クリーチャーと恋しよっ! for乙女

【くりーちゃーとこいしよっ ふぉーおとめ】

ジャンル ビジュアルノベル
対応機種 Windows(Steam)
発売元 Sekai Project
開発元 Nostalgia
発売日 2020年11月1日
定価 310円
判定 怪作
ポイント クリーチャーとの恋愛ゲーム第2弾
改善されたボリュームとゲーム性


概要

クリーチャーと恋しよっ! ここのえこころ』で知られるNostalgiaが開発した、クリーチャーと恋しよっ!シリーズの乙女ゲー版。
ストーリーの直接的な繋がりがあるわけではないが、便宜上『クリーチャーと恋しよっ! ここのえこころ』を本記事では「前作」と表記する。
パブリッシャーは前作と同じくSekai Projectが担当。


特徴

  • 前作と同じく、主人公以外の登場人物の見た目がクリーチャーの中、恋愛をしていく恋愛ゲーム。
    • 作中で登場人物の見た目にツッコミは一切入らない。こちらも前作と同様。
    • ただし、本作では主人公が女性で恋愛対象も男性であり、いわゆる乙女ゲーとなっている。
  • 主な登場人物
    • 七月奈々美(ななつきななみ)
      • 本作の主人公。相変わらず、作中に出てくる人物の中では恐らく唯一の人間*1
    • 十文字淳也(じゅうもんじじゅんや)
      • 主人公の幼馴染で学校を二分する不良グループ「制斬会」の頭。人型の甲殻類のような姿をしている
    • 二階堂界斗(にかいどうかいと)
      • 主人公のもう一人の幼馴染。もう一つの不良グループ「SDS」の頭。多数の目玉のついた触手の塊のような姿をしている。メガネをかけているが、どう見ても目の位置と合っていない。
    • 御幸橋深優(みゆきばしみゆう)
      • 主人公の女友達。見た目がクマノミのような魚人となっている。主人公からは「みゆちゃん」と呼ばれている。

評価点

  • 改善されたゲーム面とボリューム
    • 前作では選択肢が殆どなく、ほぼ一本道のストーリーを読み続けるだけの内容だったのに対し、本作では淳也か界斗、どちらを選ぶかの選択肢ができた。
      これにより、前作よりもゲーム面とボリューム面、共に大幅改善された。

賛否両論点

  • 人外フェチ向けとしては物足りない?
    • 本作は前作と同じく、キャラクターデザインを化け物に差し替えただけのビジュアルノベルであり、ストーリー・世界観・設定に人外・異世界的な要素は殆ど見受けられない。
    • これを人外フェチ的に物足りないと受け取るか、人外キャラに馴染みのない人でも取っつきやすいと受け取るかは、人によりけりだろう。
    • この手の奇抜な乙女ゲーとしては珍しく一枚絵付きのキスシーンもある。
      • もっとも、これを良しとするか、嫌悪感を感じるかは、人によるだろうが……。

問題点

  • 雰囲気を壊している点
    • 具体的には前作と同じく、最終盤の例の3択である。前作をプレイした人なら察するだろうが、間違えた際の内容が酷い。
      • ネタバレしないように端的に言ってしまえば、ナンセンスなギャグそのもの。一応ゲームオーバーという扱いではあるが……。

総評

奇っ怪なのは見た目だけで、ストーリーは概ね普通の恋愛ビジュアルノベルというシュールな点は良くも悪くも前作と同じ。
出来の粗かった前作と比較すれば、選択肢の追加によるボリューム不足の解消などの改善点も見られ、とりあえずは価格相応の出来になったと言えるだろう。


余談

  • タイトル画面には本作と前作の主要人物の人間版のイラストが描かれている。
  • 「見た目が人外のキャラクターと恋愛する乙女ゲー」には本作以外にも、『はーとふる彼氏』『エジコイ!~エジプト神と恋しよっ~』などを始め、多数存在する。
    • そもそも、本作が作られたのも前作をリリースした後に、「乙女ゲー版を作ってほしい」というリクエストが多かったからだそうだ。人外と恋愛する乙女ゲーというのは、思いの外需要があるらしい。
最終更新:2021年09月07日 19:20

*1 明言はされていないが、とある一枚絵に出てくる子供の肌が緑色なので、主人公以外のモブも人外である可能性が非常に高い。