Fit Boxing3 -Your パーソナルトレーナー-

【ふぃっとぼくしんぐすりーゆあぱーそなるとれーなー】

ジャンル フィットネス
対応機種 Nintendo Switch
発売元 イマジニア
開発元 シンソフィア
発売日 2024年12月5日
定価 6,578 円
プレイ人数 1~2人
レーティング CERO:A (全年齢)
備考 Nintendo Switch Lite単体ではプレイ不可
判定 良作
ポイント よりユーザーに寄り添ったインストラクター
運動強度がアップ
インストラクターの大幅減小
Fit Boxingシリーズ
Fit Boxing / 2 / 北斗の拳 / 初音ミク / 3


概要

SwitchのJoy-Conを両手に持ち、重心を前後にリズミカルに動かしながら豪華声優演じるインスタラクターの指示通りにパンチを打つフィットネスソフトの『Fit Boxing』の三作目。
前作の『2』やコラボ作品である『Fit Boxing 北斗の拳 ~お前はもう痩せている~』の要素を発展させ、さらに副題通りにインストラクターがパーソナルトレーナーのようにユーザーに接してくれるようになったのが大きな特徴。
また、通常のエクササイズ以外にもインストラクターが構えるミットを打ち込む「ミット打ち」、座りながら出来る「チェアフィット」が追加された。

ゲームの主な特徴に関しては『Fit Boxing』や『2』もあわせて参考されたい。


登場インストラクター

本作に登場するインストラクターは以下の通り

名前 声優 初登場作品 備考
リン 早見沙織 Fit Boxing  
エヴァン 中村悠一 Fit Boxing
ベルナルド 大塚明夫 Fit Boxing
ガイ 緑川光 Fit Boxing2
モニカ ファイルーズあい 本作初登場
ステラ 皆川純子 本作初登場
ヒロ 石田彰 Fit Boxing2 無料DLCで追加

