このページではNintendo Switch専用ソフト『変身少女』とその続編『変身少女 Second Magic』の紹介をしています。
両作共に判定は「なし」となります。



変身少女

【へんしんしょうじょ】

ジャンル ブロック崩し
対応機種 Nintendo Switch
メディア ダウンロード専売
発売・開発元 カエルエックス
配信開始日 2021年5月6日
定価 500円
プレイ人数 1人
セーブデータ 1箇所・オートセーブ方式
レーティング CERO:C(15才以上対象)
判定 なし
ポイント 女の子のコスプレイラストが収録されたブロック崩し
美麗萌えイラストを45枚収録
ブロック崩しとしては平凡な出来

概要

東京都品川区のゲームメーカーであるカエルエックスからリリースされたNintendo Switch専用ダウンロードソフト。

ジャンルは至ってシンプルなブロック崩しゲーム。ステージクリアをすると多種多様な女の子たちのコスプレイラストが鑑賞できる。なお脱衣要素は含まれていない。
イラストはかつて同社が運営していたスマートフォン用ゲーム『変・身・少・女 メタモルメイデン』ものを流用している。


ゲームルール

  • ゲームの流れ
    • 45のステージの好きなものを選択していく。クリア後はステージに対応した背景の女の子のイラストが「ギャラリー」にて鑑賞可能。
      • ゲーム初期時では選択できるステージに限りがある。後発のステージをプレイするにはクリアすると発生する「ビンゴ」を達成させる必要あり。
      • 女の子は顔ぶれは18キャラ*1おり、それぞれ2~3ステージ分の専用イラストが用意されている。イラスト総数はステージと同じ45枚。
  • ステージルール
    • これといった複雑な要素は存在しない、至ってシンプルなブロック崩しである。
      • ステージフィールドは縦長寄り。他のブロック崩しと比べパドルの横幅は長め。ボールストックは全ステージ共通で3つからのスタート。
      • ブロックは耐久度の差異がある以外で特殊なものは存在しない。一部ブロックを破壊すると下記のアイテムが出現し、パドルに触れると取得される。
      • ステージによってはパドルの下方向にブロックが配置されている。この場合はフィールド中央付近でパドルを操作する形となる。
        ルールの関係上、下方向へのボール落下はロスの可能性もあるため、機軸に注意しながらボールを調整をさせる必要がある、
      • ボールはパドルの上方向のブロックに当てると下側へと、下方向のブロックに当てると上側へと反射する。アイテムの落下方向に関しても同じことがいえる*2
      • ボールを下方向のブロックがない場所まで落下させてしまうと1つボールロスとなり、すべて失うとゲームオーバー。ブロック全破壊をするとステージクリア。
    • ステージクリア後はステージごとにハイスコアと最短クリアタイムが記録される。
  • アイテムについて
    • ブロック破壊で以下の5種類のアイテムの何かが出現する。各ステージにおけるアイテムの出現数や種類は完全固定でランダム性はない。
+ アイテム一覧
CATCH
(緑)
パドルにボールが接触すると1回だけ粘着される効果。その後はボタンでボール発射できる。
TRIPLE;
(赤)
元のボールとは別でボールが2つに分裂する効果。制限時間制。分裂側のボールは元側と同じく、パドルを反射させないとロスとなる。
GUN
(紫)
パドル前方にショットが自動発射され、ブロックを破壊できる効果。制限時間制。
STRIKE
(青)
ボールにブロック貫通破壊性能が付く効果。制限時間制。
EXTRA
(金)
ボールストック1つ追加に加えスコアが50,000点入る。ただしストックが3つの状態ではそれ以上の追加はない。
  • 操作体系
    • 基本操作はパドルの左右移動とボタンによるボール発射のみ。なお、全ステージにおいてボールが高速・低速化する要因はない。

評価点

  • ブロック崩しとしての安定感
    • ブロック崩しゲームとしてはごく無難な内容であり、遊びやすさという意味での安定感は非常に高い。
      • 基本操作は実質パドルの左右移動のみという分かりやすいもので、下記の問題点の件もあるが、総合的な難易度は常識的な範囲に収まっている。
      • フィールドが全体的にコンパクトなため、極度の長期戦になる局面はあまりない。アイテムの効力を利用すればあっさりとクリアできるステージもある。
      • とはいえ後発のステージになるにつれ、その難易度は確実に上がってくるためそれ相当のやりがいも持っている。終盤のステージは繰り返しプレイ必至。
  • 美麗な萌えイラストの数々
    • 本作最大のお楽しみであろうイラストのクオリティは高く、ご褒美として申し分のないものとなっている。
      • いわゆる美少女による着エロ系コスプレのイラストであり、あくまでも健全の範囲ではあるが、絶妙にエロいポーズとそそるコスプレの調和具合が魅力的。
      • 同じ女の子のステージであってもちゃんとイラストの差別化が図られているのも嬉しい。差分を変えただけの水増しイラストは1枚たりとも存在しない。
      • 元となっているサービス終了済のスマホゲームのイラストのアーカイブという点でも価値があるといえる。

