Downwell

【だうんうぇる】

ジャンル アクション
対応機種 Windows(Steam)
プレイステーション4
プレイステーション・ヴィータ
Nintendo Switch
発売元 【Windows(Steam)/Switch】Devolver Digital
【PS4/PSV】GHI Media, LLC (Devolver Digital)
開発元 Moppin
発売日 【Windows(Steam)】2015年10月15日
【PS4/PSV】2016年5月26日
【Switch】2019年1月31日
定価 【Windows(Steam)】298円
【PS4/PSV/Switch】500円
判定 良作
ポイント ひたすら井戸の底へ底へと目指す
スピーディなゲーム展開とコンボを繋ぐ快感




深淵で待ち受けるものは、希望か、絶望か──




概要

  • 若い日本の学生であるもっぴん(Moppin)こと麓旺二郎氏が主に一人で開発し、世に出したアクションゲーム。iOS版とWindows(Steam)版が2015年10月15日に発売され、その後Androidや各コンシューマ機に移植された。
    • 本作は売り上げ、評価ともに高く、Steamでは高評価を受け、製作費は一瞬で回収できたくらい大売れしたという。

特徴・システム

  • 方向キーの左右、ジャンプ・射撃ボタンの3ボタンで自機を操作。地上にいる時にジャンプ・射撃ボタンを押すとジャンプし、空中にいる時にジャンプ・射撃ボタンを押すと自機が装備している「ガンブーツ」により下方向に射撃する。
    • ガンブーツは撃ち続けていると反動によって落下速度を抑えられるが、そのためか弾数となるデンリョクは少なくすぐ切れる。
      デンリョクは一度地面に降りるか、敵やオブジェクトを踏みつけるかで回復するが、アイテム(ガンモジュールを拾う、お店でデンリョクの増えるものを買う)取得や一定以上のコンボを達成する事で最大値が増える。
  • ゲーム内容は井戸を底へ底へと降りていくというもの。踏みつけやガンブーツによるショットを駆使して、敵を蹴散らしながら井戸の最下層を目指す。
    • ローグライクゲームの体裁をとっており、井戸の構造や敵配置はプレイする毎に変化する。体力が尽きれば即終了で、コンティニューやチェックポイントは一切ない。
    • 敵を倒したりオブジェクトを壊したりすると「ジェム」が出現。ジェムは井戸の中にあるお店で買い物をする際に使用する。 ジェムを100個集めると「ジェムハイ状態」となり、ショットの攻撃力と射程が伸びる。 ジェムハイ状態は時間が経過すると切れてしまうが、ジェムを取り続けていく事でずっと維持する事が可能。
    • ジェムはゲームオーバーになると没収されるが、ゲームを通しての累積入手数は記録されており、これが一定以上に達するごとに、後述する「スタイル」やゲームの見た目を変える事ができる「パレット」が解禁されていく。
  • ゲームを開始する際、自機などの特徴の異なる「スタイル」を選ぶ。最初は「いつものスタイル」しか選べないが、先に述べたようにジェムを溜めると、様々なスタイルを選ぶ事ができるようになる。
    + スタイル一覧
  • いつものスタイル
    • 最初から選べる基本となるスタイル。HP初期値は4、ステージクリア後のアップグレードの選択肢が3つ。
  • ブンブンスタイル
    • 横部屋がガンモジュールばかり配置されるスタイル。お店は出にくく、鉱床も一切出現しない。ジェム稼ぎよりも自機育成重視。
  • ゴロゴロスタイル
    • 初期HPが+2され、HP6からスタート。ただしアップグレード選択肢が2つに減らされる。
  • フワフワスタイル
    • 自機がフワフワとしており、他のスタイルに比べゆっくり下降していく事ができる。
  • サカダチスタイル
    • お店が常にセール中だが、ステージクリア後のアップグレードが一切出ない。上級者向けのスタイル。