本作からの特徴

  • インストラクターが大幅強化
    • その日に初めてエクササイズを行う際はインストラクターが今日の調子を聞き、それに応じてデイリーの運動強度を自動で調整してくれるようになった。
    • デイリーで良い成績を出すと次のコースの難易度を上げるように提案したり、全てのプログラムが終わった後に激しい「追いトレ」の提案してくる事もある。その都度質問に答える事で体調に合わせたトレーニングが出来る。
    • デイリーでは時々「今日はあなたの好きなエクササイズを用意しました」という事で、プレイ頻度が多いコースのみで構成されたプログラムを提案してくる事もある。このように機械的だった部分が減り、パーソナルトレーナーのようにプレイヤーに寄り添う事を意識した変更が多くなっている。
    • インストラクターそれぞれに年齢、誕生日、趣味などのプロフィールが設定されており、実際にインストラクターの誕生日を迎えると特別な反応があったり、インストラクターのエピソードチャレンジも趣味の内容に沿ったものとなった。
    • スウィートモードが実装
      • インストラクター毎に設定が可能。ONにする事でより優しく指導してもらえるようになった。「天才ですね!」「美しくて見惚れてしまいます!」といった若干嘘くさい褒め言葉や、「疲れたら無理をせずに休んでくださいね」といったプレイヤーを労わるセリフが多くなる。
  • ユーザーの誕生日や季節イベント事に対応
    • マイプロフィールにプレイヤーの誕生日を入れる事が可能となり、誕生日にはインストラクターに祝ってもらえるようになった。また、クリスマスや正月など、特別なイベントが近くなるとインストラクターがサンタ帽などの特別な衣装を着るといった変化がある。
  • 追いトレ
    • デイリーでいい成績を続けて終わった際に提案される事がある専用のエクササイズコース。コース名の接頭にEXがつく。
    • コースの内容は通常と同じで時間も短いが、すぐにコンビネーションが完成する上に運動速度が専用の4(最速)となるために非常にレーンの流れが早く、最後の追い込みとしてハードなコースとなっている。
    • 一度でも提案された追いトレ用コースはEXコースとして選択が可能となる。
  • ミット打ち
    • フリーで選択できるエクササイズに追加。
    • お手本はなく、インストラクターが構えるミットからアクションを判断して打ち込む。(左のミットを構えたらジャブ、右のミットを構えたらストレート、ミットが横向きならフック、下向きならアッパー、インストラクターからの攻撃ならばダッキング)
    • 判断が苦手なプレイヤーの為に、画面左端にコンビネーションがすべて開示されているのでその通りに動くだけでもOK。
    • エクササイズと同様にタイミングを狙う必要はあるもののJustの受付時間が長く、アクションを成功させるとすぐに次のミットを構えてくれるので、自分の好きなペースでパンチを打ち込むことができる。
    • エクササイズ中の右左のスイッチングはないが、開始前に特定のボタンを押す事でサウスポースタイルに切り替えが可能。
    • 最後に追い込みとして、RUSHを行い、制限時間内にひたすらインストラクターのミットに打ち込み、最後の締めとしてタイミングよくミットにパンチを打ち込んで終了。『北斗の拳』でいうバトルボスでの北斗百裂拳とほぼ同様。
  • チェアフィット
    • フリーで選択できるエクササイズに追加。
    • 椅子に座った状態でもプレイできる。インストラクターも椅子に座りながらお手本を見せてくれるのでその通りに動く。
    • スイッチングはなく、ステップなどの移動が必要なアクションが出てくることはない、ジャブ、ストレート、アッパー、フックと上半身だけのダッキングがメインとなる専用のコースをプレイできる。
  • Fitポイントとミッション
    • 北斗の拳』から続投。本作では「Fitポイント」はエクササイズではなく、アチーブメントの達成や、毎日提示される簡単なミッション(アクションを○回成功させる等)を達成する「デイリーミッション」に加えて一週間の間に少し難しい目標(スタンプを6個押す等)を達成する「ウィークリーミッション」を達成することで得られる。
    • 得られたFitポイントはインストラクターの衣装や音楽と交換することができる。
  • マンスリーランク
    • 一ヶ月ごとにリセットされるランク。エクササイズをプレイすることでポイントが得られて「ルーキー → ブロンズ → シルバー → ゴールド→ チャンピオン」とランクが上がっていく
      • 最高スコアを得たコースはゲーム上で特に意味がなくなるといった問題点が解消されており、一ヶ月の間にどれだけのエクササイズが出来たかをランクで残すことができるようになった。
  • エピソードチャレンジ
    • インストラクターとある程度エクササイズを繰り返すと、「話を聞いてくれないか?」と誘われる形でそのインストラクターのエピソードを交えたチャレンジが解禁される。
    • この時語られるエピソードはインストラクターの趣味や設定を踏まえたものやエクササイズの心構えなどであり、会話の後でインストラクターが提示する特定のエクササイズコースにチャレンジする。この際のコースの内容や速度、運動強度は固定。
    • エクササイズコースを基準以上の評価で終了するとチャレンジクリア。一人のインストラクターにつき、5個のエピソードが用意されている他、一部の衣装やエクササイズコースはエピソードチャレンジで解禁される。
      • 特に一部のエピソードでは通常のエクササイズでは解禁できない複合コース(例:SPストレート&フックコンビ)が登場。エピソードチャレンジをクリアする事で通常のエクササイズでも解禁される。
    • 前作でもインストラクターと親密になる要素はあったが、エクササイズを繰り返すうちにいつの間にか親密になっているという物であったため、段階的に親密になる要素が加わったと言える。
  • その他の追加・変更点
    • エクササイズの速度が一段階追加され、それまでのシリーズに比べてさらに一段階早いエクササイズが可能となった。先述の通り、追いトレではさらに早い速度となるため、様々な速度でのトレーニングが出来るようになった
    • インストラクターの容姿で髪型も変化できるようになった。
      • エクササイズを続けていると時々「気分転換」や、「筋トレに夢中でシャワーを浴びてきた」等、インストラクターによって様々な理由でヘアスタイルが変更される事があり、同時に解禁される。「髪を下したエヴァン」など印象がかなり変わるものが多い*1
    • インストラクターの容姿の保存をしたり、デフォルトに戻す事も可能になった。
    • ありそうでなかったフリーにおけるお気に入りのプログラムを保存可能になり、前回のプログラムをそのまま再チャレンジすることも可能になった。
    • ネットワークに接続することで他のプレイヤーの平均の運動量や消費カロリー、自分の同年代のプレイヤーの平均運動量や消費カロリーといったデータを参照することができる。
    • タイトル画面から選択することで様々な選択肢を省略していきなりデイリーを開始できる「即トレ」が追加された。
    • 「2」に存在したゾーン演出は削除。ただし、コンビネーション完成後はアクションアイコンが光る演出がある。
    • サイドステップアクションが削除。
    • DLCで追加されるインストラクターにも専用のアチーブメントが追加。
    • 音声が日本語、英語のほか、中国語にも対応。

