G-MODEアーカイブス02 愛と労働の日々

【じーもーどあーかいぶす02 あいとろうどうのひび】

ジャンル シミュレーション
対応機種 Nintendo Switch
メディア ダウンロード
開発・発売元 ジーモード
発売日 2020年4月23日
定価 500円(税込)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
セーブデータ 1箇所
判定 なし
ポイント 30日間に圧縮された社会人人生
労働(ボール運び)を楽しめるかどうか
G-MODEアーカイブスシリーズ


概要

  • フィーチャーフォン用のアプリゲーム「愛と労働の日々」をNintendo Switchに復刻・移植させた一作。
  • 主人公のクマを操作し、30日間に圧縮された社会人生活を送り、労働と家庭生活を行っていく。

システム

  • 労働
    • 鳥瞰図で表示されるフロアにてクマを操作しつつ、ボールを押して青白い○マークのところまで運ぶことが究極の目的。
      • 十字キー↑でボールを「押す」、↓で「引く」ことになり、←→で方向転換となる。
      • ボールは一旦加速度がつくと障害物にぶつかるか、クマが押すか引くかしない限りは動き続ける。
    • ボールを○のところに納めると即座に画面が切り替わり、また別のボールを押せるようになる。
    • いくつボールを○マークのところまで運べるかが労働成績となる。1日(1分間)で3個処理しきるのがノルマとされている。
    • 途中でボールかクマが床から落ちると社長に怒られる。その後即座に次のボールを運ばされる。ノルマを達成できなかった場合も給料から損害分が引かれてしまう。
      • なおどんなに失敗をしたところで怒られはするものの、クビにされることはない。
      • 床に山のような障害物が置かれていることがある。障害物に触れるとボールが大幅に減速されて最終的に停止してしまうのだが、それ以外にペナルティはない。
  • 昇進
    • ボールやクマの体を床から落とさず、かつノルマを達成していると昇進がある。
    • 昇進にあわせてボールの色も(白→黄→赤…)と変化していく。最初はボール1個につき100円の給料だが、昇進するとともに200円/個→300円/個…と増えていく。
  • 買い物
    • 旅行・寿司といったイベントや家具を買える。
    • 妻子も買うことになる。結婚式などは開く必要がない。買うと家に居つくようになる。
  • 財産・借金
    • 家族や家具などの財産には維持費がかかり、毎日持っているものに応じて所持金が引かれていく。
      • なお家具は買値の半額で売りに出すことも可能。
    • 貯金がマイナスになっても借金をすることで買い物ができる。
    • ただし借金には利子がつけられるほか、取立て屋がちょくちょく家にやってくる。取立て屋に十分に払える金がないと財産を売り飛ばされてしまうこともある。
  • イベント・エンディング
    • 時折会社の社長からゴルフに誘われることもあるが、あまり誘いに乗り続けていると妻に怒られてしまうこともある。
    • 何も買ってあげないと妻が子を連れて家を出てってしまうこともある。
    • エンディング時に妻や子供がいる場合は感謝の言葉を述べられたりもする。
    • 30日間の人生に関してハイライトされ幸福度が点数化される。点数は30日目までに持っていた財産の量や、人間関係に応じて決まる模様。

評価点

  • どんなプレイスタイルをとってもいい
    • 特に禁止されていることがないため、普通の人生ならできないことを試すことはできる。
      • 贅沢品を買いまくって泥沼の借金地獄生活を体感しても問題ない。
    • ゲームの進行がプレイヤーの金銭感覚に依存するため、プレイヤーがリアルでどんな人生を送ることになるのか一種の指標にはなるかもしれない。
  • シュールなところ
    • 妻に怒られる、借金取りにたかられるなど、人生における失敗の見本となりそうな出来事を部分的に再現している。
    • 逆に冠婚葬祭といった人生の一大イベントはまるで描かれておらず、妻子もアイテム扱い。

問題点

  • 人生のイベントが味気なさ過ぎる
    • 家に帰ると家族がねぎらいの言葉をかけてくれたり、もしくはアイテムをおねだりすることぐらいしか起こらない。
    • 家族とのイベントがとにかく少ない。旅行や寿司といったレジャーアイテムは買うことができるが、実際に家族で旅行に行ったりご飯を食べにいったりするシーンは描かれない。
    • 近隣の知り合いと話し合うイベントもなく、子供の進学や就職のイベントもない。
    • 何気に借金取りとの会話の方がパターンが豊富だったりする。
    • 妻も不満を抱え続けると実家に帰ってしまうこともあるが、何に不満を抱いていたのかが分かりづらい。
  • 作業ゲーの側面が強い
    • 本作のボリュームの9割方を労働(ボール運び)が占める。
    • 周回プレイさせること前提なのは分かるが、1周(30日分)のボリュームも正直たいしたことがなく1時間程度あれば十分にクリア可能なレベル。
    • 家庭の維持や、幸福度のポイントを稼ぐのもやりこみ要素のひとつだが、マスクデータが多くどういう行動をしたら高得点につながるのかは試行錯誤で覚えていかなくてはならない。30日間のボール運びゲームを何回も繰り返してまで、高得点を稼ぎたいかといわれると微妙。

総評

安価とはいえ作業要素が強いゲーム。人生を中途半端に再現したシュールさや周回プレイがもたらす試行錯誤を求めるゲーム性に合うかどうかが、このゲームへの評価をきめる要因となるだろう。

最終更新:2021年07月07日 21:52