【りゅうがごとくぜろ ちかいのばしょ】
ジャンル | アクションアドベンチャー | ![]() ![]() |
対応機種 |
プレイステーション4 プレイステーション3 Windows(Steam/Microsoft Store) Xbox One |
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メディア |
【PS4/PS3】BD-ROM 1枚 【One/Win】ダウンロード専売 |
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発売元 | セガ | |
開発元 |
セガ(龍が如くスタジオ) 【Win】Lab42/SEGA HARDlight |
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発売日 |
【PS4/PS3】2015年3月12日 【Win(Steam)】2018年8月2日 【One/Win(MS Store)】2020年2月26日 |
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定価 |
【PS4/PS3】8,190円(税別) 【Win(Steam)】3,888円(税込) 【One/Win(MS Store)】3,850円(税込) |
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プレイ人数 | 1人 | |
レーティング | CERO:D(17才以上対象) | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
PS4&PS3マルチ販売2作目 バブル時代を舞台にした伝説となる男達の物語 シリーズ初期の雰囲気に立ち戻った渋い作風 久々に高評価シナリオだが毎度の粗さも目立つ |
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龍が如くシリーズ |
日本中が狂喜乱舞していた時代。
「龍」の伝説は、ここから始まった。
『龍が如く』シリーズの9作目。『1』の前日譚であり、シリーズのメインストーリーにおいて最も古い時系列の物語が展開される。
お馴染みの東京・神室町と大阪・蒼天堀2つの街が舞台だが、バブル期の街を再現しており今までのシリーズとは雰囲気が異なる。
主人公は20歳の桐生一馬と24歳の真島吾朗の若かりし頃の2人。桐生は神室町が、真島は蒼天堀が主な舞台となる(*1)。
1988年12月、日本はバブル景気により活気に満ち溢れていた。
東城会直系堂島組組員である桐生一馬は恩師である風間組組長・風間新太郎に憧れ押しかけたものの、己の極道としての在り方に迷い、悩む日々が続いていた。
ある日借金取りの仕事を任され1人の男から無理やり借金を回収する桐生だったが、翌日その男はある場所で死体として発見されてしまう。
その場所とは手に入れれば莫大な価値を生むと目され、堂島組長及び幹部連中が密かに狙っていた土地、通称「カラの一坪」であった。
身に覚えがない桐生は幹部たちに潔白を直訴するものの、密かに進めていた地上げ行為を台無しにしたとして風間もろとも「ケジメ」つけることを迫られる。
桐生に残された最後の道。それは自ら組を破門となり、身の潔白を証明するために「カラの一坪」の情報を探ることであった。
そんな孤立無援状態の桐生に謎の不動産屋「立華不動産」が近づくのであった。
それと同時期、東城会直系嶋野組の元組員である真島吾朗は、かつて親に背き起こした事件の罰として拷問の果てに破門、近江連合の佐川司の預かりの元で大阪のキャバレーの支配人として働かされていた。
たぐいまれな経営手腕で「夜の帝王」の異名を轟かせるも、極道として生きられない上に周囲から見張られ蒼天堀から出られないこの生活は、彼にとって生き地獄そのものであった。
そんなある日、佐川から東城会へと戻るための条件を提示される真島。それは「"マキムラマコト"という人間を殺せ」というものだった。
しかし、その「マキムラマコト」の正体が盲目のか弱い少女と知り、さらに自分以外の極道からも命を狙われていることが分かり、真島は咄嗟に彼女を守ってしまう。