評価点

  • 続けられる工夫の追加
    • 「即トレ」は面倒な入力なしでタイトル画面からいきなり始められるので、運動したいタイミングで手早くプレイできる。
    • エクササイズで溜めたFitポイントは衣装や新BGMの交換に使用できる。特に衣装は非常に数が多いため、交換意欲が刺激される。
    • 「マンスリーランク」の導入によって全ての要素を開放した後でもエクササイズを続ける指標が出来た。
    • インストラクターのモチベーションを削ぐ台詞の削除
      • 体重入力で前回から1Kg以上増えた時の「前回から体重が増えていますね」といったボイスが削除、逆にわずかでも減れば「前回から体重が減っていますね」と褒めてくれるようになった*2
      • エクササイズの期間を空けすぎた時に「もう来ないかと思いました」といったネガティブな表現もなくなり、プレイヤーを心配してくれるセリフになっている。「どの面下げて戻ってきた!」「笑止!もはや貴様が誰かもわからぬ」等と言われていた北斗の拳よりはだいぶん優しい
    • 衣装、雑談、エピソードチャレンジ、誕生日などからインストラクターの差別化が進んでおり、様々なインストラクターと交代しながらプレイする意欲が掻き立てられるようになっている。
      • エピソードチャレンジによって、各インストラクターのキャラが掘り下げられ、元プロボクサーらしくパンチのコツを教えてくれるガイや、ベルナルドのおじさん先生っぷりなど、それまで語られることがなかった部分を知れたり、エクササイズに対する心構えを教えてもらえるので、より感情移入しやすくなった。
      • 誕生日が近いインストラクターがいれば変更して特別な反応を楽しむなど、ちょっとしたプレイ動機にもつながっている。なお、インストラクターの加齢はない
    • シーズンに応じたイベントに対応したため、単純に続けるだけでもちょっとした変化が起こるようになった。
      • また、いつもとは違う時間帯に起動すると特別な反応があるなど、インストラクターのセリフはかなり細かくなっている。
  • 速度3の実装
    • 前作まではエクササイズ速度が「ふつう・速い」の2段階であったが、速度が3段階まで選べるようになり、前作より速いエクササイズができるようになった。
    • 前作は多少運動ができる人間なら、「速い」でも運動強度が低すぎる・汗をかきにくいというものであったが速度3にすれば有酸素運動としても筋トレとしてもかなりやりごたえのある運動ができる。
      • さらに追いトレでは、専用の速度4(変更不可)が存在。単純なパンチの連打であっても今までのシリーズとは比較にならない忙しさになる。
    • 速度を上げることでエクササイズの時間も短くなるため、同じ時間で前作以上にアクションの密度が濃い、もしくは短時間で汗を流す運動ができる。
  • インストラクターの表現力のアップ
    • インストラクターのモデルのクオリティが上り、光の表現が加わったことにより筋肉や表情がよりはっきりしている。
    • ウィンクなどの表現が追加されたことでより表情が豊かになった他、長時間のエクササイズをするとインストラクターも汗をかくようになったため、より一緒にエクササイズをしてくれているという感覚が得られるようになった。
    • エクササイズの途中経過でのボイスの種類がさらに増えており、様々な表現で褒めてくれるようになった。
    • 前作では一定時間放置しないと聞けなかったインストラクターからの雑談はボタン一つで即座に聞けるようになった。運動における豆知識や他のインストラクターに対する雑談など、様々な雑談が用意されている。
  • ストレッチの改良
    • 前作まではデイリーのウォーミングアップやクールダウン時に全く同じ内容のストレッチをやるだけだったが、本作ではウォーミングアップはダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)が選択可能になり、短い時間で素早く可動域を動かすストレッチが追加された。
      • 運動前の動的ストレッチはスポーツ科学的にも正しく、手早くウォーミングアップできる上に開始と終了時に同じ運動をさせられる作業感が無くなったと好評。
      • さらに、ダイナミックストレッチは内容がランダムで変化するため、マンネリ化しにくい。
    • デイリーの設定でウォーミングアップ、クールダウンのストレッチの種類や有無を個別に設定が可能になり、融通が利くようになった。
  • インストラクターの容姿やフリープログラムを複数保存可能になった。
    • 今までありそうでなかった機能だが、ようやく実装された。
    • フリープログラムは2のフリーエクササイズにあった「前回プレイしたエクササイズ」を拡張したもので、すべてのエクササイズを組み合わせて自分の好きなコースを作ることができる。
    • イベントでインストラクターの衣装が変更されてしまう事もあるため、気に入った衣装を保存したり、変更しすぎて元の姿がわからなくなった等の悩みも解決。
  • 快適さの維持
    • 前作ではゾーン演出やステージによる処理落ちがプレイに影響を及ぼしていたが、本作ではあらゆるコースをあらゆるステージでプレイしても処理落ちなしの快適さが維持されている。

