このページでは『スーパーデストロノート DX』と『スーパーデストロノートDX イントルーダーエディション』
続編の『スーパーデストロノート DX-2』の紹介をしています。
前作共に判定は「なし」となります。
スーパーデストロノート DX
【すーぱーですとろのーと でらっくす】
スーパーデストロノートDX イントルーダーエディション
【スーパーですとろのーと でらっくす いんとるーだーえでぃしょん】
ジャンル
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シューティング
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対応機種
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Nintendo Switch Windows(Steam) プレイステーション・ヴィータ
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メディア
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ダウンロード専売ソフト
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発売元
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Ratalaika Games
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開発元
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Petite Games
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配信開始日
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【Switch】2018年7月12日 【Win】2018年7月14日 【PSV】2019年5月7日
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定価
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【Switch】500円 【Win】520円 【PSV】980円
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プレイ人数
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1~2人
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セーブデータ
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1箇所・オートセーブ方式
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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インベーダー風の固定画面シューティング 簡単操作かつ軽快なゲームテンポ ゲームバランスは運依存気味
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概要
Ratalaika Games発売、Petite Games開発によるダウンロードソフト。マルチプラットフォームにて配信されている。
初版である『スーパーデストロノート DX』はSwitch/Win向けにほぼ同時期配信。
後に新モードを追加した『スーパーデストロノート DX イントルーダーエディション』がPSV専用として配信された。
ジャンルは『スペースインベーダー』を意識したと思われし固定画面シューティング。自機が下位置の左右しか移動できない点も同様。
ゲームルール
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ゲームモードについて
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初版では5モード、『イントルーダーエディション』はそれに加えて3モードが用意されている。各モードのルールは下記参照の事。
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操作体系
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アナログスティック等で下位置固定による自機の左右移動、ボタン押しっぱなしで前方に1方向連射ショットを撃つ。
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ウェーブについて
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どのモードにおいても以下の法則で敵のウェーブ(編成)が襲い掛かってくる。
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ウェーブは左右へとジグザグ移動しながら下方向へと迫ってくる。ウェーブのパターンは複数あり、何が登場するかはランダムとなる。
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敵の攻撃はシンプルな単発弾のほかに、多方向弾や相殺可能なホーミングミサイルなどの特殊な弾を放つ者がいる。
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敵の耐久度は少し高めに設定されており、自機ショットが連射可能とはいえ撃ち込みを意識した行動をしないと思わぬピンチに追い込まれやすい。
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ウェーブが迫ってくる下方向には限界があり、自機の操作範囲にまでウェーブが侵略をしてくる心配はない。
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背景の中に流れ弾的な敵の残骸が流れてくる場合がある。さらには敵を倒すと打ち返し弾的な残骸と化して自機に突進してくるものもいる
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パワーアップについて
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ウェーブによってはリーダー的なオレンジ色の敵が1体おり、それを破壊すると何かのパワーアップしたショットを一定時間撃つ事ができる。
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パワーアップを獲得すると少しの間スローモーションとなり、敵の攻撃が見極めやすくなる。またパワーアップ自体が強力なので一斉殲滅のチャンスでもある。
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以下にパワーアップショットの種類の表記する。
+
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パワーアップ一覧
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トリプル
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前方3発のショットを撃つ。
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ボム
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敵に当てると爆風を起こすショットを前方に撃つ。
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レーザー
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敵貫通性能を持つレーザーを前方に撃つ。
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ロケット
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ホーミングミサイルを前方に撃つ。
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倍率について
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隙間なく敵を倒し続けるとスコアに倍率がかかり、多大なスコア稼ぎのチャンスとなる。ただし、自機がダメージを受けると倍率はリセットされてしまう。
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ダメージとゲームオーバー条件について
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ライフ制で大半のモードにおいては自機が敵弾や残骸に触れるとダメージ。ライフ数はモードやステージによって異なる。
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モードによっては独自のゲームオーバー(強制終了)条件もあるが、これに関しては各モードのルールを参照の事。
ゲームモード
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チャレンジ
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ノルマクリアを目指していく1人プレイモード。全30のステージセレクト方式。
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「制限時間○○秒以内に○○体の敵を倒せ」などのノルマが課せられるので、それを達成すればクリア。逆に達成できないとゲームオーバー。
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ステージの前半15ステージのライフは3つ、後半15ステージのライフは1つで、もちろんライフ分のダメージを受けてしまう事でもゲームオーバー。
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クリアをするとステージ別でクリア状況の有無の記録がなされるが、スコア等の記録はない。
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クラシックモード