問題点

  • ボールの軌道が少しおかしい
    • 時折不自然な方向へとボールが反射する現象が起き、妙な苦戦を強いられる場面がある。
      • 具体的には「極端な角度でボールが曲がる」「縦もしくは横一直線にボールが右往左往する」「横付近からパドルを当てると下に落下する」などが挙げられる。
      • 特にパドルとブロックの距離が近いステージにおいては、この軌道の影響でボールの動きが読み辛く、他のステージよりもボールロスしやすい傾向にある。
  • ブロック崩しとしての平坦さ
    • ブロックの種類が実質1種類しかないため、ステージのバリエーションがあまり多くない微妙さも目立つ。
      • ブロックの数や配置に変化を加えてバリエーション増加に繋げようとする配慮も見られるが、やはり全体的にみると難易度以外での変化性は乏しい。
  • スコアの無意味さ
    • スコアが入る要因は「ブロックの破壊」と「EXTRAの取得」しかなく、プレイヤーの腕前によるスコアの違いがほぼ出てこない。
      • ステージクリアする上でブロックはすべて破壊しなければならないため、後はEXTRAを取得しているか否かでしかスコアの差が発生しない。
      • なおEXTRAの50,000点はブロックを破壊するよりも段違いに高いスコア入手であり、これを取得するのとしないのではスコアに雲泥の差が出てしまう*3

総評

ゲームバランス的な大味さは否めないものの、総合的にいえば十分に遊べるブロック崩しゲームというべき一作。
良くも悪くも平凡なブロック崩しでもあるため、ご褒美イラスト目当てにさくっとクリアを目指すものと割り切るプレイが推奨される。



変身少女 Second Magic

【へんしんしょうじょ せかんどまじっく】

ジャンル ブロック崩し
対応機種 Nintendo Switch
メディア ダウンロード専売
発売・開発元 カエルエックス
配信開始日 2021年8月26日
定価 500円
プレイ人数 1人
セーブデータ 1箇所・オートセーブ方式
レーティング CERO:C(15才以上対象)
判定 なし
備考 有料追加コンテンツあり
ポイント 萌えコスプレイラストが収録されたブロック崩しの続編
様々な要素の追加とシステム改善
難易度は前作よりも高騰化

概要(Second Magic)

『変身少女』(以下:前作)の続編で、ジャンルは前作同様のブロック崩しゲーム。一新された女の子たちのコスプレイラストが45枚・45ステージ分収録。

基本は前作と同じゲームルールだが、本作ならではの新要素や変更点もいくつか加えられている。


ゲームルール(Second Magic)

ここでは新要素と前作からの変更・追加点のみを表記する。

  • ダウンロードコンテンツについて
    • 本作では本編とは別で追加のダウンロードコンテンツが用意されている。
      • 主なコンテンツは「ギャラリーの全解禁(500円)」「3つの高難易度ステージと3枚のDLC専用イラスト(150円)」「先述の一括購入(600円)」があり。
  • ゲーム全般における変更・追加点
    • ボールロスが発生しなくなる「サポートモード」が追加された。ただしこのモードでステージクリアをしても一切の記録はなされない。
    • 新たなブロックとアイテムが追加された(下記)。前作におけるブロックとアイテムはすべて続投されている。
    • ボールをブロックに連続で当てると「コンボ」が発生し、コンボに応じた追加スコアが入るようになった。
+ 新ブロックと新アイテム一覧