賛否両論点

  • アクション成功判定が非常に甘くなった。
    • 前作までと比較して非常に判定が甘く、タイミングがずれたアクションに対する「Good」判定はあるものの、アクションのタイミングでとりあえず動けていたら「Just」になるようになった。
      • 「ダッキング」や「ウィービング」といった、両手を使うアクションですら片手でパンチを打つ事で「Just」になる*3。また、早すぎた場合も「Good」にはならずに無視される事が多いので改めて打ち直せばいい。つまり「Good」を出す方が難しいといえるほどの激甘判定となっている。
    • 今までと同様に指示を間違えても「Just」になるといった点は同じだが、フックやアッパーのひねり、連続ジャブで1回目のジャブを引いた時の「Good」の誤判定や、動いたのにウィービング、ダッキングが「Miss」になる事は極端に減り、エクササイズのやる気をそぐ要素が減った。
      • 前作までは誤判定を防ぐためにJoy-Conの振動をオフにする、アクション補助をフルに活用するなどの工夫をするユーザーが多かったが、すべて解消されている。
    • 音楽や動画を視聴しながらの「ながら運動」とも相性が良く、またリズム感がなかったり運動や苦手なプレイヤーでもオールJustを得られやすいので自信につながったとの声も聞かれる。
    • 反面、オールJustが非常に達成しやすいため、デイリーをプレイするとほぼ確実に「エクササイズの難易度変更」や、「追いトレの選択肢」が発生するので煩わしく感じられる部分がある。
    • 適当に動いても満点になってしまうのでスコアがやや形骸化しているきらいがある。また、間違ったフォームで動きやすく、その上でべた褒めされるため、正しいフォームが身に付きにくい。エクササイズの効果を実感するためにはプレイヤー自身がしっかりと正しいフォームを意識付けをしなければいけない。
    • エクササイズの速度の追加やコースの複雑化も相まってそれまでの判定精度だと誤判定が多発してストレスになることが予測されるので、仕様に合わせた変更ともとれる。
  • コンビネーションの複雑化
    • 前作までと比較し、あらゆるコンビネーションが長く複雑化しており、初見では長すぎて覚えきれずに混乱しやすい。
    • アクション中にインストラクターが大量に指示を出すため、覚えながら正しいポーズでアクションを行う事が難しくなっている。
    • デンプシーロールばりに短い感覚で左ダッキング、右ダッキングを連続で繰り返す「上半身シェイプコンビ」など、有酸素運動を飛び越えて激しい運動になりつつあるコースも多い。
    • 前作までに見られた「開始直後にひたすら単一のアクションを繰り返す」といった事が減り、すぐに複雑な動きに変化していくので単調で飽きやすいといった面が改善されている。また、前作に十分に慣れたプレイヤーでもキツイと感じられる運動強度になっているので運動強度を求めるプレイヤーにも向いている。
      • 運動強度を「かるい」にすればすべてのコースが比較的大人しくなる他、デイリーの目的には「かるい」を中心に構成される「エンジョイ」や負荷の少ない「チェアフィット」もあるため、体力に自信がないプレイヤーに対してもフォローされている。
  • コース説明のカット
    • 前作ではコースが始まる際にインストラクターがコースのアクションやコツに対する説明があったが、この要素がカットされてすぐにエクササイズが始まるようになった。コース間の切り替わりが劇的に速くなったが、これから何のコースが始まるかがわかりづらくなった。
      • 特に即トレではコース全体の表示画面すらなくいきなりエクササイズが始まるので、何のコースなのかは始まるまで全くわからない。
      • コース説明は完全にカットされたわけではなく、プログラム全体が表示されている画面で特定のボタンを押す事で呼び出す形に変更されている。

