ノー グラビティ ラボ
【のー ぐらびてぃ らぼ】
| ジャンル | アクション |  | 
| 対応機種 | Nintendo Switch Windows(Steam)
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| メディア | ダウンロード専売ソフト | 
| 発売元 | Forever Entertainment | 
| 開発元 | Digital Melody | 
| 配信開始日 | 【Win】2019年6月22日 【Switch】2020年4月30日
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| 定価 | 【Win】520円 【Switch】499円
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| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 3箇所・オートセーブ方式 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 重力無視のドットイートアクションゲーム プレイヤーキャラ同士を合成&作成
 シンプルながらも意外と忙しい操作
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概要
ポーランドのデベロッパー、Digital Melodyによる同社のカジュアルゲームの一作にあたる。元はiOS/Android用ソフトとして配信されたゲームの移植版。原題は『GRAB LAB』。
ジャンルとしてはサイドビューのドットイートアクションだが、ほとんどのステージは固定スクロールでありプレイヤーキャラの移動範囲は広くない。
爆発したタイムマシンを修復するため、博士たちが部品回収や散らばった仲間の救出を目指していくストーリー設定。
ゲームルール
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ゲームの流れ
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全7ワールド・105ステージを順々にクリアしていく。一度プレイしたものはステージセレクトが可能。
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1ワールドにつき15ステージ構成で、次のワールドに進むにはそれまでの一部ステージにある「装置」を回収した上でクリアする必要あり。
 
 
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操作体系
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操作はフックのみで、ボタン側とSwitch本体のタッチ側の両方に対応。
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ボタンもしくはタッチで使用キャラの頭上に「フック」を放つ。フックは地形にぶつかるまで直進し、地形接触後にその位置へと使用キャラを移動させる。
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フックを放っている間はステージ内の動くものすべてが停止する。連続フックによる小刻み移動も可能で、これを行わないとクリア不能なステージもある。
 
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移動は常時オートで行われ、フック以外で直接にプレイヤーを移動操作させる術はない。
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本作には重力の概念がなく、あらゆる地形であっても使用キャラが上下左右へと移動し続ける。止まる事は許されず、移動は必ず反時計回りで行われる性質あり。
 
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Windows版のこれらの操作はXinput対応コントローラー推奨となっている。
 
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仕掛けとアイテムについて
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ステージ内には以下の仕掛けとアイテムがあり、攻略する上でどう利用(回収)するかが求められる。
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仕掛け等の配置は完全固定であり、ランダム性は含まれない。ただし、一部の仕掛けは動いているので、タイミング次第では利用の勝手が異なる場面がある。
 
 
    
    
        | + | 仕掛け・アイテム一覧 | 
| 仕掛け |  
| トゲ | 使用キャラが触れるとミスの危険物。「動いているもの」「レバーと連動するもの」「床と同化しているもの」など複数種類が存在する。 |  
| レバー床 | 床の一種で使用キャラを触れると、レバーが作動してステージ内の何かの仕掛けに変化が生じる。 |  
| 強制床 | 床の一種で使用キャラが触れると、強制的に頭上方向へと移動させられる。 |  
| 高速床 | 床の一種で使用キャラが触れると、一時的に高速移動化する。高速後の制御はほぼ不能で、即死トラップに近い存在。 |  
| ワープポイント | 床の一種で使用キャラがポイントに触れると、別のポイントへとワープできる。前あったポイントへの再ワープも可能。 |  
| 鍵ブロック | 地形の一種で鍵を回収すると消滅する。鍵未回収時では普通の地形扱いとなる。 |  
| 動くブロック | 地形の一種で特定方向へと動いている。レバーと連動するものもあり。 |  
| 崩壊ブロック | 地形の一種で使用キャラが接触後に崩壊する。崩れ方次第では一部アイテムが回収できない恐れあり。 |  
| 緑ブロック | 地形の一種でフックを放つと使用キャラと共に素通りする。フックを放たない場合は普通の地形扱いとなる。 |  
| パイプ | 地形の一種で使用キャラがパイプの入り口に触れると、筒を通じて片方の出口へと出現する。出口から入口への再通過も可能。 |  
| アイテム |  
| バイアル | ステージクリアのための対象物。ストックによる使用でも活用できる。 |  
| 装置 | 一部のステージに登場。次のワールドへ進むための重要アイテム。一度回収すると二度と登場しない。 |  
| 仲間キャラ | ごく一部のステージに登場。救出回収する事で次回から活用できる。一度回収するとクリアに関係なく二度と登場しない。 |  
| 鍵 | 鍵ブロックを消滅させるために必要なアイテム。ステージによっては2種類の鍵と鍵ブロックがある。 |  | 
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ステージクリアとミス条件について
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ステージ内に配置されている1~4個の「バイアル」をすべて回収すればステージクリア。
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他のアイテムが未回収でもバイアルを全回収した時点でクリアとなってしまうため、先にバイアル以外の欲しいアイテムの回収を行う必要がある。
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バイアルはクリア後にストック可能で、下記のコンティニューや合成に使用できる。同じステージを繰り返ししてクリアして、バイアルをストックし続ける事も可能。
 
