Figment
【ふぃぐめんと】
ジャンル
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ミュージカル・アクションADV
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対応機種
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Windows 7/8/10 MacOSX 10.12.5 - 10.14(IntelMacのみ)
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開発・発売元
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Bedtime Digital Games
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発売日
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2017年9月22日
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定価
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1,980 円(Steam, Epic Games Store) $ 19.99(GOG)
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プレイ人数
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1人
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周辺機器
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コントローラー対応
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判定
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なし
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ポイント
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日本語あり 心理学用語がたくさん出てくる
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ストーリー
長年ずっと静かに穏やかに過ごしてきたこの心に、変化が起きました。悪夢のような生き物が頭のあちこちにはびこり、恐怖を撒き散らすようになりました。
ダスティといつでも楽観的な友人のパイパーは心の中のあちらこちらへ行き、問題を正すためのパズルを解いたり、悪夢をやっつけたりしながら失われた勇気を取り戻そうと奮闘します。
(Steam Store ページより)
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上記はあくまでゲーム本編のストーリーである。
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ゲーム本編の前後に声劇があり、こちらの内容を踏まえていないとプレイヤーキャラクター(ダスティ)が何のために戦っているのかが分からず、意味不明となる。
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声劇部分ネタバレ
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家族でドライブに出かけ、その帰宅途上に事故に遭ったような描写がある。
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ただし、そのうちの誰の心の中が舞台なのかはゲームを進めなければ分からないようになっている。
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さすがにエンディングの声劇中では誰の心の中だったのかは分かるようになっている。
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概要
『Back to Bed』を手掛けたデンマークのBedtime Digital GamesによるクオータービューのアクションADV。
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宣伝文にも「ミュージカル・アクションADV」とあるように、ボス戦でボスが歌いまくる。
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アイテムを拾って別の場所で使ったりするのだが、現実的に存在するようなアイテムは歯車程度で、後はゲーム内でしか使われないようなアイテムばかりである。
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脱出ゲームのような、アイテムを組み合わせて試行錯誤するようなゲームではない。どのアイテムをどこに使うかはわかりやすい。
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HPはライフ制に近いものとなっている。
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全HPが無くなって死んだ場合は直前のチェックポイントからやり直すことになる。
この際、拾って消費したはずのHP回復アイテムが復活しているので、これを拾って十分に回復してからのやり直しとなる。
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セーブはオートセーブのみとなっている。
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雑魚敵は一度倒せば再湧しない。
評価点
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手書き感あふれるグラフィック
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童話のような世界を絵本のような画風のグラフィックで表現している。
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描かれているオブジェクト自体はBedtime Digital Gamesの前作『Back to Bed』と同様にシュールレアリスム調なものばかりなのだが、両者のタッチは異なっている。
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右脳部分では無駄に綿毛や羽毛が浮いているふんわり仕立てとなっている。
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主人公の家だけ、とても生活感がある。
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上位意識に入ると、一変して陰鬱とした雰囲気に変わる。
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そつのないレベルデザイン
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20ものステージがある。
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論理中枢では論理パズル中心になっているなど、舞台に合わせた内容となっている。
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順当に難しくなり、タイミングがシビアなアクションは後半に集中している。
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なお、本作にはジャンプアクションがないため、本当にシビアなアクションは求められない。
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とはいえ、死に覚えに近い箇所は終盤にいくつかある。
問題点
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心の中が舞台ということで心理学用語が多く出てくる
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そもそも深層心理というもの自体を正確に理解できている人がどれだけいるのだろうか。
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本作の舞台である「心の中」は、専門的に言うと個人的無意識の部分に当たるようだ。つまり「夢の中」ではない。
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心理学に詳しい人ほど、「左脳が論理を司るので、map構成がそういうふうになっているのか」などと気づく点が多いであろう。
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収集アイテムが鬱要素
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収集要素として「記憶」というピンクの球体を集めるというものがあるのだが、この「記憶」の内容が、友人から「お前とはもう遊ばない」って言われた、などのトラウマだったりする。
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この「記憶」を通じてしか主人公の半生を知り得ないため、どちらかといえば集めたほうが良いのだが、幼少期はハードな人生だったようである。
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コントローラーの振動を止められない
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設定に振動の項目があるのだが、なぜか設定しても振動が止められない。
総評
総プレイ時間は6時間程度。アクションもパズルも難し過ぎず、易し過ぎずという感じで、おそらくそれが開発側の意図通りの難易度なのだろう。
問題なのは、心の中が舞台ということから心理学用語が多めに出てくる点で、心理学に全く触れたことのない人にはそれらの用語が難しいのではないか。
ボス戦でボスが歌いまくるのだが、その歌詞の字幕を読む余裕がないのがもったいない。
その後の展開
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2019年4月にSwitchの日本語版とPS4の日本語版が発売されている。日本CS機版のパブリッシャーはSME(Sony Music Entertainment)。
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続編の『Figment 2: Creed Valley』が2021年中に発売の予定。現時点ではPC版のみを予定している。
最終更新:2022年05月25日 10:41