  • 井戸の中には横部屋も存在し、ジェムが沢山手に入る「鉱床」、ジェムを払ってHP回復アイテムやデンリョク増加アイテムを買う事ができるお地蔵さまの「店」、そして「ガンモジュール」といったものが存在する。ガンモジュールを入手すると武器が切り替わり、同時にHP回復やデンリョク増加といった恩恵を受ける事ができる。
    • 武器は種類ごとに消費するデンリョクが違う。大体単発が強い武器ほど消費するデンリョクが大きく、また連射不可能で滞空がしにくい。
      + ガンモジュール一覧
    • MACHINEGUN
      • 一直線に飛ぶ弾を連射。ボタンを押し続けると連射し、中時間滞空ができる。初期装備
    • PUNCHER
      • 幅広のショットを連射。MACHINEGUNより少し威力が高いが、その分デンリョクの消費量も多い。
    • NOPPY
      • 一直線に飛ぶ弾を連射。方向キーで斜め左右に角度を変えられるが、攻撃範囲に癖があり当てにくく、扱いが難しい。
    • BURST
      • ボタン押しっぱなしでの連射ができないが、1回押すたびに3連射。威力は高めだがデンリョクを消費しやすく、やや扱いが難しい。
    • SHOTGUN
      • 十数発からなる散弾を発射。破壊力に優れるが、消費デンリョクはかなり大きく滞空が難しい。
    • LASER
      • 画面下まで一瞬で届く強力なレーザーを発射。威力・射程ともに大きいが横の範囲は狭く、消費も激しい。
  • 空中で敵を連続して倒すと「コンボ」が発生。コンボは一度地面に降りると途切れるが、敵を踏みつけるとコンボカウントが続きながらデンリョクが回復するため、これを利用してコンボを繋いでいく事になる。
    • 8コンボ以上でジェムが100個増え、15コンボ以上でデンリョクが+1、25コンボ以上でさらにHP回復+1となる。なお、横部屋の気泡に入ると時間が止まり、地面に足がついてもコンボは途切れない。
  • HP回復によって上限を上回ったぶんは、HPゲージの下にあるゲージに蓄積される。超過HPが4つ貯まると、最大HPが1つ増える。
  • ステージをクリアすると、そのインターバルで「アップグレード」を入手できる。アップグレードは複数の選択肢から選び、また何が出てくるかはプレイ毎にランダムである。
    + アップグレード一覧
    アツアツヤッキョウ 左右に薬莢が発生し、敵を攻撃する事ができる。
    あんぜんジェットパック 電池切れの際、空中でボタンを長押しするとゆっくり下降する事ができる。
    カヤクブロック ステージ中の箱を壊すと小さく爆発して上に弾が出る。隣接する複数の箱が誘爆で一気に破壊される。
    ジェムアトラクター ジェムが自機に寄ってくる。
    ジェムハツデン ジェムを取るとガンブーツの残弾が回復する。
    ジェムよい ジェムハイ状態が長く続くようになる。
    タンマ ダメージを受けると時間が止まるバリアを作る。バリアから出ると効果は切れる。
    ドローン 自機の斜め上にドローンが浮かび、下方向に援護射撃をしてくれる。
    ナイフとフォーク 一部敵の死体を取ることができるようになり、何体か取るととHPが回復する。
    ハートのふうせん 自機の上に風船が付く。敵が触れると爆発し、次のステージまでなくなる。
    ハードジョウブツ 敵の死体を撃つと爆発する。
    ふんしゃモジュール 踏みつけ攻撃で下方向に強力な爆風を放つ。
    ポンポンジェム ジェムを取ると上に弾を発射する。
    ミジュク 次のアップグレードの選択肢が一つ増え、さらにHPが1回復。
    メンバーズカード お店が必ずステージの最初にくる。また、商品が10%プライスダウン。
    リバースエンジニアリング ガンモジュールを撃つと、一度だけショット種類を変えられる。
    リンゴ 取得した時点でHPが4回復する。
    レーザーサイト 弾が遠くまで飛ぶようになり、また弾の精度も上がる。
    ロウソク ダメージを受けた時の無敵時間が長くなる。
    ロケットジャンプ ジャンプの高度が少し上がり、また爆風で至近距離を攻撃する。