ハードコア
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両者共にエンドレスで出現するウェーブをミスするまで倒していく1人プレイモード。
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クラシックモードはライフ3つ、ハードコアはライフ1つの状態からゲームスタートとなる。それ以外のゲームの差異は特になし。
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クリアすると各モード別でハイスコアの記録がなされる。
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タイムアタック
マルチプレイヤー
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制限時間以内にどれだけのスコアを稼げるかを競うモード。タイムアタックは1人プレイ、マルチプレイヤーは2人同時プレイ。
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制限時間はタイムアタックは90秒、マルチプレイヤーは120秒となっている。ライフ無限でダメージ時のペナルティは倍率の初期化のみ。
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タイムアタックはハイスコアの記録がなされ、マルチプレイヤーは多くスコアを稼いだプレイヤーの結果発表がされる。
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『イントルーダーエディション』では上記5モードの他に「縦モード」「イントルーダーズモード」「ハードコア+」のモードもプレイできる。
評価点
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単純明快なルールとテンポの良さ
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「自機の左右移動と連射ショットのみの操作でウェーブを全滅させていく」という単純明快なルールで、複雑なものは一切存在しない。
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とりあえずは「ショットで敵どもを蹴散らしていく」とさえ認識していれば問題ない。その位に本作のゲームシステムはシンプルなものとなっている。
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一方で敵の攻撃はいやらしいものが多く、その難易度は決して低いものではない。シンプルではあるが敵弾をどう回避していくかというテクニックも重要となる。
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各ウェーブにおける敵数はさほど多くないため、テンポ良く敵どもを全滅させていく軽快さを持つ。
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パワーアップが非常に強力な上にスローモーション演出により敵を倒しやすくなるため、先手必勝でリーダー敵を倒してしまうとウェーブを一瞬で全滅させられる。
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その一方でリーダー敵がいないウェーブでは地道な撃ち込みが必要となるため、ただパワーアップに依存する攻略が必ずしも有効とは限らない。
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レトロフィーチャーなグラフィックとディスコ風BGM
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自機や敵のグラフィックは『スペースインベーダー』を彷彿としたレトロな外観だが、3Dで描かれた背景はどことなく未来を感じさせるものとなっている。
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BGMはなぜか一昔前のディスコを感じさせるファンキーな楽曲がメイン。ステージ中に随時入るナレーションもこれまたファンキーで味わい深い。
問題点
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パワーアップによる運依存性の高さ
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パワーアップをもたらすリーダー敵が出現するかしないかは完全ランダムなため、攻略がいまいち安定しない一面がある。
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特に深刻なのがノルマクリア制であるチャレンジで、「パワーアップがないとどうプレイしようがノルマが達成できない」というステージに遭遇しやすい。
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もちろんシューティングとしての腕前も重要視される内容なので、高嶺を目指したければ腕前と運の両面を味方につけないとならないのが本作といえる。
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モードのバリエーションは多くない
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一見では多彩なモード数が収録されているように見える本作だが、実際のモードのバリエーションはさほど多いものではない。
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初版のモードを大きく分けると「ノルマクリア方式」「エンドレス方式」「時間制限方式」の3タイプに分けられてしまう。
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『イントルーダーエディション』ではモードの追加により多少のバリエーションが増しているものの、根本的なバリエーションはあまり変わっていない。
総評
インベーダーそのものな懐かしき固定画面シューティングでありながらも、今風のシステムも加えられて遊びやすい一作。
ゲームとしては良くも悪くもライト趣向で、ゲームバランス的に若干の大味さも感じられるが、息抜きとしてさくっとプレイしたい場合には適任なゲームといえる。
スーパーデストロノート DX-2
【すーぱーですとろのーと でらっくす つー】
ジャンル
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シューティング
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対応機種
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Nintendo Switch Xbox One Xbox Series X/S
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メディア
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ダウンロード専売ソフト
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発売元
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Ratalaika Games
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開発元
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Petite Games
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配信開始日
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【Switch】2021年7月1日 【One/XSX】2021年7月2日
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定価
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500円
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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1箇所・オートセーブ方式
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レーティング
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IARC:3+
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判定
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なし
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ポイント
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固定画面シューティングの続編 運依存性は大幅に減少 一部のプレイに永久パターンあり
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概要(DX-2)
『スーパーデストロノート DX』(以下:『DX-1』)の続編。発売・開発元は『DX-1』と同じだが、対応ハードが一部変更されている。
固定画面シューティングなのは『DX-1』と同様ながら、ゲームシステムやモードに大きな手直しが施されている。
ゲームルール(DX-2)
ここでは『DX-1』から変更された点を中心に表記していく。
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プレイ人数とモードの変更点
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完全1人プレイとなり、2人同時プレイができなくなった。収録モードは「チャレンジ」と「アーケード」の2つ。
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操作体系の変更点
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通常ショットのほかに、もう一つのショットボタン押しっぱなしで「スローショット」が撃てる。