問題点

  • インストラクターの数が激減
    • 本作で最も残念な部分。「1」から「2」に移行する際は全員続投していたインストラクターが半減してしまった。
    • 特に発売当初は「2」で初登場したインスタクターはDLCで追加されていた「ガイ」しかいないという人員削減が響いている。
    • 本作発売までに担当声優が亡くなってしまった「ラウラ」は仕方ないにせよ「1」からの常連だった「マルティーナ」や「ソフィ」、アニメでは主役として抜擢され、「2」では初期インストラクターも務めていた「カレン」の未登場が惜しまれている。
    • 元々、超豪華声優をウリにしていたシリーズである分、インストラクターの減少には落胆の声が大きく「好きなインストラクターが帰ってくるまでは様子見」といった声も聞かれたり、発売直後に「ヒロ」が無料DLCで追加される事が告知されるなど、少なくない影響を及ぼしている*4
      • とはいえ、「2」も長期にわたるアップデートでインストラクターが追加され、最終的に12人となったため、本作も後々増えていく可能性はある。
+ 本作未登場のインストラクター
名前 声優 初登場作品
マルティーナ 上坂すみれ Fit Boxing
ソフィ 小清水亜美 Fit Boxing
ラウラ 田中敦子 Fit Boxing
カレン 鬼頭明里 Fit Boxing2
ジャニス 釘宮理恵 Fit Boxing2
レオ 森川智之 Fit Boxing2
リョウジ 中井和哉 Fit Boxing2
  • 一部前作より逆にテンポが悪化している箇所がある
    • 即トレなど、即座にデイリーを始められる工夫は追加されているが、ロード時間やエクササイズ開始時にステージが切り替わる演出は前作より長くなった。
    • インストラクターが話すことが増えたことも影響している。例えばゲームを開始してラウンジに入ったときは2では一言二言の台詞だけだったが、本作ではインストラクターの質問に回答する選択肢が必ず出てくるため明確にメニューを選べるようになるまで時間がかかるようになっている。
    • これらのインストラクターの台詞を前作程度に減らす設定は特にない。
  • デイリーで全てエクササイズを速度3にする設定がない
    • せっかく速度3が追加されたのにデイリーでは目的をどれだけハードに設定しても、速度2が混じってしまう。
    • 速度2はもう慣れてしまって退屈・運動強度が足りないプレイヤーにとっては死活問題だが、速度3だけやりたければ結局フリーを遊ぶしかない。
  • ダッキングとスウェーバックのアイコンの視認性が悪い
    • 両方とも似たような色と形をしており、矢印の大きさ(スウェーバックの方が大きい)で判断するしかないのだが、複雑なコンビネーションの中で混ぜられると間違えてしまう事が非常に多い。
      • 前作まではダッキングとスウェーバックが同時に行われるコースがなかったため問題になる事はなかったが、本作では両方が混在するコースが出来たため、表面化した。
  • ミット打ちやチェアフィット
    • 選ぶ度に必ずストレッチや説明が挟まるため、煩わしく感じる部分がある。
      • サウスポースタイルに変更する場合は毎回選択し直さないといけない。ユーザープロフィールに利き腕を入力できるようにし、自動で選択出来れば煩わしさが減らせるのだが…
    • 通常のエクササイズと比較すると推定カロリー数が非常に少ない為、エクササイズの中心にするというよりは気分転換のモードに近い。
      • 特にミット打ちは最後のRUSHが総合結果の推定消費カロリーに含まれないため、全力を尽くして連打したのに数十キロカロリーしか消費されないように映ってしまい達成感が薄れる。
  • レクチャーモード
    • アクションとモードの内容ぐらいしかレクチャーしてくれず、「2」より、不親切になった。
    • また、アクションの説明も、「説明はリンさんにお願いします」という形で一時的にリンに切り替わるため、各インストラクターから直接教えてもらう形ではなくなってしまった。
  • 相変わらず改善されていない一部要素
    • フリーはマイプログラム機能が追加されたのはいいが、マイプログラムにストレッチを組み込むことはできない。そのためマイプログラムを選択する前後に手動でストレッチを選択する必要があるが……
      • フリーでストレッチをプレイすると種類に関わらず終了後メインメニューに戻ってしまう。ストレッチ(運動前)→マイプログラム→ストレッチ(運動後)と1回前にメニューに戻される&インストラクターとの会話が発生するため、速度3目的にフリーを遊ぶプレイヤーにとってはいちいち選択するのも含めてかなりテンポが悪くストレス。
      • また、フリーでデイリーと同じ長さのストレッチ(静的ストレッチ)を選ぶことができないのも変わっていない。必ずデイリーより多少長くなるためダレやすい。
    • 2にはあったデイリーの「ブロックを除外」設定は北斗以降削除されているが本作でも復活していない。ブロックはあまり好まないプレイヤーもいるため、除外したいという声もそれなりに聞く。
    • そもそも、エクササイズ個別でデイリーに登場するかを選ばせてほしいという声もある。3作目、コラボ作品を入れると5作目だが未だにデイリー設定の微妙な融通の効かなさは相変わらず。