評価点

  • スピーディなゲーム展開とコンボの快感。
    • 井戸の底へ底へと潜っていくゲーム内容のため、下方向へと素早くゲームが展開する。そこに敵を踏みつける事でコンボが発生し、更にガンブーツからのショットで落下速度を軽減しつつ敵を蹴散らし、また敵を踏みつけコンボを伸ばしていく…これを繰り返しコンボを伸ばしていくのは中々の快感である。また、自機の性能がアップするジェムハイ状態は時間経過で切れてしまうため、素早く下に降りつつ敵を倒してジェムを稼ぎコンボを繋いでいくのは攻略上でも有効である。コンボシステムとジェムハイ状態システムが上手く噛み合っている。
    • ただし、素早く下へと降りていくのは敵への接触に加え、死角に入る敵が増えるなど相応の危険も伴う。なのでコンボやジェムハイを無視してゆっくり降りていく、というのも十分選択肢に入る。自分の腕前と相談してプレイスタイルを決める事になるだろう。
  • 自身の腕前がものをいうゲーム性。
    • 前述のように井戸の構造はプレイ毎に変化する。もちろん横部屋に置いてあるものも変化し、店の陳列内容も多少変わる。また、ステージ間のアップグレードもプレイ毎に毎回違ったものが出現する。 これらのランダム性により、覚えてクリア、という事はできず、プレイヤーのゲームスキルがものをいう、上達を実感させるゲーム性となっている。
      • それ故にガンモジュールやアップグレードの種類など、どんなに運に見放されようとある程度はカバーできるように基本状態が設計されている。
  • 簡素ながらも印象的かつ分かりやすいグラフィック。
    • ゲームのグラフィックは(基本は白、黒、赤の)3色のみで表現されており、簡素ゆえに分かりやすく、そしてプレイヤーに強い印象を与えてくれる。
      • 例えば、白い敵は踏んでも大丈夫な敵、赤い敵やオブジェクトは触れたり踏んだりするとダメージを受ける危険な敵、となっており、攻略仕様をプレイヤーが把握しやすい。
    • ジェムを溜める事でアンロックされるパレットの数は計38とかなり豊富。何回もゲームをプレイしようというやり込みの原動力になる。中にはゲームボーイ風やバーチャルボーイ風のパレットも。
  • ステージの多様さ。最初の特に仕掛けのない「ドウクツ」に始まり、赤い足場を踏むとトゲが飛び出してくる「チカボチ」、水中が舞台となり、定期的に泡をとって酸素を補充しないとダメージを受けてしまう「ダイスイソウ」、足場がほぼ無く敵も踏む事のできないものばかりで、空中浮遊しているオブジェクトを踏みつけつつ下へ降りていく「ヘンゴク」など。特に最後のヘンゴクステージは難易度が高いぶん、ノンストップで敵を撃ちまくりコンボがガンガン繋がる爽快なシューティングエリアになっている。
    • ステージの多様さに関連して敵の種類も豊富。ステージ毎に違った種類の敵が現れ、それぞれの敵も行動パターンなどの他に、死体を残す・残さない、踏む事ができる・できないといった事でも個性付けがなされている。
  • ガンモジュールを取得するとHPかデンリョクが増える恩恵があるが、そのためには武器をチェンジしなければならない。
    • 今現在使っている武器が有用だったり、ガンモジュールが「NOPPY」や「BURST」といったクセの強い武器だった場合、あえてガンモジュールを取らずに進めるというのもアリだし、逆に出てきたガンモジュールを片っ端から取得するプレイスタイルもあり。ガンモジュールの取捨選択により、ゲーム性が深くなるのと同時に、プレイスタイルの多様性にも貢献している。
  • ゲームをクリアした際のタイムや、達成したコンボ数は記録される。そのため、タイムアタックなどのやり込み要素が熱い。下に降りていくという分かりやすいゲーム内容もそれを助けている。

