便ではなかったのだが、アップデートでパーツ数が増えてきた現行版ではイライラさせられる程度には不便さを感じる。
      • 特に、フリービルドモードではファンを何基も連続で組み込むことが多いのだが、在庫リストからファンを選択して取り付けを行い、在庫リストに戻るとまた数十個あるファンのリストを先頭からスクロールして先ほどのパーツを探し出す必要があるので、かなり面倒臭い。
      • 部品名から検索できたりパーツ性能やブランドで絞り込みができるなど、探し出すためのUI自体はあるためこれを活用することで作業性はマシになるが、裏を返せばこれを使いこなせないとあまりに不便ということでもある。
    • PCからパーツを外した場合、どのPCから外した部品なのかがパーツ選択画面で判別できない(一部の条件では取り外し元のPC名が自動でタグ付けされるが、それを手動で行う術がない)。そのせいで、並行して複数台のPCをバラすと部品の取り違えやら誤売却をやってしまいがち。旧版では誤売却したパーツは自腹で同じ物を購入して取り付ければ何も言われなかったのだが*11、現行版では買い直したパーツが部品代に強制的に含まれてしまうため、高いパーツでやらかすと予算オーバーで☆1を付けられてしまう。
      • 外さなければ良いと言われても、M/Bを交換するために一時的に外したパーツも問答無用でパーツ選択画面行きになり、その他ストックと混在して表示されるという欠点が残っている。
  • 3DMarkスコア依頼のめんどくささ
    • 「パーツ交換を行い、ベンチマークのスコアを○○点以上にする」という内容の依頼なのだが、現行版では攻略として「依頼自体を拒否することを推奨」と言われるほどリスクと手間が報酬と釣り合っていない。
    • 旧版では資金の貯まりやすさもあり、中古パーツでもオーバースペックのパーツでもなんでも使ってスコアを引き上げれば良かったのだが、現行版では資金の稼ぎにくさ・中古パーツの使用に制約がある依頼が多い・パーツ代金に制限がある、と言った仕様変更によって、目標とするスコアギリギリに届く予算内のパーツをピンポイントで選定する必要がある。
    • 特にGPUの収録パーツ数が非常に多いため、アップデートで収録パーツが増える度に選定にかかる時間が増えてしまう。購入したパーツを使って目標スコアに届かなかった場合はパーツ代が丸損となるなど、リスクも大きい。プレイヤーの知識や経験によって解決する問題ではないため、達成感も少ない。
  • 購入する必要のないパーツの多さ(キャリアモードの場合)
    • コスパが重要になるキャリアモードでは、AMD Ryzenが便利すぎてIntel CPUは選択肢に入らない。もちろん、Intel機の修理にパーツが必要なためまったく不要と言う訳では無いのだが、構築依頼ではチップセットごとAMDの影に埋もれてしまっている*12
      • 現実では、Ryzenはメモリ相性が厳しめで製品によっては認識しないこともある難しいCPUであるが*13、本作ではパーツ相性の問題は再現されていないためどのパーツと組み合わせても確実に動作する。
    • 他にも、「メモリ」「電源」「HDD」「SSD」については、キャリアモードにおける選択理由の大部分は「価格」、次点でも隠し依頼で示唆された「特定のブランド」に限定されがちで、在庫リスト・ショップには各メーカの様々なグレードの製品が並んでいるが、攻略上において最安パーツ以外を選択する理由に乏しい。お気に入り機能もないので、パーツの豊富さ=選択の煩雑さ、となってしまっている。
      • 3DMarkではCPUとGPUのみスコアに反映されるため、それ以外のパーツについてはスペックが飾りになってしまっているのが原因。
        すべての要素*14を3DMarkに反映させようとすると、仕様設定の手間が尋常じゃなくなってしまうので仕方無いのだが。
      • ストレージ系パーツに関しては容量単価が高い代わりに転送速度が極めて高速なNVMe SSDだとOSやアプリケーションインストールにかかる時間が大幅に短くなり作業効率が上がる、電源は構成パーツ次第では端子不足になるモデルもあるなど、価格や特定ブランド以外で選ぶ理由もある程度は存在する。
  • 電源ケーブルやSATAケーブルなどは予め決められたとおりにしか接続できず、ケーブルガイドを使用したり結束具などを使ったケーブルマネージメントができない。
    • エアフローを気にしたり、ケーブルを見せないようにしたい自作マニアにとっては由々しき問題である。
    • ディスプレイ要素を重視したいわゆる"魅せるケース"はケーブル類などを背面収納スペースなどに隠す事もできる、それらを活用した配線ができず歯がゆい思いをするプレイヤーもいる
  • その他
    • 修理依頼でパーツが??????になってるからと思い全てのパーツを交換しても完了にならない場合があるバグあり。仕様上、ケースの交換は出来ないんだが、恐らく????→「ケース破損」の依頼が出てしまってると思われる。これが来ると破棄確定。
    • 星が入った事で星の数が足りないと案件を受けられない。特に完璧にやっても星が4→5に上がる速度がそれ以下の時より明らかに遅くなり、意図的に5に上がらない様に故意の調整がなされている。しかし5に上がり切らないうちに5の依頼が出てしまう為、折角いい案件が来てもこの謎の調整のせいで逃さざるを得ないという事になる。
    • ハードモードの出現条件が「一定レベル」としか公開されておらず、具体的にどのぐらいのレベルなのか詳細条件が分からず、人にも依るがハードモードへのモチベーションが続かず出るころには飽きてしまいかねない。また、ハードモードでも恐らく案件内容はほぼ同じと思われ、単調な作業を繰り返すだけになってしまいがち。ハードモードはあまり説明が出ないんだが、1度ノーマルモードでやっている為にほぼ全て分かってしまっている為、事実上の2周目プレイとなってしまい意味がない。