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使用キャラがトゲに触れるとミス。時間と残機は無制限で後述以外のペナルティは特にない。
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ミス後にストックしたバイアルを10個消費すると、ステージ途中からのコンティニューができる。コンティニューをしなかった場合はステージが初期化されてしまう。
 
 
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プレイヤーキャラについて
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本作における使用できるプレイヤーキャラは35体おり、そのほとんどは以下の条件を満たして解禁する必要がある。
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使用キャラの性能差は一切ないので好みの範囲で選べばいい。なお、キャラによっては武器所持者がいるが、本作には攻撃をするという行動は存在しない。
 
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「ラボ」という部屋でプレイヤーキャラ2体を合成し、新たなキャラを作成解禁できる。解禁するたびにストックしたバイアルが10個必要。
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合成の組み合わせは一覧で確認できるので、合成に迷う心配はない。解禁したキャラは永続するため、合成による消滅の心配もない。
 
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合成とは別で一部のステージにおいてアイテム扱いとしての仲間キャラがおり、それを救出回収をする事で次回からの使用や合成が可能となる。
 
評価点
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重力無視のノンストップワイヤーアクション
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重力無視で勝手に動き回る使用キャラを、フック一本で操る楽しみが多く詰まっている。
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使用キャラは止まれないままノンストップで動き回る上に、ところかしこに仕掛けが大量配置されているので、フックのタイミング次第で生死が決まる。
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運が絡む要因はなく確実にプレイヤーの技量が問われる。「仕掛けの意味とフック発射位置の関係を見極められるか」といった計画性が極めて重要。
 
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死にゲーとしての趣旨も強く難易度は高いが、操作次第で必ずクリアさせてくれる絶妙さを持つ。
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操作はフックのみだが、身動きが大きく限られるステージの閉塞感も相まって意外と忙しい操作を要求される。手強いステージはミス連発が必至といっていい。
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言い換えればその閉塞感ゆえにステージそのものがコンパクトでクリアまでの道のりが短いため、やり直しの負担が少ない仕様となっている。
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ゲームテンポは非常に軽快であり、ステージセレクトなどで微小のロードが入る以外はウエイトとは一切無縁である。ミス後のリトライも即興で始められる。
 
 
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100ステージ超のボリューム
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105ものステージが収録されており、安価販売のゲームとしてはボリューム感がある。
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ステージそのものはコンパクトだが、易々とはクリアさせてくれない難関も少なくないため、全ステージの制覇はある程度のプレイ時間がかかると思われる。
 
 
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変てこで可愛いプレイヤーキャラの面々
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登場するプレイヤーキャラは色んなものがおり、救出や合成で集めていく楽しみもある。
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プレイヤーキャラはどこか変てこでありながらもコミカルで可愛らしい。使用キャラがフック一本でステージ内を行き来する様がどことなくシュールに見える。
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仲間にできるキャラはすべて博士の友達らしいが、「忍者」「フランケンシュタイン」「ハンバーガーのクリーチャー」といった異質な外見のものが多数いる。
 
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同社のカジュアルゲームとしては全プレイヤーキャラの全解禁にさほど手間がかからないのも嬉しい。
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仲間の解禁に必要なものは「ステージ内でのキャラ救出」と「数回クリアすれば手に入る10個のバイアル」のみ。あからさまに面倒な作業は必要ない。
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合成に関しても一覧通りに組み合わせれば確実に解禁できる。合成は100%成功するため、過剰なバイアル集めを強いられる心配もほぼない。
 
 
問題点
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あまり助けにならないコンティニュー
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ミス後の途中コンティニューは使用キャラの位置が元に戻されてしまい、根本的な救済になっていない。
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ステージ内に仕掛けがびっしり配置されているため、結局はその多くの仕掛けを再度潜り抜けなければならず、コンティニューである意味があまり感じられない。
 
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ゲームテンポが早いがゆえに、したくもないコンティニューが暴発決定しやすいのも厄介なところ。
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ミス後のコンティニュー選択画面が途切れなく表示され、拒否する間もなくボタン押しで決定してしまいがち。もちろんバイアル10個はきっちり消費される。
 
 
総評
ドットイートアクションとしてはフックによる奇抜な操作がシンプルながらも面白く、カジュアルゲームとしてはステージもそこそこ多い。
高い難易度ではあるがそれに対する配慮もなされており、死にゲーとしてのストレスは比較的少ない。総合的にいえば上手く作られた一作といえる。
最終更新:2020年11月30日 12:43