賛否両論点

  • ゲームの難易度はやや高め。
    • 底の見えない下に突き進むゲームの内容と、そのゲームスピードの速さのため、敵などへの接触事故がとても起きやすい。アルゴリズムが嫌らしい敵も複数存在する。
    • 自機は上方向へ攻撃する手段がほとんどないため、踏み損ねたり撃ち漏らすなどして敵に頭上を取られるとそれだけで死にやすい。こうならないためにも敵をきっちり倒すか、または無視して素早く降りるかという判断が重要になる。
    • 良くも悪くもスタイル選択でも難易度の影響が軽いためこの時点でかなりハードルが高いが、クリア後に追加されるハードモードとなると更に容赦のない配置になる。目玉型の敵が上方向から襲いかかるようになるドウクツ、NORMALと違いトゲが踏まなくても勝手に出たり入ったりを繰り返すようになるチカボチ、酸素が長持ちしにくくなり泡もちまちまとしか出てこないダイスイソウ、今までのステージの敵がオールスターで登場するようになるヘンゴクなど、NORMALとは全くの別世界となっている。
  • コンボを沢山繋ぎすぎる意味があまりない事。
    • コンボは25以上繋ぐと、ジェム+100、デンリョク+1、HP回復+1なのだが、それ以上コンボを繋いでも何も変わらない。なので、コンボはある程度の所で切っていく方がいい。
    • 大きなコンボを繋ぐ事にあまり意味がないのはプレイング上ありがたいかもしれないが、終盤ステージはうまく立ち回れば50~100コンボが簡単に繋がってしまう。特にヘンゴクはまともな足場がほぼなくコンボを切るほうが難しいステージになっているため、回復のしにくさという点がより助長される。
    • ただし、全くの無意味という訳ではない。前述のように最大コンボ数は記録されるし、100コンボを成功させる「ウルトラコンボ」というトロフィー/実績も存在する。

問題点

  • アップグレードの格差が著しい。
    • ステージをクリアした際に各種アップグレードを選べるのだが、このアップグレードは有用なものとそうでないものの差がやや激しい。腕前がものをいうゲームとはいえ、有用なアップグレードを早期に入手できるか否かで難易度に無視できない差が出るのも確か。
    • 最も有用なアップグレードと思われるのが「ナイフとフォーク」。これを序盤で手に入れられれば、じっくりと敵を倒しながら進むことでかなりHPに余裕ができるため、最大HP増加も得やすくゲーム展開をかなり有利にする事ができる。
      • ただし、ヘンゴクでは敵の死体を食べる事がほぼ全くできないため、前半までに出なければ役立たずとなる。
    • 他に、落下速度がゆっくりになる事でコンボを繋ぎやすくなり、また敵への接触などの事故対策にも使える「あんぜんジェットパック」、貴重な上方向への攻撃手段となる「ポンポンジェム」、アップグレードの選択肢が増え更にHPが1回復するという、アップグレードの選択肢が少ない「ゴロゴロスタイル」で引きたい「ミジュク」、お店がステージの最初で必ず出る上10%プライスダウンという、お店が出にくい「ブンブンスタイル」では特に嬉しい「メンバーズカード」などが有用なものとして挙げられる。
    • 一方、有効箇所がNORMALの前半に限られる「カヤクブロック」、「ナイフとフォーク」との相性が最悪な「ハードジョウブツ」など、ハズレに等しいアップグレードも存在する。
  • 最初から使えるスタイル、「いつものスタイル」が実は難しい。
    • 補助要素がなにもなく、デメリットがないことが長所になっていないため、全体的には「サカダチスタイル」に次ぐ難しさとなってしまっている。そのため、クリアを目指すなら、ジェムを溜める事でアンロックされる後述のスタイルに切り替えることになる。 しかしそこまでの間にはやたらとパレットばかりが詰まっており、そこまでのでプレイヤーを篩いにかけてしまっている面がある。
      • 「ブンブンスタイル」はガンモジュールばかりが見つかるため、一通り全ての武器を扱えるならガンガン自機を強化する事ができる。お店が出づらいという欠点は「メンバーズカード」が引ければ解決するが、ジェムを稼げなくても影響が少ないという長所にもなる。
      • 「ゴロゴロスタイル」のHP+2は若干だが序盤の余裕ができる。アップグレードの選択肢が少ないという欠点は「ミジュク」を引けば解決できるが…。
      • 「フワフワスタイル」は自機の落下速度が他に比べて遅く、この手の高速ゲームに不慣れなプレイヤーでも多少マシになる。目立った欠点がなくアップグレードにも左右されにくいが、アンロックまでが遠い。

総評

  • 分かりやすいゲーム性と見た目、そしてコンボをはじめとする気持ちのいいゲーム展開。ほぼ一人でこれを作り上げたというのだから、そのセンスと腕前はかなりのものである。
  • その展開の速さから難易度は高いが、腕に自信があるアクションゲーマーなら「挑戦」するという姿勢でプレイしてみるのもいいだろう。 そして、井戸の最下層には一体何が待ち構えているのか…それをぜひともその目で確かめもらいたい。

余談

  • 本作のショップの店員であるお地蔵さまは、『LA-MULANA2』のPS4/Switch/One版にて、ショップ店員として友情出演している。