総評

前作をさらにブラッシュアップし、フィットネスとしては最重要要素となる「長く続けられる工夫」が大幅に改良された他、
インストラクターとのイベントや衣装を手に入れるためのやり込みといった前作まででは薄かった攻略要素もパワーアップしており、ソフトの完成度は間違いなく上がっている。
インストラクター一人の密度が増し、超豪華声優からより気を使ってもらったり、励まされたり、様々なコミュニケーションを取れるようになったため、好きな声優が参加しているのならそれを目的に楽しく続けることができるだろう。
エクササイズの面でも、単調だったコンビネーションが複雑化し、さらに早い運動速度が追加された事で、前作に物足りなさを感じたプレイヤーでも納得できる強度まで上げる事ができるようになった。
反面、インストラクターの数が半減してしまった事が本当に痛いが、この点に関しては今後のDLCに期待するしかない。

最終更新:2025年06月06日 19:01

*1 髪を下したエヴァンは過去にXでの公式アカウントのマンガで、他のインストラクターから誰?と驚かれる形で登場しており、そのネタがゲームの中でも取り入れられた形となる

*2 前作まででは前回の記録から1Kg以上減少しなければ言ってくれなかった為、聞く機会が少なかった

*3 前作まででは両手を使うアクションはさすがに片手パンチだけでは反応せずに「Miss」判定になっていた。

*4 ヒロの声は女性ユーザーに人気な石田彰氏が担当しているため、ヒロが帰ってくるから買ったという声も多く聞かれた。