彼女を殺せなかった真島は逆に彼女を助けるために奔走するが、そんな彼に佐川の執念の手が伸びる。
後に「堂島の龍」「嶋野の狂犬」東城会の伝説となる2人の男の物語が今始まる…。
コンセプトは「金・女・暴力」
シノギ
バトルシステム
+ | サブイベントでは… |
+ | シナリオのネタバレあり |
+ | 桐生編のシナリオ |
+ | 真島編のシナリオ |
+ | ネタバレ注意 |
+ | 「キャットファイト」のプレイ映像 ※エロ注意 |
+ | 登場人物の問題。シナリオのネタバレ |
初代の過去を描いた作品だが、全体的に高水準でまとまっており非常に質が高く、バトルやおなじみのサブ要素もぬかりなく仕上がっている。
また、ボリュームも過去作と比べても満足できる物である。シナリオも原点回帰を謳っており、PS2時代のシリーズを思わせるようなVシネマ路線で評価も上々。良い意味で原点回帰をしっかり達成していると言えるだろう。
一部魅力的な人物が捨て石のように扱われている点や、一部の人物像の齟齬に対して批判を寄せられ易いのが惜しいところであるが、それを差し引いても本作の完成度は相当に高いと言える。
その完成度の高さから、プレイヤー間で議論はあるもののシリーズ最高傑作の呼び声も高い。国内だけでなく海外でも高い評価を得ており、それがきっかけとなり後述の他ハードへの移植へと繋がった。
本作以降、今までPSハード中心の発売(*17)だった『龍が如く』がXboxやPCでもリリースされるようになったことを考えると、本作はシリーズにおける転換点となった作品と言えるだろう。
Win(Steam)版
One/Win(MS Store)版
Switch2版
+ | 小沢氏によるプレイ映像 |
*1 ストーリー進行に伴って、別の町に移動することも可能になる。
*2 現実の1988年12月当時は、同年9月に昭和天皇が吐血するなど危篤な状態に陥ったため各界で自粛ムードが漂っていたが、今作の中ではそれは見当たらない。
*3 レーティングの問題もあるのか、そこまで過激な映像ではない。
*4 『3』において、桐生が亡き柏木の人柄を訊かれるイベントがあるのだが、「冷静な人だった」という正しい選択肢の他に「冷麺が好きだった」という選択肢があった。さらにその内容が「焼肉屋でのシメは必ず冷麺で、店が冷麺を切らせていると言うと激怒し、若い桐生も材料を買いにパシらされた」というぶっ飛んだものである。
*5 強いて言えば『維新!』で彼がモデルのキャラと戦った程度。
*6 ジュリアナのブームは本作の数年後ではあるが、今後このスタイルが流行るだろうということで踊れる設定になっている。
*7 ゾンビのモーションは『OTE』準拠。これも一種のシリーズネタと言える。
*8 『7』でも同一宗教と明言されないものの同じモーションを行う雑魚敵が存在する。
*9 桐生のアパート前や東城会本部、椿園など。
*10 ただし、どれも形態変化に伴うQTEはなく闘技場のようにその場でオーラを纏うのみ。
*11 本作前後で真島の性格が大きく変わっているため、女性の好みも変わったと考えられる可能性はある。また、エンディング前のムービーにおける、チンピラ相手にも臆せず強気に毅然とした態度を見せるマコトの姿をきっかけに好みになったという解釈も可能ではある。
*12 『3』では風間新太郎の弟である風間譲二の声を担当。
*13 ただし、バランスブレイカー的な仕様は開発の想定通りの模様らしく、開発はこれについて裏技と称している。
*14 習得していたのではなく思い出していた。などと強引に解釈できなくもないが、17年後の『極』でもその技は使えるためやはりそれは無理がある。
*15 例えば「2」のゴルフのサブストーリーの難易度は、本来の行えるミニゲームの難易度よりも高いものであった。
*16 他では『4』の冴島、『7』の春日などが桐生との戦闘機会を得ているが、プレイヤーが操作する真島では一度たりとも戦えていない。
*17 当時は『龍が如く1&2 HD for Wii U』がPSハード以外で発売された唯一のシリーズ作品だった。
*18 これ以降に出たシリーズ作もWin/One版は「『Yakuza』シリーズの和訳対応版扱い」のため楽曲の差替えが行われている。
*19 そもそも、阿波野のこの台詞は桐生の「誓殺」以前に出たものである。
*20 どちらも正史と公式から伝えられているが設定は全く異なる。