特に表記はない新ブロックはボール1発で破壊できる。SLOW以外のブロックとアイテムは公式名称不明なため初回執筆者の独断ネーミングで表記している。

新ブロック
硬いブロック 耐久度のあるブロックでボールを数回当てないと破壊できない。複数種類あり。ボールがブロック貫通性能状態でのみ1発で破壊できる。
破壊不能ブロック いかなる要因でも破壊できないブロック。破壊不能なので放置してもステージクリアの影響はない。
矢印ブロック ボールを当てると矢印の方向へと軌道が修正されるブロック。軌道修正後はパドルに触れるまではブロック貫通性能が付く。
マルチボールブロック 破壊後に大量のマルチボールが出現するブロック。マルチボールはアイテムのTRIPLEとは別扱いとなる。
新アイテム
SLOW
(水色)
ボールスピードが低下する。
爆弾 爆弾の形をしたアイテムで色分けはされていない。パドルに触れると即ボールロスのマイナスアイテム。
  • 操作体系の追加点
    • バウンドアタックボタンを押す事で新操作「バウンドアタック」が行える。時間経過で何度でも使用可能。
      • バウンドアタックは一瞬だけボールの当たり判定が大きくなる効果。ステージによってはバウンドアタックをしないと破壊できないブロックがある*4
    • 加速ボタンを押すとパドルの移動を加速できる。使用回数の制限はない。下記のボールスピード加速の件もあり随所のパドル加速操作は必須。
  • ボールの性能の変更点
    • バウンドアタックを使用したりステージが長期化するにつれボールスピードが加速する様になった。アイテムのSLOW効果以外で加速を抑える事はできない。
    • ボールの軌道が前作よりも常識的なものへと修正された。言い換えれば前作では通用したボールの跳ね返し方ができなくなっている。
    • アイテムのTRIPLEは制限時間制ではなくなった。これによりロスしない限りは無制限に分裂ボールを反射できる。これはマルチボールに関しても同様。

評価点(Second Magic)

前作における評価点は本作でも当てはまるが、ここでは割愛する。

  • 前作における問題点の改善
    • 前作にあった問題点の多くが改善されており、より洗練された作りとなっている。
      • ブロックの種類の増加により、ステージのバリエーションがある程度増した。これにより前作プレイヤーにとっても新鮮な気分でゲームをプレイできる。
      • コンボによる追加スコアの発生により、プレイヤーの腕前によるスコアの差異が若干発生するようになった。
      • ボール軌道の修正が加えられ、妙な苦戦を強いられる心配の少ないゲームバランスへと改良された。とはいえ総合的な難易度が高騰しているのは下記の通り。
  • 初心者から上級者まで対応
    • サポートモードのおかげで「クリアするだけ」ならば楽にオールクリアできる配慮がなされている。
      • 実質チートなのでクリア結果が残らない制限はあるが、ギャラリーの解禁は行えるため、どうしてもステージクリアできないプレイヤー向けの救済処置といえる。
    • 総合的な難易度は前作よりも高騰気味で、前作をオールクリアしたプレイヤーでも新たな挑戦として楽しめる。
      • 「硬いブロックの追加」「ボールスピードの上昇」などの要因により、前作よりも長期戦及びボールロスが発生しやすい傾向にある。
      • その一方でバウンドアタックやパドルの高速移動という追加操作もされており、操作次第では余裕を持ったステージクリアは十分に可能である。
      • 前作でも猛威をふるった終盤ステージの難易度はより凶悪と化しており、前作以上の鬼門となっている。DLCの高難易度ステージに関してはそれ以上の鬼門。

問題点(Second Magic)

  • 一部のDLCの存在意義が分からない
    • そもそもサポートモードにより確実にギャラリーが解禁できるのに、ギャラリー全解禁のDLCをソフトと同価格で発売する意味が分からない。
      • かなり強引に解釈するならば「ゲーム自体をプレイする手間を省いてまでギャラリーを見たいプレイヤー(?)向け」といえなくもないが…。
      • なおギャラリー全解禁DLCは高難易度ステージ分のギャラリーも含む(全48枚)。ただし当然ながら高難易度ステージのプレイは別途DLC購入が必要。

総評(Second Magic)

前作の問題点をある程度改善した続編であり、多少難易度は上がったもののブロック崩しとしての安定感は前作とさほど変わらず。
DLCを抜きとしたボリューム的には前作と大差なく、前作プレイヤーはもちろんの事、本作から始めても何ら問題なくプレイできる。


余談(Second Magic)

  • 2021年10月1日にはWindows移植版がSteamにて配信開始。価格は変わらないが、有料DLCは高難易度ステージ追加の1つに減っている。
最終更新:2022年03月28日 07:53

*1 2人1セットの女の子もいるが、作中では1キャラとしてカウント。

*2 パドルの上方向のブロックを破壊すると下に落下し、下方向のブロックを破壊すると上に落下する。なおすべてのアイテムは直進で落下してくる性質あり。

*3 ブロックの破壊点数は1つにつき一律で500点。

*4 ブロックが破壊不能ブロックに囲まれており、通常のボールではブロックまで到達できないため。