総評

ゲームなのかシミュレータなのか分類が難しい処ではあるが、現実で行うには多額の資金が必要な工作をPC内で行う、と言う意味でドライビングシミュレーションゲームと同じ意味でのシミュレーション・ゲームと言ってよいだろう。
実際に市販されているパーツ群から選んだ構成のPCを動かしてみることができるため、現実ではなかなか手を出しにくい超ハイエンドマシンを手軽に組んでみたり、本格水冷のCADとして使ってみるなど、ゲーム感覚で自作に手を出してみることができる手軽さがある。バージョンアップで最新パーツがすべて無料で追加されているのもうれしいところ。上述のように、実際に自作してみる際の参考にもなる。

ただし、パーツの相性問題や製品ごとの細かいスペック差の再現は省略されているため、ゲーム内で組んだパーツの組み合わせをそのまま現実で再現した場合の動作については、あくまで自己責任・ゲームの保証の範囲外である。

その点を十二分に承知した上で手を出すのが良いだろう。

その後の展開等

  • パーツ追加は基本的に無償アップデートであるが、有料DLCがいくつかリリースされている。
    • ゲームデバイスメーカのRazerとコラボしワークスペースをRazer風にする「Razer Workshop」、ケース・AIO水冷デバイス等のメーカであるNZXTとのコラボでオリジナルデザインケースがメインの「The Overclocked Edition」がそれぞれ630円と520円(2019/8/30現在)となっている。
  • Android/iOSで本作の移植版が「PC Architect」として発売されている。
    • ただしパーツのビジュアルや寸法設計の再現に難があり、そのせいかPC版と違い、実在の製品風な名前の非実在パーツに変更されている。
  • 2019年8月13日にはPS4/XboxOne/Switch版が海外でDL配信開始。価格は$19.99。
    • XboxOne版のみ日本でも海外版と同日に配信された。価格は2100円(税込)。
  • 2021年10月8日よりEpic Gamesからも配信された。
    • Epic Gamesの配信開始日から1週間無料配布されたが、最初の24時間で400万回以上ダウンロードされた。

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最終更新:2022年02月02日 23:59

*1 アーリーアクセス版リリースは2018年3月27日

*2 PCの中でも特に熱が発生し冷却が重要になるCPUやGPUを、従来のように空気で冷却するのではなく、自動車のエンジンのようにクーラントで冷却するシステム。

*3 CPUやGPUの動作クロックを定格より上げることで動作速度を向上させること。

*4 ポンプや配管、継ぎ手を単体で購入し自分で配管して組み上げる水冷システム。本格水冷、カスタムループとも。

*5 透明パネルを使ったケース内のファンやパーツをLEDで光らせるシステム。以前は一色のLEDを単純に光らせていただけだったが、現在ではパーツにコンビLEDを組み込みPC側の制御で色や明るさを制御し様々な光らせ方をさせることができる。

*6 エンスージアスト。金額やコスパ無視で、とにかく最高スペックのパーツで自作するユーザのこと。ベンチマークソフトによっては、スコアの世界ランキング・国別ランキングなども存在する。

*7 All In On水冷=簡易水冷。冷却ユニットとラジエータユニットが一体化して売られている水冷システム。

*8 例えば、HDDを勝手に500GBから120GBに交換しておき、HDD増設依頼の顧客に使いまわすと言う鬼畜プレイが可能だった。

*9 本家NVIDIA、各MBメーカはもとより、CPUメーカであるAMDもグラボメーカとしての側面がある。

*10 グラボ単体の価格が、それ以外のパーツ価格合算より高いことも普通にありえる。

*11 HDDを勝手に新品にされて文句を言わない顧客も顧客だが……

*12 実際の自作PC市場においても、RyzenによってAMDがIntelのシェアを逆転しているので、ある意味自然な流れではある。

*13 特に初代ZenであるRyzen 1000番台は顕著で、AMD公式で動作確認済み製品リストが公開された程。

*14 例えば、Intel CPUではメモリ性能はベンチマークスコアに反映されないが、Ryzenではメモリ性能がCPU性能に影響をあたえるため高クロックメモリを2枚搭載するとスコアが向上する(ただし実際と同じく高クロックメモリならスコアが高いわけではなくメモリコントローラが1:1で動作する範囲内のが良いスコアが出るなど芸が細かい)、など。