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スローショット中は画面全体がスローモーション化する効果。スローショットを撃ち続けると弾切れを起こすが、ボタンを押さずにいると弾が回復する。
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左右だけでなく8方向移動が可能となり、移動範囲が格段に広くなった。それに伴い敵の行動範囲も広くなっている。
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ウェーブの変更点
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敵の動きのバリエーションが変わっている。主な動きは「画面前からの直進」「前から左右挟み撃ちのレーザー攻撃」「画面下から出現」など。
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敵を画面下へと逃すと画面上から再出現する。いわゆる『ギャラクシアン』や『ムーンクレスタ』などの行動パターンと同じ。
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大半のプレイスタイルでは時折「UFO」が登場し、倒すと何かのアイテムが出現(下記)。またUFOは触れた敵を倒してくれる性能がある。
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残骸は敵を倒した場合のみ出現し、流れ弾的な残骸は登場しない。また残骸をショットで撃ちこんでもスコアが入らなくなった。
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アイテムについて
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UFOを倒すと以下のアイテムを出現する。ただしハードコアではUFO自体が出現しない。また『DX-1』のパワーアップ関連は本作では登場せず。
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アイテム効果は「一定時間、自機左右にオプションが付き援護攻撃をしてくれる(バレット以外)」ものと「弾数ストック回復(バレット)」があり。
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プレイスタイルについて
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本作には大きく分けて5タイプの「プレイスタイル」が存在する。チャレンジのステージ、及びアーケードのコースすべてに対応。
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自機がダメージをうけると倍率が初期化される点はすべてのタイプ共通。
+
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プレイスタイル一覧
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クラシック
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3ポイントのライフ制。自機ダメージで1ポイントが消費され、ライフがすべてなくなるとゲームオーバー。
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タイムアタック
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制限時間制。自機ダメージで時間減少のペナルティ。1回のウェーブを全滅させると時間回復。時間が0になるとゲームオーバー。
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タイムラッシュ
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制限時間制。自機ダメージでも倍率初期化以外のペナルティはなし。時間回復はなく、時間が0になるとゲームオーバー。
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バレット
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ショットの弾数制限制。自機ダメージでも倍率初期化以外のペナルティはなし。ショットをすべて撃ち尽くすとゲームオーバー。 このモードのみUFOを倒すと弾数ストック回復アイテムが出現。また敵をショット一撃で倒せるほか、自機が敵に触れるとそのまま倒せてしまう。
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ハードコア
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基本はクラシックと同じルールだが、「UFO(アイテム)が出現しない」「スローショットが撃てない」という制限がかかる。
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ゲームモード(DX-2)
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チャレンジ
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ステージクリア方式のモード。全6ワールド×5ステージを順々にクリアしていく。プレイスタイルはステージによって異なる。
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各ステージにおける敵の配置や行動パターンはすべて固定。ゲームオーバーになる前に、出現する複数のウェーブをすべてを全滅させるとクリア。
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ステージクリア後はステージ別でスコアに応じた「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」のレーティングが獲得できる。
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ただしスコアが低すぎるとステージクリア扱いにならない。ゴールドレーティング獲得はほぼノーダメージの倍率上昇を維持したままクリアする必要がある。
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アーケード
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エンドレス方式のモード。5タイプのプレイスタイルコースを選んでスコアを競う。
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各コースにおける敵の配置はランダム性を含む。必ず制限時間通りに終わるタイムラッシュコースを除き、ゲームオーバーになるまでウェーブは繰り返される。
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コース終了後はコース別でハイスコアが記録される。
評価点(DX-2)
グラフィック・BGM周りの評価点は『DX-1』と同様なのでここでは省略。
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ゲームバランスの改善
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『DX-1』におけるパワーアップによる運依存性が撤廃され、純粋にプレイヤーの腕前が成績に結び付くようになった。
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チャレンジのステージは完全に敵の配置等が固定化されているため、腕前以外でスコアが変動する不安定要素がなくなり、ゲームとしての公平性が保たれている。
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エンドレスのコースに関しても敵の配置等はランダムではあるものの、『DX-1』ほどの極端な運依存はなく、程よい程度のランダム要素に留まっている。
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『DX-1』における「パワーアップ中のスローモーション化」はスローショットに受け継がれ、使いこなせばゲームを有利にしてくれる。
問題点(DX-2)
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モード数の縮小
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『DX-1』(イントルーダーエディション含む)と比べると、目に見えてモード数が減少している。
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もっとも『DX-1』はモード数の水増しが顕著だったため、むしろ「余計なモードを削って重要なモードのみにシェイプアップした」ともとれる。
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バレットコースの永久パターン
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アーケードのバレットコースにはゲームルールの盲点を突いた永久パターンが存在する。
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このコースでは「ショットの弾数が尽きるとゲームオーバー」「自機ダメージでも倍率初期化以外でのペナルティはない」というルールとなる。
すなわちショットを撃たない限りはゲームオーバーにならない。しかも自機体当たりで敵を倒せるため、体当たりのみでスコアが入り続ける。
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なおチャレンジのバレットステージは「敵が有限な上に倍率上昇維持をしないとまともなレーティング獲得はできない」ため、先述の行為は通用しない。
総評(DX-2)
『DX-1』の問題点を改善した模範的な続編といえる一作。モード数は『DX-1』よりも減少したが、ゲームとしての洗練さという意味では本作の方が上質。
それ以外は大方『DX-1』同様のライト趣向なシューティングであり、複雑なルール抜きでさくっとプレイする分には適切な内容といえる。
最終更新:2024年08月19日 22:00